都民に開かれた「協議体制」の確立と
正確な情報の公開を改めて求めます
−都立4大学の「改革」をめぐる
3月以降の事態についての「都民の会」の見解−

最終更新日:2004年4月23日

みなさま

「都民の会」の取り組みに、変わらぬ支援を寄せてくださりありがとうございます。

最近、都立4大学の動向について、各種マスコミにおいて「混乱の収拾」という形での報道が続いています。しかし、これらの報道は残念ながら事態を正しく伝えているとは言えません。

このような状況を踏まえ、「都民の会」では、「都立の大学」問題に関心を寄せ、事態の推移を見守ってくださっているみなさんに、この間の事態に対する現時点での私たちの見解をお届けすることにしました。


1. 3月から4月はじめの経緯について

私たちは日比谷集会以降、都立4大学の「改革」について「都民のための大学づくりを行うこと」、そのために「学生・院生・教職員・都民に開かれた協議の場をつくること」を求めて活動を行ってきました(2月28日、日比谷集会での参加者1800人によるアピールより)。

しかし、その後の都立4大学をめぐる動向は、私たちの要望とは大きく異なるものでした。3月9日には、西澤潤一学長予定者と大学管理本部長の連名で、「新大学の構想について、現大学との対話、協議はあり得ない」と明言する「最後通告」と報道された文書が出されました。法的にまったく根拠のない「意思確認書」の提出の如何によって教員の処遇を差別する、「公に改革に批判を繰り返す人たち」(この中には「都民の会」の日比谷集会に関わった教員も含まれているとのことです)は「何らかの担保がない限り」新大学への参加は認めないなど、異論や批判を認めないという一方的な「脅し」が、大学に対して行われました。

この通達には、当然ながら大学内外から批判と抗議が相次ぎました。このような一方的な脅しにもかかわらず、大学関係者は、引き続き「新大学」設置に向けた協議体制の確立に向けて、ねばり強い交渉を続けたと聞いています。

その後、大学管理本部に対する大学内外の抗議や大学側の働きかけによって、「新大学」設置に向けて協議体制を確立していくことが、大学管理本部と都立4大学との間でいったんは確認されました(3月29日の都立大学総長声明)。その前後に「意思確認書」の提出が行われましたが、これは「協議体制」についての議論を交渉の俎上にのせるための、やむを得ない判断であったと考えています。

総長声明にあるように、協議体制が本当に確立されるのであれば、これはこの間多くの卒業生・都民が求めてきた流れであり、歓迎すべき変化です。しかし、この「変化」はあくまでも文部科学省への設置申請を間近に控えての一時的なものであり、なおも警戒を怠ってはならないというのが現時点での私たちの考えです。

第一に、大学管理本部は、3月9日の「最後通告」で示した姿勢を公式には撤回していません。「現大学との対話、協議はあり得ない」とする姿勢が撤回されないままで、果たして「協議体制の確立」が可能なのか、大いに疑問です。

第二に、今回確認されている「協議体制」は、あくまで大学執行部と大学管理本部との間の協議に限られたものです。学生・院生の声がどのように「新大学」設置に向けた議論に反映されるのか、さらにはその過程で都民の声をどのように聞くのか、といったことはまったく議論されていません。学生・院生も含めた大学全構成員による協議体制の確立と、新大学設置のプロセスへの都民の参加の具体化について、早急に議論される必要があります。

第三に、先述したマスコミ報道の問題とも関わりますが、この間石原都知事・大学管理本部は、大学側と「協議」を続けながらも、一方で「意思確認書を提出させた」と強調することで、「大学側が東京都に対して屈服した」という構図を意図的につくりだそうとしています。この対応は、都知事・大学管理本部側にどれだけ誠実に「協議体制」の確立に向けた努力を行う意思があるかを疑わせるものです。また都立4大学の問題に関心を寄せている卒業生・都民の期待に応えるものではなく、却って無用の不安をかき立てるものです。

事実、文部科学省への設置申請後の4月8日に、山口大学管理本部長は各大学の教職員に文書を配布し、「新大学への参加意思を示した人たち」が「新大学の基本的枠組み」に反対する運動を展開することは許されないとの見解を示しています。このような見解の表明は「協議体制の確立」に向けた取り組みに水を差すものであり、見過ごすことはできません。大学管理本部は文書を撤回し、「協議体制の確立」に向けた努力を早急に再開するべきです。


2. 都知事・大学管理本部および都立4大学への要望/都民の会の今後の取り組みについて

私たちは、以上の点から、事態はなおも予断を許さないと考えます。事態の打開のために、私たちは以下の点を都知事・大学管理本部および都立4大学に求めていきます。

  1. 4月8日に管理本部長名で出された文書を、大学管理本部が速やかに撤回することを求めます。その上で大学管理本部、都立4大学の双方に対して「協議体制の確立」に向けた取り組みを継続することを要望します。
  2. 「協議体制」について、それをより実質化する取り組みを、大学・大学管理本部双方に求めます。とりわけ今回の問題でもっとも直接的な影響を受ける学生・院生の声がきちんと反映されるような協議体制の確立を強く求めます。また都立の新しい大学が「都民のための大学」になるよう、都民各層との協議・意見交流の場を設定することを求めます。
  3. この間の都立4大学と大学管理本部との交渉の過程は、大学の外から見たときに、決して明瞭なものではありませんでした。都立4大学「改革」については、その動向を見守り、推移に関心を寄せてきた多くの都民、卒業生がいます。これらの都民、卒業生に対して、大学側がこの間の経緯について説明を行う、「都民に向けた説明会」を開催することを求めます。

以上の点を実現するために、都民の会としては以下の取り組みを行っていきます。

  1. 都知事・大学管理本部、および都立4大学に対して、日比谷集会のアピールで確認された内容に基づいて、「都立の新しい大学」づくりに対する要望書を提出します。
  2. 都知事・大学管理本部および大学に対して、都民の会との協議の場を設定することを求めます。また、「教学準備委員会」「経営準備室運営委員会」等での議論の内容を公開するなど、都立4大学の改革に関する情報が都民に明確に伝わるように求めます。
  3. 都民や卒業生のみなさんとともに地域での学習会の開催や街頭宣伝などに取り組み、引き続き「いま何が起きているのか」「私たちはどのような大学を求めるのか」ということを、都民に広く知らせていきます(現在そのためにリーフレットの作成に取り組んでいます)。
  4. 集会への取り組みの中で形成された、各団体とのつながりを活かしながら、都民各層からの「都立の大学」に対する要望を聞く会を行います。またその成果を「都立の新しい大学」づくりのプロセスに反映させるように求めていきます。

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