
90年代に入り突如として現れた元ジャーニーのメンバーが参加したグループであります。90年代に復活を遂げた本家ジャーニー以上に80年代テイストに溢れたザ・ストームをご紹介いたしましょう。 oct.2000
元ジャーニーのグレッグ・ローリーがグループを結成してジャーニー風味のテイストを持った楽曲で勝負を掛けた!それが本作品の「ザ・ストーム」である。当初はニール・ショーンとスティーブ・ペリーも参加してジャーニー復活、と言うシナリオだったハズが裏工作に失敗したのか、発起人であるローリーとロス・バロリー、スティーブ・スミスのジャーニー組に、ほとんど無名に近い二人が加入して今作品は制作されている。その二人とは、バロリーが当時参加していた「ザ・ヴュー」でヴォーカルを担当していたケビン・チャルファントとギターのジョシュ・ラモスである。初めてケビンの声を聴いた時は我が耳を疑ったものだっ。その、スティーブ・ペリーの全盛期に近いヴォーカルはジャーニーのファンならばOKであるし、アメリカン・ハードをこよなく愛するリスナーはスンナリと受け入れるであろう。正直言ってジャーニーのアンリリース曲だと言ってファンにきかせても疑わないのでは・・・?実際曲作りもグレッグとケビンが中心となっている様であり、ヴォーカルも二人の力強いハーモニーをフューチャーして、90年代にはほとんど見られなくなったスタイルで勝負している。グレッグはサンタナ時代から曲作りには定評があったのだが、ケビンの非凡な才能はジャーニーにいた3人の卓越したサポートによって華開いている。正に80年代半ばで消滅したアメリカン・メロディアス・ハード・ロックの良質な部分のテイストが味合う事のできる傑作でございましょう!
前作品が80年代アメリカン・ハードを愛するファンや業界から支持されたのをうけて発表された2作目。メンバーはドラムスのスティーブ・スミスが自己のグループ”バイタル・インフォメーション”の活動やフュージョンよりの活動が忙しくなり参加していない。他のメンバーは1枚目と変わっていない。ケビン・チャルファントとグレッグ・ローリーの共作には益々と磨きがかかり、本家のジャーニーに負けず劣らずである。ギターのラモスの貢献度もグループとしてのまとまりに力をそそいでいる。ときおり聴かせる伸びやかなトーンは、ニール・ショーンの持つ太い感触の音と違ってさわやかな感じもする。そこにお得意のコーラスがかぶさると80年代に戻ったかの様だっ。前作のアルバム・ジャケットは傘をさした男が海の中にたたずむものだったが今作品では、イラストであり大型の近未来の客船らしき船が荒海を航海している様子を描いている。ほとんど皆無となった自分達のやっている音楽スタイルを象徴しているのか、当時の主流から外れてはいるが本質的に本物のアメリカン・ハードとして堂々と業界を泳いで行こうとしているのか・・?しかし、邦盤はいくぶんオリジナルから遅れてジャケ違いで発売されてはいるが・・・。どれだけの数の人がこのアルバムを聴いたのか定かではないが、現在の80年代リバイバルのきっかけとなったと私は確信している。昨今の新人メロ・ハド系グループがどれもジャーニーやスティクスの音に近づけているのが象徴している様に、メロディアスでありながら本質的にはハード・ロックであろうとした彼らの様な音作りが最後には残っていくのである。
1作目、2作目と通のリスナーもしくは80年代テイストをあいする業界人から注目されていた「ザ・ストーム」はジャーニー復活劇の影に隠れ自然消滅してしまった。事の真相はこうであった・・セカンド作をリリース後メンバーもバラパラの活動をしていたためにグレッグ・ローリーとケビン・チャルファントはジャーニー再結成に乗り出す・・しかし、スティーブ・ペリーの参加が決定してからグレッグとケピンはグループから離れる事になってしまう。そして、発表されたのがジャーニーの96年発表の??となった”Trial By Fire”である。(ケビンが参加していればどんなに素晴らしいアルバムになっていたことか??)そして、グレッグは独自のラテン風味の作品を手がけたりしてジャーニー色から遠ざかってしまう。そして、ジャーニーもザ・ストームとしても活動していく事の出来なくなったヴォイス・オブ・メロディック・ロックのケビン・チャルファントは旧友ジョッシュ・ラモスと共に「トゥー・ファイアーズ」としてシーンに復活してきたのである。本質的にはザ・ストームの流れをくむ正統派の音作りなのでこのアルバムは紛れもなくザ・ストームの三作目ともいえるのであるっ。参加メンバーは二人の他は無名のセンションマンが多いがベースのウィリー・ウィークスはドゥービーズのマイク・マクドナルドらとの共演が有名である。その、どこまでも伸びる素晴らしい高音部の衰えはまったく見られず、ラモスの的確なギター・プレイもメロ・ハド・ファンにとってもなじみやすいものだっ。このアルバムから二人の快進撃が始まることを願うとともに、新ヴォーカルが好評の本家ジャーニーにも益々がんばって欲しいものである。
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