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のび太の恐竜
記念すべき劇場公開第一作。この頃テレビでの放送時間はわずか10分(もちろん一話完結)、それが90分の映画になると言うので一部では疑問視された。 しかし藤子・F・不二雄は壮大なシナリオを作り上げ、観客の目をスクリーンに釘つけにした。興業的にも大ヒット。
しずか、ジャイアン、スネ夫の3人がタイムマシンに初めて乗るのはこの映画でのこと。それまでタイムマシンの秘密は読者しか知らなかったのだ。これによりそれまで単なる脇役だった彼らは信頼できる親友へと昇華して行く。 原作ではジャイアンが男気をみせる名シーンがあるのだが、映画ではそっくり抜けてしまって残念。
スティーブン・スピルバーグがこの映画を観て『E.T.』の脚本を書き直したと言われている。 同時上映は『モスラ対ゴジラ』、このリバイバル上映はゴジラ映画史においても重大な事である。


のび太の宇宙開拓史
この作品以降、脚本に藤子不二雄とクレジットされるのだが、今作では原作はほとんど尊重されず、相違点は数えきれないほど。しかし大胆な編集でよくまとまっており、特に名曲「心をゆらして」の流れるラストはドラえもん映画史に残る名シーンである。
今やその存在すら抹消されようとしている「ジャングル黒べえ」のキャラクター、パオパオが登場するのもマニアには涙もの。メカデザインに大河原邦男。

ぼく、桃太郎のなんなのさ
唯一夏に上映された作品。神話をタイムマシンを使って解釈する、と云う藤子・F・不二雄の真骨頂と言えるストーリーなのだが、原作では「バケル君」と夢の共演を果たしただけに地味な印象。原作まで過小評価されてしまっているようで残念。50分弱しかなく、実は併映の「21エモン」の方がメイン。「21エモン」と相互リンクしている。

のび太の大魔境
この頃から構図をそのまま使用するなど原作がリスペクトされるようになる。しかしながらラストは「宇宙開拓史」同様ゲストキャラクターに華を譲っている。
のび太やドラえもんよりも、苦悩するジャイアンが主役と云っても良いだろう。出木杉が初登場、見事にストーリーをしめてくれる。

のび太の海底鬼岩城
この作品以降すべて芝山努が監督となる。バミューダ・トライアングルの謎をアトランティス、ムーの海底都市伝説で説明し核戦争の恐怖を訴える、さすが藤子・F・不二雄である。
ジャイアンがタメのある見事なローリング・ソバットを披露するが、これは初代タイガーマスクの得意技。封切りの5ヶ月後に電撃的に引退するとは制作スタッフも思わなかっただろう。また、ジャイアンが初めて歌おうとするのだがスネ夫のおかげでインコンプリート。
連載時はラストでバギーが爆弾を持って特攻するのだが、単行本刊行時に映画同様に描き直しており、原作者の芝山監督に対する信頼が窺える。また連載当初のタイトルは「のび太の海底城」だった。
オープニング前から物語がスタートしたりオープニングにキャラクターが出ないなど、映画ドラえもんの定着を印象付けたが、観客動員は奮わなかった。

のび太の魔界大冒険
前作の観客動員の低下によりいくつかのテコ入れが行われた。 それを列挙してみよう。 これらの策が奏功し過去最高の配収を記録した。
内容の方はと云うと傑作中の傑作で歴代No.1と言うファンが多い。ドラミの初登場、出木杉の再登場など盛りだくさんの内容。 ジャイアンの歌が遂に劇場で流れたのもこの作品、想像をはるかに超えるド迫力をみせつけ偉大なるアーティスト剛田武の名を不動のものにした。

のび太の宇宙小戦争
初期の興隆を象徴している作品と云って良いのではなかろうか。遊び心のある予告編やオープニング、完璧なシナリオ、全く隙がない。
出木杉が三度目の登場、過去の歩く百科事典としての出演と違い、積極的にビデオ映画づくりに参加して行く。しかしビデオ・テープにうさぎが映っていることを発見した後、いつの間にか消えてしまう。所詮、彼は脇役だったのだ。
遂に武田鉄矢が自らボーカルをとり主題歌『少年期』を唄ってくれる。これがまた名曲で心にしみるのだ。

のび太と鉄人兵団
のび太の「ドラえも〜ん」でオープニングが始まるのはこの作品から。巨大ロホットの描写はさすがにアニメ・スタッフに一日の長がある。 映画ドラえもんはどの作品も戦闘シーンがあるが、ドンパチ度が最も高いのはこれだろう。それは「ザンダクロス!信号止めろ!」と言う緊迫感あふれる予告編CMにも表れている。
ゲストキャラクターのリルルは『魔界大冒険』の満月美夜子と人気を二分する人気キャラ。エンディングののび太の幻覚にも見えるリルルの再登場シーンは原作者の強い要望によるもの。映画化7周年記念作品。

のび太と竜の騎士
「地底空洞説」と「隕石衝突による恐竜絶滅説」を融合させたシナリオには感服する他ない、さすが藤子・F・不二雄である。藤子不二雄名義で日本アニメ大賞最優秀脚本賞を受賞したのも当然のこと。

のび太のパラレル西遊記
藤子・F・不二雄が病に倒れていた為、原作はなし、もとひら了が脚本を担当した。ちなみに劇中劇の脚本担当ももとひら君。この病がきっかけで藤子不二雄はコンビを解消することになる。ドラミが2度目の登場。なぜかタイムマシンが喋るようになった。

