「恋愛中毒」 山本 文緒

Book

やっと、買えた...なぜかなかなか売ってなくて 探してしまいました。
割りと雑誌とかで紹介されてたりするのに。
この本は「吉川英治文学新人賞」受賞の本です。

作家の山本文緒の本はこれまで何冊か読んでます。
なかなかいいですよ。コバルト出身なので初期の本はあんまり好みではないのですけど。

さて、この本ですが 題名を見てお分かりのように 恋愛に中毒してしまう小説です。

出版社の男の子が 事務員のおばさんに女の子のことで話をしたときに
そのおばさんが 昔の恋愛の話をしはじめるところから始まります。

水無月 圭子という 離婚して お弁当やさんで地味に働いている女性で
そのお弁当やに 作家、タレント、俳優をしてる男が来ます。
そして...その男にはまっていくのですけども。

最悪なんだ、この男が。
男の事務所に運転手として働く事になったんだけど 事務の女、高校生のタレント
別にまた愛人は、他にもいるし。
奥さんもいるし。金持ちではあるんだけどさ。

読んでるうちに...ああ、この手の男はいそうだなとは思ったけど。
自信満々で女はいいなりになるんだよね。

でもね...主人公の気持はちょっとわかるな。こんな男なのに!!とか思ってても
引かれちゃうんだよね...。
でも、主人公の圭子も負けてないよ...
あとで分るんだけども 彼女は前の夫の愛人と思われる女性にストーカー行為で逮捕されて 執行猶予の身だったりする。
そして 最終的には その男の前の奥さんの子供が外国から帰ってきて
気持がそっちに行って 振られそうになって また同じ事を繰り返すのだけども。

ふう。恋愛にこれほどのパワーが出るのはなぜなんだろ。
私は...はまりこんだことはあまりないのだけども。

でも...こんなにまで はまるのはある意味 純粋なんだろうか。
(ストーカーはされるほうにしたら たまったもんじゃないとは思うけど)

「どうか、神様。」
「いや、神様なんかにお願いするのはやめよう」
「どうか、どうか、私」
「これから先の人生、他人を愛しすぎないように」
「愛しすぎて、相手も自分もがんじがらめにしないように」
「私は好きな人の手を強く握りすぎる。相手が痛がっていることにすら気が付かない。
だからもう二度と誰の手も握らないように」
「諦めると決めた事を、ちゃんときれいに諦めるように。
二度と会わないと決めた人とは、本当に二度と会わないでいるように。」
「私が私を裏切る事がないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように」

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