
最終更新日:2009年2月26日
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2009年2月1日
都立の大学を考える都民の会
代表 大串 隆吉
公立大学法人首都大学東京は、2008年12月4日、「首都大学東京 次期学長予定者の決定について」を発表した。
その結果と選考過程はわれわれを驚かすものであった。
首都大学東京の発表によれば、次期学長を選考する「学長選考会議」は2008年11月10日に第1回会議を開き、11月28日に原島文雄氏を次期学長予定者に決定した。 わずか18日間で、教員や労働組合からの公開をはじめ、数々の要望が出されていたにもかかわらず、又学内の意向を反映する措置もとられず、一切公開されずに決定されたものである。
日本の最高学府の一つとして、数々の歴史と伝統をつくり、自由で多様性をはぐくんで来た都立の大学で、そのトップリーダーを決める過程が、学内の教職員、学生の意向を全く無視して密室で非民主的に行われたのである。
我々「都立の大学を考える都民の会」は、2003年8月の石原都知事のトップダウンによる都立四大学の廃止、地方独立行政法人化が、大学の自主性・多様性を踏みにじり、大学関係者の教育・研究に対するモチベーションと民主主義を低下させ、ひいては都民に対する役割の後退につながることを問題にし、指摘してきた。
今回の学長選考はこの心配を裏付けるものとなった。
「次期学長予定者の決定について」の選考過程と結果は、単なる学長の交代という問題ではなく、都民の税金で運営されている首都大学東京のこれからの前途に大きな禍根と損失を与える問題と考える。
「都立の大学を考える都民の会」は、次期学長の選考に対して以下の見解を表明するものである。
今回の「学長選考会議」は選考の手続きが存在しない中で進められた。多くの国公立大学では、「学長選考会議」や「意向投票・予備投票」の規定や実施規則などが事前に作成・公表され、その手続きに沿って実施されている。
ところが首都大学東京はこれらの規定や規則が存在せず、首都大学東京の発表した文書でも、第2回会議で「学長選考会議運営内規」が決定され選考を進めたとしている。
しかし、これはあくまでも選考委員内部で決めたものであり、「学長選考会議」の独断の選考と言わざるをえない。
さらに問題なのが、教員や労働組合が指摘しているように、「内規7条」によれば、学長候補者を推薦できる権限が全委員に付与されておらず、「学長選考会議」議長だけになっていることである。発表された文書でも、議長が原島氏を招聘、考え方を聴取した後、議長が原島氏を推薦し決定したと記載されている。このような一方的、独断的なやり方で学長が選考されるべきでないと考える。
このような大学構成員の内面的支持と基盤のない、非民主的な方法で選出された学長の大学運営は、必ず形骸化し、著しい停滞に見舞われることことは明白である。
他の国公立大学で、ほぼすべての大学が「意向投票」を学長選考の重要なプロセスにしているのは、このような状況に陥る事を考慮して実施されているものである。
首都大学東京の学長選考過程は、他の大学と比較しても異常なやり方と言わなければならず、開かれた大学運営に全く背くものである。
本来大学の学長の選考は、複数の候補者がその所信を全学に公表し、大学内の多様な意見を踏まえ、大学関係者の総意で選出されることが最高学府の大学で求められており、そのことが大学の新たな発展と活力の土台となると考えるものである。
首都大学東京における今回の選考方法では、学長が大学構成員の主体性・積極性に支えられた運営を行うことは難しく、大学全体の研究力・教育力を大きく低下させる事にならざるを得ないと考える。本会は以上の点から今回の学長選考に対して深い憂慮の念を表明するものである。
以上
