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北の道から


 2000年夏の企画。北海道をツーリングの現地からアップロードされた。リアルタイムのレポートです。

8月1日
 現在、北海道へ向かうフェリーの中。昨夜(7/31)舞鶴を出港した。
明日早朝小樽上陸予定。輪行状態の自転車は、私の以外に4台。
 北海道ツーリングは8年ぶり、キャンプ装備を積んで走るのは7年ぶり。
 今回はハンドヘルドPCを持ってのツーリング。旅先からレポートをあげる予 定。なお、下記HPでも、写真付きレポートを。
 今日一日海の上でヒマしている。快晴で甲板は暑いし、陸地は全然見えない し、プールは子供に占領されているし。午後ビデオで「リボンの騎士」が流され ていた。懐かしいねぇ。
 でも夕方になると、外は潮風が冷たく感じられた。夕日もきれい。
 夜、寝室(2等の雑魚寝部屋)の一人が自転車乗りだというので話しかけてみ た。彼は大阪の大学生で一月かけて北海道一周する予定とのこと。
 また、snufkinさんというハンドルの持ち主で、携帯端末から旅行記をメール マガジンとして送信しているのだそうだ。そういう時代なんだな。早速ホームペ ージのURLを交換。
「デッキのテーブルがモバイルオフィスと化す(後ろ姿はsnufkinさん)」
 snufkinさんと「ほかの3人のチャリダーを探してみよう」ということになった。 「自転車乗りは贅沢をしない」「自転車乗りはたばこを吸わない」と決めつけ、我々 と同じ2等の雑魚寝禁煙部屋から当たってみる。一部屋目でいきなり自転車用の バッグを発見。なんとその部屋に3人かたまって発見されてしまった。同じ大学 のサークルのメンバー(男2,女1)で、それぞれ北海道をソロで走るのだそうだ。
 楽しみがすぐに終わってしまって、拍子抜け。でも上の2つの決め付けはそう 当てずっぽうではなかった。

                    舞鶴〜小樽間日本海航路にて記
                        JR富良野駅前から送信

8月2日
 フェリーは小樽港に定刻4時に到着。snufkinさんとともにターミナルの玄関 に出る。すると、snufkinさんを待ち受ける女性が。おとなしい顔をして港々に この人を待つ女がいるのか!?と思ったら、メールマガジンの読者とのこと。しか し、朝の4時からとは凄いねぇ…。
 snufkinさんMTBを組んでは出発し、私は 5:30 発の札幌駅いきのバスに乗り込 む。その前に、公衆電話からNIFTYに送信。HPの方は、OCNのアクセスポイントを チェックしてくるのを忘れたので、お預け。
 6:20 高速バスで札幌駅前着。最寄り駅まで移動する手間も省けた上、小樽から 列車に乗るよりも安くなった。
 6:38 滝川行き普通列車乗車。冷房がないのがいい。3両編成の列車に、輪行袋 が4つ。持ち主は男2の女2。8年前と比べ女性サイクリストが目立つ。
 8:20 滝川着。乗り換えの待ち時間を利用してNTTへ。OCNの北海道のアクセスポ イントを教えてもらった(とても親切に対応してくれた)。
 9:38 滝川発、10:23 芦別市の野下南着。久々のキャンピング仕様のユーラシア。 自転車を組み、荷物を装着するのに1時間以上もかかった。
11:40 走り出すが、自転車が重い! 速度が20km/hに届かない。と思ったら道は 緩く登っていた。勾配が落ち着いたのか、なまっていたからだが目覚めたのか、 調子が出てきてこれからのツーリングが何とかなりそうな気がしてきた。でも、 久しぶりの北海道、ライダーの挨拶をぼーっとしていて無視してしまった。
 空知川に沿ったR38は路肩が広いところだけが北海道的で、景色は本州にもあり がちなもの。
 中富良野へ抜けようと思っていたのだが、その抜け道が工事により通行止めな ので、まっすぐ富良野市へ。
 富良野盆地にはいると、山頂に雲をかぶった十勝岳が見えてきた。写真を撮るた めに道路を渡ったら、クルマが次々にやってきて自転車の方に戻れない。みんな減 速して山の方を見ている…(^^;)。早く通り過ぎてくれ〜。
 徐々に暑くなってきた。13:40 富良野駅によってみたが、バイクがずらり。「北の 国から」のテーマが流れ、観光公社の旗を持ったお姉さんにつれられた団体さんがう じゃうじゃいて幻滅。素早く立ち去ろうと思ったが、食堂の看板に待ったをかけら れた。
 駅前の食堂はライダーハウスもやっているようだ。お客さんが集中したうえに、 宿泊予約の電話が入りてんてこ舞い。冷麺を食べ、水をがぶがぶ飲む。冷房がきい てなくて気持ちよかった。
 14:20 富良野駅を出発し美瑛へ向かう。左に雲のとれた十勝岳を眺め、ライダー と挨拶を交わしながら、ご機嫌の走行。
 中富良野、上富良野、そして深山峠を越えて美瑛へ。広い原野、丘が続く風景が 見事だ。その丘のアップダウンを走って、16:25 前田真三の写真館「拓真館」へ。

