==> 国立大学独立行政法人化の諸問題

国大協への共同要望書


要望書佐賀での報道岡山での報道呼びかけ二次集約後の状況
2000年7月27日
国立大学協会長 蓮實 重彦殿
国立大学長 各位

          国立大学協会会則第28条に基づき、国立大学教職員360名共同で、以下の要望書を提出いたしますので、関係委員会においてご検討くださいますようお願いいたします。

           代表  北海道大学教授  辻下 徹
           連絡先 札幌市北区北10条西8丁目
               北海道大学大学院理学研究科 
               電話・Fax 011-706-3823
               電子住所:tujisita@math.sci.hokudai.ac.jp
    
               

要 望 書

 国立大学協会は、さる6月14日開催された総会において、文部省が設置を予定している「国立大学の独立行政法人化に関する調査検討会議」に参加することを決定しました。

 各大学内に、独立行政法人化に対する根強い反対意見があるなか、十分な審議を尽くさないまま、文部省、自民党の圧力に屈する形で、独法化を前提とした「調査検討会議」への参加に踏み切ったことは、きわめて遺憾なことと言わねばなりません。

 私たちが何よりも危惧することは、「調査検討会議」に正式に参加すれば、そこにおいて決定されることを拒否することは事実上不可能であり、結局は独立行政法人通則法を骨格とする法人化の受け入れに繋がらざるを得ないでであろうということです。

 蓮實国大協会長は14日開かれた総会後の記者会見において、「調査検討会議」への参加が独法化受け入れを意味するものでないことを強調し、さらに「最終的に全く理想的な形態がそこに成立しなければ、その後新たな問題が起こるだろう」とまで述べておられますが、これらは、何の担保・保障もない以上、中味のない空証文に終わる恐れが強いのではないでしょうか。

 そもそも、文部省が独法化に向けて一方的に設置する「調査検討会議」への参加の是非さえ余裕をもって判断できないようで、どうして今後、国大協の主体性を期待できるのでしょうか。

 国大協が、6月14日の会長発表第一項にあるように、「国立大学の設置形態に関して、これまで表明してきた態度を変更する必要があるとは認識していない」というのであれば、「調査検討会議」への正式参加を取りやめる以外にありません。

 いま国大協にとって大切なことは,文部省の中の一組織に性急に加わることではなく,広く国民にこの問題の本質を理解してもらうための組織的努力を開始することではないでしょうか。

 その一つは「独立行政法人」に代わる案を国民の前に提示することであると考えます。ぜひ会長発表第二項にある「設置形態検討特別委員会」において、全大学関係者の英知を集めて、真に大学の独立を確保する国大協独自の案づくりを進めてください。そして本格的な選択肢を広く国民に提示し,その判断を仰ぐべきです。私たちもそのための協力を惜しみません。

 以上、要望いたします。

賛同者  360人 
・・・ (2001.8.20 略) ・・・ 以上345名(他に氏名公表不可の者15名)

Date: Tue, 1 Aug 2000 11:42:02 +0900
To: he-forum@ml.asahi-net.or.jp
From: TOYOSHIMA Kouichi
Subject: [he-forum 1160] 国大協への要望提出の報道

佐賀大学の豊島耕一です。
7月27日に、国大協が文部省の調査検討会議に参加することに反対する署名の発表を
全国3箇所でやりましたが、そのうち佐賀での新聞報道をお知らせします。
(先ほど流しました[reform:03040] の冒頭、「7月に21日に」は「7月27日に」の
誤りでした。)
(朝日,7月28日佐賀地方版)
国立大学の独立法人化
検討会議参加に反対
佐大教授ら「容認になる」

 文部省が進める国立大学の独立行政法人化間題を話し合う「調査検討会議」に蓮實
重彦・国立大学協会長(東京大学総長)が国大協からの委員の参加を認めたことにつ
いて、佐賀大学の教授らが二十六日、「会議参加は、独立行政法人化の容認につなが
る」として、反対を表明した。北海道大学、岡山大学の教授らも同日、反対を表明し
た。教授らは、全国の国立大学教職員集めた、国大協が独立行政法人化の代案を作る
よう求めた署名三百六十人分を蓮實協会長に提出する。
 佐賀大の豊島耕一理工学部教授ら十人。豊島教授らは反対の理由について「独立行
政法人化は国立大を文部省の支配下に置き、大学の独立を奪う」とし、佐賀大の年間
予算のうち授業料(学生一人年額五十万円)は約三割を占めるにすぎないと説明。「
授業料値上げや研究費がかさむ学部の廃止、地方大学廃止につながる可能性が高い」
と指摘している。
 教授らは今月十日から、国大協内部で署名運動に取り組んでいる。今後も他の大学
教職員と連携し、八月二十日まで続けるという。