第6回となる都民の大学講座では、東京都立大学名誉教授の金子ハルオ先生をお迎えして、2008年9月のリーマン・ブラザーズ破綻以来、深刻な危機に直面した世界の金融市場の問題について、お話いただきます。
【講師】 金子ハルオ先生 (東京都立大学名誉教授)
【演題】 アメリカ発金融恐慌の特質
【日時】 2009年4月5日(日)午後1時〜4時30分
【場所】 文京シビックホール3階 会議室2
※東京メトロ丸ノ内線/南北線 後楽園駅(4Bまたは5番出口)徒歩3分
※都営地下鉄三田線/大江戸線 春日駅(文京シビックセンター連絡通路)徒歩3分
※JR中央・総武線 水道橋駅 徒歩10分
第5回目となる都民の大学講座では、2008年4月に首都大学法人に移管された「都立産業技術高等専門学校」より吉田喜一先生を講師にお招きして、大学とは異なる高等専門学校の教育力・研究力、地域との連携のあり方、そしてものつくり教育の未来についてご講演いただく予定です。お誘い合わせのうえ、ご参加ください。(都民の会総会では、最新の学内状況について、教職員組合の方から報告をしていただき、次期都民の会取り組み方針について議論する予定です。
【講師】 吉田喜一さん
(都立産業技術高等専門学校ものつくり工学科/都立航空高等専門学校機械工学科 教授)
【題名】 東京におけるものづくり教育の未来(仮題)
【日時】 2008年9月13日(土曜)午後1時30分−4時50分
【場所】 文京シビックホール3階 会議室1
※東京メトロ丸ノ内線 後楽園駅 >4Bまたは5番出口【徒歩3分】
※都営地下鉄大江戸線 春日駅(文京シビックセンター前)
※JR中央・総武線水道橋駅 >【徒歩8分】
大学関係者や私たち「都民の会」など学外者からの強い批判・反対を押し切って、4月から「首都大学東京」が発足しました。私たちは、あえていま、これからの取り組みこそ大事なのではないかと考え、2005年4月2日(土)、「都民の会」再発足のための集会・総会を開催しました。
当日は約150人の参加がありました。また、当日までの準備の過程でも、「都民の会」の会員への参加呼びかけに対して、100通以上のお返事と激励のメッセージをいただき、会の活動への期待が大きいことを改めて実感しているところです。
当日は、集会で南雲智さん(前東京都立大学人文学部長)の講演を受けて質疑応答や参加者間の議論を行った後、総会で学内関係者も含めて様々な方からご意見・ご発言をいただき、「都民の会」の「申し合わせ」と「2005年度活動方針」を決定しました。
また、金子ハルオさん(東京都立大学名誉教授)、池上洋通さん(自治体問題研究所所長)、茂木俊彦さん(前東京都立大学総長)の3名の方に、会を対外的に代表する「代表委員」になっていただくことをあわせて確認しました。
こちらに「集会及び総会での議論の様子」を簡単にまとめましたので、ご覧ください。
〔集会&総会関係資料〕
集会及び総会での議論の様子
「都立の大学を考える都民の会」申し合わせ (pdf)
「都立の大学を考える都民の会」2005年度活動方針
(pdf)
都議会の文教委員会では、「迷惑メール、電話が専門委員のところに寄せられている」ために連絡先を公表しないという大学管理本部の答弁もありましたが、都政に対して意見を述べることは、都民にとっての権利であり、義務であります。これからも、みんなの声を東京都に届けましょう!!
都立の大学に関する審議は都議会の文教委員会で行われています。是非、多くの方に傍聴して頂き、都民がこの問題に関心を持っていることを、そして開かれた論議を求めていることを都議会と大学管理本部に示していただけるよう、お願いします。
大学管理本部への意見も大切だけど、都合の悪い都民の声を無視し続けている管理本部だけではなく、東京都の他の部門にも強引な都立4大学「改革」への抗議の声を届ける事が必要です。是非、「都民の声総合窓口」にも投書してください!!