 拓真館は2度目。最初は91年の冬に訪れた。美瑛、上富良野を中心にした美しい 風景写真の数々。空の雲の表情が印象的だった。
 9年半前は交通機関がなく、タクシーを使うのがもったいなかったので、美馬牛 駅から7kmを1時間かけて歩いた。それが今は、バス停もでき、観光バスが訪れる一 大リゾートと化している。それだけでもうやめようかとも思ったが、せっかく来たし 無料(これは未だ変わらず)なので中にはいる。
 しかし、前回感動した風景写真に、今日はあまり感動できない。道中で見てきた 景色の方が圧倒的にインパクトが強いのだ。どんなに美しい写真でも、その風景を体全体で 感じることができる生の景色にはかなわないということなのだろうか。前回は冬の 白い風景だったため写真の色鮮やかに感動できたのか、それとも自転車が風景を感 動的に見せてくれたのか。
 16:50 とっとと拓真館を後にし、国道に沿った道道を再び上富良野へ。上富良野 からは、麓郷を目指す。十勝岳の裾野を通るこの道は、以前NIFTYの自転車フォーラムFCYCLETの高地さんというサイクリスト から教えてもらった道だ。上富良野の郊外から道は一直線に高度を上げていく。振 り返れば、原野の中を富良野盆地に向かってまっすぐ道が延びている。
 正面に見えていた十勝岳が左手に移りようやく勾配が収まると、道はダートにな った。ダートを経て道は下る。19:30 麓郷についたときには、真っ暗になってしま った。今日は、富良野の鳥沼キャンプ場に泊まると決めてあるので、気持にゆとり がある。こんな時間から「北の国から」のロケ地(富良野市全部がそうだが)へ行こう としたが、暗くてやっぱりあきらめ。真っ暗な道を15km。富良野市街へ下りスーパ ーで食料を買って鳥沼キャンプ場へ。途中のコンビニに買い出しに来ていた女性サ イクリストが道案内役だ。彼女はキャンプ場へ行くと決めつけそのリフレクターについて行く。
 キャンプ場についたら 21:20。初日から無理したかな。
 本日の走行は121kmだった。
                      富良野市鳥沼キャンプにて記
                      麓郷交差点公衆電話から送信

PS.どこへ行ってもコンセントには充電中の携帯電話。フェリーの船室、通路の  コンセントには見事にずらり。まあ、これは許すとして(許したくないが)、鳥 沼キャンプ場の炊事場の明かり用電源にも…。「電器製品を使用しないで」と書い てあるし、だいたいこのキャンプ場は無料。ただで泊めてもらえるだけでもあり がいたいと思わんかい!

8月3日
 6:30 起床。バッチリ晴れている。パンを食べ、昨日真っ暗で何もわからな かった麓郷へ行ってみることにする。隣のテントはどうやらソロの女の子のよ うだったが、自転車から昨日富良野市街からキャンプ場まで私の前を走ってい った女の子と判明。ずっと後をつけたあげく隣で一晩過ごすなんて、まるでス トーカーみたい(^^)。
 8:05 麓郷へ向けてスタート。登りなのだが、空荷と追い風で快適に走れる。 十勝岳は雲をかぶっている。9:15 麓郷交差点。ISDN公衆電話があったので、レ ポートを送信。NIFTYの方はいいのだが、HPの方がうまくつながらない。実は昨 日も富良野のOCNアクセスポイントにつながらず地元、丹後のアクセスポイントから送 信した。一回の送信で200円以上かかる。再チャレンジもむなしく、仕方ないの で今日も地元から。こんな感じで30分も費やしてしまった。
 9:50 麓郷交差点出発。さらに登り、「黒板五郎の石の家」へ。「北の国から」で 田中邦衛演じる五郎が自分で作った石の家だ。その石の家まで駐車場から2,3分歩く。少し離れ た展望台から思ったより小さい石の家を眺める。これは、これからも撮影で利用 するので入ることはできない。観光客がうじゃうじゃいるのですぐに後にする。
 3kmほどもどり 10:04 麓郷の森へ。ここも北の国からのロケ地である。五郎一 家が以前すんでいた丸太小屋が移築されている。ドラマでは消失したことになっ ていてもう撮影には使われないので、中に入ることができる。が、観光客うじゃうじゃなので長 居は無用。10:25出発。
 麓郷交差点の脇の麓郷バス停(これもドラマでおなじみ)で写真を撮った後、布 礼別へ。八幡丘経由でキャンプ場へ戻るのだ。布礼別までは緩い登り。八幡丘へ はさらに登る。が、またここは景色が素晴らしい。360度絶景だ。

