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「第二章:人物小誌」

蔡鍔

  蔡鍔、もとの名を艮寅、後に鍔と改めた。字は松坡、湖南邵陽の人である。1882年(光緒八年)に生まれる。14歳にして秀才となり、1898年には長沙時務学堂に入学している。この長沙時務学堂は、変法維新で活躍、政変後捉えられて処刑された譚嗣同の提唱によって、1897年に開かれたものである。かの梁啓超がここで教鞭を執っている。儒家の著作ばかりでなく、西洋の社会科学や自然科学までを教え、従来より言われてきた「なぜ湖南で維新運動が盛んであたっか」という疑問を解く鍵の一つともなるべき学校で、維新派の学術方面における砦でもあった。これから推察できるように、蔡鍔は変法・維新・立憲といった一連の思潮に大きく影響を受けたと思われるし、事実として、彼の後年の活動がそれを物語っている。
  1898年、戊戌政変によって、変法維新が挫折すると、上海の南洋公学に転校する。この南洋公学は洋務派の実業家盛宣懐が開設した、師範大学と一般大学、及びそれぞれの付属高校を兼ね備えた総合的な大学ともいうべき学校で、現在の上海交通大学の前身に当たる。1899年には、成績優秀によって、同校から日本留学に派せられる。日本では相次いで東京大同高等学校と横浜東正商業学校に入学している。1900年に帰国後、政変によって中央政界を締め出された維新派が漢口で組織した勤王軍隊である自立軍に参加、夏、漢口にて蜂起するも失敗、蔡鍔は再び日本に亡命する。
  1901年に日本陸軍成城学校に入学、1903年同校を卒業後、引き続き日本陸軍士官学校にて学び、1904年帰国する。帰国後、1911年まで、江西・湖南・広西各地の軍事学校で教鞭を執ったり、各地の部隊の参謀を務めたりしている。1911年初め、雲南に赴任、新軍第十九鎮三十七協協統に任じられる。協統とは旅団長クラスに相当すると考えてよい。武昌蜂起勃発後、革命の火の手は雲南にまで及び、蔡鍔は革命派と呼応、戦闘時には軍の総指揮に推され、革命成功後、雲南軍政府都督兼民政長となる。状況的には湖北と酷似しているといえる。武昌蜂起によって湖北軍政府都督に推されたのは,やはり協統出身の黎元洪であった。ただし、両者の評価には天と地ほどの開きがあるが。
  1913年、二次革命が勃発すると、革命派に呼応しようとして、雲南・四川・広西・湖南四省聯軍を組織、袁世凱政府に対抗しようとするが、計画以前に袁世凱によって北京に召還され、中央陸軍部の閑職に就くことになる。1914年には将軍府より昭威将軍の称号を授かり、また約法会議や政治会議といった、袁世凱のお手製の会議に参画するも、有名無実の日々を過ごすことになる。
  1915年、袁世凱が帝制活動を始めると、梁啓超らと密議を交わし、11月、病気治療を理由に出京、雲南に戻り、12月25日、雲南将軍唐継尭らとともに雲南独立を宣言し、唐継尭を都督に推し、袁世凱討伐を通電、護国軍を組織して、護国軍第一軍総司令を自任する。所謂、護国運動、または護国戦争(三次革命)の始まりである。護国軍を率いて四川に入り、袁世凱が派遣した曹kunや張敬尭といった政府軍と激戦、しかし1916年6月に袁世凱が死亡することで、休戦状態となる。
  袁世凱死後、黎元洪が大総統を継ぎ、新旧約法の争いを経て、『臨時約法』が復活され、国会が再開されることが決まった後、護国軍を解散、自身は北京政府より四川軍務兼四川巡按使に任命され、7月には地方軍政長官がそれぞれ督軍と省長に改まるが、以前として職に当たった。
  護国戦争を経た四川は情勢が極めて複雑化していた。その状況を改善できる唯一の人物として期待された蔡鍔であったが、8月、病に倒れ、治療のため上海に向かうことになる。しばらくして日本に渡り、福岡大学病院に入院、治療を受けるも、11月8日、日本の福岡で病死する。享年わずか34歳であった。



「人物小誌」

中国近代重要人物20選

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