鹿児島大学山岳部の装備

 装備は共同装備(以下略して:共装(きょーそう))と個人装備(略して:個装(こそう))に分けられる。
 共装は、テント、鍋、ガスバーナー、ガス缶などみんなで使う物である。個装は、ザック、登山靴、衣類など個人で使う物である。
 共装で何を担ぐかは、鹿児島大学山岳部に古くから伝わる? 「共装ジャンケン」により決められるのが通例である。この共装ジャンケンを甘く見てはならない。合宿の運命を決めるほど重要なジャンケンなのである。
 そして、共装ジャンケンに勝っても決して油断してはならない。共装ジャンケンに勝った者から順に共同装備の指名権が与えられるが、見た目の重量にだまされて安易な物を指名すると合宿で悲惨な経験をすること間違いなし。
 学年が上がれば上がるほど共装ジャンケンで指名する物は戦略的になるのである。

共同装備ジャンケン ワンポイントアドバイス
  • 見た目の重さにだまされてはならない
  • テントは雨天時に水分を吸って重くなるので ×
  • 鍋はザック内が汚れ、円形でパッキングも面倒なので ×
  • 燃料系(ガス缶、ガソリン類)は、日々消費され減っていくので ◎
  • 冬山の竹ペグは、雪から掘り起こせずにだんだん減っていくので ◎
  • 冬山の竹竿は、輸送時(特に下界の公共交通機関)で邪魔になるので ×

 この辺を踏まえて、共装を指名しましょう。
 共装ジャンケンは、通常ウェーバー制が用いられ、共装ジャンケンで最下位だった者が食料分けの1位指名権が与えられることになっている。ここで共装ジャンケンに負けたことを引きずって「何でも同じだろ」と適当な物を指名すると後で取り返しのつかない悲惨な結果をもたらす。

ウェーバー方式 食料分け ワンポイントアドバイス
共同装備と同じく見た目の重量に騙されてはいけない
その食料が何日に消費されるかを見極めること
合宿初日の夜は一番担ぐ時間が短いので ◎
沈殿日の初日はスライドして早めに消費される傾向がある ◎
最終日の食料はほとんど消費されないので ×
紅茶、砂糖、塩、コンソメなど嗜好品類は毎日出すのが面倒な上、消費量が少ないので ×

 食料は共装とリンクしていて自動的に指名権が与えられる。共装ジャンケンで負けた者は上記のアドバイスを意識して、巻き返しをはかるように。

山岳部の食料
 鹿児島大学山岳部の食料など興味を持っている人がどれだけいるかは知らないが食料についても触れておこう。
 食料についてはそのときのパーティリーダーや食料担当により、かなり左右される。これらの担当者がしっかり者で几帳面、かつちょっと食いしん坊で食通だったら言うことはない。合宿中、毎日おいしい料理で幸せな合宿となろう。
 一方、担当者が適当でちょっとアルパイン思考、別に食べ物なんて食えたらいいのよ、なんて考えを持ってたら悲惨。食料というより「えさ」程度のご飯。ラーメンとレトルト品のオンパレードで飽きて、その上途中で食料が尽きて他の登山者に物乞いをする有様、飢えた人々は手当たり次第に道ばたの草を炒めて食べる始末になることも…。
 よって食料担当者だけはしっかりした者を決めるべきである。


朝食 ラーメン
 全国の山岳関係者にはお馴染みの棒ラーメン。某ラーメンではなく棒状のラーメンである。2食分入って88円から売っている抜群のコストパフォーマンスと棒状で真っ二つに折れば非常にコンパクトになるという理由から朝食の主力に位置づけられている。
 作り方をミスするととてつもなくまずい。そのまずさの主な原因は、水が不足してスープが濃くなり過ぎていること、麺を茹でる時間が長すぎて麺がのびてしまっていること等が挙げられる。これらが同時に起こると悲劇的で、吐きそうになるのを我慢しながら飲み込み、行動中もラーメンが胃にもたれるという事態になってしまう。
 うまく作るためにはケチらずに水を適量入れることと粉末スープを入れすぎないことである。


