==> 国立大学独立行政法人化の諸問題

2000.6.14蓮見会長記者会見


Subject: 独法化JSAフォーラム>蓮見会長記者会見
Date: Sun, 18 Jun 2000 14:46:21 +0900
 
(注1)総会では、調査検討会議を4分科会(各15人づつ)でおこないたいという
文部省の提案が紹介されています。
(注2)国大協に設置される「設置形態検討特別委員会」の委員長には長尾京大総
長、副委員長には中嶋東京外大学長が決まっていることが記者会見で紹介されていま
す。

6月14日の記者会見における国大協蓮見会長の記者との質疑(独法化に関する一
部)
 (記者)文部省が設置する予定の調査検討会議は独立行政法人化することを前提にし
 ている、それに参加されるということは、国大協としては独立行政法人という制度そ
 のものを受け入れたのか。
 (会長)いやいや、まったく別のことです。まったく受け入れていないので、それを
 独立行政法人として実現させないために、そこに入っていく予定です。
 (記者)独立行政法人という制度のなかで要求していくことではないのですね。
 (会長)おそらく、それは、最初からの話しになると思いますけれども、独立行政法
 人通則法が適用できないことになりますと、当然のことながら、特例法というものが
 生き返るということになるわけです。その特例法を、一部の政党は5つほどと考えて
 いるようですが、5つほどでとても実現できるわけではないというのが、私どもがす
 でにおこなっている調査検討から出てきているわけで、それをさらに広げることに
 よって、然るべき法人格を獲得できるのではないかと、私たちは思っています。した
 がって、繰り返しになりますけれども、独立行政法人というものになることを前提と
 する参加ではまったくありません。
 (記者)独立行政法人とは別形態の法人格を目指すということか。
 (会長)独立行政法人と別形態というものが何であるのかということに関しては、こ
 こではっきりと申しあげられません。つまり、独立行政法人通則法はできていますけ
 れども、通則法のなかの特例法というものがすでにできあがったわけのものではござ
 いませんし、特例法というものがどのようなかたちでその後新しい法律に収束してい
 くかということも、これまたはっきりしているわけではありません。したがいまし
 て、その部分を拡大するというのが、私たちがそこに参加するとまでは言っておりま
 せん、参加して努力をする用意があるということでございますので、国立大学協会
 が、独立行政法人を受け入れたかたちでそこに参加するというのではまったくありま
 せん。
 (記者)法人化そのものは是とするが、独立行政法人制度は好ましいものではないの
 で、理想的な法人化を目指すために参加するという理解で良いのか。
 (会長)かならずしも、そこまでいくのかもわかりません。私は個人的にはそのよう
 に考えるのが普通だと思いますが、しかし、最終的にまったく理想的な形態がそこに
 成立しなければその後新たな問題が起こるだろうというふうに考えます。
 (記者)設置形態検討特別委員会は、独立法人としては理想像のようなものを検討す
 ることになるのか。
 (会長)理想像の追求と同時に、ひじょうに具体的なものをやっていただかなければ
 いけないだろうと思っています。
 (記者)具体的なものとしては。
 (会長)例えば、法律化されていく、法律化が必要ないくつかの点について、積極的
 にこちらから、この点は特例を設けないかぎり、国立大学の健全な発展と国民にたい
 する貢献は保障できないだろうというかたちで、次々に問題を提起していく。
 (記者)理想的なかちであれば、文部省がいう独立行政法人化を受け入れるというふ
 うに理解できるのではないかと思いますが。
 (会長)それまでのコンセンサスはできていないと思っています、私は。そのことを
 問うてはおりませんけれども。
 (記者)そうなると、今回の総会では、どの程度までのコンセンサスができているの
 か。
 (会長)全会一致で確認したこの4点につきております。
 (記者)国大協の文書はよくわからないところが多いのですが、つきつめていうと、
 文部省の言った検討会議を設けるならば、その土俵にのりますよ、ということだと理
 解してよいのか。
 (会長)土俵というのが文学的な表現でございまして、かえってわかりにくい、私は
 四股を踏むつもりもありませんし、裸になって全員に裸体をさらすつもりもございま
 せんので、文学的表現はなるべく謹んでいただきたいと思います。
 (記者)文部省が呼びかけている議論に応じていくということか。
 (会長)文部省はまだその形態を完全な形態で決めていないと思いますので、我々は
 当然予想されるそのような委員会にたいして、強くわれわれの意思を伝えるのを、こ
 ちらから先におこなえると思っています。この方をみて下さいと言われて、さあどう
 いたしましょうかというように考えたりする暇を向こうに与えないようにしたい。
 (記者)大学の学長としての立場としてではなく、国大協の代表として、今度の委員
 会に参加するのか。
 (会長)この委員会は、私が理解するかぎり、広く国民的な、さまざまな代表をお願
 いするのだと思っております。文部省の会議ではあれ、文部省と我々とが、そこでお
 話しし合う会議だとは思っておりません。
 (記者)国民の代表の一人として、国大協の代表も参加したいという意思表明をする
 のか。
 (会長)当然参加するし、参加しないでは何もできないと思っておりますので、当然
 そのような参加をする用意があるということを、ここで全員で確認し合ったわけであ
 ります。
 (記者)国大協の代表は常置委員会の委員長か。
 (会長)そういうケースもおおいにあろうかと思っております。
 (記者)まだそれは決められてはいないのか。
 (会長)まだどなたに行っていただくということを今日の総会で決めたことはござい
 ません。今日の総会は、国大協として、文部省に設置される予定の国立大学独立行政
 法人調査検討会議に積極的に参加し、そこでの討議の方向に国立大学協会の意向を強
 く反映させるための努力をおこなうとは書いておりません、用意があるということで
 ございます。これも文学的すぎるでしょうか。
 (記者)何人ぐらい、国大協から参加することになるのでしょうか。
 (会長)私は、この会議を国大協で独占するというのは、本来このような会議の意図
 に反していると思いますので、全員99人出て行いくという気持ちはもってはおりま
 せん。然るべき方に出ていただければというふうに思っております。
 (記者)若干名ということで考えてよいのか。
 (会長)これはまだはっきりしておりませんけれども、おそらく、10名以下の数名
 ということになるのではないかと思っております。これはわかりません。


