
これが世界標準

to 福井の常識

初心者の君へ
何かと馬鹿にされがちな地方の言葉。しかし、考えてみると東京の言葉だって
むかーしは地方の方言。アメリカ英語だって昔はマイナー方言だったんだから、
福井弁がいつの日か日本の標準語になる日が来るかもしれないし、世界の人
が福井弁を日本語として喋ってるかもしれない。日本語が国連の公用語とな
った場合、福井弁での公式レポートが出るかもしれない。
「ゴラン高原でひって対立おこっつんたってー(ゴラン高原でひどい対立が
起こってしまいました)。」うーん、クール。
そんな日を夢見て、さ、勉強しましょか。
名詞
動詞
形容詞
接頭語
接尾語
感動詞
意味不明
その他
あっぱ
−うんこ
−こんな言葉私も載せたくはありませんよ。でもね、順番で並べるとこれ
くらいしか・・・。
この「あっぱ」という言葉、風の噂で聞いたところによると
青森弁で「お母さん」という意味ら
しい。
その後の未確認情報によると、
「ママ」という
意味だとも・・・。
それがほんとならひどい話である。
EX.「俺のあっぱ今日ひって臭かったってぇー」
(私のうんこは今日凄く臭かったです。)
(私のママは・・・ひどすぎる。)
おちょきん
−正座
−EX.「あぐらかいてぇんとちゃんとおちょきんしなろぉ」
(あぐらかいてないでちゃんと正座しなさいよ)
注:この言い方は親の世代の口調。
逆チャン・逆・反対
−反対のチャンネル
−反対のチャンネル?はい。福井には民放が二局しかないので、
片方の民放を見ているときは、もう一方が「逆チャンネル」になるわけです。
それを短くして「逆チャン」な訳だ。
「逆」や「反対」はもっと簡単にした言い方。分かっていないと
「反対見ようぜ」といわれてもわかんないだろうな。
詳しくは福井の常識へ
「逆チャンする」で動詞にもなる。
EX.「今逆チャン何やってるんや?」
(今もう一方の民放では何をやっているの?)
かぜねつ
口内炎
−知らなかった。「かぜねつ」が方言だったとは。あまりに当たり前のよう
に使いすぎていて、てっきり標準語かと・・・。だぁーれも分かってくれん
かった。福井の人なら、分かるよね?
けつべた・けつぺた
−おしり
−EX.「あいつのけつっぺた蹴っ飛ばしたれ。」
(あいつのケツを蹴っ飛ばしてやれ)
けっぺ・どんけ・どんけつ
−ビリ・ケツ・一番さいご
−EX.「俺、走るのおせぇでいっつもけっぺのほうなんやっちゃ。」
(俺は走るのが遅いからいつもビリの方なんだよ)
ごえんさん
−お寺の住職
−EX.「今日ごえんさん来なるでの。」
(今日住職さんが来られるからね。)
注:これも親の世代の口調。
ざいご
−田舎・田舎者
−EX.「あんなざいごくせぇ〜のあかんわ。」
(あんな田舎くさいのはだめです)
「あれざいごやで何も分からんのやっちゃ。」
(あいつは田舎者だからなにもわからないんだよ)
注:この言葉自体が親の世代のもの。
99.2.4. きのぴーさん(19歳、男性、学生)
−ざいごは山形で通じた。
ざりぴん・ざっぴん
−ザリガニ
−私は昔、近所の川で水槽に「つるつるいっぱい」になる
くらいザリガニを乱獲し(もちろん手づかみ)、その全てを窒息死させた
経験があります。
それ以来、その川ではザリガニがほとんど捕れなくなってしまいました。
みなさん、命は大切に。
じゃみじゃみ
−テレビの砂嵐
−あの砂嵐の状態を的確に表現していうと思う。時々画面が乱れた程度の時にも使う。
形容詞としてもこのまま使用可。
EX.「おぇ〜、テレビじゃみじゃみんなっつんだが。」
(あー、テレビの画面が乱れてしまったじゃないか)
どっすん便所
−ぼっとん便所
−福井人のウンコとかけて、横綱相撲ととく。その心は、全国のみなさんは
「ぼっとん」なのに福井人は「どっすん」だから・・・。にしても、「ぼっ
とん」とは何とも気合いの入ったウンコである。ウンコのしすぎで地震が起
きなければよいが・・・。でも、この単語もあまりに普通に使っているので、
方言だとは思っていない人も多いのでは?
