冷凍大作戦(21世紀の初漕ぎ)
20世紀が何のことわりもなく終わり,21世紀が頼みもせんのに始まった・・・明けましておめでとうございます。
元旦早々から自衛隊の管理下にある山を強攻登山し初日の出を仰ぎ、今年は春からお茶目な年になりそうだと山頂で日本酒片手に焼き鳥焼きながら想っていたが・・・・
2001年一月六日七日、我々は21世紀初の川下りの舞台を山口県岩国市の錦川に決定した。天気予報は六日は寒く、七日は大荒れの天気になるでしょう、等と意味のわからん事を言っている。六日の空は青く、初春の喜びを寿している。僕は前日から我が家に宿泊していたデイブくんと僕の小学校からの付合いになる現在、東京でドラマーをしている牛くんをのどかに起こす。
のどかな春の日にあくせくする事もないだろうと、僕等は優雅に朝食を食べ、優雅に準備を整え、優雅に出発した。おかげで2時間も予定の時間を優雅にオーバーしてしまった・・・その間もひっきりなしに関門橋でおちあうことになっている相方極悪Kから「なにやってんのぉ〜〜?時間大丈夫なのぉ〜〜?」とせちがない世の中を代表するかのように電話がかかってくる・・・
そして、僕等は優雅に四十分遅れて関門海峡で極悪Kと新年の御挨拶をする事になった。
naosan師団四名
サスケ師団三名

1/6午前11時半に美東SAにてnaosan師団と落ち合うはずだったが、のどかなnaosanにしびれをきらせ、先に錦川キャンプ地に到着。naosan師団を待つ。
モツ鍋が得意技のサスケ隊長。カヤック乗り出して一年もたたんと言うのに新艇EZで華麗なる技を繰り出す、ドラえもんの出来杉くんのような園ちゃん!そして、この時期にあろうことか初めてカヤックに乗るという二十歳のマッちゃん
M師団三名
1/7朝より錦川キャンプ地にて合流・・・クールなM隊長はnaosanのかつての愛艇スタブ〜を買ってくれた方!そして、M隊長の仲間の愉快な二人は何とカナディアンカヌ〜!過酷な状況下のなかでも、組み立て式カナディアンカヌーに乗った二名のテンションの高さは白眉であった。
1/6
午後2時ごろnaosan師団は錦川キャンプ地に到着。先についていたサスケ師団と新年の御挨拶をすませ、さっそく志願者だけで、キャンプ地から上流の方を攻めてみようと言う事になった。園ちゃんとサスケくんはパスということで、naosan、K、デイブ、そして、全くの初心者マッちゃんの四人でくだる事になった。
天気は曇りでまずまずの天気、しかし、水温は悶絶するほどに冷たく、誰も、ロールを試みるものはいない・・・初心者マッちゃんにいたっては薄いパドルジャケット一枚、コレで沈脱等しようものなら人間ルイベにでもなりそうだな・・と、想っていたら、後方の方でオジサン二人(K&デイブ)がnaosanお兄さんの名を呼んでいる・・・振りかえると、マッちゃんが沈脱していた。しかし、ルイベにはなってなかった・・・・

ルイベ・・・サケを凍ったまま薄切りにしてわさび醤油などでいただく、北海道の名産品
その夜のモツ鍋は実に美味かった。焚き火の前では我が友人ドラマー牛の天然ボケが炸裂しまくっていた。「ドカベンに名前あったっけ?」「山田太郎・・」。「あの電車はどこから来てるのかな?」「あっちから・・」
やがて、マッちゃんが剣道青年であることが判明し、なぜだか、青春談議に花が咲き。
青春の歌をうたお〜〜!みんなで、焚き火の周りでフォークダンスをおどろ〜〜!などと、七人の男達は極寒の大自然の中で壊れていた・・・やがて、月は翳り星は消えた・・・・・
1/7
テントをぬけでると、そこは、雪国まいたけだった・・・
M師団が到着。誰もが今日、本当に下るのかどうか迷っていた。極悪Kは、今日はぜ〜ったいに下らない!と周囲の人々にメンチを切って威嚇していた。昨日、下ったマッちゃんも「僕も今日はパスです。」と宣言。賢明な判断である・・・・だから、賢いnaosanもパス!・・・と手を上げようとしたら・・「今日も頑張りましょうね!!」と、デイブがのたまう。デイブよ・・・お前が下るのなら、この、男一匹naosan・・・下らん訳にゃ行かんっしょ・・カヤック屋は涙の代わりにロールして、ゲンコの代わりにパドル振る(by ぽっぽや)
凍りついたウェアを絶叫に近い悲鳴をあげながら身に纏い出発!とにかく、ゴールしか見えない!身体を動かしつづけないと血が凍りそうだ・・・足先はあまりの冷たさに感覚がなくなっている・・凍傷・・・脳の中をこの二文字が初春の元気なご挨拶している。凍傷になったら、とうしよう(どうしよう・・)。百年に一回出るか出ないかという程の素晴らしいシャレが頭に浮かぶ、が、唇が凍って言葉にならない・・・近くを行くサスケ君にやっとの思いで伝えるが、彼の表情もこの寒さで凍りついたまま笑う事もできない。

雪はすでに、大粒の雨に変わっている。昔見た映画八甲田山を思いだす。あまりの寒さに気が触れてデイブが素っ裸になって川に飛び込むんじゃないかといらん迷惑な心配までする。手もとの寒暖計では零下5度・・・おれは、一体何をしとるのだ・・・・
我々の死の彷徨は、通常3時間かかる行程をわずかニ時間足らずで下った。途中、出来杉くんが倒れ、naosanの罠にまんまとはまりデイブが倒れたが、無事、K、マッちゃん、ドラマー天然牛の待つゴールの沈下橋に辿り着いた。我々は早々に船を降り、言葉もないまま着替えを始める。naosanは途中、我慢に我慢を重ねた尿を一気に放出した。映画、八甲田山で凍傷でズボンのチャックを開けられなくなった兵隊達が漏らした尿で凍りつき次々と死んで行くのを憶えていたからチビリそうになっても我慢していたのだ!・・・大したものだ。
こうして、21世紀の初漕ぎは終わった・・・楽しかったとか嬉しかったとか好きだったとか愛していたんだとか、そういうレベルではなく、まさに、偉業を成し終えたちゅうか・・・達成感に浸るちゅうか、真っ白に燃え尽きたぜへへっ・・・ちゅうか、え〜どりあ〜ん!って感じだった。

何にせよ、コレからの百年間も元気に頑張りますのでドゾヨロシク!
今回の作戦遂行にあたった三部隊
凍りついたカヤックに悲鳴をあげるnaosan
各師団の精鋭(物好き)達。
大した立派なものだ
1月7日の被害状況
園ちゃん
静水カートホイール遂行後、撃沈。ロールをするが勢いあまり二回連続ロールとなる。彼もまた薄手の半袖のパドルジャケット一枚であった。沈の感想は頭がキ〜ンとしたと言うことだ。
デイブ
ゴール寸前、naosanにそそのかされ、スターンカットをするがあえなく撃沈。沈の感想は頭がキ〜ンとしたと言うことだ。
北海道のヒグマのようなデイブ。少しは冬眠しろ!