 岩城晃一演じる草太兄ちゃんの牧場を過ぎると、突如道はダートに。ダートの 手前で不運にも4台続けてクルマに抜かれたので、それらの後塵を拝する。
 ダートが終わると、富良野盆地を見下ろす絶景区間。そして、下りが終わると すぐそこが鳥沼キャンプ場。12:05着。
 テントに戻ると、隣のテントはまだ張ってあった。自転車もあるのでこのキャ ンプ場にいる模様。パンの残りとトマトを食べ、荷物を撤収していると、隣のテ ントから女の子が出てきてどっかへ行ってしまった(散歩?)。今夜もここに泊ま るらしく出発の気配はない。こっちもここに連泊してもいいんだけど…。ホント のストーカーになりそうなので出発する。結局、会話なし(T_T)。
 13:10 鳥沼キャンプ場出発。布部からR38へ。すぐにラーメン屋を見つけ入る。 ここは、「北の国から'83」で、黒板一家がラーメンを食べた店ってことかな。(あとで調べたら、草太兄ちゃんが風吹ジュンさんを口説いた店だった。また、'95秘密でも純と宮沢りえがラーメンを食べるシーンで使われていた。)
 14:30 ラーメン屋を出発。午前中のレポートを書いて長居をした。R38は交通 量が多い。大型車両の割合が多いが、自転車に非常に気を使ってくれている。そ ういえば昨夜のナイトランでも、対向車のほとんどが減光してくれた。私の地元 では、この当たり前のマナーが守られていない。クルマ依存のエゴといえる。
 大型トラック以外には、観光客のクルマ。そして、オートバイ。オートバイは すれ違うもの追い越すものみな手をあげてくれる。北海道を旅しているときは皆 テンションが高いのだ。しかしなぜか自転車にはまったく出会わないのだ。
 14:55 山部のスーパーで飲み物を補給。山部を出ると、道路の両側に山が迫っ てきた。
 R38を離れ、R237へ右折。空知川沿いをいく。交差点の手前の工事区間では、 交通整理の人が笑顔とガッツポーズで励ましてくれた。
 空知川はこの先金山ダムのダム湖となる。ダムの手前は、当然ながら急勾配 の登り。汗だくの脚にアブが寄ってくる。1kmで100m近く高度を上げた。登りが 落ち着けば、ダム湖の山肌に沿ったぐねぐね道を15km。その中間付近には、オー トキャンプ場やカヌー乗り場などのリゾートエリア。
 17:14 幾寅の道の駅で休憩。至る所に高倉健と広末涼子の顔。ここは映画「鉄 道員」のロケ地。TVドラマの次は映画、今日はこういうのが多い(^^;)。
 幾寅からR38へ復帰し、一路狩勝峠へ。日が暮れかかってきた。日没が先か、 峠到着が先か。夕日を背に受け広い路肩を行く。  18:03 落合。本日泊まる予定の狩勝高原では、食糧補給ができないと見越し 「ドライブインきらり」へ。日没までの峠到着は、この時点であきらめ。
 ここで頼んだチキンカツ定食はボリューム満点。チキンカツは大量にあり、 キャベツは山盛り、ご飯は大盛り、ソーセージも付いて、水は水差しをテーブ ルに置いてくれた。これで800円は安い。食べきるのに苦労した(^^:。
 薄暗い道をえっちらおっちら登る。クルマはとばしているが、路肩が広いの で危険は感じない。19:20 狩勝峠。峠の向こう、つまり東側の十勝平野はすっ かり夜。しかも、黒い雲に覆われている。光が固まっているのは新得。でもやっぱり、明るいうちにこないとね。
 さて、峠を半分ほど下り、狩勝高原キャンプ場。中学生の団体が泊まっていた。 ハイテンションの声をききながらこれを書く。

                    富良野市山部R38沿いのラーメン屋
                  南富良野町落合のドライブインきらり
                       狩勝高原キャンプ場にて記
                       帯広駅前公衆電話から送信

