虎ノ門 青柳

 東京都港区虎ノ門1-22-1
 徳島県虎ノ門ビル1F
 TEL 03-3580-3456

 12:00am〜2:00pm(要予約)
 6:00pm〜10:00pm(要予約)
 定休日:日曜、祝日


昼の『青柳』

夜の『青柳』

亭主・小山裕久氏


* 日本料理人にしてフランス料理界の重鎮・ロブション氏と交流が深く、メディア媒体でも活躍、料理学校の校長でもある小山裕久氏の店『虎ノ門 青柳』。
 小山氏はフレンチの坂井鉄人とハモ対決をした。

* 主な食材と水は本店のある徳島から運んでいる。徳島の店をそっくり東京に持ってきたのではなく「東京でしかできない『青柳』の日本料理」が信条。

* 地下鉄虎ノ門駅下車、4番出口から外堀通り沿いに上がる。桜田通りとの交差点を左折、5分ほど歩くと『青柳』が入っている「徳島県虎ノ門ビル」の看板が見えてくる。ビル郡の中にありこぢんまりとした中にも植え込み等に見られる情緒ある入り口。
 カラカラ…入り口の戸を横に滑らせ明るい店内に入ると、待機していたホールマネージャーがすぐさま客席に案内してくれる。


'00年12月 夜 「雪」コース 18,000円+10%サービス料+消費税


−テーブルセット−
−お品書き−


−先附−
☆ 江戸菜 油和へ
−先附−
☆ かに向
−椀−
☆ れんもち 柚子
* 薄いダシで和えた水菜と油揚げ、ニンジン、ユズの細切りが積み上げられる。温かい料理に皿までも温められている。

* 水菜のシャキシャキとした歯応えと清涼感は、ダシを吸った油揚げとマッチする。

* 「突き出し」からこれだけ丁寧な仕事をしてくるので、続く料理に期待が高まる。
* じんわりと奥行きのあるカニの身とワカメの酢ゼリー寄せ。酢の酸味はダシと合わせてありまろやか。ゲル状のゆるいゼリーは絡みが良い。

* ワカメが添え物ではなく、立派にカニと主役を張っている。歯にまとわりつくような噛み応え、含むと口一杯に広がる爽やかな磯の香り。

* 椀をそっと開けるとユズの香りとともにほんわかとしたカツオダシの香りが広がる。
 椀の汁は薄味ながらホッと心が落ち着く。

* レンコンをサッと蒸してから揚げたしんじょ。表面は揚げて固まっているものの、箸で割り中身が汁にふれるとサラサラと溶け出すほど微妙なもの。
* 紅葉に型抜かれた金時ニンジンの鮮明な紅さが彩り。


−造り−
☆ 鳴門鯛 アオリイカ へぎ造り

☆ 鯛の縁側 湯引き
* 徳島は鳴門のタイとアオリイカを使った刺身。タイは身部と一緒に表面を炙った皮も添えられる。脇には生ノリが三角錐に盛られる。

* 白いアオリイカの身はシュッコンとした歯応えの後に、噛んだ衝撃によって身が崩れるかように口内で溶け出す感覚。無数入れられた切り込みが口解けの良さを出している。

* 白身であるのにもかかわらず「これトロ?」と思わせるような濃厚な味わいのタイ。厚めに切られた切断面はささくれる事無くツルンと美しい。皮もウロコがパリパリと焼けていて香ばしい。

* 添えられている生ノリは清々しい磯の風味が口いっぱいに広がり鼻に抜ける鮮烈な香りだ。

☆『へぎ造り』:身の繊維に沿うように、包丁を右斜めに寝かせて切り離す。薄く切る白身魚を厚く切るために小山氏がはじめたらしい。
* ラー油とニンニク芽を使ったピリ辛仕立て。それまでがスッキリとする料理だったので、ここで舌がピリッと“締まる”のは味覚が一旦“リセット”されるようで良い刺激になる。