のび太の日本誕生
映画化10周年!2年ぶりの原作あり作品!コンビ解消した藤子不二雄Fが制作総指揮にクレジット!日本誕生と言う壮大なタイトル!で期待は高かったのだが、評価は芳しくない。期待が大きすぎたのか?
映像的には引きを多用するなど大作っぽい映像でクオリティが高い。主題歌はおなじみ武田鉄矢の作詞に作曲・堀内孝雄、歌うは西田敏行という超豪華な布陣。
コンビ解消に伴い同時上映も藤子・F・不二雄作品を、と云うことになり『ドラミちゃん』が初めて映画化された。

のび太とアニマル惑星
藤子・F・不二雄が環境問題に真正面から取り組んだ問題作。説教くさいためか、オチが前年と似通ったためかあまり人気はない。個人的には映画ドラえもんへの興味を引き戻してくれた作品である。動物の惑星、というファンタジックなものを描きながら現実の環境破壊を憂い、それでいてベースは藤子・F・不二雄ならではの絡みつく伏線と完ぺきな展開。 私が、この文中で再三使用しているフレーズ「さすが藤子・F・不二雄」を初めて口にしたのが、この作品を観ていた時である。
前作と同じ武田鉄矢作詞、堀内孝雄作曲、歌うは二度目となる武田鉄矢。東京地方では上映期間が延長された、これは映画ドラえもんでは唯一のこと。ゴールデングロス賞最優秀銀賞受賞。

のび太のドラビアンナイト
なんと云うことはない娯楽作品。しずかちゃんのオアシスでの行水シーンが最大の見せ場か?
特筆すべきはドラえもんが四次元ポケットを落としてしまうこと。本来なんでもできるドラえもんの道具には、これまでも制限がかけられたことはあったが、ここまでストレートなのは初めて。以後ドラえもんは壊れたり、とろくな目にあわない。
オープニングでポリゴンドラえもんが初めて登場するのはこの作品。

のび太と雲の王国
藤子・F・不二雄が再び環境問題に取り組んだ野心作。
しかし連載途中にして藤子・F・不二雄は病に倒れてしまう。よって後半はメモを手がかりにアニメ・スタッフの創作。武力で脅迫するドラえもん、特攻するドラえもんなど毛色が違うが、復帰した藤子・F・不二雄はこれを漫画化した。
なんとドラえもんは故障してしまう。

のび太とブリキの迷宮
ドラえもんとのび太の友情の描写と云うのは意外なことにこの作品くらい。
ドラえもん2年連続で故障。ミニドラ初登場。

のび太と夢幻三剣士
劇場で観た時、唯一失望した作品なのだが改めてビデオで観るとなかなか面白い。映画化15周年記念作品。
この頃の作品は映画の尺にストーリーが収まりきらず、ラストが慌ただしくなってしまっているのが残念。

のび太の創世日記
オムニバス的な構成になっていて「すずめのお宿」などの神話のパロディからセルフパロディへと続くのだが、この作品の凄いところはこの世そのものまでパロディ化していることにある。構成ゆえか散漫な印象、ラストも唐突。 のび太たちは観察日記を先生に提出したようだが、良いのか?大体創世セットで創られた地球はどうなるのだろうか?些か無責任に思える。
クライマックスに大地震のシーンがあったのだが、阪神淡路大震災が起きたためそのシーンはカットされている。

のび太と銀河超特急
短編「天の川鉄道の夜」で廃線になった筈の銀河超特急がミステリートレインとして復活。 ハテノハテ星雲で寄生生物の襲撃を受けるのだが、今までの作品の敵役に比べて必然性を感じない。その辺がストーリーが薄っぺらく感じる要因だろう。劇伴にメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」を使用、盛り上げに一役かっている。しかしながらこれが菊池俊輔の音楽との決別へと突き進んでしまうことになる。
主題歌は2年連続で海援隊。しかし武田鉄矢はボーカルをとらず、以後「ドラえもん」との関わりはなくなる。
久々にラストが慌ただしくなく、落ち着いてエンディングを迎える。

のび太のねじ巻き都市冒険記
藤子・F・不二雄の遺作。この原稿を執筆中に不世出の天才漫画家にしてSF作家は星となったのである。通常は後のストーリーをあまり考えずに描く藤子・F・不二雄が死期を悟ったのか、あらかじめラストまでコマ割りまでしていた。 その意味で涙なしでは観ることができない。
前作に引き続きのび太が活躍。ダメ人間として描かれ続けたのび太の復権を図ってのものだろう。

のび太の南海大冒険
前作までしばらくオープニングでポリゴンドラえもんが登場していたのだが、評判が良くないためか今作ではアニメに戻っている。と思うのも束の間、観客は奈落の底に叩き落とされてしまう、やたらと下手なドラえもんの歌が始まるのだ。
併映の「帰ってきたドラえもん」にシリアスな場面を任せたためか、ドタバタしたハイスパートな展開。藤子・F・不二雄的エッセンスの数々を無理矢理詰め込んだような作品。大江千里が音楽を担当、わけのわからないキャスティング共々話題を集めた。

のび太の宇宙漂流記
前作と同じようにハイスパートな展開だがドタバタを一応、伏線としているのでいくらか落ち着いて観ることができる。
タイトルコールをスネ夫とジャイアンが担当。次はしずかちゃんか?「ドラちゃ〜ん」・・・これはなさそうだ。
エンディングで芝山監督が描きおろした20周年名場面集がみられるのだが、エンディングテーマのおかげで感動するほどでもない。その腹いせか、監督の要望でエンディング後に意味深な1カットが追加されている。

のび太の太陽王伝説
ウィーン少年合唱団が唱う「ドラえもんのうた」でスタート。その美しい歌声と妙なイントネーションでなごませてくれる。
過去二作品を遥かに上回る傑作である。原作誕生30周年記念作品。

のび太と翼の勇者たち
特筆すべきは出木杉の久々の登場だろう。彼の言葉は世界観にリアリティを与えてくれる。


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