● 都民の声総合窓口 >> https://aps.metro.tokyo.jp/tosei/aps/tosei/mail/koe.htm
東京都は、12月の定例都議会に「東京都立大学条例等を廃止する条例」など新大学法人の設立関連条例や、「公立大学法人首都大学東京」の定款などを提案しました。
これらの議案の審議及び「開かれた大学改革を求める会」
等から提出された請願・陳情の審査が、12月13日の都議会文教委員会で行われ、最終日の16日の本会議において、都の提出議案は賛成多数で可決、請願・陳情はいずれも賛成少数で不採択となりました(12月14日、15日、17日付けの毎日新聞等で報道)。
「都立大学等廃止条例」は、都立の大学の設置者を、来年4月より東京都から公立大学法人に変更するため、現在の都立の各大学の設置条例を廃止するものです。(大学の設置根拠が、都条例から、公立大学法人の定款に変更されます。)
また、公立大学法人を設立するには、定款について議会の議決を経た上で総務大臣及び文部科学大臣の認可を得る必要があり、今回の定款の議決はこのためのものです。
東京都の定款案の内容については、教職員組合などから問題を指摘する声があがっており、教職員組合の弁護団は12月6日、定款案の問題点などを指摘した「首都大学東京」設立についての意見
を発表しています。
これに関連して、都立大学の学生・院生連絡会議は、来年度以降も従来どおりの学習・研究環境を保障するよう求め、12月6日、「教学体制の保全に関する質問状」を東京都大学管理本部に提出しました(12月7日付け朝日新聞多摩版で報道)。
また、12月7日、「開かれた大学改革を求める会」は、来年度以降も都立大学の現行学則の適用を求める緊急意見表明
を発表して、引き続き賛同を呼びかけています。
〔関連資料等リンク〕
第4回都議会定例会の条例案概要(東京都ホームページ)
公立大学法人首都大学東京の定款(案)の概要
公立大学法人首都大学東京定款(たたき台[7/9/2004]と公立大学法人首都大学定款(案)[11/9/04]の差異)("都立大の危機
--- やさしいFAQ"のページより)
公立大学法人首都大学東京定款(たたき台)についての意見(東京都立大学総長)
「首都大学東京」法人の「定款(たたき台)」と法人組織の骨格に対する見解(東京都立大学・短期大学教職員組合)
「首都大学東京」設立についての意見(東京都立大学・短期大学教職員組合弁護団)
「教学体制の保全に関する質問状」(東京都立大学学生・院生連絡会議)
「学習環境守れ」 都立大生質問状 首都大開学を前に(朝日新聞・多摩版12月7日付)
「開かれた大学改革を求める会」ホームページ
「都立4大学を統合する法人の設立,新大学・大学院の設置に関する陳情」(pdf)
意見表明「来年度以降の東京都立大学においても現行学則の適用を強く要求する」
「教授会、人事権失う 来年4月、学則変更−都立大」(毎日新聞12月14日付)
「首都大学東京 陳情4件、不採択に 単位バンクに上限−都議会委」(毎日新聞12月15日付)
「47議案可決し閉会−都議会」(毎日新聞12月17日付)
2004年11月14日(日)、「都立の大学を考える都民の会」は、都議会での「新大学」法人定款論議を前に「本当にこんな大学の設置を認めていいのか?」という点での一致を求め、都民の立場から改めて「都立の大学の良質な蓄積を守り、学生・院生の権利を守るという点で一致した取り組みをしていこう」との声を発信するため、「このままでいいのか? 都立の大学」と題する集会を開催しました。
集会の第一部では、「都民の会」からの基調報告の後、都政をめぐり教育・文化・医療の各分野からの報告を受け、都立の大学にも共通する現在の都政の問題を改めて確認しました。
第二部では、学生・院生をはじめ、学内の諸団体からそれぞれの立場からの報告を受け、その後、190名の集会参加者を含めた意見交換を行いました。
最後に、「都民の会」からの訴えを確認して、集会を終えました。
なお、集会後に、「都民の会」総会を開催し、今後の活動方針について議論しました。
(詳しくは「都民の会」ニュース第10号に掲載した「集会及び総会のご報告」をご覧ください。)
〔集会関係資料〕
11月14日 集会プログラム
11月集会及び総会のご報告(「都民の会」ニュース第10号より)
基調報告「このままでいいのか? 都立の大学」 (pdf)
「都民の会」からの訴え (pdf)
「都民の会」総会における活動方針の提起 (pdf)
〔集会関係リンク〕(「首大非就任者の会」HPに掲載された当日の発言の記録)
「首大非就任者の会」ホームページ
「都立の大学を考える都民の会」での人文院生会の発表
