
楽園という名の地獄
<会社員時代(23歳) の思い出>
私、京都で学生時代をすごしました。
で、就職して東京に配属。
会社員1年目の夏、京都で友人達が8人くらい集まるというので行って来ました。
プチ同窓会みたいなもんです。
最初は、四条あたりで飲んでました。
そこで、集った中の1人、K君がまだ童貞だという話になり、
ぜひとも今日、童貞を捨てるようなセッティングをみんなでやろう、
という話になりました。
なんていう、友情。
素晴らしき仲間たち。
K君は、純粋にそう思っていたようでした。
しかし、筆おろしだからと言って、そうは問屋がおろしません。
じゃあ、どうやってHする女の子をみつけようか?
東京なら吉原という手がありますね。
京都でも、滋賀まで行けば雄琴という花街がありますが、
そんなところまでわざわざ行ってられません。
そんな中、N君が切り出しました。
「しゃあないな、楽園行くか」
N君は率先して、K君の脱童貞作戦を推し進めようと乗り気になってました。
でも、この人、策士です。
絶対なにか裏があります。
僕は、N君の目が怪しく光るのを見逃しませんでした。
「楽園?なにそれ?」
N君以外、誰も知りません。
N君は言います。「楽園は楽園。ええとこや」
京都に在住の方は、もしかしたらご存知かもしれませんが、
京都に住んでいない方は恐らくご存知ないでしょう。
五条川端(地名)のあたりは、
その昔、遊郭が建ち並び、
今は、五条楽園と呼ばれているのです。
京都に長らく住んでいた僕も、その時まで知りませんでした。
五条なら、四条からもそう遠くありません。
店を出て、みんなで五条に向かって歩き始めます。
で、ほどなく到着。
そこには、裏ぶれた小さな飲み屋が建ち並んでいました。
その中の1軒に入りました。
カウンターが7席だけの店。
僕らは8人いたので、1人は立ったままです。
メニューを見ます。
ビールがあります。
で、食べ物は、・・・・
え?
いたわさ のみ。
マジ?
仕方ないので、ビールといたわさを注文。
出てきました。
ビールと、いたわさと、どう見ても洗ってないコップ
文句の1つも言いたいです。
でも、この店には文句も言えない雰囲気がありました。
なぜなら五条といえば
知る人ぞ知る、某ヤクザの本部事務所、通称“極道御殿”のおひざもと。
絶対、この店、ショバ代払っているはず。
というより経営母体は、この某ヤクザでしょう。
何かあれば、武倒派で有名な、某ヤクザの鉄砲玉が出て来るのは目に見えてます。
とりあえず乾杯。
早速N君が、店の女主人に切り出します。
「実は、童貞のやつがおるんや。セッティングできるかな?」
はい、そうです。
そういうお店だったのです。
いたわさ しかないのも納得です。
女主人「どんな子がええの?」
童貞君が言います。「年上がいいです」
その言葉に、N君の目が、またもや怪しく光りました。
「おるかな?年上?」
女主人「おるよ、若い子もおるけど、年上でええの?」
童貞君が質問です「若い子って何歳くらいですか?」
女主人「若い子は、けっこう若いよ」
答えになってません。
そして、この段階で、普通は気づきます。
若いって、たぶん30〜40代。
年上って、50代。
で、なんやかんやで契約成立。
童貞くんは、最後まで年上にこだわりました。
具体的に女性と連絡がとれるまで、
飲みつづけます。
女主人がいいます「手のおおきさはチンポの大きさや」
これでは意味がわからないのでどういうことか説明しましょう。
手の付け根(手首)から中指の先までが、
その人のチンポの長さ、だとその女主人は言うのです。
・・・でも、そんなことはないはずです。
はい、短小で有名な私アンガスはけっこう手が大きく
ゆうに20センチを越えてます。
それか、まだ僕ちゃんのチンポくんは成長過程にあるのか?それならいいのだが・・・
はい、で女性のセッティングができたということなので、
「ことが終わったら、携帯に電話せーよ」と童貞くんに言い残し
童貞くん一人を残して、僕らは店を後にしたのでした。
残りの7名は、次ランパブに席を移しました。
(遊び方が完全にオヤジやなぁ)
「しかし、Nよ。お前、あんな場所よう知ってたなぁ」
その言葉に、N君は悪魔の目をして言いました。
「ああ、五条楽園。後輩の罰ゲームで使ったことがあるからな。
あそこで紹介される女は、ババアしかおらんで」
そしてケラケラケラと笑って、
ランパブ嬢との話に戻ります。
そうです。
最初から最後まですべてがN君の計画通りなのでした。
そこで僕は思いました
「こいつだけは敵に回したくないな。」と
・
・
・
その後、童貞くんからN君の携帯に着信。
やっぱり、予想通りでした。
いや予想を上回っていました。
年上の女性は、なんと60代だったそうです。
(もちろん童貞くんの母親より年上です)
Nが元童貞君に質問します。「どうやった?」
それに対して、元童貞くんの答。
「気持ち良いような、気持ち悪いような・・・」
僕ら7人はしっかりツッコミをいれました。
「やったんかいな!」
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