和紙

走る
蛇足
■字源、語源
「走」の「土」の部分が人が走っている様子の象形文字で、下の部分が足を表しています。

現代の中国語では、「走」は"走る"の意ではなく「歩く」とか「行く」の意味で、
([足包]:足偏に包)が走るです。

★「走る」の定義
歩くとは左右のどちらかの足が地面についている進み方を言います。それに対して、走るとは両足が同時に地面から離れている瞬間がある進み方です。
競歩競技では、この点が厳密に判断されます。

■雑
★マラソンの距離

古代ギリシャの
マラトンの戦いの故事がもとになっています。
マラトンの丘からアテナイの城門まで伝令のフェイディピデスが走ったお話です。第一回大会で同じところを走っていますが、36.750kmほどだったようです。
近代オリンピックが始まって第7回オリンピック(1920年)までは、コースの距離は40km前後で一定していません。
第8回パリ・オリンピックから正式に決まります。その際、参考にされたのが第4回ロンドン・オリンピックのウィンザー城からシェファード・ブッシュ競技場のゴールまでの距離です。
この時の逸話が有名なお話です。
アレキサンドラ女王がゴールを目の前で見たいと言うことで、女王の席の真正面までゴールを延長したのです。当初は41.6kmの予定だったとか。

そのレースでイタリアのドロンドというランナーが、ゴールが変更になっていたため、フラフラになりながらもなんとかトップでゴールしました。しかしゴール直前に係員がドロンド選手の身体に触ったため、1位にならなかったのでした。
優勝はしなかったものの、そのドロンド選手の感動的な姿が関係者の強い印象に残り、この大会の距離をフルマラソンの正式距離としたそうです。

☆マラソンの距離測定
1994年から、国際陸連の規約に従って自転車でコースを走って計るようになっています。

★なんば走り 参照「Vol.220 歩く」
なんば走りの特徴は
1.すり足
2.前傾姿勢
3.右手右足、左手左足が同時に出る
で、古武術、忍者、飛脚などが行っていた走り方で、腿を高く上げず、つんのめる感じで、体がねじれない、と省エネタイプの走り方です。

陸上短距離界で末續慎吾ががんばっていますが、彼の走りは、なんば走りと言われます。ただし、3.は行っていませんが。
他に、高橋尚子、イチローなどもなんば走りだといわれます。

★動物の指の数
動物は指の数が少ないほど、速く走るのに適しているといいます。たとえば、
 5本:猿
 4本:水牛
 3本:エミュー、カンガルー
 2本:ダチョウ、ラクダ
 1本:馬

■言葉
★ご馳走

馳走はもともと奔走などと同義で走り回るの意味です。
それが、食事を用意するため走り回ることから歓待の意味になり、やがて、主においしい料理などに限られて使われるようになってきました。
しかし、地方によっては、まだ歓待の意味が残っているところもあるようです。

★師走
日本書紀に「季終」として出てきて「しわす」と読ませたという、ずいぶん古い言葉のようです。
その語源については諸説あります。
1.一番有名なのが、「奥義抄(おうぎしょう):平安末期の歌学書」の説で、12月には僧を迎えてお経を読んでもらう習慣があり、そのため僧(法師)が忙しく走り回ることから師走り月、これが変化して「しわす」になったとするものです。
2.「類聚名物考(るいじゅめいぶつこう):1780」では
春夏秋冬の四季のおわり、つまり「四季はつる月」からきているとしています。
3新井白石は「歳はつる月」の前後が省略され「しはつ」となり、さらに訛って「しわす」になったとしています。
4.ものの最後を言う「際極つ(としきわつ)」や「為果つ(しはつ)」など、ものの最後を表す言葉が変化したもの。

★コンコース(concourse)
鉄道の駅や空港などの建物の中のホールを兼ねた広い通路を言いますが、語源はラテン語の「一緒に走る」という意味の言葉に由来します。
con-「共に」で「currere」が走ると言う意味です。
同じ語源の言葉に、concur、current などがあります。

★フーガ(fuga)
主題や旋律が次々と先行するものを追いかけるように展開される曲を言います。
イタリア語で「逃げる」という意味があり、日本語では「
遁走曲」と呼ばれます。
バッハの「フーガの技法」は有名ですね。

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