8月4日
 夜中テントをぱさぱさとたたくいやな音で目覚める。雨だ。
 6:30 止んだ瞬間をねらってテントを撤収。中学生の団体さんも目覚めだした。 けど、昨夜と比べずいぶんテンションが低い。みんな寝不足みたい。
 6:55 スタートしたら雨が降り出す。カッパの上着だけ着る。できれば使いた くなかった。足下は濡れてもよいようにサンダルだ。靴はぬらしたくないので、 着替えやモバイルPCと一緒に完全防水のバッグに。
 峠で見られなかった十勝大平原が見られるはずもなく、いやそれどころか雨足 がさらに強まり新内のパーキングエリアの屋根付きベンチに逃げ込む。公衆電話 で天気予報を聞けば、大雨注意報。きいてないよ。昨日は曇りって言っていたく せに。
 雨足が弱まったらスタート。新得を駆け抜け、8:50 十勝清水駅で休憩。ずぶ ぬれだ。
 9:00 十勝清水出発。寒いのでカッパのズボンをはく。牧場が続くR38は、おそ らく晴れたらとても素晴らしい道なんだろう。でも今日はただの道。濡れること はさほど苦ではないが、ただテンションが上がらない。ライダーたちと手をあげ て挨拶を交わすときだけ、旅していることを思い出す。
 9:50 芽室。国道沿いの公園で10分休憩。10:50 帯広駅着。高架下の駐輪場へ 自転車を止め、合羽を脱ぎ、トイレで着替えをして一般人になりすます。
 傘をさして駅の周辺をぶらぶらして、「パコ帯広」というホテルにコインランド リー発見。洗濯をしている合間に食事とレポートの送信だ。帯広名物の「豚丼」を 食べようと思うが、昭文社ツーリングマップルに載っている「ぱんちょう」という 店には行列ができている。店の前には、おびただしいオートバイと自転車。ツー リングマップルの威力は凄い。私は待つのが嫌で、別の店へ。「かかし」という店 では豚丼と豚汁の「とんとん定食」が950円。ここも結構流行っているが、行列が できるほどではなかった。豚丼が食べられる店はほかにもたくさんあるのに、店 の外まで行列ができているのは「ぱんちょう」だけだった。
 気象情報では曇り時々雨だが、ずっと雨が降り続き止む気配はない。13:00 今 夜のキャンプはあきらめて、池田の「北のコタンユースホステル」へ予約を入れる。
 14:05 再び雨の中出発。6,7台を前方に発見。初めてツーリング自転車に遭遇。 さっき「ぱんちょう」の前に止めてあった自転車だ。女性もいてペースは私より遅 いので追い越す。
 15:15 池田町にはいるが雨が土砂降り。利別駅で雨足が弱まるのを待って北の コタンYHへ。
 すぐに風呂。三日ぶりにからだがきれいになった。
 この日の宿泊は、ライダーが2人と列車の人クルマの旅行者その他。ライダー の一人は、高校時代に自転車で北海道一周したという男性。もう一人は山口から の女性ライダー。女性ライダーは6月で仕事を辞めたそうで、山口から本州を縦 断してきたそうで丹後半島も走ってきたそうだ。帰りは太平洋側を走るという。  YHのペアレント、男性ライダーは以前京都市内に住んでいたという。また、YH には、以前泊まりに来たという丹後の峰山のホステラーからハガキがきていた。世の中狭い。

 本日の走行75km

          帯広駅前のホテル「パコ帯広」のコインランドリー
                    池田町「北のコタンYH」にて記
                     釧路駅前公衆電話から送信

8月5日
 起きてみると曇り。朝食は7:30に準備できているが、食べたい人から食 べ始める。寝ていたい人はそのまま寝ていて、起きたときに食べたらよい。 YHになる以前は、「とほ」という冊子に載った相部屋の民宿だったこの宿は、 本当にここは旅人のわがままを最大限に受け入れてくれる宿だ。
 8:30出発。いつ降り出してもおかしくないような天気だけど、降ってない し、路面は乾いている。国道をさけ道道882で南下。ここは交通量が少ない。
遠くの方はガスでかすんでいるものの両側には畑が広がり、北海動的な風景。  9:30 豊頃でR38へ。いきなり交通量、それも大型車が増える。セイコーマ ートでパンを買っておく。今日はこの先20kmほど補給のできない区間があ るのだ。
 10:00 吉野で、道道1038へ。また交通量がなくなる。ほとんどゼロと言っ てよい。さらに、十勝太への道へ右折。
 10:50 浦幌十勝川の河口には展望台。本当の十勝川と併せて大きな河口部 となっているが、対岸はガスで見えない。河口部の中にも集落や牧場が見ら れる。その河口部をまたぐR336の橋ができていた。これができる前は海から内陸 へ20kmも入らねばならなかった。
 展望台から十勝太の集落へとはいると海が見えた。波打ち際の小さな集落 だ。ここから東は台地状の土地が広がる。その台地を削って道路工事が進ん でいた。ここにR336を通すのだ。
 海岸の台地を登りダートの道を行く。国道工事関係のダンプ、ツーリング のオートバイのほかには誰も通らない。風は向かい風、アップダウンもある厳 しい道だが、非常に雰囲気のいい道だ。右には荒波の太平洋、左は牧場が点 在する高原のような台地。国道になる前にここを通れたことに幸せを感じる。
 7.5kmのダートがようやく終わりに近づくと昆布刈石展望台。「晴天の日に は襟裳岬まで」とツーリングマップルにはあるが、今日は全く関係ない。で も、海と台地の眺めがが豪快だ。

