三代目和の鉄人・『New York NOBU』.....ホテルセンチュリーハイアット『翡翠宮』料理長
森本正治 vs 山岡 洋

【 21世紀味の提案 】

左から山岡料理長、森本鉄人、服部先生。
下のサインは山岡料理長と森本鉄人のもの。


 '99年3月17日、白菜対決で坂井鉄人を破ったホテルセンチュリーハイアット中国料理長・山岡洋氏と3代目和の鉄人・森本正治氏の味対決が行われた。
★ '99年末、山岡料理長は東京都優秀技能者・通称「江戸の名工」として表彰された。

 これはホテルセンチュリーハイアットの催しで、TV『料理の鉄人』同様“テーマ食材”に基づき、コース料理を作り競うもの。

 TVと違うのは、料理は「客に出すために作る」点と「客が審査員」であるということ。

 厨房の様子は会場の巨大モニターに投影され、随時リポートが入る。

 コースで5品、二人分で計10品の料理が出される。
 審査は予め用紙が配られ、1品毎に気に入った料理の調理者欄に「○」印を入れ、最終的に「森本勝利」「山岡勝利」「引き分け」のいずれかに決定する。
 会場の全ての用紙を集計して判定が下されるのだ。

 緊張感と期待感で会場は熱気に包まれていた。



−オープニング−

司会 森本正治、山岡 洋。21世紀味の提案、第2戦!!(注:第1戦はランチで行われた)
今回の企画はTVの雰囲気に近い「対戦」という形をとり、しかもご出席の皆様に審査員になっていただく趣向となっております。
予め企画実行事務局が設定しましたテーマ食材に基づき、両シェフが考えてきました料理が一皿ずつ交互にコースで登場致します。どうぞごゆっくりお楽しみください。
では本日、新宿センチュリーハイアットホテルで対戦します両シェフを登場させましょう。さあ、皆さん大きな拍手でお迎えください。
まずはホテルセンチュリーハイアット料理長『翡翠宮』料理長・山岡洋!!
スモークがたかれた会場後方より、山岡シェフ駆け足でステージに登場
翡翠宮前料理長・蔡良を師と仰ぎ、薬膳の知恵を受け継ぎ、料理の伝統を守りながらも盛り付けや器に和と洋の手法を積極的に用いるなど新しいスタイルの中国料理を創作し続ける山岡。
'96年には白菜対決で鉄人ムッシュ坂井を破るなど、今日はどんなヌーベル・シノワを見せてくれるのか!?
そして『New York NOBU』のエヴゼクティブ・シェフ、森本正治!!
軽快なフットワークで森本鉄人、ステージに駆け上がる
ハリウッドの映画界で活躍するロバート・デニーロ。彼が経営するレストラン『New York NOBU』で総料理長を務める森本正治。
和食界の織田信長と賞され1年間ハードな挑戦を受けてきた。その森本がニューヨークから、いよいよこのホテルセンチュリーハイアットの“キッチンアリーナ”に登場です。
山岡料理長と森本鉄人がステージに並ぶ
ようこそ、このキッチンアリーナへ。
山岡さんにとっては普段から使い慣れたキッチンということで。そして、森本さんは初めてということで様々な思いを抱いた本日の対戦ということですが。
まずは今回のご発案、山岡さん。その企画意図を簡単にご説明願います。
山岡
本日はありがとうございます。
私がこの企画を思い付いたのはちょうど1年間なんですけれども。森本さんのデビューのシーンをTVで見て、胸にズキンというものを感じて。それが何なんだろうと。
自分の料理の感性が森本さんと合うような、そんな衝撃を受けて、これは和の料理を中国料理の中に取り入れられないかなあというようなことで1年前に森本さんにアタックしまして、昨年12月にやっと夢が実現して本日を迎える事ができました。
私にとっては、調理一同が21世紀に向かって新しい料理界をリードするような、そんな料理人作りに励んでいきたいと思っています。

