和紙

サメ・エイ
蛇足
■生態等
★軟骨魚類

サメやエイは
軟骨魚類で原始的な魚類と言われます。ちなみに、普通の魚は硬骨魚類です。現在の魚の96.5%は硬骨魚類です。
ですから、サメの標本には顎しかありませんね。軟骨は腐ってしまうんだそうです。
また、サメには
浮き袋がありません。魚に浮き袋が出来る前に分化したのです。
代わりに、
肝臓の油で浮きます。そのため肝臓が大きく体重の1/4もあるといいます。
スクアレン(Squalene)は深海ザメの肝臓から採られたものです。

★繁殖
サメは種類によって、
卵生、卵胎生、胎生と生まれ方が違っています。
普通のサメは卵を生みます。しかし、オオメジロザメは体内で卵を孵化して、子供を産み落とします。さらに、ヤジブカに至っては臍(へそ)の緒まであって母親からの栄養で育つと言います。サメやエイはちゃんと交尾をし体内受精をするんですよ。
原始的な魚とは思えませんね。
でも、保育はしないんだそうです。

■語源
★ワニとサメ(鮫)とフカ(鱶)

因幡(いなば)のシロウサギに出てくる
ワニ、あれはサメです。日本にワニがいるわけ無いですよね。^^; 山陰地方では今でもワニと呼んでいて、食用にしています。
冷蔵技術の無い時代、サメはアンモニアを多く含み、腐りにくいので海から離れた山間部で特に食用として人気があったと言います。
古事記ではワニだけが載っています。出雲風土記ではワニとサメの両方が出てきます。

関西では
フカが普通なようですが、関東では大型のサメだけをフカと呼んでいるようです。

★語源
サメ
の語源は、目が小さいので狭目を筆頭に諸説あってはっきりしません。
フカは大型のサメが深いところに棲むからと言う説があります。

エイの方は語源は不明だそうです。

■用途
★刀剣の柄、鞘

サメの革は刀剣の装飾に利用されました。
現存するサメ革を使った最古のものは、正倉院の「金銀細荘唐太刀」だそうです。
サメ革はざらざらしているので、手が滑らず握りを固定させる効果があると言います。
室町・江戸時代、ほとんどが輸入品でしたし、上質な柄は一匹のサメから一本しかとれないんだそうで、非常に高価でした。
柄鮫(つかざめ)の名称はサメの産地名でよばれ、最上級品をチャンペといいます。チャンペとは、現在のベトナム中部から南部にかけインドネシア系のチャム族が建国した
チャンパ王国(Champa)に由来します。

蛇足ですが、
鶏のチャボの名前もこの国の名前、チャンパに由来します。

★ふかひれ(鱶鰭) 
中華料理の三大珍重食材とされる高級食材ですね。中国語では魚翅(ユイチー)といいます。
普通の魚は、ヒレにも硬い骨がありますが、サメは軟骨魚類のため尾ビレには背骨からつながる軟骨が一本通っているだけで、強度は繊維状のもので保っています。
だから、鱶鰭料理が存在するのです。
コンドロイチンやコラーゲンを含み体にとてもいいそうです。でも、非常に値段が高いので、庶民の口にはなかなか入りませんね。

エイひれも珍味として売られていますね。

★鮫肌
鮫の皮のようにざらざらしたものを言いますね。それほどサメの肌はざらざらしています。
この鮫肌、
楯鱗(じゅんりん)または皮歯(ひし)と言われ歯と同じ成分なのだそうです。また、鮫の歯は鱗が進化したと考えられると言います。

ワサビを下ろすときはサメの皮が一番だそうです。中でもコロザメの背側の黒い部分が最上だとか。
ところで、このワサビおろし、意外と歴史が浅いんです。約40年前に伊豆の浅田屋わさび店が考案したのだそうです。
ヒントは宮大工が丸い柱を磨き上げるのに使っていたサメ皮だとか。昔はさめ皮をサンドペーパー代わりに使っており、大正時代まで市販されていたんだそうです。

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