クマラファイル集   00/01/25
 

クマラ通信3号


カエルの卵はどんな味?

インドネシア料理に全く無縁だった人にインドネシア料理を想像するのは至難の技。蛇にトカゲ、サルの脳みそなどゲテモノの一つや二つは当たり前、カエルと聞いても納得してしまいます。カエルの卵もそんな一つかも知れません。

カエルの合唱が聞こえる暑い暑い夏がやってきました。そろそろカエルでも食べたいなと言う方もあるかも知れませんね。別にクセもなく思ったよりも肉があるカエルの足をインドネシアで食べられた方も多いかと思いますが、イスラムの場合、両生類は食べていけないことになっていますので御召し上がりになりたい方はバリやジャワの華僑系レストランでどうぞ。

そんな時期にそろそろ作ろうかなと思うものにタピオカがあります。ツブツブブツブツのタピオカにココナッツミルクのデザートで、インドネシアではムティアラ(真珠)といっています。以前は中華料理の定番デザートと遠慮?して作らなかったのですが、「どこそこの中華レストランより美味しい」の一言に気を良くして時々作るようになりました。しかし考えてみればタピオカ自体は熱帯のタピオカ澱粉から作るもので、そのタピオカ澱粉はキャッサバから採れるのです。キャッサバはインドネシアではシンコンまたはウビカユ(木の芋)といわれるいもから作られます。八ツ手のような葉っぱは山羊の好物でもあるのですが、柔らかい葉はガドガドなどにも使われます。もちろんクマラでは入手不可能ですから入っていません。イモを薄く切って油で揚げればシンコンチップス、サツマイモのように硬めですが甘くないので塩味で食べるとなかなか美味しいものです。そして相棒のココナッツミルクも当然のことながら熱帯のもの、ということはこのデザートは北京や台北の中華よりもインドネシアのほうが本家と言うか元祖と言うべきものだと納得しながらもまだまだ遠慮気味に作っています。

クマラではタピオカにココナッツミルクまでは同じですが元祖と言うか本家としてはちょっと芸がなさ過ぎますので、ここにあの一世を風靡したナタデココをいれます。(これはこれでどこかのファミレスみたいでちょっと気が引けるのですが)いい訳のようですがインドネシアのスーパーでもサリークラパといって豆腐や麺類などの水物のコーナーで販売されています。そこで少しでもオリジナルにとトロピカルフルーツや豆類を入れ、時には彩りにチェリーやミントの葉を飾って、極め付けが最後に入れるビジスラシーです。

「これは何ですか?」と問われれば「カエルの卵です」と何食わぬ顔で平然と答えればリアクションはほとんど皆同じ。しかし信じやすい方は「さすがインドネシア料理!」と変に感心され、こちらが面食らってしまいます。ある時子供にも同じように言ってみたら「何日ぐらいでカエルの?」(ちょっとシャレになっていますが)と素直な質問、「これはお玉じゃくしにはならないように処理してあるからね」とこたえれば「フゥ〜ン」の返事。この場合は誤解のないように後できちんと説明しておきました。

ビジスラシーはバジルの種、バジルの葉はインドネシアでも特にスンダ地方では良く食べるようです。種を明かせば(?)ビジスラシーにお湯を掛ければ何とカエルの卵になるのですがちょっと小さいのでアマガエルかな?そこでバジルの種にお湯をかけるとこれが何と何と全く変化しないのです。今度はビジスラシーを庭に蒔いてやると土の水分を吸収してカエルの卵状態になってしまいました。どうもビジスラシーとバジルの種は別のようです。

このカエルの卵の存在はインドネシアでもジャカルタ、バンドンまでは知られていますが、ジャワやバリではほとんど知られていません。さてこのカエルの卵がどんな味になのかは食べてからのお楽しみ。ただし残念ながらこのタピオカはコースのデザートとして気まぐれに用意していますので、カエルの卵に会えるかどうか、親ガエルにでも聞いて見て下さい。