 展望台から海まで標高差100mを一気に下る。下りの途中ブレーキがすり 減って効きが悪いので、調整。帰ったら交換だな。
 下りきったら時期にダートは終わり、平坦な波打ち際の舗装道路。集落は ないが番屋がある。この寒々とした風景に今日の天気はベストマッチかもし れない。
 対向から自転車が一台。今回路上で出会う初めてのソロサイクリスト。笑 顔で挨拶。その後、カブのソロライダー。またまた笑顔。
 12:13 海沿いの小さな集落、厚内。小さな無人駅で休憩。ここも寒々とし ている。 
 厚内から7kmで、R38。また交通量が増える。
 13:20 体はさほど寒くないが、なんだか暖かいものが食べたい気持になり、 音別でラーメン屋にはいる。ラーメンを食べ終わってから走り出すとセイコー マートには見たことがあるバイクが…。池田のYHに泊まっていたライダーだ。 ここです少しお話。彼はかつて自転車に乗っていたので、自転車の良さをわか てくれている。私はこの時点で今夜のキャンプをあきらめYHに予約の電話。彼 は今夜もキャンプという。
 13:50 セイコーマートを出ると道路の真ん中にクルマが不自然な火事で泊ま っている。事故だ。フロントが壊れている。まだ警察も来ていなくて、道路は 渋滞。
 白糠、庶路を過ぎる。
 15:25 道の駅「しらぬか恋問」で休憩。このあたりのR38は海沿いの一本道で いい雰囲気。
 ベンチでしばらくぼーっとしてから外へ出ると雨。釧路まであと17kmを残し てとうとう降り出した。仕方がないカッパを着てスタート。降りは強く、せっ かく昨日ぬらさなかった靴をここで一瞬にして濡らしてしまう。
 釧路までは雨のうえ、交通量も多く、景色はただの街中。我慢の走行。
 星の牧場YHにはたくさんの自転車、オートバイが雨のキャンプから逃げ込ん でいた。