EX.「オレんちいまだにどっすん便所なんやっちゃ〜」
(オレの家はいまだにぼっとん便所なんだよ〜。)
参考単語:「アッパ車」=「下水処理車」
はいめ・はえめ
−蠅(はえ)
−何で「め」なのかは知りませんが、
別に怒ってる訳じゃありません。普通に使います。
ただし、世代はちょっと上。
えがむ
−ゆがむ
−EX.「おぇー、あの柱えがんでるんでねぇんけ。」
(おい、あの柱ゆがんでいるんじゃないのか)
えん
−いない
−何でか極めて奇妙な活用をする福井弁の「いる」。なぜ否定は「えん」
なのか、全くもって分からない。
「今日うち誰もえんのやっちゃ。」
(今日うちには誰もいないんだって)
がぼる
−雪に足が深くはまる
−EX.「あそこ下ドブやったでがぼっつんたって。」
(あそこは下がドブだったから雪に足が深くはまってしまいました。)
かやす
−ひっくり返す
−EX.「鏡かやしてもてぇ、ひってことなっつんたんやって。」
(鏡をひっくり返してしまって、えらいことになってしまいました)
注:結構親の世代の言葉かも。
こさえる
−作る
−結構上の世代の言葉。
EX.「あの子自分で服こさえてんやと。」
(あの子は自分で服を作っているんだって。)
「おにぎりこさえといたでの。」
(おにぎり作っておいたからね。)
しかえる
−取り替える・着替える
−EX.「服びしょびしょやでちょっとしかえてくるわ。」
(服がびしょびしょだからちょっと着替えてきます)
じじむ
−にじむ
−これは福井じゃなくても使ってるところあるのでは?
EX.「おぇー、水かけんなま。じじんずんたげぇ。」
(おい、水なんかかけるな。にじんじゃったじゃないか)
ちっくりさす
−刺す・突き刺す
−普通は「ちっくり」なイメージの時にしか使わない。この「ちっくり」
が分かるようになったら一人前である。つま楊枝でリンゴをつつくときな
どはまさに「ちっくり」である。ただし、最近あんまり使わなくなった。
ちゃまる
−捕まる
−標準語だと思ってたのに通じなかった。
EX.「スピード違反で警察にちゃまっつんたって。」
(スピード違反で警察に捕まっちゃったよ)
なげる
−捨てる
−もちろん普通の「投げる」という意味でも使われる。
EX.「あ、それ投げといて」
(あ、それ捨てておいて)
よしかかる
−寄りかかる
−EX.「壁によしかかったまま寝つんたんやって。」
(壁によりかかったまま寝てしまったんだよ)
いっけえ
−でっかい・おおきな
−けっこう上の世代の言葉かな。
EX.「俺、彼女んちでひっていっけぇ〜屁ぇこいつんたんやって。」
(おれ、彼女の家ですごくでっかい屁をこいちゃったんだよ。)
おぞい・おぜぇ
−ボロい・ださい・古い・質の悪い
−普通上記4つの意味を一挙にまとめて言い尽くす、ちょっと便利な言葉。
たまーに人に対して使う人がいるが、あまり丁寧とはいえない。
EX.「何やあのおっぜぇー車。」
(何だい、あのぼろくてださくて古くて質の悪い車は)
おもっしぇえ
−変な、ワケの分からない、とんちんかんな
−もちろん普通のおもしろいという意味もある。
「何やそれ、おもっしぇえーの。」
(何だいそれは、変だよ)
「ほんなおもっしぇこと言わんと、はよやんねって。」
(そんなとんちんかんなこと言ってないで、早くやりなさいって。)
注:親父しか使わない
くどい
−???
よく分からないのだが、どうも関西で使う「くどい」と福井で使う「くどい」
の意味は違う。あまりに身近な言葉すぎてよく分からない。
98.7.18 ふくずみさん(20歳、女性、学生)
−「くどい」は味が濃すぎたりするときにつかう「くどい」でしょうか。
98.4.30 高柳みついさん(33歳、女性、グラフィックデザイナー)
−「くどい」は私の考えでは、塩辛いという意味だと思いますよ。
しなぁ〜
−こっそりと
−「しなり」ともいう。
EX.「おえっ!んなしなぁ〜っと寄ってくんなま。びびったげ。」
(うわっ!そんなこっそりと寄ってこないでくれ。びびったじゃないか。)
だら
−なまけた
−怠け者と言う意味で名詞にこのまま使用可。「だわ」とか「だわもん」
とかいうかたちで使う人もいるようだ。
EX.「あんたほんっとにだらなのぉ」
(あなたは本当に怠け者だな)
ちゃがちゃが
−散らかった様子
−英語のmessという言葉がぴったりではなかろうか。
EX.「あんた部屋ちゃがちゃがやがの。ちゃんとかたづけねや!」
(あなた部屋が散らかってるじゃないの。ちゃんと片付けなさいよ!)