「首大」問題を考える --- 事実と真実,継続と断絶
「都立の大学を考える都民の会」集会(2004.11.14)におけるフロアからの発言
10月19日に都庁で開かれた「首都大学東京」のサポート組織 "Tokyo U-club" の設立総会における祝辞で、石原都知事は、都立大学の近代経済学グループが「首都大学東京」への就任を承諾しなかったことにより、昨年採択された21世紀COEプログラム「金融市場のミクロ構造と制度設計」の研究継続を断念せざるを得なくなったことに触れ、「一部のバカ野郎が反対して文部省との関係が切れて金が出なくなったが、あんなものどうでもいい」等と述べました。(10月15日の定例記者会見でも、「一番頑固な、保守的・退嬰的な反対派が腹いせにやったんだろうけど、痛くもかゆくもない」等と発言しています。)
また、同じ祝辞の中で、「フランス語は数を勘定できない言葉だから、国際語として失格しているのもむべなるかなという気がする。そういうものにしがみついている手合いが反対のための反対をしている。反対のための反対しかできなかった連中で、笑止千万。反逆にもならない反逆で、何の痛痒も感じない」等と述べました。
これに対し、東京都立大学人文学部フランス文学専攻教員一同が、発言の撤回を求めて以下の声明を発表しています。
→「石原東京都知事に発言の撤回を求める」(東京都立大学人文学部フランス文学専攻教員一同)
〔知事発言へのリンク〕
"とちょう-i"
10月20日 知事チャンネル「the Tokyo U−club」設立総会に出席
(関連発言は、動画のはじめから約7〜8分くらいの部分です)
東京都HP石原知事定例記者会見録 2004年10月15日(金)
(関連発言は、質疑応答の最初の記者の質問に答えた部分です)
〔関連報道へのリンク〕
毎日新聞10月20日付 「首都大・理事長予定者『バカでもチョンでも…』発言−−応援団設立総会」
毎日新聞10月16日付 「都立大教授らのCOE返上、石原知事『痛くもかゆくもない』」
〔関連リンク〕
10月13日東京都報道発表 「東京都立大学21世紀COEプログラム『金融市場のミクロ構造と制度設計』について」
首大非就任者の会HP 「『クビ大COE』はなぜ阻止されねばならなかったのか」
9月21日、国の大学設置・学校法人審議会は、東京都が都立の4大学を廃止して来年4月の開設を目指している「首都大学東京」の設置を認めるよう文部科学大臣あてに答申しました。これを受け、9月30日、文部科学大臣は「首都大学東京」の設置を認可しました。
答申に当たって、審議会が付けた留意事項は次の5点です。
1.既設大学の教育研究資源を有効に活用し、統合の趣旨・目的等が活かされるよう、設置者及び各大学間の連携を十分図りつつ、開学に向け、設置計画(教員組織、教育課程の整備等)を確実かつ円滑に進めること。
2.名称に「都市」を冠する「都市教養学部」の教育理念を一層明確にし、これにふさわしい特色を持つ体系的な教育課程の編成に一層の配慮をすること。特に分野横断型の「都市政策コース」や「都市教養プログラム」等、要となる科目群の教育内容について独自性が十分発揮されるよう、その充実を図ること。
3.関係組織間の適切な連携の下、単位バンクシステムや学位設計委員会等の新たな試みが円滑かつ有効に機能するよう努めること。
4.学生の選択の幅を拡大するコース制等を導入するに当たっては、大学設置基準第19条に掲げる教育課程の体系的な編成に十分留意すること。また、学生が科目等の選択を円滑に行えるよう、きめ細やかな履修指導体制の一層の充実を図ること。
5.平成18年度開設に向けて構想されている新たな大学院については、新大学の趣旨・目的等にふさわしいものとなるよう十分に配慮した上で、その構想を可及的速やかに検討し、示すこと。
また、毎日新聞10月1日付の報道によると、審議会は公表されている留意事項のほかに、「その他の意見」として3点を東京都に伝えたということです。(以下、記事より引用)
1 「『教養』という普遍的性格を持つ語に、『都市』という限定的な語を冠することに違和感を覚える場合もある」と指摘したうえで、「開学に先立ち学部・学科の名称を再検討することを妨げるものではない」と付記した。
2 「教育研究の質を担保するには、教員の意欲・モラルの維持・向上を図ることが必要」として、都側に「教職員が一致協力して開学準備にあたる機運の醸成」に努めるよう求めた。
3 新大学が使命に掲げる「大都市における人間社会の理想像の追求」についても、「様々な学問的アプローチが必要」との認識を示し、「均衡のとれた教育研究体制の構築」に向けての努力を求めた。