本日の走行112km
                       釧路市和商市場にて記
                    JR釧路駅前公衆電話から送信

8月6日
 朝から雨の音。みんな憂鬱そうな顔。昨日釧路空港に降り立った岐阜のラン ドナー氏、「とりあえず荷物だけ準備するか」。オートバイでのツーリングをずっと続けていたそうだが、ランドナーを使ってのツーリングは久しぶりとか。し かし装備が充実。自転車用のカッパ、サイドバッグ、フロントバッグの専用カ バー、シューズカバーは皆新品。そして、ランドナーの黄色と見事にコーディ ネート(^^)。
 それに対し、フリーターの男の子は、自転車用と言えばサイドバッグくらい で、後はふつうの鞄を強引にリアキャリアにくくりつけ、カッパはなくてウィ ンドブレーカーを着ている。こちらは若さが売りだ。
 ほかに、去年は自転車で来たけど今年は原付で来た男の子。新聞配達用の大 きな前カゴ付きのカブだ。ほかにも、大学のサークルの自転車と、ソロツーリングのオートバイ が多数。ほとんど人がキャンプ装備を積んでいる。みんな雨で逃げ込んできた のだ。
 私はというと、今夜釧路からの夜行列車で札幌方面に向かうので今日はのん びり。人事のように出発を見送る。こうやってみんなの装備を見ていると、と ても参考になる。
 そのうち雨が止む。雨は朝のうちだけという予報は、あたりのようだ。みん などんどん出発していく。すると、YHの掃除が始まった。いかん、部屋を散ら かしっ放しだ!
 寝室で荷物をまとめていると、「なにー、まだいるのー」とPさん。おいおい まだ9時だよ(^^;)。Pさん、表面上は笑いながら言ってるけど、なんだかご機 嫌斜め。
 結局追い出されるようにYHを出る。
釧路駅に自転車を乗り捨て、駅とその周辺を散策。昨日今日とお祭りをやって いる。駅の前の特設ステージでは飛び入り歌合戦。出てくるのは小学生の女の 子ばかり。歌うのは、安室ちゃんやSPEED。駅前をアラレちゃんとゲゲゲの鬼太 郎の着ぐるみがうろうろしている。(昨日は雨の中、ハッピ姿にデーモン木暮メ イクの女の人がうじゃうじゃいてちょっと驚いた。)
 駅近くの和商市場へ。まずベンチで、昨日のレポートを作成し表の公衆電話 で送信する。ご飯を買って、好きな海鮮を選んで乗せてもらう勝手丼。イクラ、 ホタテ、ホッキ、鮭を乗せてもらう。これで、930円。釧路に来たらここでこれ を食べなきゃ。
 腹ごしらえの後、釧路湿原方面へ。13:00 スタート。目指すは細岡展望台。
 釧路市街を通り、R391で北上。曇りだが雨は心配なさそう。
 市街から20kmほどの地点を左折。14:20 細岡駅へ。'91年2月、JRの周遊券で 北海道を回ったとき以来、約10年ぶり。あのときも同じYHに泊まり、細岡から 湿原の雄大な景色を眺めた。あのとき列車を降りた細岡駅は、ログハウス調の 新しい駅舎に変わっていた。
 細岡の展望台まで約2kmのダート。一登りだ。あのとき一緒に行動した一つ年下 の女の子はよく歩く女の子で、釧路川に沿ってあっと言う間に展望台まで着いた。
 サロマ湖の民宿で一緒にスノーモービルで遊んだメンバー(も ちろん現地で初めて会った面々)で釧路に移動し、一人二人とバラバラになっていき、 最終的に私はその女の子と2人でその後の2日間行動を共にした。釧路湿原の大展望と安い大盛りイクラ丼。粘りに粘って霧が晴れる一瞬をゲットした神秘の摩周湖。その2日間はその冬の20日間の旅のクライマックスといってもいい。
 5年ほど前、 彼女は結婚して京都市内に引っ越してきた。またもう一度あって見たいものだ。
 細岡駅には、その彼女と一緒に和商市場の600円の大盛りイクラ丼を食べた思 いでの場所でもある。
 さて、14:40展望台。さすがにシーズンとあって人が多い。YHで一緒に泊まった 自転車の団体に出会った。広い湿原を釧路川がうねる姿は雄大の一言。さらに、 もう一つ別の場所にも展望台ができていた。

 まぶたに焼き付いた白い湿原と、目の前の緑の湿原を重ね合わせたところで、出発。この ままダートの山道で岩保木山へと向かう。稜線を走る道は、たまにクルマやバイ クが通るだけ。時折見える湿原の展望をほぼ独占。
 15:25 誰もいない岩保木山頂。人間がいないのはいいけど、蚊とアブに歓迎さ れ大変。すぐ退散。
 16:40 釧路市街へ戻る。YHに預かってもらっていた荷物を受け取り、また釧路 駅へ。YHの受付係のヘルパーの女の子は、いつも笑顔で応対してくれてとても感じがいい。これで、またYHの印象がグッとアップするのだから現金なものだ。
 さらにまたも和商市場。今度は、イクラ、ウニ、サケ、イカ、タコ、エビ、 カニ、ホタテ、ホッキ、たらこ、など盛りだくさんの海鮮フルコース丼。これで、 1750円。その後駅周辺をぶらぶらしたり、これを書いたりして暇をつぶし、23:00 発の札幌行き夜行列車に乗り込むのだ。

左:昼食の930円  右:夕食1750円
本日の走行59.3km
                             JR釧路駅にて記
                      JR釧路駅構内公衆電話から送信

