★子安美知子『シュタイナー教育を考える』朝日カルチャーセンター講座(学陽書房
1983年)
【検索キー】教育理論・シュタイナー教育
【内容メモ】朝日カルチャーセンター講座として行われた講演。芸術にひたされた
「自由への教育」=「自分で自分をしっかりとらえ、一番深い内部の欲求から自覚的に行動すること」をめざす教育を考える。人を物質体・生命体・感情体・自我と4つの面から捉え、それぞれが臨界期を経て生み出されるようにというシュタイナーの考え。それに則った授業の様子などを、考える態度で理解していく。
【コメント】私にとっては衝撃的な内容だった。シュタイナーの考えには、たぶん全面的に賛成は出来ないだろう。やはり抵抗も大きいから。けれど、感情を育てるということ。無意識に働きかけるということ。しっかりした人間観に基づいて行われる、行われようとする教育のすごさ、素晴らしさを見たように思う。これに比べれば、日本の学校のやっていることの多くが知識の切り売り、それも時期等から教育的な意味の低い…であると思ってしまうのは思い過ごしだろうか?
自分の教育を根底から考えなおす必要を感じた。
★藤岡信勝・石井郁男『ストップモーション方式による1時間の授業技術』中学社会・歴史(日本書籍 1989年)
【検索キー】教育・中学校社会科歴史的分野
【内容メモ】ストップモーション方式による授業案集、中学社会歴史的分野編。12授業分を収録。「異質なものからの学びあい」をテーマとするため、目標設定・教材研究・授業技術など各面において、いろんな方法や内容を見ることが出来る。収録授業の基本データは社会科実践データのコーナーに掲載。
【コメント】私にとって一番参考になったのは河南一さん・小川良平さんの「よみがえれ! 縄文人」。生徒の認識過程に留意した授業構成が参考になる。私たちはどうしても何を教えるかだけにとらわれがちと思うので、この授業のように、何をどう知って、そこからどう考えるかという過程に素直に授業をつくれるといいと思った。
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★藤岡信勝・石井郁男『ストップモーション方式による1時間の授業技術』中学社会・地理(日本書籍 1989年)
【検索キー】教育・中学校社会科地理的分野
【内容メモ】ストップモーション方式による授業案集、中学社会地理的分野編。12授業分を収録。「異質なものからの学びあい」をテーマとするため、目標設定・教材研究・授業技術など各面において、いろんな方法や内容を見ることが出来る。収録授業の基本データは社会科実践データのコーナーに掲載。
【コメント】坂口隆さんの「メンタルマップを描こう」は面白かった。世界地図を書かせるものだが、最初の授業として最適のものの1つと思う。後は、山田洋平「この野菜はどこの生まれ?」が参考になった。聞き取り調査を取り入れたもので、その基本的なモデルの1つと思った。地理は全体的にやり方が工夫され、面白いものが多いが深みに欠けるとも感じる。
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★藤岡信勝・石井郁男『ストップモーション方式による1時間の授業技術』中学社会・公民(日本書籍 1989年)
【検索キー】教育・中学校社会科公民的分野
【内容メモ】ストップモーション方式による授業案集、中学社会公民的分野編。12授業分を収録。「異質なものからの学びあい」をテーマとするため、目標設定・教材研究・授業技術など各面において、いろんな方法や内容を見ることが出来る。収録授業の基本データは社会科実践データのコーナーに掲載。
【コメント】教材を独自に開発して、比較的に面白くアプローチした授業が多い。ただ、そのために授業の前置き部分が長くなって中核的部分の扱いが薄くなっていると感じさせられる授業が少なくなかった。参考となったのは、西内裕一「法律のできるまで」、藤岡信勝・坂口 隆「死刑台からの生還−裁判と人権−」、木内 剛「租税の原則と日本の税金」。特に後2者は生徒の正義感に訴えつつ、基本的な認識を形成させるものとして参考になった。また、勝又将雄「問屋と小売店−コンピュータを使って−」は時期的にかなり先駆的ながらLANで結ばれたパソコンの授業でこれからの授業形態の参考になると思う(ばけ)
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★青地美智男・木村茂光編『教員になる人のための日本史』(新人物往来社 1998年)