設置認可を受け、東京都立大学の茂木俊彦総長は、現状評価と課題についての見解(→全文は こちら "都立大の危機 --- やさしいFAQ" に掲載されています。)を学内の構成員に対して示しました。(10月8日付の東京新聞や10月14日付の毎日新聞 でも報道されました。)
また、以下の団体が、設置認可に関する見解を発表しています。
開かれた大学改革を求める会
東京都立大学・短期大学教職員組合
8月1日以降、東京都による一方的な「改革」に対し、少しでも情報を公にしたいという思いから、世話人を中心として東京都情報公開条例に基づいて情報開示請求を行ってきました。
今回の請求では、第1回大学院検討部会の議事録と配付資料や、経営準備室運営会議の議事録等の一部が開示されました。
また、今回未作成として開示されなかった文章については、今後、継続して開示請求を進めていきます。
詳しくは、情報開示文章一覧へのリンクをご覧下さい。
6月20日(日)午後1時から5時近くまで、「どうなっているの?都立の大学−教員・学生から話を聞く」というテーマのもと開催された集会には、90名以上の方が参加されました。
都立の大学をめぐる最近の状況について知りたい人たちが、さまざまな立場の大学関係者からの話を聞ける場を設け、情報を共有できる場をめざしました。
現在開催中の東京都議会において、「東京都公立大学法人評価委員会条例」案が提案されています。私たち「都立の大学を考える都民の会」も、これまで都民としての立場で、都立の大学ないしはその改革を注視してきた経過から、本条例案には深い関心をもっております。大変限られた審議期間ゆえ十分な準備はありませんが、以下いくつかの点から、この条例案についての意見を簡略にお伝えしたいと思います。文教委員会及び本会議での審議の際にご考慮いただければ幸いです。
1.評価委員会条例作成時期の妥当性について
まず初めに私たちが疑問に思いますのは、なぜ本評価委員会条例が、公立大学法人の定款が提案・議決される以前に提出される必要があったのか、という点です。
同委員会について規定した地方独立行政法人法第十一条に照らして考えましても、またより一般的・常識的に考えましても、ある機関の「業務実績の評価などを行うため」(本条例案第一条)に設置される委員会が、当該機関の設置如何の決定以前に提案・設置されるというのは、大変不自然であり、妥当な手続きとは考えられません。事実、他の自治体における公立大学法人設置計画においては、大阪府、秋田県、福島県、熊本県、横浜市、北九州市など、現時点までに知りうる限りで、評価委員会条例の提案は、法人定款の議決後もしくは定款の提案と同時になされ、あるいは今後なされる予定となっており、東京都のようなケースをみつけることはできません。
私たちは、きわめて一般的・常識的な意見として、本評価委員会設置に関する審議は、法人定款に関する審議と合わせて、あるいはその決議ののちにおこなってほしいと考えています。また、こうした認識・意見がありうることを知りつつなお今回の提案に至ったのであれば、提案者はまずは最低限、その一般的ではない手続きをとることが東京都にとって不可欠・必要であった固有の理由について、議会ひいては都民に対し、丁寧かつ説得的に説明する責任があると考えます。
2.評価委員会条例原案作成主体について
次に考えますのは、本評価委員会条例がどのような主体と手続きで作成されたのか、という点です。
他の自治体における公立大学法人設置の例を見ますと、評価委員会条例案の審議・作成の主体ないし手続きがホームページなどの場で県民に情報公開されている場合もあります。(福島県、北九州市など)しかるに、東京都の場合、本条例案の審議・作成がどこでどのようになされてきたかを知りうるすべは、今回の提案に至るまで、私たち都民には一切ありませんでした。行政運営における透明性の確保が、今日の自治体行政においてきわめて重要になっていることは言うまでもないことですが、とりわけ本件は大学運営への学外者の関与に関する案件であり、私たち都民にとって強い関心を抱かされるところです。その原案が、内容に即して適切な主体と手続きをもって作成されたのかどうかを私たちは知りうる権利があると考えますし、行政側にはその点について説得的な説明を行う責任があると考えています。
3.評価委員会条例の条文内容について
つぎに、条例案の条文内容に関する意見をお伝えします。
まず一点目ですが、地方独立行政法人法においては、評価委員会の役割・責任として、当該地方独立行政法人の各事業年度業務実績に関する評価をおこなうこと(同法第二十八条一項)および、中期目標の議決に際して、設立団体の長による事前意見聴取を受けることが規定されています。(同法第二十五条三項)