* タイのエンガワがコリコリとして、辛さの奥にタイの深みが感じられる。個人的には好みの触感と味だ。



−重八寸−

* 『青柳』『basara』で目を引く一皿。数種の小鉢に分けられた料理が見た目に華やか。器も個性があって楽しい。

☆ 大根しめじ

☆ 蛸小豆煮

☆ 百年玉子

* サザエを模した器が可愛らしい。しかしながら料理が入る部分は浅いので、そんなに多くの量が入っている訳ではない。
 炊かれて半透明になったダイコンとシメジの細切り。爽やかな味。
* タコの足をアズキと一緒に炊いてふわっと甘く仕上げている。アズキの赤みがタコを良い色に仕上げる。吸盤がポロリとこそげて噛み心地が小気味良い。まるで“おばあちゃんの味”のように懐かしさを感じる。

* ユリネとピータンを細かく刻んで酒とショウユを混ぜて作られる。ピータン独特のツンとくる臭みが無い。
 一つひとつのカケラは固めのゼリーのような弾力がある。
☆ 大根志多し

☆ カツオトンブリ

☆ 阿波牛すっぽん煮

☆ 青唐サザ波

* 小切りにされたタイの身にダシの染み込んだオロシダイコンを和えている。
 ワサビとは異なるツンと抜ける辛味、ショウユとは違う柔らかな風味。

* トンブリの中に混ざるシメジの“傘”部。薄味のダシで和えてある。トンブリのプチプチとした感じが面白い。かけられている荒削りのカツオブシの風味が素晴らしい。

* 繊維に分かれて溶けるほどに煮込まれた牛肉とスッポンの煮こごり。上には丸くくり抜かれたヤマイモが二つ。見た目の濃い色とは裏腹にスッキリとしている。
* 極細に切られたシシトウとジャコが和えられ、ケシの実が振りかけられる。軽い辛さのシシトウとジャコの香ばしさ。柔らかなシシトウと噛み応えのあるジャコ。対照的な両者が絡み合って舌を喜ばせる。
−一口−
☆ 青森大間 本鮪にぎり 岩梨
−焼き物−
☆ マナガツオ 味噌柚庵焼
−たき合−
☆ 海老芋 れんそう にしん 粟麩
* 青森県大間産の本マグロの寿司。
 マグロにも無数に包丁が入れられている。先のイカよりもまだ薄い刺身に等間隔に入れた切れ目はもはや芸術。
 柔らかなマグロに細かい切れ目が加わり口の中でアイスクリームのようにトロける。
 もちろんトロけるのはマグロだけではない。酢飯もまた口内でホロホロとマグロに同調するかのように崩れてくるのだ。「酢飯に空気を含ませる」という意味が分かる。

* マグロはにぎる前にサッとタレに漬けている。
 寿司の上には高山植物であるイワナシの焼酎漬け(瓶詰め)が置かれ、シャクシャクとした微妙な歯応えを加えてくれる。
* マナガツオをねっとりとして“アン”にも似た味噌柚子タレで照り焼きにしている。魚とタレの焼き目の香ばしさが相乗の効果をあげる。
 どっしりとしたボリュームだが、甘く鼻にフッと抜ける柚子ミソが重さを感じさせない。
 ギンナンとサツマイモのチップスが添えてある。

* トロントロンに炊き上げられたエビイモは箸でつかむのがやっとの状態。サトイモに似た風味で甘さもある。
 噛むとじんわりとダシ汁がにじみ出るニシン。甘味もあるり刻みユズが香りを整える。
 ホウレンソウと生麩の揚げが炊き合わせになっている。