【検索キー】教育・日本史・小学校社会科歴史的分野・中学校社会科歴史的分野・高校地歴科日本史
【内容メモ】日本史研究の状況から始め、教科書の問題、教科書では扱いにくい文化史やマイノリティ等の扱い、文化財活用…等々、盛り沢山の内容で現在の日本史教育に関わる諸問題を扱う。各時代のポイントや、現場の声として小中高からの提言などもあり、全体的な状況から個々の実践的な問題まで網羅した基本書と言える。
【コメント】歴史学や政治等の問題から、様々な実践的な問題まで比較的踏み込んで、しかも1冊にまとめられている点、素晴らしいというのが率直な感想。私としては「日本史」という枠組みの強さや、教師の努力をやや強調しすぎるきらいがある点などいくつか気になった点もある。きっと少なからずの人がそう思うと思うが、そういう点があったとしても1冊で踏み込んで書いてくれた文献がないだけに、この1冊が現在における他に類のない基本書であるのは疑いないと思う。一読をオススメしたい、"ばけ"の推薦文献(^-^)/
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★山本典人『小学生の歴史教室』上(あゆみ出版 1985年)
【検索キー】教育・小学校社会科歴史的分野
【内容メモ】「ものを持ち込み、からだを使って」「独立単元」を特徴とする山本実践の全体像を示す。上巻では原始〜江戸時代までの授業分を収録。『歴史地理教育』1983年4月号以降に掲載されたものに新単元を書き加えたもの。
【コメント】通史学習をどうするか、一度は抱く疑問と思う。山本氏はきっぱりと手を切ることを宣言しており、通史学習の是非のどちら側に立つにせよ、参考になる本だと思う。また、「もの」(具体物)と「からだ」(動作)に訴え、作文・作詞などの表現を重視した在り方は、小学校6年生の発達段階において有効な教育方法であると感じさせられた。
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★山本典人『小学生の歴史教室』下(あゆみ出版 1985年)
【検索キー】教育・小学校社会科歴史的分野
【内容メモ】「ものを持ち込み、からだを使って」「独立単元」を特徴とする山本実践の全体像を示す。下巻では明治以降の近現代史の授業分と、歴史教育論に関する2つの文章を収録。『歴史地理教育』1983年4月号以降に掲載されたものに新単元を書き加えたもの。
【コメント】上巻と合わせ、様々な意味で小学校−中学校−高校と繋がる社会科的諸教科の在り方について刺激を受ける内容だった。山本氏は時代の他に、歴史認識の基礎概念として「生産・階級・国家・一揆・学問・文化」等、社会集団として「農民・貴族・武士」等、社会機能として「幕府・学校・憲法」と合計20の歴史要素を挙げ、さらに子ども達がどのような歴史事象に興味や関心を持つかという子どもの視点や地域の視点を加味し、これらを検討して授業内容を決めている。歴史要素がこれら20であるべきか、そもそも「独立単元」であるべきかなど、検討すべき余地は少なくないだろうが、社会認識の要素・発達に即して授業を組み立てようとしているところが素晴らしいと思う。山本氏はこの他にも様々な取り組みをしており、その姿勢は見習うべきと感じさせられた。
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★鈴木哲雄『社会史と歴史教育』(岩田書院 1998年)
【検索キー】教育・高校地歴科日本史
【内容メモ】社会史の成果をどう歴史教育に生かすか、中世社会の仕組みとしての荘園公領制をどう教材化するか、そのような問題関心に基づいて論考4本、7実践本を収録。実践は4実践が荘園公領制関係、残3実践が『一遍上人絵伝』福岡市の絵図読みとりを中心とする社会史的なもの。論考の内1本は「備前福岡市」に関する加藤公明氏の実践を批判的に検討するもの。
【コメント】日本中世史を学ぶ者にとっては、荘園、荘園公領制が中世社会の基本要素であることは常識であると言っていいが、確かに教科書にそれをうかがうことはほとんどできない。学問的成果を授業に正しく位置付けようという作業は、現在では技術論に押されてきちんと行われていないように思われ、このような実践と成果の発表は重要なものと思う。また、備前福岡市に関する3実践は、読み込みのバリエーションと目標の置き方を考える上で参考になる。
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