つるつるいっぱい
−ぎりぎりいっぱい・水がコップに一杯たまっているさま
−表面張力が働いているくらいに水がいっぱいな様子。表面張力を
「つるつる」、砂嵐を「じゃみじゃみ」と表現する福井人のイマジネーション
には感服。
てきない、てきねぇ
−(病気などで)つらい
−作者自身はあまりなじみのない言葉だが、かなりコモンな福井弁。
年齢の高い層がよく使う。
EX.「ばあちゃんてきねぇんやって。ちょっと静かにしといてんでの。」
(おばあちゃんは体が辛いのよ。ちょっと静かにしていてちょうだい)
のくとい・のくてぇ
−愚かな・頭の悪い・間抜けな・回転の鈍い・あほ・馬鹿
−「おぞい」同様、上記の意味を一気に吐き出す、ある意味恐ろしい言葉。
「(水が)ぬるい」が語源らしい。あほや馬鹿と違い、形容詞としか使え
ない。
かつて、テレビ朝日の「探偵ナイトスクープ」で「アホ・バカ分布図」が
作成されたとき、福井は「のくとい」圏に属してしまったくらい。
ちなみに、福井ではアホもバカもほぼ同等の意味合いと強さで使用されま
す。
EX.「おめえのくてぇんやっちゃ、あほ!」
(お前は愚かで頭が悪くて間抜けで回転が鈍くてあほで馬鹿だ、あほ!)
ひって・ひってもんに・ちっかっぺ・ちゃらっぺ
−強調
−「ちっかっぺ」「ちゃらっぺ」は子供がよく使う。「ひって」「ひっても
んに」は「ひどく」「ひどいくらいに」が語源と思われる。実際に、
「ひって」は「ひどい」の意味でも使われる。「ちっかっぺ」は「力一杯」
だと思う。でも「ちゃらっぺ」って・・・。
EX.「おめぇの屁ひってくせぇんやっちゃ!」
(お前の屁は凄く臭いんだよ!)
「おぇー、あの車ちゃらっぺかっけぇげ!」
(おぉ、あの車は凄くかっこいいじゃないか!)
「サンダーバードひってもんにはええんにゃわ。」
(特急サンダーバードはものすごく速いんですよ)
のぉのぉ
−ねえねえ、なぁなぁ
外人さんが聞くと「No!No!」といっているように聞こえると思う。
でも、ただの呼びかけの言葉。
EX.「のぉのぉ、お母さんしらんか?」
(ねぇねぇ、お母さん(どこにいるか)知らない?)
ほんでぇ〜、んでぇ〜
−それで
・・・が、・・・げ
・・・じゃないか、・・・だよ
−「が」はおとなしめの言い方で、主に女性が、あるいはあんまり親しくな
い人に対して使う。「げ」はもっぱら男性の親しい間柄で頻繁に使用される。
関西弁の「・・・やんか」「・・・やんけ」と似ているかも。ただし濁点付
きなため、関西弁と違って女性が「げ」を使うと極度に下品なイメージを持
たれる。
「げ」のあとに「や」をつけると、ちょっと批判っぽく、大変強い意味にな
る。
EX.「ほやで前からゆってたが」
(だから前から言ってたじゃないか/せやから前からゆうてたやんか)
「あいつあほやげ!」
(あいつはあほだよ!/あいつあほやんけ!)
「ほやでゆってたげや!」
(だから言ってただろ!/せやからゆうてたやろが!)
・・・しつんた、・・・してんた
・・・してしまった/・・・しちゃった
−関西弁の「・・・してもうた」あたりが語源かな。「・・・してもた」
という表現も頻繁に使われる。「つ」が「づ」と濁るときがあるが、
それは下記の要領で、標準語と同じ変化の仕方。
EX.「おえ〜!あっぱ踏んづんたげ!」
(うわっ!ウンコ踏んじゃった!)
・・・じゃ
・・・だよ
−全く意味を異にする2つの意味があるこの言葉。一つ目はやや強めの断
定。
EX.「あいっつはおもっしぇんじゃ。」
(あいつは面白いんだよ。)
・・・では?・・・・じゃないの?
こちらは、慣用的に使われる表現。「・・・じゃないの?」の「ないの?」
を抜いてしまっただけの表現。語尾が上がればこちらの意味。
EX.「あいつ来んのじゃ?」
(あいつは来ないのでは?)