−ごはん−
☆ 丸玉丼

☆ 香の物
* カツオダシの雑炊とは違う。香りも良い。満腹になっているのにもかかわらず喉を通したくなる衝動にかられる。コンニャク、牛スジ肉、サンショウの実、そして薄い餅まで入る。具に混じっているゼラチン状の物体はスッポンの甲羅の内側・エンペラ。素晴らしい香りの正体。
 半熟に至る一歩手前のトロトロ状態の卵や、無造作にちぎられたノリの香りが雑炊の魅力を増大させている。


−水菓子− 昔プリン、宇治金時、満腹鯛、白玉ぜんざい、あんみつの中から1つをチョイス。
☆ ル・レクチェ 針りんご
☆ 昔プリン

☆ あんみつ
* 器とカトラリーが冷やされている。

* 洋ナシの周囲にアングレーズソースがかけられ、上にはクリスタルゼリーがのり、ザクロとミントの葉が散らされる。
 キラキラと光を反射するクリスタルなゼリーは炭酸を抜いたサイダーの風味。
 柿のサポート程度に甘味を極力抑えられているアングレーズソース。

* すくうと柔らかく震えてスプーンの上にのる。蒸す火加減が卵の固まるギリギリの時間に抑えてあるようだ。もちろん“す”などなくツルンとした表面が一層デザートに対する食欲を掻き立てる。
 口の中にふんわりと広がる甘い卵の香り。カラメルのホロ苦さが卵の甘さを緩和しつつも香りを引き立てる。
* 氷のように透明感のある寒天は、ツルンと口に入り、噛むとプチッと弾けて溶ける…そんな感覚が心地良い。ゼラチンのゼリーとはまた違う触感。

* 団子にしたアンと白玉が二つずつ入り黒蜜がサッとかけてある。“豆の味”がしっかりとしているアンの甘さも淡く、寒天の風味を損ねることはない。

☆ 満腹鯛

* 「新婚旅行に発つ前日」と知った店の方が「旅の道中にこれを」と頂いた紙袋。開けると『満腹鯛』の折り詰めであった。まるで寿司を包むようにパッケージされている。

* 『満腹鯛』は“鳴門の鯛”をなぞって『青柳』では20年もの長い歴史があるそうだ。8aほどの小型「タイヤキ」なのだが、生地が違うようだ。冷めていてもベタつかずムッチリとしていてほのかに甘い(蜂蜜?)。キメの細かいカステラ生地のような感じ。小さいので頭から尻尾の先まで自家製のアンが詰まっている。サラリとしていて軽い甘さ。

☆ 緑茶
* 料理は厨房からホールまで女性が運んでくる(女性は個室担当?)。客席へはギャルソンがサービスする。
 ホールを2名のギャルソンでカバー。席数はそう多くはないものの、満席時にはさすがに慌しい。しかしながら各テーブルに目を配る事は忘れていないようだ。

* 夜は18,000円の「雪」コースからと少々値が張る。だが、期待通りの質・量・サービスだった。素材の持ち味を見失うことない“技術”が見える料理だ。他のコースとは品数は同じだが使用素材が異なる。
 昼のコースは5,000円から『青柳』を堪能できる。知人の話では「5,000円に値する料理・サービスだった」とのこと。

* トイレは木目と和調の壁柄。床は大理石調のタイルで格調高い。
 男女共用ながらトイレスペースは広く、洋式にウオシュレットを採用。もちろん便座ペーパーも備えている。手洗いは自動式。手拭にはハンドタオルが用意されていて高級感がある。室内にも生花を置いている。
 踊り場に姿見がある。