 アベックラーメン、味のマルタイなど鹿児島市内では写真のように5種類の棒ラーメンが手に入る。味はよくわからんです。
 合宿ではお餅を1〜2個程度入れて腹持ちをよくしています。
昼 レーション
 レーションというのは、行動中に食べるお菓子の詰め合わせみたいなものである。昼は行動の真っ最中で座ってガスバーナーでお湯を沸かして紅茶を片手にランチをとるなんてことはできない。山行中の行動は1時間昼食をとれるほど余裕がないし、岩登り中などは、座る場所すらない場合も多い。
 そのため、昼食時間というものを儲けず、行動中は1時間につき10分程度の休憩時間があるのだが、その10分の休憩時間にお菓子をこまめに食べるようにしている。このレーションであれば岩登り中で立ったままでも食べることが可能である。
 レーションの内容物は鹿児島大学山岳部の場合(カロリーメイト1つ、ミニドーナッツ1つ、ビスケット1つ、あめ玉3つ、ピーナッツ少々、にぼし少々、チョコレート1つ、ミニゼリー1つ)といった感じである。これらのお菓子を1回分をビニール袋にひとまとめにして持っていく。
 レーションの語源は不明であるが、何らかの外来語の略だと考えられる。知っている方はぜひ教えてください。
 上級者は、合宿前に自分の嫌いな食べ物を抜き、自分の好きなものに入れ替えるなどする。

(類義語)かくしレーション
ケーキ、ようかん、チョコパイなどをプライベートで持っていくこと。気分の暗くなる沈殿日などに「ほーら、かくしレーションよ!」と差し出すとあなたは合宿でのヒロイン、ヒーローになること間違いなし。注意点としてはかなりのボッカ力が必要。


夕食 カレー
 山岳部の定番メニューといえばこれ!1回の合宿でカレーがでなかったことを私は知らない。「カレー」は今も昔も山の夕飯のエースであり、2003年シーズンのダイエーホークス斉藤投手のように連敗中でもなんとかしてくれる頼もしい存在なのである。そして、どんなに下手くそな料理人が作っても失敗しない簡単さ。日本人が子どもの頃からお母さんが作ってくれたり、学校の給食で口にしたりした料理なので嫌いな人がほとんどいない。などの理由から夕食ローテーションの軸に君臨しているのである。(フッフッフッ完璧な理論だろ)
 冬場はペミカンと呼ばれるジャガイモ、タマネギ、ニンジン、肉をあらかじめ炒め、ラードで固めたものを使うことにより、さらなる軽量化とすばやい調理が可能である。

 
 部室でカレーを作ったときの写真である。さすがに山でブロッコリーは入っていませんよ
番外編
酒→これがなきゃ、山やってらんねぇーよ
ビール
 もっとも愛される酒。夏山のテント場で飲むビールは最高っすよ。夏山定着合宿ではこれでもかというくらいの本数を担ぎ上げることに生き甲斐を感じている部員もいる。
 ビールの問題点としてはアルコール度数が5%と低いこと。酔うためには担ぐ重量が増えてしまいます。

焼 酎
 鹿児島で焼酎といえばイモでしょう。名産の芋焼酎が好まれます。屋久島名産の芋焼酎「三岳」をはじめ多くの銘柄が飲まれます。屋久島でさばぶしをつまみに飲む焼酎は最高!
ウィスキー
 アルコール度40%と高く、そして価格は1本800円からとコストパフォーマンスに優れています。冬山で屋外にほったらかしても決して凍らないことから積雪期山行によく持っていきます。
 ウィスキーを一口飲んだら「ウィーーーーー、ニッ、ニッ、ニッ」と言うのが山岳部の伝統になっています。現役の皆さんで知らない人は早めに先輩から教わるように。次のテストで出ます(出ません)
日本酒
 あまり飲みませんが富山で「立山」、「銀盤」、「北洋」などの銘柄をよく飲みます。富山のお酒は甘くて私は大好きです。甘すぎて苦手という方もいらっしゃるようです。