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(神保町) |
神保町の料理屋というのは一種独特な雰囲気をもっていることが多い。
神保町と聞いて、「カレー」という人は多いと思うけれど、実際数十店に上るカレー屋はそれぞれ個性に富んでいて、どこに入っても、「おっ」という気分にさせられる(例外もあるけどね)。
これってのは何なんだろうね。
やはり出版社が密集しているという特殊な地域だってのが大きいんだろうな。
実際、ちょっと高めの料理屋なんかに入ってみると、お客はみーんな出版関係である。
ああいう人たちは、なんとなく匂いがあって、男の場合は、しっかりとした背広の割りにくずれた髪の毛。女性の場合は、すっきりとしたちょい高めの服を着こなす。
でもって、会計の時に、会社からもらっているチケットか領収書をとる。
で、
「神保町プライス」とか言われるやや高めの料金設定が生まれるみたいなんだな。
で、やっぱり微妙に独特な蕎麦屋がまた出来た。
2001年2月開業。
あー、喫茶店でも出来るのかな?と思って内装工事中に覗きこんでいたんだけれど、実は蕎麦屋だった。
店内はカジュアルな喫茶店を思わせるような軽いテーブルと、ちょっとおしゃれな図書館にあるような椅子。やわらかめの照明が全体をてらしている。
今のところ結構繁盛している。
夜はみーんな、「鴨焼き」をつついている。
ここは鴨屋?という感じになっているのは、品書きを見るとわかるのだが、肴の種類がいまいち少ないのである。
「そばみそ」「豆腐」「鴨くんせい」「そばがき」・・・あれ?卵焼きないんですね。なんとなくあったかいまとまったもの、ということになるとどうしても「鴨焼き(2500円くらいだった)」になってしまうようで、
神保町的にはこの値段はオッケーらしいので、結構頼まれているわけです。
いろいろ食べたけど、心に残ったのは、酒の突き出しで出てくる「セロリの昆布煮(無料?)」だった。
これは美味い。ほんの3切れしか出てこないのだけれど、濃厚なこぶのだしが染み込んだセロリ。
これだけ丼一杯出してくれぇ。
麺の種類は「せいろ(700円くらい)」と「田舎」。「せいろ」は、みっちりとした密度の高い印象の蕎麦で、香りはそんなにたっていないものの、蕎麦としての存在感はばっちりだった。「田舎」は、太さは抑え目にして、粉質を黒っぽく換えたもの。
つゆは、強い醤油の香りで、通好みにしょっからく仕上げてある。私の好みはもう少しみりんを入れて寝かせて落ち着かせたものなんだけれど、でも、店の雰囲気的にもこの鮮烈な味というのは悪くないと思うわけです。
位置的には、周囲には「九段一茶庵」「松翁」「本家出雲蕎麦」がある中間辺りで、実はこの手のニューウェーブ蕎麦屋というのはこのあたりに無かったわけです。今後のメニューを充実、特化してくれれば、とても頼もしい蕎麦屋になるんだろうな。期待、期待。