'00年11月30日dinner 至福は全品
料金+10%サービス料+消費税



'01年11月 夜 「雪」コース 18,000円+10%サービス料+消費税
〜 結婚一周年記念で伺う 〜

−お品書き−
グラスシャンパン
:1,800円


−先附−
☆ 浅利 おから
−前菜−
☆ 麩 白和へ
−椀−
☆ 海老進上 松茸


椀の蓋裏側
* アサリの茹で汁で炊いたオカラ。アサリの旨味がそっくり閉じ込められている。頂に乗るユズの香りが風味を膨らませる。

* 淡くも奥行きのある味で楽しませてくれる『青柳』だが、この料理は塩辛かった。アサリに砂が残っていたのも残念。
* 麩と白コンニャクを豆腐で和えている。上にはクリの薄スライスが笠のように乗っかっている。
 麩は高野豆腐と生麩の間のような食感。
 白和えなので淡白な味わいのように思えるが濃い目の味付。
 最初から連続で濃い味に少々ゲンナリ。
* 蓋を開けると心落ち着く清々しい香りが広がる。陽が昇り朝霞かかる山ろくの風景が脳裏に浮かぶよう。瞼を開けたそこには秋の景色が広がっていた。
 紅葉の金時ニンジン。笠の模様が美しいマツタケ。昇ったばかりのような淡い色したエビしんじょが描かれたようにお出しの中にある。

* マシュマロのようなエビしんじょ。含むとプリプリとしたエビとタマゴのまろやかな香りが爽快。大ぶりのマツタケは噛むとジワリ−甘味がにじみ出る。全ての味を含んだお出し−このまま永遠にこの料理を味わっていたい−そんな気持ちにさせられる。あまり多くを語ってしまうとかえってイメージに“濁り”がでてしまうような気もする。ただ一言「見事!」

−造り−
☆ 鳴門鯛 くえ 洗海苔 山葵


☆ アオリイカ 鯛塩仕立て
* 徳島は鳴門のタイとクエの刺身。
 へぎ切りにされ肉厚なタイの刺身は弾力があり重厚な歯応え。“肉”を感じる。
 大型魚であるクエ(アラ)はクセは無く、噛んだ時の身切れが良くほのかな甘味がある。後味もまろやか。

* 清々しい磯の香りを持つノリ。ヤマイモには細かく包丁が入れられていて、歯が当たると溶けるようにトロロ化する。その際に放たれる香りが素晴らしい。

* シルバーに塗られた器に白いイカの身と鯛塩が映える。
 極厚のイカの身には細かく包丁が入れられていて、口の中でクリームを舐めているようにトロケる。

* 器に散らされているのは「鯛塩」。塩漬けにしたタイをじっくりと炒めてそぼろ状にしたという。焦げ目を付ける事無く白さを保つためにどれだけ根を詰めた作業になるのだろう。よく見ると塩の結晶のように立方体ではなく2〜3_の細い糸のような形をしている。塩気とともに魚の風味もするまろやかな味。
 繊細で淡白なイカの味を鯛塩が“海の味”で引き立てる。岩梨と、同サイズにまるめられたワサビが付く。

−祝八寸−

左端から時計回りに−鯛肝煮、春菊志多し、蛸小豆煮、くえ煮こごり、百年玉子、占地とんぶり、青唐サザ波

☆ 鯛肝煮

☆ 春菊志多し

☆ くえ煮こごり

* 見た目は豚のバラ肉煮のよう。食感はクニユッとしてウナギの肝に似ている。味はマグロっぽい魚だ。正体はタイの肝。ショウガ煮にされていて臭みが無く酒に合いそうな珍味。

* サザエの形をした器に入ったシメジとシュンギクのお浸し。
 淡くスッキリとした味わいに心落ち着く。お出しも最後まで飲み干してしまうほど。

* ゼラチン質のぷるるん感を残しつつ、一方で押し寿司のようなボリューム感がある。
 味は柔らかく蒸しあげたれたアナゴのようでもある。



−一口−
☆ 青森大間 本鮪にぎり
−焼き物−
☆ 食籠にて 鳴門鯛 塩焼 カブトおかき揚げ
−たき合−
☆ 海老芋 小豆蓮根 法蓮草
* 青森県大間産の本マグロの寿司。
 そのままでも十分柔らかいマグロに無数の“切れ目”が入れられ、口に入れた際にアイスクリームのようにトロける。その瞬間は鳥肌が立つ快感。
 マグロをにぎる前にサッとタレに漬けている。

