
メロディアス・ハードといっても様々なスタイルがあり、ジャーニー風なものからTOTO風なものまで産業ロックと呼ばれた時代もありますが、ここではTOTO〜JOURNEY〜GIANT風味の感触を持った作品をご紹介していきましょう。 mar.2001
ル・ルー。知る人ぞ知る、幻の名盤がみごとに本邦初登場!アメリカン・メロディアス・ハードの傑作が貴方のお手元に!と宣伝文句を並べたくなるほどの喜びであります。トリリオン〜TOTOへつなぐ幻のアルバムがここで姿を現したのです。どうして日本でこのアルバムが発売されなかったのか本当に不思議でなりません。グループにおける最高傑作でありながらセールス的には米国内で最低の作品であったために、グループを解散させてしまった作品。しかし、フロント・マンとしてこのアルバムに参加のファーギー・フレデリクセンがTOTO加入のきっかけとなったことは有名な話であります。それまでの路線からガラリと変更してハードな曲調が目立ちますが、当時隆盛を誇っていたアメリカン・ハードの主流であったジャーニー、TOTO等の作風に影響を受けていることは明らかであります。ドイツで一度CD化されていたという噂がありましたが、わが日本の市場に出回った数はホンノ少数であったため、この本邦発登場までの十数年間待ちに待っていたファンも多いと思います。アナログ盤を所有していたマニアも思わずCDを手にしていることでありましょう。それにしてもフレデリクセンは素晴らしい作品に参加していながら、ことごとく1枚だけの参加に終わってしまうのは不思議であります。TOTOの来日の際はバック転で登場し、体操選手としての資質をアピールしていたほどのショー・マンなのに?グループ内の人間関係が一番の問題と言われていますが・・・。フレデリクセンのどこまでも伸びるハイ・トーンは、メロ・ハドをこよなく愛するロック兄さんをトリコにしております。いまだにトリリオンの1枚目とTOTOの「アイソレーション」は兄さんの愛聴盤であります。今作は新しい凄腕のギターリストとフレデリクセンの実力を受け、最高の作品を生み出しています。2000年、米国においてミレニアム盤として発表されたアルバムはジャケ違いのもので、内容も少しばかり編集されたものとの事ですが、わが日本においてはオリジナルのままで見事にリ・イシューであります。このアルバムの前に発表された「ラスト・セーフ・プレイス」のAOR路線も実に素晴らしい内容てありましたが、時代とともに忘れられていたこの名作を今ここに再評価していただきたいと思います。(フレデリクセンのファンはマスト・アイテムであります!)お気に入りは、アルバム・タイトル曲と”life line”、”turning point”等々・・・。(みんな良い曲ヨ!)
ディパーチャー。そう、ジャーニーの傑作アルバムと同じ名前のグループ名である。1枚目がそこそこの評価で熱心なメロ・ハドのファンに指示されたことはロック兄さんも少しばかりこのサイトでご紹介しているが、その第二作目がこの「OPEN TOUR MIND」である。まずは格段の進歩を遂げている、1曲目のイントロ部分から軽快に飛ばしており、新加入のヴォーカリストである、デイヴ・ヴォールドウィンの透明感溢れる声が聴くものに清涼感を与えてくれます。これぞ、アメリカン・ハードと言いたくなります。グループの中心人物マイク・ウォルシュの長年蓄積してきた曲作りが、一つの完成形をみせております。前作よりギターを全面に押し出した曲作りは、より歌える歌い手を得てメロ・ハドのツボを押さえた作りに成功している。冒頭にも触れたジャーニー由来のグループ名は参加しているメンバーが全員ジャーニーのファンであることから付けられたと言うことで、楽曲の細かなところにもジャーニーが築いた伝統のアメリカン・メロディアス・ハードの良質な部分が息づいております。ヴォーカルのデイブが時折みせる高音部での裏返り方は往年のSTYXのデニス・デ・ヤングを彷彿させるところもあり、70、80年代のアメリカン・ハードを愛するロック兄さんは思わずニンマリであります。(5曲目の”Hard To Say No”はマンマstyxといっても良いような曲調です。)できることならばライブでの活動も期待し、生での演奏もしくは映像でのグループとしての活動を拝見したいと思うのは兄さんだけではありますまい。(しかしながら、本国米国での彼等メロ・ハド勢の活動範囲は限られており、発売レーベルも英国のESCAPEmusicであります。)本当に良い音楽は聴く者に感動を与えるものなので、より多くのロック・ファンに聴いていただきたいと思うのでありんす。まずは1曲目の”Fair Warning”を聴いて、ここに掲載していることを判断してくださいナ!
マーク・スピロ。熱心なメロディアス・ハード・ロック・ファン以外は彼のことはご存知ないかも知れないが、キーボード&プログラミングとヴォーカル担当し、ダン・ハフらが結成したアメリカン・ハードの正統派グループ「Giant」の1枚目の” Last of the Runaways”(1989 A&M)に共作者として数曲クレジットされていた。しかし、わが日本におけるスピロさんの知名度は??である。ほとんど無いと言ってもいいかもしれない。そのスピロさんの最高傑作といっても良いアルバムがこの”Devotion ”である。ギター以外のほとんどのパートを演奏しヴォーカルをとっている。もちろん曲も彼のペンによるものであり、セルフ・プロデュースしている。参加しているギターリストは有名セッション系ギターリストのMichael Thompson、Tim Pierce、そしてDann Huff も参加している。スピロの特徴的なところはそのハスキーながらも力強い声質にあり、AORよりの楽曲もヴォーカルの聴き方によってはとてもハードに聞こえてくる。3人のギターの内一番活躍しているのはMichael Thompsonであり、ほとんどの曲で切れ味するどいカッティッングやストローク・プレイ、そしてアグレッシヴなテクニカル・プレイを披露している。スピロ自体ライブ活動をしているか定かではないが、トンプソンやハフとの共演でのライブであれば是非観たいものだっ。私のお気に入りの曲は1曲目に収録されているアルバム・タイトル曲とも言える”My Devotion”である。もーっ、このイントロ部分のカッコ良さといったらないのである。そして、続く”Rhytm Of You”や”Time Keeps Ticking”でのトンプソンのギターとスピロのインスト部分と、ヴォーカル部分が見事にマッチしている。いっそのことグループを組んで活動した方がいいのでは、と思わずにはいられない。これほどまでの完成度を誇りながら、米国ではまったく名前が聞こえてこないのはメロディアス・ハードに対する理解が薄いためであろう。(このことは別のページでも申し述べておりますが・・・米国でもこのジャンルを指示するファンはいるのです。)John WaiteやNeal Schonとの共演歴もあるスピロなだけに、ミュージシャンの間では信頼されているアーティストであり、まだ彼のアルバムを未聴の方は要チェックであります。ハフ等の「Giant」が気にいっている方には絶対のオススメであります。
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