ネオ・フレンチ・プログレ Vol.2
80年代からフランスのプログレッシブ専門レーベルMUSEAから出されたグループは世界中で流通し始め、わが日本でも数多くの新しいグループが発売される様になった。ここではそのMUSEAや自主盤でアルバムを発表したネオ・フレンチ・グループをご紹介いたします。

ロックdeポン!特別編集
ネオ・フレンチ・プログレのオススメ3組!第U弾 jan.2000
アーティスト名/作品名、発表年代
曲の内容等(兄さんの感想も入ってる!!)
1.HALLOWEEN / Merlin (1994)
ハロウィーン。88年にデビューしたヴァイオリンをフューチャーしたグループである。(ドイツのメタル・グループとは別)グループ名が示す様に”ゴシック趣味”がバンドの根底にあり、テーマの求め方や、曲調も想像がつく方は多いと思うが・・。このアルバムは、アーサー王伝説に出てくる魔術師「マーリン」を題材にしている。ファンタジックな要素と、トーンの暗いダークな印象があり、その筋のファンにはたまらない所でもありましょう!デビュー当時はキーボード・トリオだったが3作目のこのアルバムではメンバーは5人編成になっている。ギターリストのジャン−フィリップがヴァイオリンも操り、リーダー的存在のキーボードのジリス・コパンが作曲しているものが多い。(←この二人が中心人物の様である・・・)このアルバムでは5人のメンバーの他にトランペット等の管楽器とヴァイオリン、チェロ等のストリングス部隊が参加している事で音に厚みが加わり、それまでのアルバムでは出せなかった素晴らしい効果を挙げている。ヴォーカル部分はあくまでもストーリーを補うためのもので、聞き所はやはりインスト部分にあり特にストリングス隊とキーボード、ギター等が一体となり聞き手のイマジネーションをかきたてる様なゴシック趣味丸だしで迫り来るのである。(しかし、女性ヴォーカルで怪奇趣味と言うのもまた、怖い感じが出る、特に笑い声の所なんかもうヒョエーッてな感じでっせ。)冷たい感触のヴァイオリンのソロ・プレイの感触は正にゴシック・ホラー映画のサントラの様であります。フレンチ特有の語り口調のヴォーカルもまた映画の雰囲気がでますしネ!フランス語が分からなくても十分この雰囲気は味わえると思います。どうか、一人でコッソリとヘッドホーンかけて大音量で聴いて下さいネ!後ろに誰がきても気づかない様に・・・。それでもどことなく、アッサリとした印象があるのはやはり、ネオ・フレンチ・プログレの特徴かもしれません。ハイ!(MUSEA)
2.ARRAKEEN / PATCHWORK  
  (1990)

アラケーン。こちらは、女性ヴォーカルをフロントにしたシンフォニック・グループであり、このアルバムの前にカセット作品を発表している。CDとしては異例の短さの収録時間である30分と言う事をさしひいても、その完成度はかなりの所まで来ていると初めて聴いた時は思った。乱発されていたムゼア勢力の新人グループのふがいなさに比べると雲泥の差である。収録曲は全部で4曲あり、そのうちの1曲がライブ録音であり、マリリオンのギターリストであるスティーブ・ロザリーがゲストで参加している。自主制作盤と思われるこのアルバムであるが、プロダクション的にしっかりとしており、録音も非常に抜けがよく録られているし、曲自体もよく練られている。キーボードとギターを前面に出したこの手のフランス産のシンフォ作品にしては珍しい女性ヴォーカルだが(マイコさんと言います)、このグループの良さを上手く引き出しており次作「モザイク」でも歌詞を全ては別のヴォーカルに交代している。なかなか味のある、泣きのギターを聴かせていたギターの”シルヴァイン”は次作では参加しておらず残念ではあるが・・。コーラス部分もバッチリ決まっており、自主盤からこの様なグループが出ようとはだれも想像だにしなかったであろう!(特にムゼア等のレーベル関係者はドギモを抜かれたのでは・・)シンフォニックなキーボードとハード・エッジなキダー、そしてテクニカルなリズム・セクションと70年代なら大手が放っては置かないクォリティを持ったこのグループが現在どの様な状況にあるか興味は尽きないのだが・・・。ポンプ・ロックに食傷ぎみだった空腹をみごとに満腹にさせるだけのパワーを持ったグループなので必ずチェックするのだ!女性ヴォーカルOKのシンフォニック・ロック・ファンの皆様ヨ!!
3.VERSAILLES / DON GIOVANNI
  (1992)

ヴェルサイユである。フレンチ・プログレの代表的グループ「アンジュ」や「モナ・リザ」の正統的な承継者である。と言うのも、フランスやイタリアにおけるジェネシスの名前は圧倒的であり、我々日本人が考えられない位そのネーム・ヴァリューは絶大である。特に70年代に数多くのシアトリカル・ロック・グループを輩出したフランスにおいてはものすごい人気であった。(それは、ジェネシスのライブ盤”セコンズ・アウト”が収録されている点等が挙げられる。)そして、このヴェルサイユもまたシアトリカルな面を強調したフレンチ・ロック・グループである。アンジュ〜モナ・リザに続く、いわば第三世代、第四世代と言える存在であり、大衆演劇を土台とするフランス演劇界からの影響も見られ、他の国では見ることのできない発展をした一種独特の雰囲気が感じられる。テクニック、曲作り等前述の先駆者達には及ばないものの、それまでの良質な部分を上手く吸収した上で語られる物語的曲調は、十分にフレンチ特有のエッセンスが堪能出来る。やはり、ヴォーカルの語り口調が醸し出す感触は他の国の言語では味わえないもので、この部分はジェネシスも到達出来なかった域までに近づいている様に感じられるのは兄さんだけではあるまい。(フランス語の鼻から抜ける感触がなんとも言えず心地よく感じられます。)メンバーは4人編成であり、ヴォーカルがギターとフルートを担当し、ベース、ドラムス、キーボードと言うものである。ライブ・パフォーマンスがどの様に行われているか不明だが、きっと楽しいものであるに違いない。(この手の音作りでなにも仕掛けがなかったら寂しいもんねぇ。)サウンド・メイキング的に新しい事は全くしていない所が、このグループの持ち味でもあるのでこのままの姿勢で続けて行ってほしいと願う兄さんなのでありました。!聴くべし、90年代ネオ・シアトリカル・プログレの愛好家達ヨ!(MUSEA)

ロック兄さんホームへ戻るBBSへ!メニューへGO!フューズdeポン!へ戻る