(転載者注)
「佐賀大の豊島耕一理工学部教授ら十人。」は正確には一四人、「八月二十日まで続
ける」は二三日まで。後者は豊島の発表のミス。
(佐賀新聞,7月28日佐賀地方版)

独立行政法人化危ぐ
佐大教授ら 国大協に要望書提出

 佐賀大の教員十四人を含む全国の国立大学教員ら三百六十人が二十七日、国立大学
協会(会長=蓮實重彦東大総長)に「国立大学の独立行政法人化に関する調査検討会
議」への参加を取りやめることを求める要望書を提出した。
 佐賀大の有志らは独立行政法人化について、「各大学に運営が任されると、授業料
が高騰し廃校に追い込まれる大学が出てくる」と反対している。要望書は、国大協が
調査検討会議への参加を表明したことに対する行動で、今月十日から署名を集めていた。
 調査検討会議は、文部省が、各界の独立行政法人化についての幅広い意見を聞くた
め今月中に設置する予定で、国大協は「大学側の考えを率直に伝える」として参加を
決めている。(吉丸)

(転載者注)
「各大学に運営が任されると、・・」はもちろん不正確です。
(西日本新聞,7月28日佐賀地方版)

国立大独立法人化反対の署名提出
 北海道大の辻下徹教授を代表とする全国五十八の国立大教職員有志三百六十人は二
十七日、国立大学協会の蓮実重彦会長(東京大総長)に対し、文部省が設直を予定す
る「国立大学の独立行政法人化に関する調査検討会議」への参加取りやめを求める要
望書と署名簿を提出した。佐賀大理工学部の豊島耕一教授などが発表した。

(赤旗,7月28日佐賀地方版)
国立大学の独立行政法人化
国大協の検討会議参加
佐賀大教授有志が反対

 学間研究の自由を制限する国立大学の独立行政法人化に反対する佐賀大学の豊島耕
一・理工学部教授ら有志は二十七日、佐賀県庁内で記者会見しました。
 豊島教授らは、国立大学協会の六月の総会で独立行政法人化問題への対応を決めた
四項目のなかの一つで、「独法化を検討する文部省の『調査検討会議』に参加する」
としたことにたいして、同協会の蓮實重彦会長(東京大学長)あてに、検討会議参加
に反対するなどを盛り込んだ要望書とともに、これに賛同し共同する国立大学職員三
百六十人の署名を送付したことを発表しました。
 要望書には、(1)独立行政法人化を受け入れることにつながること(2)同協会がみず
から決めた「独法化を定めた通則法の国立大学への適用に反対する」ことに矛盾する
−−と指摘しています。
 さらに、同協会が国の一組織機関に加わることなく、広く国立大学への独立行政法
人化を国民的に知らせこの本質を理解してもらうために努力するよう要望。国大協内
に国立大学の教育、研究の向上などを検討する「設置形態検討特別委員会」で、全大
学関係者の英知を集めて、真に独立を確保する提案づくりをすすめるよう求めています。
 豊島教授は、「来月二十日まで、国立大学教職員を対象にした賛同署名をインター
ネットで集め広げたい」と呼びかけていました。

(転載者注)
「来月二十日まで」は二三日まで(豊島の発表のミス)。

TOYOSHIMA Kouichi
Dept. Phys., Univ. of Saga
豊島耕一,佐賀大学理工学部物理科学科

Subject: [reform:03038] 国大協への要望書提出
Date: Sun, 30 Jul 2000 17:41:14 +0900
From: Ryuzaburo Noda
To: reform@ed.niigata-u.ac.jp

岡山大学の野田です。

 北大の辻下さんからの報告にあったとおり、さる7月27日に
360名共同(氏名公表可346名)で「要望書」を国大協会長
と全国立大学長に提出するとともに、札幌、岡山、佐賀において
呼びかけ人が記者会見を行いました。
 岡山では3社と会見、そのうち山陽、読売の2紙が記事にして
くれました。
 以下に読売の記事を紹介します。

         国立大独法化反対の要望書

 国立大学の独立行政法人化(独法化)に反対する国立大学教職員
の有志360人は27日、文部省が独法化に向けて設置する調査検
討会議への国立大学協会(国大協)参加とりやめを求める要望書を
蓮実重彦・同協会長(東大学長)と全国の99国立大学長にファッ
クスや電子メールで送った。
 要望書では、十分な審議をせずに独法化を前提とした会議への参
加は遺憾とし、正式参加を取りやめることと、大学の独立を確保す
るため、国大協独自の代替案を提示する組織的な努力をすることを
求めている。
 有志の一人の野田隆三郎・岡山大教授は「独法化では企画立案を
文部省などの行政が行い、大学は実施するだけの機関になり、学問
の自由が危うくなる」と話している。