. 包丁・ナイフと研ぎ方 .


手足のように使う

男はみんな刃物が好き
もののふの血が騒ぐ
えいや、えいや、(ずばっ)←切られた音


包丁を使わない料理ってのは少ないですね。大抵のものは最初に、皮剥いたり刻んだりという工程が入ってくる。切るという作業の意味は、(1)食べられない場所をとりわける、(2)大きさをそろえて調理しやすくする、(3)様々な食感を与える、という意味があるのです。それをやるのが包丁。えらいですね。人間最初の道具はなんだったか? 私はやっぱりこのナイフ型の石器だったのではと思う。人の食と共に歩んできた包丁。いってみましょー。

色々な包丁 ちゃぶち所有の刃物たち

三徳包丁
三徳包丁 まずはこれ。いわゆる万能包丁。これがあれば実際なんでもできる。何がどう「三」なのか? 確か「肉きり」と「菜切り」とあとは「魚」??(一番最後自信なし)。日本には元々「肉切り包丁(牛刀)」はなかったわけで、牛刀を日本人風に使いやすくアレンジしたものと見ることもできる。
三徳包丁 思えば私が一人暮しで最初に買った包丁もこれだった(下のやつ)。細かく言えば上はステンレスで片刃になっている。下は中央部分に鋼を使って周りをステンレスで覆ってあって両刃。鋼のが切れ味はいいのです。ただすぐさびてしまう。毎度ちゃんと洗ってふきんで拭いてしまっておかねばならない。一人暮ししたての私はそんなこと知る由もなく、さびさびになって鋼の部分がもろくなってかけてしまってました。欠けたままで3年くらい使ってたけどさすがに限界で、これにこりて2代目はフルステンレスにした(上)。
研ぐってことを知らなかったもんで、使い捨てだったのですね・・・。これを今回研ぎます。

ぺティナイフ(果物ナイフ)
ぺティナイフ 果物とか小さな野菜とかの皮むき、小細工に使うナイフ。おなじみです。
私の2本目の包丁がこれ。コンビニで500円くらいで買ったやつです。これがまた切れ味悪くてね。時々果物剥くのに、なにか削っているのか?と思うような切れ味でした。これも研いだら良くなった。

出刃包丁
出刃包丁 厚い刃は、魚の三枚おろしとかに適してて、骨をぶった切ることが出きる。ぶった切るときは刃を骨に当てて、包丁の背(峰)をどんとたたく。日本昔話で山姥が振り回すのもおそらくこれであろう。
料理を多くするようになると、途端に和包丁が欲しくなってきたわけです。洋包丁に比べて和包丁は種類が多いような気がする。なんか職人の世界って感じがしませんか?

菜切り包丁
菜切り包丁 こちらの刃は薄い。広い刃幅でキャベツなど大きいものやカボチャなんかもばしばし切れる。うちには中華包丁がないもんで、その替わりです。中華包丁と一緒で、刃の重みを利用できるから大量に切ったりするときにはいいですね。(でもあんまり使わない。これはほとんど万能包丁で代用されてます)

刺身包丁(柳刃)
刺身包丁 なんか一番職人〜っという感じがして好きな包丁。長い刃渡りを利用して、引くようにして刺身を切る削ぎ切りが出きる。というかそれしか出来ない。でも好き。

パン切りナイフ
パン切り包丁 この辺あるとすごく便利。焼き立ての柔らかい食パンも、のこぎり状の刃ですぱすぱ切れます。ケーキなんか切るのにもいい。一時期パン食が多かったから(最近は麺食(笑))購入しました。

野菜用彫刻刀
野菜用彫刻刀 タイに行った人がお土産で買ってきてくれた・・・。前に一度大根を削りました。トーテムポールを作ろうと思ったんだけどね、朽ちた枯れ木のようになってしまって以来やってません。中華料理のパーティーなんかだと大皿の上に鶴とか乗ってることがある。つくづくすごいなと思う。芸術家な人はぜひやってみてください。