* 添えてあるガリ(ショウガ)が辛くなく、寿司に合った丁度良い刺激。
* 大きな鯛の器が運ばれて来る。中は鯛の焼き物と揚げ物で埋まっている。この迫力には圧倒された。祝いの松も添えられる。サイドテーブルに器が置かれ、そこから小皿に取って頂く。かぶりつけるようにフィンガーホールが用意される。

* タイのお頭をブツ切りにしてカラ揚げのように調理した『カブトおかき揚げ』。口元に見える巨大な歯や目玉の大きさからかなり大きなタイであった事を想像させられる。
 ゼリーのようにトロットロになっている目玉と「淡白」と言われるタイにこれほどまで脂があったのか―と思わせる周囲の肉。柔らかい唇。タイの旨味を凝縮したように濃厚な味。
 薄い骨はカラリと揚げられて、おかきのようにパリパリと香ばしく頂ける。

* 『塩焼』は皮面に細かく包丁が入れられ模様の様に美しい。パリッとした皮と噛むとグイッと力強い弾力を感じる肉厚の身は『カブト揚げ』と対照的。松の香りも付いている。
 塩を振ったギンナンとハスの薄切りフライが甘塩っぱく、箸休めになる。

* 今まで知らなかった「鯛の味」を教えてもらった料理だ。

* エビイモは柔らかく炊き上げられている。野趣臭いクセが無く食べやすい。
 レンコン、ホウレンソウ、アズキ。上にユズの皮が置かれる。
 お出しも最後まで飲み干してしまう。

−御飯−
☆ 鯛茶づけ

☆ 香の物
* タイの刺身がふんだんに使われたお茶漬け。ゴマダレとワカメが香りを引き立たせる。
 熱いお出しによって刺身には僅かに火が入り、お造りやタタキとは違った味と食感がある。


−水菓子−
☆ ラ・フランス 針りんご

☆ 桃源餅

☆ 満腹鯛
* 器、カトラリーともに冷やされている。

* 柔らかくもシャックリとした歯応えを残すラ・フランス。上には針のように細かく刻まれたりんごとクリスタルゼリーが乗せられる。
 『針りんご』は端に皮部を残して切られ、赤い部分が点々と見えて可愛らしい。白ワインに漬けてあるようだ。アングレーズソースが敷かれている。
* 新たな箸も使いやすいよう湿らせてある。

* 徳島特産の和三盆糖とむきゴマを葛でまとめた『青柳』の代表的なデザート。柔らかく包み込むような甘さと独特の風味を持つ和三盆糖が、ゴマの強い風味と調和している。口の中に張り付くような感触が小気味良い。
 かけられた黒蜜と一緒も良いが、私は蜜を付けずに風味を楽しむのが好きだ。
* 昨年、お土産に『満腹鯛』を渡してくださったのを憶えていて「思い出の満腹鯛です」と出してくださった。その心遣いが嬉しい。
 器もアツアツになっていて、皮生地の焼けた香ばしい香りが漂う。二匹寄り添う姿がとても愛らしい。



* 予約の際に結婚記念日のお祝いと伝えておいたので、お店が「おめで“たい”」のタイ(鯛)尽くしでコースを組み立てて下さった。
 これほどまでにふんだんに、しかも多岐の部位にわたってタイを頂いたのは初めて。