この場合、とりわけ後者の役割・責任の履行にあたっては、その意見提供の客観性を担保するために、同委員会が、当該地方独立行政法人からはもとよりのこと、設立団体及びその長からも、一定の自律性と独立性を保持することが不可欠かと考えられます。この点から考えるとき、本条例第二条にある委員選定方法は、それがすべて知事の任命であること、委員承認の公的手続きが用意されていないことなどの点で、必ずしも説得的な提案とは考えられません。少なくとも委員の一定数は、公募や学術団体等の社会的主体からの推薦など、知事による任命以外の方法で選定すべきと考えますし、また、議会等の適当な機関での委員承認手続きが考慮されてしかるべきでしょう。
もう一点は、地方独立行政法人法第七十八条三項には、「評価委員会が公立大学法人の評価を行うに当たっては、学校教育法第六十九条の三第二項に規定する認証評価機関の教育及び研究の状況についての評価を踏まえる。」との規定がありますが、公立大学法人の運営におけるこうした固有の配慮が、東京都における本委員会の運営においても十分に顧慮し担保されるよう、本条例条文もしくは少なくとも運営上の指針などにおいて、何がしか明記されることが必要ではないでしょうか。本委員会が、一般的な地方独立行政法人評価委員会ではない固有の任務と責任を負う点を示すことは重要と考えます。
最後に、以上の点などから、私たちは、本条例案は拙速に議決すべきものではなく、法人定款の提案を待ち、それと合わせて、また都民にも開かれた形で、十分な時間をかけて審議されるべきと考えます。ご考慮いただければ幸いです。
以上
2004年6月9日
都立の大学を考える都民の会
去る5月2日午後、東京都立大学にて「都民の会」から茂木俊彦東京都立大学総長への申し入れをおこないました。都民の会からは9名が参加しました。
以下は、当日の概要です。
「都民の会」の方からは、会としてまとめた先の「見解」を手渡すとともに、(1)特にこの3月以降の都立の大学改革をめぐる状況は、大学外の者にとっては、これまでこの問題に関心を寄せてきた者にも見えづらくなっていること、(2)大学管理本部側から3月9日や4月8日に出された文書は、ここまで大学改革をめぐる協議を求めてきている立場からは認めがたい内容であると考えていること、(3)こうした現況に関する総長としての認識やスタンスをお話いただきたいと願っていること、などを話しました。
これに対して茂木総長の側からは、(1)この間の経緯が見えづらい状況になっているのは確かであること、しかしその一方でこの間に、協議という言葉を使用するかどうかは別にして、大学側と大学管理本部側との間に一定の"やりとりや交渉・調整(注:これは都民の会による要約的表現)"がなされてもきていること、(2)3月9日文書や4月8日文書には認めがたい内容や不正確な内容が多くある点は勿論認識していること、ただしこれの撤回がすべての交渉の前提であるという姿勢で臨んできてはいないこと、(3)総長としては学内の一致点を最大限見つけつつ取り組みを進めてきており、今後もそうした中で、具体的で実質的な前進を獲得していきたいと考えていること、などをお話いただきました。
私たちの方からは、学内の一致点を極力重視する姿勢は大変賛同できること、その上で改革をめぐるプロセスはできる限り、学外者にでも見えやすい、風通しの良い形で進めて欲しいこと、最後に、都民の会への賛同者や日比谷集会の参加者など、この問題に関心をもっている数多くの学外者と学内者のコミュニケーションをあらためて深めるために、6月頃に集会をもつことも考えているので、そうした機会にはまた、可能な形でこちらからの協力要請をご検討いただきたいこと、などをお伝えして、時間を割いてくださったことへのお礼とともに、その場を終わりました。
都立大関係4団体(開かれた大学改革を求める会、東京都立大学学生自治会執行委員会、東京都立大学人文科学研究科院生会、東京都立大学文系助手会有志)が、「首都大学東京」学部長予定者4人に対して、2004年5月18日に質問状を出しました。
こちらです。
「都民の会」の取り組みに、変わらぬ支援を寄せてくださりありがとうございます。
最近、都立4大学の動向について、各種マスコミにおいて「混乱の収拾」という形での報道が続いています。しかし、これらの報道は残念ながら事態を正しく伝えているとは言えません。
このような状況を踏まえ、「都民の会」では、「都立の大学」問題に関心を寄せ、事態の推移を見守ってくださっているみなさんに、この間の事態に対する現時点での私たちの見解をお届けすることにしました。
以下、−都立4大学の「改革」をめぐる3月以降の事態についての「都民の会」の見解−へのリンクになります。
都立大の危機 --- やさしいFAQ P-15に3月9日以降の一連の事態についての説明がありますので、よろしければそちらもご参考下さい。