研ぐ 驚くべき切れ味改善

自慢じゃないですが、包丁は買って以来研いだことありませんでした。
それでもステンレスの包丁なんかはなんとか切れるのさ。
ところが和包丁を使うようになって、材質が鋼(ハガネ)だもので、あっというまになまくらになってしまう。特に刺身包丁はスパスパ切れて欲しいのに、なにか刃の滑りが悪い。むぅ。
ここで気になりだすと他のものも気になってくる。そういえば、やっぱり三徳包丁も切れ味が悪い。玉ねぎ切るときは涙がやたらと出るし、たくあん切るとビロビロくっついてくるし、にんにくのみじん切りもつぶし切りみたいになってしまっている。それから、昔の欠けた包丁がそのままになってる。あいつもなんとかしてやんなきゃなるまい・・・・。

砥石 ってなわけで行ってきました。東急ハンズ。

包丁売り場の横に並ぶ砥石の数々。うーんさすがな品揃えだ。
簡易砥ぎ器が結構ありますね。スリットの中に砥石のローラーが入っていて、そのスリットで刃を前後させる。するとあっというまに研けるという代物。モーターで自動的に研いじゃうのもある。1000円くらいから。
それからスティック状の研ぎ棒。これは何にでも使えるらしい。シェフなんかがシュッシュッと研いでるのがよくありますね。これは1000〜2000円くらい。
でもって、伝統的な四角い砥石。これこれ(^^)。いかにもちゃぶち好みだと思いませんか?

砥石はその目の細かさでいくつかにわかれる。

砥石を水につける 今日はちょうど梅雨寒の土曜日。外は雨。なんとなく一人静かに刃を研ぐには絶好の日よりですね。カラッと晴れた日にやるのも怪しいし、ざあざあ振りの時も気が乗らない。やはり基本はしとしと雨。刃と向かい合いながら自分を見つめなおすもの良いことでしょう。

さてやるんべぇ(^^)。
その前に砥石に水を含ませる必要がある。水の中に5分くらいつけておく。


表を研ぐ 包丁が両刃と片刃のどちらかでやり方が微妙に違う。とりあえず両刃のやり方。
まず表を研ぐ。包丁の表というのは刃を下に向けたときの右面です(左きき用の場合は逆)。
研ぐ角度は10°くらい。よく言うのは10円玉3〜4枚重ねたくらいの隙間を砥石との間に空けるってかんじです。
右手で包丁の柄をしっかり握って角度を固定して、左手を包丁の腹に添えるのが基本体勢。砥石と刃の方向を45°にして、砥石の方向に平行に一定の方向に前後させて研ぐ。力は硯で墨をするくらいの力です。研いでるうちに、砥石が削れて水と混ざってどろどろになってくる。これが研ぐための粉だから、洗い流さないようにやります。
ポイントは押すときと引くときに角度が変わらないようにすること。それから、重要なのですが、動かした回数を数えていてください。

裏を研ぐ 指先を刃に当てると、表から裏に向かって毛羽立ち(「マクレ」という)が出ていると思う。こうなったらこんどは裏側を先ほどと同じようにして、同じ回数研ぐ。
これが終わったらもう一度、表に返してごく軽く、表側にでたマクレをとってやる。これで完成。うーん、思ったよりあっけないですな。

で、必要なら砥石を細かい方に換えてこれを繰り返します。

研ぎ補助器具 [補足1]
片刃の場合は、表側だけといでマクレを裏側で取っておしまい。こっちの方が楽のようで難しい。表を研いでいるときに丸くなってしまうときがある。慣れですね。

[補足2]
研ぎ補助器具「研ぎ上手」っての買ってきました。200円くらいで安いです。これを刃の峰につけて研ぐと角度が完璧に一定になる。かなり便利。(これ使ってるといつまでもうまくならないけどね(^^;)

欠けた刃 治った刃 でもって、左が欠けてた刃で、右が直った刃です。わ〜い(^^)。大体15分くらいかかりました

トマトはあまり切れない トマトは根元まで
刃を立てて、15cm上からトマトを落としてみる。
左側の研ぐ前では、刺さるだけだけれども、右側の研ぎ終わった後では、ざっくりと奥までいった。これは感動的。
野菜を切るときに刃がすっとはいるから、トマトなんかも形が全く崩れない。包丁ってこんなに切れるものだったんだ・・。

その日私は、台所にある食材を刻んで回ったのでした。ふっふっふ。


1999/06/20 ちゃぶち