「このままでいいのか? 都立の大学」

「都民の会」11月集会及び総会のご報告

「都立の大学を考える都民の会」ニュース第10号より

 去る11月14日、新宿の三省堂ホールにおいて「このままでいいのか? 都立の大学」集会を開催しました。会場には約190名の参加がありました。ご参加くださった方々に改めてお礼申し上げます。
 「都立の大学を考える都民の会」は、12月都議会での「新大学」法人定款論議を前に、「本当にこんな大学の設置を認めていいのか?」という点での一致を求め、都民の立場から改めて「都立の大学の良質な蓄積を守り、学生・院生の権利を守るという点で一致した取り組みをしていこう」との声を発信するため、本集会を開催しました。

 集会は、「都民の会」呼びかけ人の一人である清水誠名誉教授による「開会の挨拶」から始まりました。清水先生は、都立の大学をめぐる未解決の問題が山積する中、本集会を4月以降に向けてどう対処していくかの一歩にし、石原都知事の一連の常識はずれな発言や現在の危機的な状況を都民に訴えていく必要があると話されました。

 集会の第一部では、「都民の会」から基調報告として「都立の大学改革」をめぐる主な経過、新大学の設置手続き、新大学設置の目的、地方独立行政法人化、新大学の学部編成、「意思確認書」「就任承諾書」、「単位バンク制度」、新大学教職員の人事制度・労働条件、現行の大学の運営、教育への行政の介入・教育制度の改悪・学問の自由について、次々と問題点があげられました。
 その後、東京都で今起こっていることとして、教育・文化・医療の各分野からの報告がありました。東京都障害児学校教職員組合からは、昨年夏、都立七生養護学校で起こったことは、「性教育批判」を利用した管理強化であり、都教委の意に添わない管理職への「処分」ルールの確立であり、教育基本法改悪への道であるという訴えがありました。「学校に自由の風を」ネットワークからは、「学校現場への日の丸・君が代強制に反対する教師・市民の取り組み」が紹介されました。こうした強制の教育の流れを変えるため、2005年1月10日の日比谷公会堂大集会への参加の呼びかけがありました。東京都庁教職員組合教育庁支部からは、「都立図書館をめぐる問題」について報告がありました。都立図書館の蔵書廃棄は累計30万冊にのぼり、日比谷図書館は廃館に追い込まれるとの報告がありました。「東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会」からは、都立病院の統廃合をめぐる取り組みについて、報告がありました。
 以上のような東京都の各分野への攻撃は、いずれも東京都という権力による強制であり、「都民のため」という題目の下での切り捨てであると、「都民の会」からコメントをさせていただきました。

 集会の第二部では、学生・院生をはじめ、学内の諸団体からそれぞれの立場からの報告を受けました。
 都立大学生自治会からは、新大学は学生主体の大学であるべきであり、大学管理本部は学生の声に耳を傾けるべきである、入学時の権利を保障するべきであるとの訴えがありました。また、都立大大学院生から人文院生会の取り組みや学生院生連絡会議の活動が紹介され、現在の大学改革において最も弱い立場にあるのが院生・学生であり、都立大のこれまでの蓄積の上に充実した大学を望むとの訴えがありました。
 「四大学教員声明呼びかけ人」のメンバーの方からは、新大学が「研究ができる大学」になるという点では一定の成果があったが、未だ多くの未解決な問題があり、在学生・院生・教職員の教育研究条件の保障するため、新大学をつくる立場から真剣な議論をし、新大学を自分たちのものに取り戻すことが大事であるとのという訴えがありました。
 「首大非就任者の会」会員からは、首都大学構想は東京都による教育破壊の中に位置づけられる大学破壊であり、それも一握りの首謀者による破壊である、それに大学側が敗北し、都立大と首大は断絶され、都立大は破壊されつつあるという訴えがありました。
 「開かれた大学改革を求める会」からは、多くの問題を未解決にしたまま新大学を開学することは危険であり、在学生・新入生に甚大な被害を及ぼすことになるので、「新大学開学1年延長」を速やかに決断することが最善の方策であるとの訴えがありました。
 東京都立大学・短期大学教職員組合からは、都立四大学をめぐる状況と法人化問題について報告がありました。大学管理本部のずさんな計画に任せるのでなく、自主的運営に押し戻し、教員・職員が希望をもって働けるようにしていきたいとの訴えがありました。

 これらの報告を受けて、フロアの参加者を含めた意見交換を行いました。意見交換では、助手会、卒業生、高校生を持つ親、学生などの立場からの発言がありました。
 最後に、「都民の会」からの訴えを集会参加者が確認して、集会を終えました。

 集会後、「都民の会」の総会が開かれました。最初に世話人会から、この一年間の会務についての報告と、今後の活動についての行動提起(案)が行われました。次いで会計報告として、決算の報告と来年3月までの暫定予算案が提案され、その後質疑応答・討論が行われました。
 討論では、新大学の設置が認可され、来年確実に「首都大学東京」が設置されるという状況で、どのような運動を展開するべきか、ということをめぐって様々な意見が出されました。しかし時間の関係もあり、長期的な活動の方向性をどのようにしていくのかについての結論は次回総会へと持ち越しとなり、当面来年3月までの行動提起および暫定予算を承認して、総会は終了となりました。

 都民の会としては、現状で会の活動のあり方について様々な意見があることを踏まえ、再度来年3月(または4月)に次期以降の活動の方向性を決める総会を開催することにしました。この間運動を支えて下さったみなさんに、今後の都民の会の活動について、ご意見をお寄せ頂ければと思います。よろしくお願いします。

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