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この事業の成功は、弊社の現常務である野口幹雄さんの情熱以外の何者でもないと思います。当時、牛角FC本部を経営するレインズインターナショナルの西山社長から三軒茶屋で繁盛した焼肉屋を広めたいとベンチャー・リンクにオファーがありました。新卒で入社して3年目の彼がこの焼肉事業に惚れこみ、
西山社長と一緒にベンチャー・リンクの経営陣を情熱をもって口説き落とし業務提携が実現しました。提携後も彼は本部の細かな実務までもこなしながら、全国の中小企業を回って牛角のFC事業を販売しました。彼なくして、この成功は絶対にありませんでした。
ベンチャー・リンクとしての提携後の具体的支援は、まず、フランチャイズとして全国に広めていくためのパッケージ化のコンサルティングを1年かけておこないました。その後、全国の中小企業様にフランチャイズビジネスとして販売する営業開発業務と店舗のコンサルティングをするスーパーバイザー業務を請け負いました。私は弊社スーパーバイザーの第1号として15店舗を担当し、かつ常務取締役という肩書きを頂いて本部構築にも関わりました。
また、本部には人が足りていない部署がいくつもありましたので、弊社から人を送り込み、実務を一緒に行いながらこのビジネスを立ち上げていきました。

スーパーバイジング業務においてですが、店長やオーナーだけではなく、アルバイトにも経営を教えることを強く意識しました。接客や調理だけではなく、彼らに経営をおしえることによって、人生観、仕事観、仕事の仕方を学び身に着けてもらう。それによって、社会に貢献できる人財として世の中に送り出す「人財育成輩出機関」となることを標榜しました。
当時、外食業界ではアルバイトに経営に参画してもらうなどという考え方はありえないと言うのが常識でした。しかし、私たちは「お客様を応援団に、アルバイトを経営参加者に、店長を経営者に、オーナーをスーパーバイザーに」というコンセプトを掲げ、それを実現することに成功しました。

スタートは店舗理念つくり。これをオーナー、店長、アルバイト全員でやります。その後、その理念を実現する為の目標を明確に決めます。これは定性的な目標は勿論のこと、売り上げ、コスト、利益、お客様満足度といった経営管理指標における定量的なものも明確にします。そして具体的な行動計画を作成し、行動です。アルバイトは3ヵ月後の目標に対し、各月、各週、そして毎日の目標を追います。毎日毎日目標の達成度合いを確認し、ギャップがあればそれをどうリカバリーするかを考え次の一手をうつというPDCA(計画→実行→検証→改善)のサイクルをいかに早く回すかを体験を通じて覚えてもらいます。あわせて、組織の作り方、組織風土の作り方も学んでもらいます。
その結果、自分たちのお店なのだという自覚が生まれ、時間が遅い状態でお客さんがいないときは、人件費を考えて自発的にあがるアルバイトや売り上げの悪い月には開店前に呼び込みをするアルバイトが出てきたりました。

6年前にレインズインターナショナルさんが、しゃぶしゃぶ温野菜を立ち上げましたが業績が思わしくありませんでした。ですので、30店舗でオープンを一旦ストップし、4店舗に特化したコンサルティングをすることによって業績改善ノウハウを作り、それをもって残りの27店舗を立ち上げる方針をとりました。
4店舗の平均売り上げが450万/月のところを3ヵ月後に700万/月にするミッションでしたが2店舗が残り一週間で100万のギャップを抱える事態になりました。このギャップを埋めるための施策の一つに法人営業がありましたが、今までの法人営業ノウハウではギャップを埋めるに至らず新たなノウハウを1週間でつくる必要性に直面したのです。
ギャップのあった店舗の一つに浦安店があったのですが、私がそこのノウハウ開発を担当しました。まず、近隣にあったオリエンタルランドさんの社員の方々にご来店いただく為に電話で相談をしたのですが、法人提携をする時期が過ぎてしまったので来年また連絡してほしいと断られてしまいました。しかし後にも引けず熱意を持ってアピールし必死に説得、なんとかお会いをするところまでこぎつけました。当日は、業態の説明をするだけでなく、成功体験を通じて社会に貢献できる人財育成を店舗理念に掲げ経営をしていること、今月の目標をアルバイト達に達成させてやりたいということを熱くアピールしました。結果、その理念に共感頂き、全部署に告知していただくことになりお店は大繁盛。他の店舗も同じ方法で法人営業をしたところ、見事にギャップを埋めることに成功したのです。
ある店舗では富士通さんのイントラに掲載いただき、3日間、開店時から閉店まで富士通さんの社員の方で埋まってしまったということもありました。とにかくこの法人営業の成果は凄まじく、そのことを担当者が書いた日報のタイトルが「唖然呆然、お客様が応援団に!」だったことから、「お客様を応援団に」というコンセプトが生まれたのです。
この施策が、その後 「理念共感法人営業」というノウハウとなり、温野菜復活の大きな武器となりました。 |