2.カタカタカタのブリキ船

動物園前の広場には子供が欲しがるような風船、お面、各種おもちゃ、お菓子に果物などがズラズラズラァーと並び、肝心の動物よりも外の方が楽しく、ついつい覗いてしまいます。そんな中で視線を感じるやいなや目ざといお兄ちゃんが水を張った金だらいに船を浮かべました。しばらくするとカタカタカタと軽快な音を吐きながら船が動き始めました。見とれていればそれは購入意欲を表し、一から取り扱いの説明が始まります。船には部品が2つ、一つは小さく簡単な漏斗、もう一つは綿で燈芯を作り油を綿に染み込ませるようにしてあります。まず船のそこに付いている排気管のような管にさっきの漏斗を使って水を入れます。燈芯に火をつけ船の中にセットし水に浮かべると、始めは音沙汰なしですが、そのうちにカタッ、カタッ、カタ、カタ、カタカタカタとゆっくり動き始めます。動くばかりではなく、正面窓に設置された機関銃が上下してカタカタカタと音を出すのです。簡単な割にその精巧さにビックリするやら感心するやら、このての物は見逃すはずもなく早速購入。子供の頃にローソクのは知っていたのですが、この素朴で、綿に油、それもアルコールではなく食用油を使うところがすっかり気に入ってしまいました。戦艦ですから後ろにはちゃんと赤白のインドネシアの国旗も付いています。どうして動くのかは知らないけれど多分最初に入れた水を火で沸かして進むのかな?小さな小さな蒸気船?そして何より気に入ったのが船の中を覗くと缶詰の絵柄がありました。


3.幻のトラジャコーヒーB級品

インドネシアがコーヒーの産地だと言うことは意外と知られていません。ジャワロブスター種は安いけれど癖がないのでブレンドコーヒーのベースになったりします。缶コーヒーやアイスコーヒー、インスタントコーヒーにはたくさん使われているとも聞きます。しかしコーヒー通であれば、「インドネシアといえばトラジャ」というほど高くて有名なブランドもあります。スラウェシ島の高地、トラジャで採れるアラビカ種です。

幻のコーヒーを売り物に一度は廃れたコーヒー栽培を復活させたのがキーコーヒーです。テレビ番組で紹介していたのは、地域に大きな貢献をしていること、そして日本企業だけに選別が厳しく極上ものだけしか購入しないそうです。遠いところから買い上げてくれるものと来たけれど、残念ながらすべて返品、しょんぼり来た道を帰るインドネシア人がすごく印象的でもありました。これを今度は市場で売るそうですが、売値はうんと安くなり、次回はもっといいコーヒーを作ろうとまた頑張るというものです。したがって美味しいトラジャコーヒーは日本で買いましょう。本場で買えるのはつまりB級品という何とも不思議な現象になります。

ジャカルタの日本人の多くは「コーヒーはトラジャ」を信じて疑わず、お土産にトラジャコーヒーを購入します。インドネシアで飲む粉粉コーヒーはすべてトラジャだと思っている人も多いようです。クマラにもトラジャコーヒーがありますが当然現地調達、したがってB級品と言うことになります。でも一度味わって見て下さい。B級品だろうと本場と同じ飲み方で、できればめちゃくちゃ甘くして。

4.ちょっとインドネシア語A APA(アパ)

「アパ・何」初めてのインドネシア、見るものすべてがこれまた初めて、そこで連発するのがapa(何)です。指で指して Ini apa?(イニアパ:これは何、何これ)。APA ini「アパイニ」でも同じ。答えはIni telor kodok.(イニツゥロールコドック:これはカエルの卵です。)そこで驚いて Masa!(マサ:まさか)となります。

インドネシア料理も初めてなら何を注文して良いか分かりません。そこでApa saja boleh.(アパサジャボレ:何でも結構です)。そして思いがけないものが出てきても、tidak apa−apa(ティダアパアパ:お構いなく)、と広い心で対応すればApa lagi?(アパラギ:あと何か?)と追加注文があるかどうか聞いてきます。何事も tidak apa−apaでのぞめばずっとインドネシア精神に近づけます。クマラでも tidak apa−apaでお願いします。

 


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