6月14日の記者会見における蓮見会長の記者との質疑の続き (独法化にかんする後半部分) (記者)設置形態形態特別委員会と、既存の第一常置委員会との関係はどうなるの か。 (会長)この点については、後程第一常置委員会の委員長にもお話しいただけるかと 思っておりますが、現在まで国立大学協会は少なくとも大学の設置形態にかんする新 たな議論はすべて第一常置委員会にお願いしておりして、したがって、第一常置委員 会というのは、主に政府の問題を扱っていただくところですけれども、すでに財政の 問題にかんして中間報告を出していただいたりしております。おそらく、この関係 は、特別委員会ができましたことによって、若干第一常置委員会本来のお仕事に戻っ ていただくということがあろうかと思いますが、その本来のお仕事がどこまでをカ バーしているかということにかんしては、ある時期は、その両者をカバーしつつやっ ていただき、然るべきかたちで、この特別委員会が完全なかたちで機能し、泉のよう なものができれば、第一常置委員会本来のお仕事に戻っていただこうと思いますが、 第一常置委員長としてのお考えはいかがでしょうか。 (第一常置委員長)今、会長からお話しがあったとおりですが、今まで第一常置委員 会は、設置形態にかかわって、独立行政法人化対応をすべて第一常置委員会でやって きたわけですが、国大協には今度第八常置委員会というものができましたけれども、 この守備範囲をみてもお解りのように、例えば、財政は第六常置委員会、それから評 価は第八常置委員会と決まっているわけでが、しかし、独立行政法人化問題にかんし ては、すべて第一常置委員会でやってきたわけですけれども、文部省がこれからどう いう形態のものを調査検討会議になるかという定かなところはわかりませんけれど も、かなり一年ぐらいのあいだに精力的にいくつかのグループ・部会をつくってやっ ていくといううわさも聞いておりますし、そういう段階で第一常置委員会がやってき たということは、そろそろ、それぞれの常置委員会にやっていただく時期が来たので はないか、これは、私の個人的な判断ですが、そういう時期ではないか、けっきょく 第一常置委員会で、さらに小人数でいくつかの課題を同時平行的に発信していくとい うことは事実上難しいということになりますので、いずれにしてもそれぞれの役割、 ミッションというところで、評価については第八常置で独立行政法人化になった場合 の評価について、それから財政については、独立行政法人化に仮になったときにどう なるかということは、今まで第一常置でやってきましたけれども、その次のステップ を第六常置でやるとか、そういうようなそれぞれ分担をした方が良いのではないかと いう判断が、会長ならびに総会としてあったというように、私は理解していますが、 ちょっと補足していただけますか。 (会長)いや、そのとおりでございます。 (会長)一応、特別委員会の正委員長には、長尾先生にお願いしております。それか ら、副委員長には中嶋先生にお願い致しました。 (第一常置委員長)なお、ちょっと補足を致しますと、その各常置委員会で、それぞ れのミッションについてご検討していただくということになりますが、やはりそれだ けでは国大協全体としてのきちんとした構造的な議論ができないということもあっ て、それで積極的に設置形態特別委員会というものを新たに設けて、今会長の報告に もありましたように、副会長を正副委員長として、関連の委員会の招請を含めて、こ こを中心に、いろいろな政策提言をやっていくかということになろうかと思います。 (記者)学術文化政策については、何か審議会のようなものをつくっていただくとい うことですが、 (会長)私としては、個人的なことですけれども、それが実現するかどうかわかりま せんけれども、審議会というと、大体一つの官庁に属するというかたちになっており まして、高等教育の問題は、国立大学の問題であれ、私立大学の問題であれ、公立大 学の問題であれ、一官庁だけですべてをカバーできるわけがないわけですね、とくに このような事態が動いているときには、早い話しが、地代法を変えてもらわなければ いけないし、あるいは税制に変えてもらわなければいけない、その他いろいろなこと がでてまいりますが、それを例えば今までどおり文部省なら文部省というところだけ でお願いしておりますと、当然のことながら、文部省と大蔵省との関係等々は、まっ たくそのようなものの埒外におかれてしまいますので、私としては、国立大学であ れ、さまざまな高等教育機関のある方向というものが大蔵省のさじ加減一つで決まっ てしまうということのないような、より広いものをつくっていただけなければならな いと思っています。ただし、これは、科学技術基本法が議員立法で成立しております ので、それと同じようなかたちで、議員立法をお願いするかどうかということにかん しては、今後の交渉しだいということになってまいりますし、多分かなり難しい問題 がたくさんあろうかと思っております。 (記者)4項目の議論をするうえで、文部省の方針にたいする反対の意見、地方国立 大学はそのまま残すべきだという意見はかなりあったのでしょうか。 (会長)今回私が司会しておりまして、記憶ちがいでなければ、私は一つもでなかっ たと記憶していますが,いかがでしょうか。・・・(間)でませんでしたね。 (記者)調査検討会議への参加について、学長のあいだで実はとらえ方がちがってい るということはないのか。文部省の考えていることを基本的に支持する立場で参加す べきだという人と、そこで基本的な議論もすべきだと考えている人のあいだには、か なり、じつは温度差があるのではないか。 (会長)いや、私は、その温度差は、昨日、今日にかんしてはまったく感じませんで した。そのようなご発言はなかったと思いますが、いかがでしょうか。 (第一常置委員長)みなさんそれぞれの科学、それぞれの立場や性格、ロケーショ ン、そういう対応設定があるのですが、はからずも、今回の4点にかんしては、それ らを超えて、国立大学協会が、大学が主体的にこの問題に取り組んでいく、今まで は、ご案内のように、文部省自身が行革会議全体のなかでやってきましたし、それか らわれわれも、そういういわば外圧というか、そういうことによって始めどういうふ うに対応しようかということに迫られてきましたが、しかし、その最後になって、い よいよ本格的に設置形態を考えなおすという問題がつまってきていますので、今度 は、総論の段階だけでは受け身になるので、もっとわれわれはポジティヴに、われわ れとしては困難なところで、積極的に受け身ではなくて、国立大学協会の一人として ポジティヴに、社会的に、会長も言われていましたように、設置形態だけの問題だけ ではなく、高等教育の充実のために、あるいは国際化、あるいはそういうことについ ても積極的に議論していこうということが、今日の総会でのご議論ではなかったかと 思います。 (記者)仮に独法化になった場合のことも特別委員会で議論されるのか。 (会長)仮になった場合という条件を今回まったくつけておりません。今回仮になっ た場合に検討して下さいというふうに、特別委員会にお願いしたわけではりません。 例えば、先ほども申し上げましたように、法制化しえない問題というのはたくさんあ るわけですね。例えば、GDPの何パーセントを高等教育に投資すべきであるかと いったような、そのような問題をもそこでお願いすることになるであろうし、仮に なった場合の細かいことをぜひこの場でお願いしようというように、この総会が特別 委員会に委託したというふうには、私は思っておりません。 (記者)独法化との関係で言えば、この特別委員会はどうなるのか。 (副会長)将来の大学のあるべき姿というのを、財政も何もかも含めて検討するとい うことになりますね。そして、その内容上のことを調査検討会議に反映させていくこ とになります。