■東洋医学について
 約2000年前中国の漢の時代から始まる。すでにそのころに基本的な書物、
及び治療概念ができていた。(三大古典教科書:傷寒雑病論しょうかんざつ
びょうろん[後に傷寒論と金匱要略に分かれる]、黄帝内経こうていだいけい、
神農本草経しんのうほんぞうきょう) 日本には安土桃山時代に本格輸入さ
れ、江戸時代の鎖国下で中国と違った独自の発展を遂げる。(オランダ医学
は蘭方と呼ばれていた)明治維新以後、一時滅びるがその後細々と続く。
ここ20年程前より、エキス製剤の保険収載などにより急速に広まった。
■東洋医学の理論
解剖学
内臓は五臓六腑(臓:肝,心,脾,肺,腎・腑:胆,小腸,胃,大腸,膀胱,三焦)
に分けて考える。それぞれ西洋医学的な機能と似ているが、心理的意味もある。
肝臓:自律神経のバランスを整える。(気を滞りなく全身に巡らせる)
心臓:血液循環を行う。意識(精神)を保つ。
脾臓:食物を消化、吸収する。(食物から気、血、津液を作り出す)
肺臓:呼吸を行う。(空気から気を作り出す)
腎臓:利尿する。生殖、発育のエネルギー(精)を蓄える。
生理学
次の3つの要素が体中を循環している。滞ると逆に体に良くない病理産物となる。
 気:人体を動かす目に見えないエネルギー
 血:人体を栄養する目に見える赤い液体
 水(津液):人体を栄養する目に見える透明な液体
なお、これ以外に、精(:人体の根本的エネルギー)もある。これは循環せず腎に
貯蔵される。

病理学
病気は単純にいえば以下の3通り。
◎悪いもの(邪気)があって起る場合(実証という)
┣外から悪いもの(風,寒,署,湿,燥,火)が入った(外邪の侵入)。
┗内から悪いもの(気滞、オ血、水滞)が生じた。
◎正常なもの(正気)が足りなくて起る場合(虚証という)
 気虚、血虚、津液虚
◎以上の混合(虚実挟雑証という)
診断学
問診(症状についてと全体について)
切診(触診のこと。脈診、腹診 etc.)
聞診(におい)
望診(視診のこと。舌診も)
※どこに(五臓六腑?それ以外のところ?)に悪いもの(邪)がたまっているのか、
よいもの(正)が足りないのかを考える。
薬理学、処方学
 自然界に存在するほぼ全てのものが薬になり得る。植物、動物、昆虫、鉱物、など
があり、それぞれの薬剤にはどの臓腑に働くか、なにを補うか、なにを除く作用が
あるか、などが経験的に分っている。
 そしてこれらの薬物をどのように組み合わせればよいかを考える。典型的な症状に
は、先人がセットメニュー(定食のようなもの)を作成しているので、これを処方す
ればよい。できれば微調整(単品の取り合わせ)するのが望ましい。
                                        (西田先生講議プリントより)


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