鷹匠
(根津)



早朝からの優雅な空間


うひゃー、良い所見つけちゃった。
教えたくないが、黙ってるなんて美徳は私にはそもそも無いので書いてしまおう。はっはっは。皆様ぜひ行ってみてください。

場所はちょっと分かりにくい。
根津神社から不忍通りを渡って、入っていくとそこはもう根津の下町。味のある建物がぐちゃぐちゃと密集している。小倉アイスで有名な甘味処「芋甚」を右手に見ながらさらに奥へ二ブロックほどいって右へ折れる。さらにずーっと続く下町の町並みがあるが、右手を注意してみていよう。非常に控えめな門を家と家との間に構えているところがある。
ここが「鷹匠」です。

いや、何が良いかって、ここの入り口に書いてある営業時間を見てください。
午前7:30〜9:30。
午後12:00〜18:00
こんな朝っぱらからやっている蕎麦屋!
徹夜明けにふらふらやってきて入れる蕎麦屋!
(いや、なかなかこの辺で徹夜する人は少ないけどさ)
これだけで感動的である。
はい、涙、涙。

さて、抜け道みたいだなぁ、と奥へと進むとまたこぎれいな戸がある。
すっと開くと、思いのほか広い空間がある。
右手に大きな蕎麦打ち場。
その奥に客席。
客席は板敷きで靴を脱いで、10cmほど地面より高いところへ上がり込んで座る。そうすると天井がすごく高いことに気付く。いや、普通のうちと同じなのだが、床下+小上がり=10cmなために高く錯覚するのです。こりゃ、いいや。
板の間にばっちりマッチする大きな木の低いテーブル。さりげなく飾られた胡蝶蘭。墨に置いてある和紙張りの間接照明。
何もかもが、すっきりと簡潔で、すがすがしいのである。

さて、メニューは壁にかかっているのであるが、種類はそれほどない。
「せいろ」をメインに食べさせるという心意気が伝わってくる。
一応「おろし」と「鴨」がそろっていた。

「せいろ」の蕎麦は、丁寧に切りそろえられ、すっきりと洗われて出て来る。硬すぎず柔らかすぎず、しっとりとした肌で、ほんのりと蕎麦の香り。良い蕎麦です。
さらにつゆがちょっと特徴的で、ぶわっと広がるだしの家庭的な味。かといって、エゴ味等は一切なく澄んでいる。
うまい、うまい。
今回は、朝8:00に来たんだけど、朝にこんなにすがすがしい気分になれるってのは良いですねぇ〜。一日がんばろうという気になってくる(私は徹夜明けだったから寝たんだけどね)。

女将さんが客席担当でたおやかに相手をしてくれるわけだが、帰りがけ厨房をのぞくと、あれ?女将さんしかいないぞ? 名刺を見ると店主・石井潤子さんとある。お?女性主人だったんですね。一人で切り盛りしているんかな。
「どうしてこんなに早くからやるんですか?」と問うと、「夜はなかなか来れないお客さんがいるから」とのこと。

私が通うべき店がまたできた。嬉しい、嬉しい。
(2000/11)


03-5834-1239
東京都文京区根津2-32-8
7:30〜9:30, 12:00〜18:00(月・第1、3火曜休み)

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2000/11 ちゃぶち