和紙

兎(うさぎ)
蛇足
うさぎはとてもか弱そうに見えますね。そんな、か弱そうな動物なのに結構繁栄している。自然って不思議だなぁって思います。

■語源など
★うさぎ、兎

うさぎの語源は諸説あって、よくわかりません。漢字の方は象形文字です。

★数え方
うさぎの数え方は「
」が有名ですが、この数え方は古く、平安の昔から使われていたようです。「」を使うこともあります。
鷹狩での獲物は鳥やうさぎなどです。そこで、うさぎは鳥と同一に扱われ、羽が使われたのだと言います。

面白おかしい説としては、うさぎ=鵜と鷺だとか、月夜鳥と言う鳥だとか、言って食べたのだと言う説です。猪を山クジラと言ったように・・・。

ほかに「
」と言う数え方もあるんですよ。 二羽で一耳、一羽は片耳です。

■進化
★うさぎは世界中で約50種類
いるそうです。
うさぎの先祖は約4000万年前に出現したといいます。当時は森の中に棲んでいたようです。
その古い形態を保っているのが
アマミノクロウサギ(奄美大島と徳之島に生息)で、現在、世界で唯一森の中だけに棲むうさぎです。出現は1500万年前と言います。
黒くて耳が短く、鳴くことで有名です。ちなみに鳴くうさぎは世界中で3種類だとか。
500万年から200万年前にうさぎは草原に進出します。
草原に出たうさぎは武器を持っていませんので、唯一生き延びる手段が逃げることでした。時速80kmにもなります。その時、どうしても体温があがります。その体温を下げるため耳が大きくなりました。うさぎの耳の中には血管が網の目状に発達してラジエターの役割をしています。
もちろん、集音の役目も果たしています。

なお、北海道に棲む
エゾナキウサギは同じウサギ目ではあるんですが、ウサギ科とは独立のナキウサギ科を構成しています。


★アマミノクロウサギ とマングース

奄美大島ではハブ退治のためマングースを30匹導入しました。
しかし、マングースはアマミノクロウサギを食べ始めたのです。
現在、マングースの捕獲に乗り出していますが、アマミノクロウサギは絶滅の危機に瀕しています。
動物の導入は本当に気をつけないと、大変なことになります。

★月のウサギ
月にはうさぎが棲んでいるといいますが、そのお話の元になったのは、インドの
ジャータカ神話です。

昔、インドに仲のいい、うさぎと狐と猿がいました。
彼らは自分たちの前世の行いが悪かったのでこのような姿になったのだから、せめて今からでも人のためになることをしようと話し合っていました。
それを帝釈天が聞いて感心し、彼らに善行をさせようと老人に姿を変え、彼らの前に現れました。
三匹は善行を行う機会とばかりはりきって、猿は木に登って木の実を集めてきましたし、狐は川へでかけ魚を取ってきました。
しかし、うさぎは何も出来ないので、老人に火を焚いてもらい、「私は何も出来ません。せめて、私の肉を食べてください。」と火の中に飛び込んでしまいます。
帝釈天は三匹の行いに感心し、来世は人間にすることを約束します。
そして、特にうさぎの心は立派だとして、黒焦げの姿を永久に月の中に置くことにしました。これが月にうさぎの姿が黒く浮かび上がっている理由なのだそうです。

★ウサギの目はなぜ赤い?
体が白いウサギだけ目が赤いのです。つまり、アルビノ(白変種)なのです。

■言葉
★スペイン

スペイン(Espana)とは
フェニキア語の「畑を荒らすウサギが多い島」に由来します。
他にもヨーロッパにはフェニキア語を起源とする地名が多くあります。
ベイルート(井戸)、 コルシカ島(森林が多い)、カルタゴ(新しい都市)、リスボン(良港)など。

★バニーガール
英語では、飼いうさぎは
rabbit、野うさぎは hare と使い分けているようです。
また、
bunny は幼児語で、俗語としては、かわいこちゃんや活発で魅力的な女の子の意味に使われます。

ついでに
bunny suit、決してバニーガールのユニホームではありませんよ。
クリーンルームで着る防護服のことです。
と、書いてgoogleで検索すると、ほとんどバニーガールのユニホーム。^^;

■中国の故事
★守株
(しゅしゅ、=株守)
北原白秋作詞、山田耕筰作曲の童謡「待ちぼうけ」で有名ですね。
出典は「
韓非子」です。
ある日、偶然兎が木の切株に頭をぶつけて死んで、兎を手に入れた宋の農夫が、それ以来、百姓仕事をやめて木の株の番をして暮らしたというお話しです。
古い習慣に固執して、時に応じた処理をする能力に乏しいことを言います。

★狡兎死して良狗烹らる
史記-淮陰侯伝(わいいんこうでん)」が出典です。
淮陰侯とは
韓信(?〜B.C.196)のことです。彼に関する話としては「韓信の股くぐり」「国士無双」などもあります。また、「背水の陣」「敗軍の将、兵を語らず」「千慮の一失」なども彼にまつわる言葉です。

韓信は秦の始皇帝の死後、項羽と劉邦の覇権争いの時代の人です。最初、項羽につき、次に劉邦に仕え前漢の樹立に寄与した、国士無双と謳われた天才的武将です。

漢王に重用された漢信ですが讒言(ざんげん)にあいます。
「蜚鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗煮らる。敵国破れて謀臣亡ぶ」
(飛ぶ鳥がいなくなれば良い弓も蔵にしまわれ、すばしこいうさぎがいなくなれば、用済みの猟犬は煮られ、敵が滅びれば軍師も不要となる。)

漢信は過去の功績で重罪はまぬがれましたが、楚王から淮陰侯に格下げになります。
結局、漢王への不信がつのり、謀反に加担し三族誅されます。

★二兎(にと)を追う者は一兎をも得ず
同時に二つの物事をしようとすると、二つのうちのいずれもが成功しない。
兎(と)で頭(とう)では、ありませんよ!
なお、これは
ローマの諺なのだそうです。

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