また、この事態について、都立4大学教員声明呼びかけ人会の声明と東京都立大学人文学部教授会による4月8日付大学管理本部長文書に関する見解も表明されています。こちらの方も是非ご覧下さい。
すでに新聞報道等でご存じの方もいられるとは思われますが、大学管理本部長と学長予定者の連名で都立大学総長への文書を送付しました。 この文書の中で大学管理本部長および学長予定者は、「改革である以上、現大学との対話、協議に基づく妥協はありえない」としています。 都立の大学を考える都民の会としては、これまで一貫して都民の声と大学の教員の声を聞いた改革を進めてることを求めてきました。しかし、大学管理本部長と学長予定者の態度は都民の会の求めてきたものとかけ離れているもので、非常に残念です。
一方、東京都立大学の評議会は「早急に新大学準備のための開かれた協議を開始するよう求める」との見解を発表しました。 都民の会としても、評議会声明にあるように、今後とも広く教員・学生・都民に開かれた話し合いが可能のなるように、活動を続けていきます。
3月18日に東京都議会・文教委員会が開かれます。是非、多くの方に傍聴して頂き、都民がこの問題に関心を持っていることを、そして開かれた論議を求めていることを都議会と大学管理本部に示していただけるよう、お願いします
〜ご参加ありがとうございました〜
「都立の大学を考える都民の会」では、2004年2月28日(土)に日比谷公会堂にて都立の大学のあり方を中心に、東京都の教育「改革」について考えるシンポジウムを開催しました。
都立の大学の関係者だけではなく、広く都民のみなさま、当日お手伝い頂いた方々を含め、1800人の方にご参加頂き、成功を納めることが出来ました。
こちらが、当日の集会アピールへのリンク(pdf形式)になります。アピールの最後にもありますが、是非みなさんの声を東京都に直接とどけて下さい。こちらが、都民の声へと文部科学省への意見のフォーマット(pdf形式)へのリンク。下の枠のご意見を書いて、都民の声と文部科学省へと声をとどけて下さい。よろしくお願いします。
ご参加頂いた全ての方に心から感謝いたします。それとともに、励ましのお手紙やメール、カンパ、宣伝のお手伝いなど、様々な形でご協力頂いた全ての方に、心から感謝いたします。
本シンポジウムの成功をきっかけとして、より多くの方のご理解とご協力を得られるよう、そして都立の大学が本当に都民のための大学になるよう、今後も都民の会は活動を続けていきます。
ご参加されたみなさまからお寄せ頂いた感想は、お寄せ頂いた感想へのリンクからご覧下さい。また、ganbare_toritudai@yahoo.co.jpにも当日のご感想や、都立の会に対するご意見・ご要望を是非、お寄せ下さい。お待ちしております。
シンポジウムのご報告は後日、お知らせしたいと思います。
本シンポジウムのプログラムは、都民の会シンポジウム・プログラムへのリンク、宣伝用チラシ(表)、宣伝用チラシ(表・白黒)と宣伝用チラシ(裏)をご参考下さい。都立の大学に関する一連の事態について、東京都立大学の評議会より「<東京都立大学評議会の見解と要請> 新大学の教育課程編成等に係る責任と権限について ―新大学計画に関する問題点と要望―」として、1月27日付け見解が表明されました。
この声明では、「あらためて大学との開かれた協議を行う新たな体制を再構築することを要請」するとともに、具体的な問題点として「単位バンク」について、協議体制について、大学院と学部の設置について、任期制・年俸制について、をあげています。
本文については、東京都立大学のホームページからご参照下さい。
さる2月27日に衆議院文部科学委員会が行われ、都立の大学の問題が取り上げられました。
委員会では主に、
についての、質疑がおこなわれました。
意思確認書については、河村文部科学大臣が「そういうものを文科省が求めたということはない。」と答弁しました。しかし、協議体制については「教学準備委員会を設けて、外部の有識者を含め、それに都立大学の各学部長や都立3大学の学長を委員として検討を進めていると聞く」と答弁しました。
しかし、教学準備委員会は「私人」としての参加を強要されているのであって、「都立大学の学部長」も「3大学の学長」も参加しているとは言い難いのではないでしょうか。
また、この意思確認書の提出が少ないことを理由として、大学管理本部長名で「当該コース及び大学院の関連する専攻の設置取り止めなど、判断を近々にせざるを得ない状況になる可能性があります」という文章が出されたことが明らかにされました。必要のない文書で専攻が設置されないということがあっていいのでしょうか?