司会
その森本さんといざ対戦ということになった訳なんですけれども。対戦を前に…。
山岡
私の考えは、お客様にいつも『New York NOBU』の和の鉄人がTVで料理を作っている。それを画面で眺めているだけではなくて、センチュリーハイアットで森本さんの料理が私のと一緒に食べられれば最高の幸せではないか。
−というような気持ちで、ニューヨークに行かずにセンチュリーでその味を楽しめるということが私の願いというか、そういう気持ちで森本さんをお呼びしました。
司会
今、心地よい緊張感がありますか?
山岡
はい。
司会
対する森本さん、今のお気持ちを。
森本
デビューして1年、一生懸命やってきたんですけれども。
「21世紀味の提案」という大それた料理…題名ほどたいした事はできませんけれども、僕なりに一生懸命やりたいと思っていますし、和の鉄人としての評価は別として、賛否両論あるんですけれども。僕は僕なりに一生懸命前を向いて、同じような心で板前さん、シェフさん、東京中心にはいっぱいいらっしゃるんですが、その人達は個人レベルまたは会社レベル、僕はたまたまTVという媒体を使わせてもらいましてその人達のためにもと言いましょうか、一生懸命にやりたいと思っています。
それと、毎回飛行機で来るんですが、みなさん「時差ボケは無いんですか?」と聞かれるんですが、あります。
いっぱいあるんですけれど、万年寝不足なんで寝てないと思えば何とかなるんですよね。はい。
今日お出しする料理はほとんどTVでやった料理なので「どっかで見たな」という気がされると思うんですが。ただコストを考えずに6人前作るのと、お金を頂いてコストの中で300人前作るのと大変な違いがありまして、そこのところが大変苦労しました。
ドルと円の換算がよく出来ないので、1万8千円…180ドルと言ったらすぐに分かるんですよ。1万8千円をどのくらいのバリューの料理で出したらいいのかということや、どれくらいの仕入れで何千円かけて何ドルなのかな? と。1ドル120円…僕が(ニューヨークに)行った時には15年前には1ドル約257円だったんですね。それでお金貯めて帰ってこようと思ったら1ドル100円になって帰ってこれなくなったんですよ(笑)。
それで未だにニューヨークに住んでいるんですけれども。1ドル250円になったら帰ってきますよ。
−ということでガンバリますッ!!
司会
森本さんは今お話しにもありましたけれども、この対戦のためにわざわざニューヨークからお越し頂いております。
TVとはまた厨房もそうなんですけれど雰囲気も勝手が多少違うと思うんですけれども、お二人頑張ってください。期待しております。

それでは両シェフの料理を皆様にサービスする順番を決めたいと思います。両シェフ、ジャンケンで決めさせてください。
森本
安直ですね。
司会
安直なんですね。スミマセンが。
キツイツッコミをバンバン入りますね。森本さんから。
では、よろしいでしょうか。
森本
「最初はグー」無し一発勝負?
司会
「最初はグー」無し一発勝負です。
ディテールに凝りますね。
「最初はグー」無しで行きます一発勝負!
森本
一発、一発、一発!
司会
はい。わかりました。
陰に隠れてジャンケンの目を決める森本鉄人
子供みたいな方ですね。山岡さんに何出すか見えないように?
山岡さんは何出すか大丈夫ですか?
ジャンケン・ポイ!!
森本鉄人「パー」、山岡シェフ「グー」
森本さんの勝ちとなりました。それでは先攻・後攻どちらに致しましょうか?
森本
攻めもん勝ちで先攻をお願いします。
司会 わかりました。本日の対戦、森本正治の先攻でサービスされます。

皆さんお待ちかねの、本日、両シェフが挑むテーマ食材を発表致します。
本日のテーマ食材…豆腐!

さあ、今、運命のゴングが鳴らされます。アレ・キュイジーヌ!!
厨房へ駆け出す両シェフ
21世紀に残る次世代への料理を創作する二人。共に活躍する料理のジャンルは違うが、そのスタイルは互いに相通じるものを感じさせられます。
日本はもちろんはもちろんのこと、現在ではどこの国でも入手可能な「豆腐」。
このありふれた食材が二人の手によってどんな新しい料理に変わって登場するのか。早速対戦開始です。 只今両者駆け足で厨房の方に去っていきました。
この後出てきます料理が非常に楽しみです。


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