8月6日夜
 少し戻って、前夜のお話。
 釧路のお祭りはフィナーレとなり、駅には花火の音が響く。私にとっては、旅 のフィナーレ。少し歩いて花火の見える場所へ。さすが霧の町釧路、花火が霧で かすんでいる。道内5日間という短い旅が終わろうとしている。出会った旅人の 達の中では、一番短っかった。もっとも長いのは、池田の北のコタンYHでであっ たプーの女性ライダーと、釧路星のまきばYHでであったフリーターサイクリスト の無期限金の続く限り。学生なら一月、社会人なら半月から10日というのが一般 的だ。
 ハイテンションの人々が行き交う駅前でランドナーとキャンプ用品を輪行袋に 詰める。酔った若者が、ロシア人と遊んでいる。
 23:00発、札幌行きの特急「おおぞら14号」乗車。自由席は一両。始発から乗れ ば楽勝で座れる。白糠、厚内、池田、帯広、新得、自転車で走ってきた道を引き 返す。座席では寝づらいが、どうせ翌朝からフェリーの中でぐっすり眠れる。
8月7日
 5:50 札幌。6:11 小樽行き列車乗車。6:56 南小樽着。新日本海フェリーター ミナルまでの1.5kmを、推定30kgの輪行袋を担いで歩く。1時間もかかった。で も、駅で自転車を組んでフェリーターミナルで分解すると2時間だ。また、タクシーで 運んだり、完成車の状態でフェリーに載せたりすると余分にお金がかかる。  待合室に荷物を置いて、来た道を戻り駅からの道中にあった牛丼屋で朝食。その後待合室で フェリー乗船時間まで暇をつぶす。
 10:00 小樽出港。積丹岬、神威岬、奥尻島などが見える。途中から風が強ま り、雨も降り甲板に出ることが禁止となる。反対方向のフェリーが混み出すこの時 期、本州へ帰る客は少なく自転車は私一人。
8月8日
 翌8日は、晴れ。午前中はひたすら寝る。昼前にもう一度風呂に入り。午後は 読書。16:00 頃フェリーは多祢寺山と槇山の間に吸い込まれ舞鶴湾へ。甲板は弱 い夕立。前出の多祢寺山、槇山、そして空山、五老ヶ岳。去年、自転車で駆けめぐった 風景が見えてくる。若狭との国境の青葉山も出迎えてくれる。
 16:30 予定より30分早くフェリーは舞鶴港へ。自転車を組み立て、17:20 舞鶴 フェリーターミナル出発。10kmあまり走って西舞鶴駅へ。駅前の吉野屋で牛丼を 食べ、駐輪場へ自転車をくくりつけ、もてるだけ荷物を持って、KTR(第三セク ター北近畿タンゴ鉄道)の 18:30 発の列車に乗り込む。持ちきれない荷物は自転車の サイドバッグの中。安物のシュラフ、くたびれてファスナー壊れかけた輪行袋な ど盗まれたらそれを機に買い換えてもいいかなというもの、濡れたシューズと いった誰も盗む気にならないものなどが居残り組となった。
 自転車は後でクルマで取りに来よう。家から 50km、夜間なら往復2時間だ。 どうせ自転車や荷物を輪行袋に納めるだけで1時間。列車は2時間後の 20:35 となる。重い輪行袋を担ぐ気力もない。また、その距離を自転車で走る気もな い。
 出会ったみんなはどうしているのかな。来るときのフェリーで出会った snufkinさ んは今はオホーツク海だろうか、それとももう知床峠を越えたのだろうか。池田 で出会ったらライダー、釧路で出会ったサイクリストたちは…。
 やっぱり北海道はいいなぁ。また行きたい。
データ編

◎行程
8月2日 晴れ(^^) 121.6km
 JR野花南駅(芦別市) - 富良野 - 美瑛 - 富良野市営鳥沼公園キャンプ場

8月3日 快晴\(^O^)/ 123.9km
 富良野市鳥沼公園キャンプ場 - 富良野市麓郷 - 南富良野 - 狩勝峠 - 新得町狩勝高原キャンプ場

8月4日 雨(ToT) 75km(雨でサイクルコンピュータ使用不能。地図による計測)
 狩勝高原キャンプ場 - 帯広 - 池田町北のコタンYH

8月5日 曇のち夕方雨(ー_ー) 112km(白糠から釧路、地図による計測)
 池田北のコタンYH - 浦幌町昆布刈石 - 浦幌町厚内 - 白糠 - 釧路市星のまきばYH

8月6日 曇(^^;) 59.3km
 釧路市星のまきばYH - 和商市場 - 釧路湿原細岡展望台 - 岩保木山 - 釧路駅

総距離 約492km

◎費用 総計59857円
交通費
 新日本海フェリー 舞鶴・小樽間 往路 6710円(人)+1470円(輪行自転車)
      復路は往復割引 → 復路 6040円(人)+1470円(輪行自転車)
 臨時バス 小樽フェリーターミナル→札幌駅 590円
 JR札幌→野花南 2100円
 JR特急「おおぞら14号」 釧路→南小樽 乗車券 6610円+自由席特急券 2520円
 北近畿丹後鉄道 西舞鶴→峰山 乗車券 1020円

