虎ノ門砂場
(虎ノ門)



建物がその歴史を物語る老舗。
江戸から伝わる御前そば。


まず故事来歴(笑)。大阪の和泉屋という菓子屋(?)が、秀吉の大阪城築城の折り資材の砂を置いた場所に蕎麦屋を開店したため、「砂場」という俗称がついたらしい。家康と共に江戸にきて、麹町に開店。この「砂場本店」が、明治2(1869)年に虎ノ門と日本橋本石町(今の室町砂場かな?)の二つの支店に分かれたらしい。蕎麦の代表的老舗なわけです。
でもって、この歴史を読んでから店を訪れると、周辺より数段は古めかしい木造の建物にもなるほどとうなづけるわけですな。店内もまた古めかしくて時代を感じる。小上がり合わせてテーブルが20はひしめき合っている。客層は周辺のサラリーマンが圧倒的に多い。
蕎麦は、白っぽい普通の蕎麦の「もり(630円)」と、御前粉を使った真っ白な「ざる(750円)」。他の多くの店とちがって、もり・ざるの区別は海苔のあるなしではなくて、麺の違いらしい。海苔がかかってるのは「のりかけ」として別メニューになっている。その他の種蕎麦もかなりのラインナップを誇る。
さて「ざる」を頂きました。更科というのは細めの麺が多いがここのは普通の太さ。真っ白な艶のある麺が出てくる。量はあまり多くない。コシはぐにぐにコリコリと歯を完全に跳ね返すほど強く滑らかで、麺としてはかなり成功している。むろん御前粉ということで、蕎麦の香りや味が弱くなってしまっているのはしょうがない。つゆは出汁の味をいっぱいに引き出して、それに甘味を加えたもので天つゆとしても悪くなさそうである。(ひとつ気になるのは蕎麦の水切れの悪さ)
室町とどっちがいいかなぁ。店の風情ではこっちだけども、室町のつゆの旨さと細めの麺も捨てがたいしなぁ。
(補足:で、この辺りのサラリーマンはなぜか「カツ丼」を頼んでいるが、私としてはここの脂身の多くて硬い肉と油切れの悪い衣は好みではないです。蕎麦屋のカツ丼の立場って難しいものがありますな)
(2000/3)


03-3501-9661
東京都港区虎ノ門1丁目10−6
11:00〜20:00、〜15:00(土)(日祝休)

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2000/3 ちゃぶち