・・・しよっせ/・・・しよっさ
・・・しようよ
微妙に「・・・しよっせ」のほうが強い意味を持つ。しかし、あくまで微妙
に。
EX.「ほんな、駅前で5時に待ち合わせしよっせ。」
(じゃあ駅前で5時に待ち合わせしようよ。)
・・・しなる
・・・しはる
−標準語では言い表せないので、取りあえず関西弁で。
年寄りしか使わない。
EX.「今日ごえんさん来なるでの。」
(今日、お寺の住職さんが来られるからね。)
・・・してんで(の)
・・・してちょうだい
−年寄りか、よほど方言のきつい人でないと使わない。少なくともうちの
両親は使わない。もちろん僕も使わない。
EX.「ちょっとこれお母さんに届けといてんでくれんか?」
(ちょっとこれお母さんに届けておいてもらえないかな?)
「もうちょっとくらいゆっくり休んでってんでの。」
(もうちょっとくらいゆっくり休んでいってちょうだいよ)
・・・しね
・・・しなさい
−間違いやすいのでお気を付けを。何がって?EX.を見れば分かります。
EX.「はよしねって!」−決して死ねといってるわけではないんです。
(はやくしなさいって)という意味。
・・・ま
−命令形につく接尾語
−命令形について、不満・苛立ち・催促の意味を持って命令を強調する。
EX.「はよしねま!」(早くしろよ、もう!/はよ死ね!)
・・・やっちゃ
・・・とにかく接尾語
−もうわかりません。「うる星やつら」のラムちゃんの使い方とは一線を
画する事だけは確か。
EX.「おもっしぇことばっか言ってんでねぇんやっちゃ。っくてぇーの。」
(訳の分からないことばかり言ってるんじゃないぞ、馬鹿が)
注:「っくてぇ」は「のくとい・のくてぇ」の口語的表現。
・・・やざぁ
・・・なんだよ
−女性が使う接尾語。
EX.「あの子今東京に一人暮らししてるんやざぁ。」
(あの子は今東京に下宿をしているんだよ)
じゃんけんもってのヨーロッパ/あらま
−じゃんけんぽん/あいこでしょ
−小学生を中心とした低年齢層に特に多く用いられる。独特のイント
ネーションが再現できないところが残念。
使ってる本人が理解不能な「ヨーロッパ」。なぜアメリカでもアジアでも
なく、「ヨーロッパ」なのかも分からない。でもみんな使ってる。
ごく自然に。こんな県、福井だけでしょう。
「あらま」は「あらま、いっしょになっちゃったわね」くらいの意味だと思う。
何度もあいこが続くと、略されて「ま」だけが延々と続けられる。
これは「あいこでしょ」が「しょ」に略されちゃうのと一緒でしょう。
「ま、ま、ま、ま、ま・・・・」書いてみると結構怖い。
おぇ〜
−実はこれも意味不明
−別に気持ち悪くて吐いているわけじゃぁない。純粋に感動詞。
喜怒哀楽、ビックリなど、全ての感情を表せる、これまた便利な言葉。
とにかく何か心に動きが起こったら、「おぇ〜」と言おう。
呼びかけにも使える。
−EX.
(喜)「おぇ〜、宝くじ当たったって!!」
(おぉ!宝くじ当たったよ!)
(怒)「おぇ〜、何してんやっちゃ、おめぇ!!」
(おい、何してるんだ、お前!!)
(哀)「おぇ〜、うちの犬しんずんたって。」
(あぁ、うちの犬が死んじゃったよ。)
(楽)「おぇ〜、もう、ひっておもっしぇえっちゃ!」
(うーん、もう最高に面白いよ!!)
(ビックリ)「おぇ〜!ビビらすなっちゃ!」
(うわっ!ビビらせるなよ!)
(呼びかけ)「おぇ〜、はよ来いま!」
(おぃ!早く来いよ!)
だんね
−結構です・いいです
たぶん形容詞に含まれるんだろうけど、ちょっと自信がないのでその他に
組み込んでみた。
−EX.「肩でも揉むか?」「いや、だんね、だんね。」
(かたでももむ? いや、いいよ、いいよ)
「これ食べてもいいか?」「うん、だんねよ。」
(これたべてもいい? うん、いいよ)
注:年寄りしか使わない。うちの両親も使わんもん。
ほや
−そう
−これのバリエーションは数知れない。「ほやほや」「ほやって」「ほやの」
(同意)、「ほやっ(たっ)け?」(そうだっ(たっ)け?)、「ほやけ
どの」(反意)など。福井弁においては、「そ」が「ほ」に、断定の「だ」が
「や」に置き換わることが非常に多い。
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