宿泊
 池田町「北のコタンYH」 一泊二食 4600円
 釧路市「星のまきばYH」 一泊二食 3990円

飲食費 17136円
その他 5601円(コインランドリー、電池、土産、本)


旅を終えて

◎使用自転車について
 自転車はランドナーを使用。結論からいうと、これはベストの選択だったと思う。
 去年MTBにオンロード用のスリックタイヤのホイールを追加した。これで、一日100kmの壮行を何回かしたことがあるが、昼下がりに何とも走るのが苦痛で早くゴールに着かないかという気持ちに毎回なった。年齢のせいかと思ったが、それが今回ランドナーでは感じられなかった。おそらく乗車姿勢などの影響だろうと思う。やはり、長距離の走行にはランドナーの方が勝っているのだろう。
 また、荷物はほとんど自転車に積み背中に負う必要もない。雨の日も泥よけのおかげで、泥水の跳ね上げも気にせず走れた。富良野、十勝川河口、釧路湿原ではダートの走行も無理なくこなせた。

◎装備について
 テント、マット、シュラフを持ち、自炊道具は持っていかなかった。結果的に、テント泊2泊、YHに2泊ということで、重いテントを持って走った割には、半分しか使用しなかった。また、自転車とテントなどを入れた輪行袋はとても重く、JR南小樽駅から小樽港フェリーターミナルまでは輪行袋を担いで1.5kmを1時間もかけて歩いた。
 それでも、やっぱり次もテントを持っていくと思う。いざとなればどこにでも泊まれる安心感を持って走れるのだ。
 自炊道具を持っていかないことを決めたのは、モバイルPCを持っていくためだ。食べ物はコンビニでも買えるし、一人分の自炊は手間の割に費用が安くならないからだ。
 雨に備えての装備は、防寒を兼ねたゴアテックスの合羽。そして、完全防水のバッグ。完全防水のバッグのおかげでモバイルPCが濡れる心配がなかった。また、ビンディング用のペダリングシューズも雨の日は防水バッグに入れ、サンダル履きで走った。

◎現地からのレポート送信について
 NECのMobileGearIIを出発2週間前に購入。Niftyの巡回用マクロ、HPのFTPソフトなどの設定をあわただしく終えて出発。日常的に使って慣れていないものが突然使いこなせるわけもなかったが、とりあえずレポートの送信はできたので満足している。
 MobileGearは、現地で電源を補給できるよう乾電池の使えるものを選んだが、あまりにもその駆動時間が短く(1時間半ほど)、荷物が電池だらけになってしまった。私のは、カラーモデルだが、その点だけとればモノクロのモデルがよかったかも知れない。
 最大の失敗は、OCNの北海道のアクセスポイントに接続ができなかったことである。結局高い電話料金を使って地元のアクセスポイントを利用してHPの更新を行っていた。出発前に、出先のアクセスポイントに接続し動作のテストをしておくべきだった。
 それでも、結果的にはレポート送信できたわけだし、Niftyのコメントや電子メールでの反応もあって、これは成功の範囲内だということにしておく。
 なにせ、もし現地で書かなかったら、今頃はまだ全然レポートに手がついていないだろう。旅の途中なら、休憩中や、列車やフェリーの移動時間、乗り換えの待ち時間など細切れの時間が十分にある。スイッチオンと同時に操作可能なマシンのお陰で、読書に飽きたらレポート、それに飽きたらまた読書などという風に、自分に無理なく時間を有効に使えたと思う。

◎7年というブランクについて
 今回、北海道は8年ぶり。ロングツーリングは7年ぶりだった。
 当然ながら年齢が進行してしまい、おそらく体力も落ちてしまったと思われる。
 その7年間にも自転車をやめたわけでなく、日帰りや1泊2日程度のツーリングを行っていた。また、夏山登山、スキー登山をするようにもなった。その結果、7年前よりも自分の体力をよくわかるようになったと自覚している。「この程度ならまだ大丈夫」「こういうペースで行けば疲れない」など、自分の体を信じることができた。体力で上回っていたあのころよりも、不安なく走ることができた。
 また、7年のブランクの内に、自動二輪の免許を取りオートバイでツーリングしてみたのも大きかった。7年前は、上り坂や長距離走行で疲れていたときには、オートバイが羨ましく感じられることもあった。しかし、実際オートバイに乗ってみると、自転車が一番気持ちよく、そして楽しいことがわかったのだ。
 さらに、パソコン通信やインターネットホームページにより、情報交換をしたり、人のレポートから旅への意欲を駆り立てられた。また、自分のレポートを発信することが旅の動機付けの一つになった。

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