和紙

帽子
蛇足
■帽子
★帽子の語源

中国から入ったきた言葉です。
「帽」の字は巾が布、「冒」が覆うと言う意味と読み方を表します。つまり、頭を覆う頭巾を表わしたようです。

帽子の歴史は古く、エジプトでは一種の帽子とも言えるかつらを被っていた記録がありますし、ギリシャ時代には現在のものとあまり変わらない帽子を被っていたようです。

★hat、cap、bonnet
hat
は縁のある帽子で、capは縁無しの帽子です。
bonnetは婦人や子供用の帽子で、日本では赤ちゃんなどに被らせているあれです。
なお、自動車のボンネットも同じ単語です。

★コックさんの帽子
フランス料理のコックさんの帽子、異常に長いですね。あれは
トックブランシェと言います。トック=高い ブランシェ=白 の意味です。
18世紀の名料理人、
アントナン・カーレムが最初だと言われます。
彼のレストランの客の中に白くて背の高い帽子を被っている人がいて、それがいかにもおしゃれな印象だったらしく、さっそくまねて被るようにしたのだそうです。
でも、今ほど高かったわけではありません。

次に登場するのが、かの有名な
オーギュスト・エスコフェです。彼は背が低かったそうで、そのコンプレックスをカバーするため、やたらに背の高い帽子を被ったのだそうです。それを皆が真似たのです。
今では料理長の帽子が一番高く、副料理長、平の料理人と次第に低くなるんだそうです。
これが料理長のことを
グラン・ボネ(大きな帽子)と言う理由です。

★烏帽子(えぼし)
烏塗(くろぬり)の帽子の意味で「えぼうし」の変化したもので、元服した男子の用いた冠り物の一種です。
烏帽子親が元服の時、親に代わって烏帽子をかぶらせ、烏帽子名を付けました。
烏帽子名はそれまでの幼名を改めるもので、普通、烏帽子親は自分の名の一字を与えました。
鎌倉末期から形式化し、室町末期からは儀礼以外は用いなくなったようです。

☆亭主の好きな赤烏帽子
烏帽子は普通黒塗りです。そこでこの言葉は、変わったものを好む性質やそのような人を例えるのに使います。

★野球帽
野球帽の原型は19世紀のイギリスで騎手の被った
ジョッキーキャップだと言われます。
アメリカの南北戦争後、北軍兵士の被っていた帽子にジョッキーキャップの丸みを加味することによって現在の野球帽が出来たのだとか。

■言葉
★ハンディキャップ
(handicap)
17世紀中葉にあった賭け事
hand in cap に由来します。お金を握った手を帽子の中に入れ競う賭け事だったようです。
18世紀になると競馬で優秀な馬に余分な重荷をつけてゲームを伯仲させる handicap match をさすようになります。現在の余分な重荷、不利な条件、の意味に使われ出すのは20世紀に入ってからのようです。

★ハットトリック(hat trick)
サッカーで1人のプレイヤーが1試合で3点取ることを言いますね。
この言葉は野球の原型の一つと言われるクリケットに由来します。
投手(ボウラー)が打者(バッツマン)を1球でアウトにすることを3人続けて行うことです。これは大変難しいことで、達成した人には敬意を表して帽子が贈られたんだそうです。
この言葉がサッカーでも使われるようになったといいます。

★阿弥陀にかぶる
帽子を後に預けてかぶることを言いますね。
昔の笠は阿弥陀にかぶると、骨が阿弥陀様の後光のように放射状に見えました。そこから言われるようになった言葉です。
良く間違えられますが、目深にかぶるのとか斜めにかぶるのとは違います。

★緑帽子
中国語の表現です。面白い表現なので取り上げました。
意味は「妻を寝取られた亭主」です。
人前で平気で交尾する亀の頭が緑色であることに由来すると言います。
本物の緑色の帽子は
緑色的帽子と言わないとトラブルに巻き込まれますよ。^^;

★英語の中の帽子
英語には帽子を使った面白い表現が沢山あります。その一部を紹介します。
☆ここだけの話
keep 〜 under one's hat.  〜を秘密にしておく.

☆そんなことあるわけない
I'll eat my hat if 〜 〜のようなことは絶対ない
I'll eat my hat if he beats me.  彼には絶対に負けない。

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