ネオ・フレンチ・プログレ
80年代後半から90年代初頭にフランスのプログレッシブ専門レーベルMUSEAから出された3組のグループをご紹介いたします。それまでのアンジュ、モナリザ、アトール等のグループとは違い、インスト重視型の新しいタイプのグループです。

ロックdeポン!特別編集
ネオ・フレンチ・プログレのオススメ3組!jan.2000
アーティスト名/作品名、発表年代
曲の内容等(兄さんの感想も入ってる!!)
1.Minimum Vital  / SARABANDES     (1990)
ミニマム・ヴィタール。ティエリーとジャン−リュックのペイサン兄弟を中心とするギターとキーボード主体のグループである。ほとんど二人の作曲であり、テクニカルな演奏をサラリとこなしている点はインスト重視型の特徴であるが、フランス特有のエスプリを効かせたオシャレな感覚が匂ってくるのは兄さんだけかしら?このアルバムはセカンド・アルバムであるが兄さんはこのアルバムがイッチャン好きである。ヴォーカルがほんの少しだけ入るが歌詞の内容で聴かせるものではないのであくまでも、インスト部分の補足か、曲のタイトルを紹介する程度である様な気がする。(もちろんフランス語を理解できる語学力がないので・・)まずは1曲目の”Le Chant Du Monde”を聴いて兄さんはノックアウトでありました。アコースティック・ギターとアコーディオンでメロディを奏で、サンプリングとおぼしきクラッピングの後、一転してバンド・アンサンブルでハードな展開への切り替えし技、「お主なかなかやるな!」でございました。もう、これはフル・ヴォリュームで聴いて戴きたいものであります。ギターとシンセ等のキーボードでメロディを引っ張って行く曲調は、インストのみでも十分に聴かせる所があり、と思ってしまいました。アルバムは、トータルな仕上がりとなっており、ジャケットもなにやら妖しげな舞踏をイラストで描いているものでありまして、雰囲気がバッチリでございます。4枚あるオリジナル・アルバムの内で一番プログレしているジャケット・アートでもあります。それまでのフレンチ・プログレ・グループとは曲調、雰囲気がまるで違う所がこのグループの特徴といえるかもしれませんが、3枚目以降は女性ヴォーカルを導入して、又違った印象でございます。98年に発表されたライブ・アルバムも違った雰囲気でオススメではありますです、ハイ!
2.EDHELS / STILL DREAM  (1988)
エデルス、モナコのグループである。こちらは、ギターリストのマーク・セコッティを中心とするギター・インスト中心のグループであり、セコッテイ自身もソロ・アルバムを発表している。ギターリストはもう一人おり、キーボードとドラムスがグループのメンバーでベース奏者が存在しない所も又面白い。そのため、リズム・セクションが幾分弱い印象があるがキーボードによるベース音や、セコッティがベースを弾いたりしている。どことなく無機質な感触があるのは、キーボードのシークエンスやメロディ楽器の使い方にあると思われる。ギターの音色はフリップ爺(もちろんキン・クリのネ!)の影響が見られるしフランスには「エルドン」のリシャール・ピナス氏もおられる事だから、影響下に有ることは十分に察しが付きますでしょう。ムゼア・レーベルの名前を知らしめるキッカケと成ったアルバムの1つではあるが、それまでのフレンチ・プログレの看板であったシアトリカル なヴォーカルものと違い、ジャズ・フュージョンを吸収した上での新たな展開とも受け取れるのではないでしょうか?カラリと乾いた感触があるのは、ドラムスの音がほとんど打ち込みによって作られている点と、シンバルやタム等は多用せずにバスドラ、スネアだけの印象が強いからと思われる。中にはドラムレスの曲もあり3人がキーボードを操る事によって、ギターの音そのものを浮き彫りにしようとしている事が如実にあらわれている。91年発表の「ASTRO LOGICAL」はよりいっそう無機質化が進み、プログラムされたベース・トラックの上をセコッティのギター・シンセが宇宙空間を彷徨っているかの様である。
3.TIEMKO   /  OCEAN (1990)
ティアンコである。ティムコではない。(なにやら冷蔵庫にでも入れてしまいそうだが!)こちらの編成はキーボード、ギター、ドラムスのトリオ編成であり、”エデルス”と同様ベース奏者がいない。当時のフレンチ・プログレの流行だったのか?キーボードでベース部分をカバーしている。典型的なシンフォニック・インスト・グループであり、エデルスほど無機質感は多くはない。95年には、収録曲のほぼ半分をヴォーカル曲を収録した「Clone」を発表しているが基本的にはインスト・グループである。バンド・アンサンブルはテクニカルな演奏を軸に、よく叩き込むドラムスと全体を覆うキーボード・オーケストレーションの上にギターが乗りドライブして行くと言う展開である。このティアンコもムゼア・レーベルを象徴するグループとして90年代初頭に活躍してきたが、現在の活動状況については全くと言っていいほど情報がないのが現状である。曲によってはヴィブラホーンや、コントラバス、アコースティック・ギター等も使用しているが、ライブ活動等行っていたか定かではないが、3人だけで演奏するのは至難の技かもしれない。セカンド・アルバムであるこの作品の5曲中、ラストのアルバム・タイトル曲”OCEAN”は22分にも及ぶ大作であり、3人の共作と成っている。起伏に富んだ内容で大変聞き応えがあり、リスナーに対して90年代フレンチ・プログレここにありと誇示しているかの様である。(ジャケットがチョットばかり??ではあるが・・・)なにはともあれ、テクニシャン3人が織りなす新しいタイプのトリオ・ザ・フレンチ・プログレの傑作である事は間違いがない。!聴くべし、90年代ネオ・プログレの愛好家達ヨ!

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