'01年11月8日dinner 全て素晴らしいが特に至福の三品:椀・海老進上松茸:鳴門鯛塩焼カブトおかき揚げ:桃源餅
料金+10%サービス料+消費税



'01年11月 夜 「雪」コース 18,000円+10%サービス料+消費税
〜 結婚二周年記念で伺う 〜

−お品書き−

−先附−
☆ 上海ガニコロッケ ひすい銀杏
−前菜−
☆ 鰆 車海老 鳴門昆布 酢世里
* 上海ガニの詰まった丸いコロッケ。大きさは100円硬貨ほど。素揚げのギンナンと交互に器に並べられる。カニの身を球状に形成するのは難しいのではないかと感じる。
 サックリした衣の中にはふんわりアツアツのカニの身だけ。繊細な香りと甘味が口一杯に広がる。
* '00年12月の先付と同様、酢ゼリーに絡められた料理。今回はサワラと車エビ2匹が使われる。
 


−前菜−
☆ 麩 白和へ

* '01年11月の料理と同様。
 クニュッとした食感が特徴の麩の白和えの上にクリスライスが乗せられている。

−椀−
☆ 野鴨椀 つみれ 鴨頭ネギ

* 徳島の野生カモを使った椀。澄んだ出し汁はコンソメのように深い味わい。カモ肉が2切れとつみれダンゴが3個入る。
 肉は独特の臭みがある。臭み消しの鴨頭ネギはニンニクの芽のように強い香り。淡白そうで実はかなりクセのある料理だが、慣れると後を引き好きになる一品。

−造り−
☆ 鳴門鯛へぎ造り アオリイカ 赤貝 洗海苔 寄山芋 山葵

−一口−
☆ サワラづけ にぎり 岩梨

* 亭主・小山氏も好きで、良いサワラが入ったときにはこのにぎりを出すようにしているという青柳の名料理。一般に言われる“旬”の春は漁獲量の多さから。「脂ののった美味しい季節はやはり秋から冬」と。

* 一見するとメバチと間違えそうな白味がかった赤色の身。サッとタレにつけてから握る。中央に切れ目が入れられ、ワサビと岩梨が納まる。
 脂のキメが細かく、トロケるような口当たりの割にはマグロのトロよりもスッキリとしている。絶品。

−焼物−
☆ 鳴門鯛 味噌柚庵焼 むかご豆腐 たたみいわし

* 蛾(?)とニワトリが描かれた器に盛り付けられる。ミソ、酒当の漬け地に浸して照り焼きされた鳴門のタイ。シラスを平らに干したタタミイワシが香ばしい。甘味、酸味がスッキリとしているナマス。

−たき合−
☆ 蕪 殿芋 蓮草 にしん

* 定番の炊き合わせ、特に柔らかくてほんのりと甘いエビイモは毎回楽しみにしている。

−ごはん−
☆ 丸玉丼

* ゼラチン状になったスッポンがふんだんに使われた玉子丼。蓋を開けるスッポンの香気が解き放たれる。スッポンと卵との相性が良く、甘味の相乗効果がある。

 コース終盤にきての“餅入り”はお腹に辛いものがある。
−菓子−
☆ じょうよむし 栗松風 昔プリン

* 和風スポンジ生地の「じょうよむし」。2_ほどに薄く切られたクリ入りヨウカン「栗松風」。上に抹茶が振られる。互いに口当たりがモソモソ系で重たいので、満腹状態の口にはこたえる。スッキリとしたものが欲しくなる。

* 「昔プリン」は別皿で用意される。卵の濃い風味は毎回頂いても飽きない。


* 毎年結婚記念を祝いに『青柳』へと行くようにしている。同じ季節のためか、前2回と同じ料理が重なってしまい興味が半減。
 多くの小器で形成される「八寸」が無かったのは意外。
 終盤に重たい料理が出されるコース設定にも疑問を感じる。

* 今回は「もてなし」をあまり感じず、逆に素っ気無い対応をされているような気がした。

'02年12月9日dinner 至福の二品 :『野鴨椀』『サワラづけ にぎり』
料金+10%サービス料+消費税


デザイン ★★★
感動度  ★★
次回期待度★★
サービス ★★
トイレ  ★★★


『青柳』『basara』『虎ノ門 青柳』の詳しい情報は
「小山裕久のページ」(オフィシャルサイト)へ

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