詳しくは,2月27日衆議院文部科学委員会・質疑の記録へのリンクをご参照下さい
さる2月19日に文教委員会が行われました。
今回の質疑応答で主に取り上げられた点は、
などです。
都民の会としても「都立の四大学の改革に関する陳情」(15第93号)を行い、2月19日の段階で8189筆の署名を集めることができました(都議会提出の正式署名簿の段階では4905筆)。この陳情は、文教委員会での審査の結果、「不了承」(否決)という結果になりました。署名に参加していただいたみなさまに対して、こうした結果をご報告しなければならないことが残念でなりません。また、「開かれた大学改革を求める会」の請願(15第87号)1件は「不採択」をまぬかれ、「保留」となりましたが、残る二件の陳情は残念ながら「不了承」となりました。
本陳情に対して大学管理本部の要求項目への返答は、いずれも項目そのものへの異論があるとするものではなく、その意義を認めた上で、その趣旨を主観的にすでに実施ないし織り込み済みと答えるものです。ですが、そこに問題があるからこそ、我々は陳情という形で意見表明をしたのです。
都民の会は、『
「都立の四大学の改革に関する陳情」委員会不採択に関する声明』を公表するとともに、今後も活動を続けていくことにより、開かれた大学改革が進められるように努力したいと考えております。是非とも、みなさんのご協力をお願いします。
また、大学管理本部は「新しい大学では、学問の自由と大学の自治は最大限保障するつもりである」と答弁しています。それでは、現大学での学問の自由と大学の自治は保証されないのでしょうか? そもそも、「つもり」とはどういうことでしょうか?
詳しくは,2月19日文教委員会報告へのリンクおよび「都立の四大学の改革に関する陳情」委員会不採択に関する声明」をご参照下さい
また、開かれた大学改革を求める会のホームページへのリンクと開かれた大学改革を求める会の声明もご参考下さい。
これまで,大学の内外を問わず,多くの声明が出されてきました.
1月26日には、筑波大学の鬼界彰夫氏の呼びかけによる文部科学大臣にへの要望書が、2月5日には一橋大学言語学研究室による声明が表明されました.また、鬼界氏からは要望書についての報告とお礼が公表されています。
声明の全文へは,以下のリンクをご参照下さい.
これまでの問題の経過は様々な場所で報道されていますが、最近も以下のような報道がありました。
○訂正とお詫び
都民の会から郵送させて頂いた郵便振替用紙の口座番号に誤りがございました。印刷では、481234でしたが、正しくは481324です。
なお、誤記の番号口座は現在使用されていないとのことです。また今後に開設され問題が生じることを避けるため、統括の「貯金センター」にも誤記の旨連絡を入れてもらいましたので、誤記のまま振り込まれてしまっても、他団体に誤って振り込まれることはありません。
11月1日に結成された「都立の大学を考える都民の会」のご案内・参加呼びかけと設立趣意書、団体むけのご案内とリーフレットのpdf版が出来ました
○ 本文よりの抜粋 ○
「本当の意味で「都民のための大学」をつくってほしいとの思いから、わたしたちは去る11月1日に「都立の大学を考える都民の会」を設立しました。会は学内の各団体・個人による様々な活動を支援すると共に、「都民」(もちろん狭い意味での「都民」に限らず学生・院生の父母の方や大学のあり方に関心を寄せる市民の方も)に都立大の現状を知らせ、「都立の大学を守ろう」という声を広範な都民に広げていくことを目標として活動します。」
ぜひ多くの方に本会へのご賛同とご参加をお願いします!!
また、設立趣意書のhtml版もありますので、こちらもご覧下さい。
■ このページの趣旨 ■
2003年の夏以降、都立の大学「改革」をめぐる動きが変わってきました。
2005年4月から、都立の4大学が統廃合されることはすでにマスコミ報道されてきましたが、2003年6月、都庁にある大学管理本部の本部長が入れかえられ、これまで準備してきた新大学構想がご破算にされました。
そして、まったく異なったプランが突如8月1日に発表されたのです。
いったい、8月以降、都庁の大学管理本部では、どんな議論がなされているのか。これまでの都立の大学は、都民にとってほんとうに必要のなくなった大学なのか。
「新しいタイプの大学」とは、何がどのように新しくて、それが都民にとって、どのように望ましい大学なのか。当事者である都立大学関係者は、この事態をどう受けとめ、どのように「あらたな大学づくり」を進めていこうとしているのか。
都立の4大学のあり方について、関心をもつ多くの方々とともに、閉ざされたものではない開かれた公論の場で、都立の大学のあり方について議論していく場が求められています。
このページでは、都民が本当にもとめる都立大学のあり方を考えていきたいと思います。
2003年9月15日
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このページの管理運営は、
都立の大学を考える都民の会
が行っています。この会は、都立大学卒業生、大学院生の有志と
都立の大学のゆくえに関心を持つ研究者・市民などによって構成されています。since 2003.9.18