1月 12日(月)

January 12th (Mon), タンペレ通信に戻る( Back to Index)

(クリスマス)

 フィンランドでは、クリスマス・プレゼントは、クリスマス・イヴにサンタクロース(ヨウルプッキ本人か、ヨウルプッキに扮した代理人が)が直接持ってきてくださる。サンタさんは煙突からではなく、玄関から大きな麻袋をかついでおでましになる。なにしろ、フィンランドでは、一人当たりのプレゼント数が多く、大小取り混ぜて一人10個以上になることもめずらしくない。プレゼントは子供だけでなく大人にも配られ(数は少なくなるが)、サンタさんから名前を呼ばれたら順々に前にでて、「キートス」と感謝しながら受け取ることになる。
 サンタさんが来たら、まず最初にクリスマスの歌を披露しなければならない。子供達は、この時のために練習したわけではないのだろうが、一生懸命に歌を披露する。家族の人数が多いと、サンタさんの持ち時間が足りず、プレゼントを配り切れないこともある。そんなときは、その家の主人に残りのプレゼント配布を依頼して、サンタさんは次の家に向かうというわけである。イヴには、フィンランド中にサンタさん(関係者も含めて)があふれかえり、フィンランドの子供達は、サンタさんが帰ったあと、受け取ったばかりのプレゼントを豪快に開封して遊び、大きな満足をもって眠ることになる。

  
(サンタ来訪を待つ子供達)  (クリスマス・ハムの製作者と外野)(サンタ来訪を知らない子供達)

 明けて25日は、町中がひっそりと静かな朝を迎える。前日の夜更かしのせいか、月曜日から熱が出た風邪のせいか、いつもの時間には起きることができず、少し遅めにアパートを出て大学に向かった。しかし、途中で出会う人、車は極めて少ない。もちろん、大学構内も静かで、電気棟2階は廊下の電気も消えていたりする。繰り返すようだが、フィンランドでは、クリスマス休暇が日本の年末年始に相当する。クリスマス・イヴを大晦日、クリスマスの祝日を正月三が日に置き換えると、その雰囲気が日本人にはしっくりくると思う。1月1日は祝日だがあっさりしたもので、6日にまた祝日があったりする(その代わり10日土曜日は小学校があった)が、1月になると、もう新年という雰囲気はない。より長期の休暇を取る人が多い大学や学校関係者は別にして、新年になれば普段の生活に戻っているというのが正直な感じ。1月に始めて顔を会わした人から、「新年おめでとう」と挨拶されても、一瞬なんのことかと、思い出す時間が必要である。

(渡り鳥)

 12月中頃から終わりにかけて、屋外で急に鳥の鳴き声を聞くようになった。既にアハヴェニス湖の鴨は、南に飛び去り湖畔は静かだったのだが、いっとき、残っていたピヒラヤの赤い実を集団でついばんでいる小鳥達の鳴き声でにぎやかくなり、また、静かになった。たぶん、北から南への長旅の休憩地としてヘルヴァンタの地を選んだ渡り鳥達なのだろう。彼等が去って、ようやく本格的な冬が来るということか。

  
(渡り鳥)      (陽光ふりそそぐヘルヴァンタ)      (満月) 

 11日(日)は、久しぶりに晴れた。何日振りだろうか。お昼頃、ちらりと青空が見えたと思ったら、続いてお日様も登場。初めは雲に見えたり隠れたりだったが、次第に雲が減り空一面の青空に変化、お日様はなんと2時間以上にわたってその麗しい姿を見せてくれた。陽光に輝く飛行機雲が美しい。私の記憶では、この冬一番の好天気、気温も0℃と暖かく、絶好のスケート日和であった。夕方には満月のおまけまで付くサービスぶりである。日照時間も、だんだん長くなっている。年末に比べて朝の暗さに変化はないが、夕方は30分くらい遅くなった。スケートリンクの照明点灯時間も、3時半から4時に変更された。だんだん明るくなるという事実が、気持ちを軽くしてくれるのは本当である。

(ニュース番組)

 近ごろ、テレビを見るのは、子供達のアニメ番組と、天気予報見たさのニュース番組のみ。半年前にはよく見ていたトウナイトショーは、放映時間が遅いこともあり、ほとんど見なくなった。アニメは、子供の頃、見たことのある米国の番組がフィンランド語の字幕入りで放送されている。子供達には、英語のせりふもフィンランド語の字幕も役に立つわけではなく、彼等は専ら画面のみからストーリーを読み取っているようである。ニュースは、朝はチャンネル3、夜はチャンネル1を見ている。日本でもよくある朝の番組みでは短いニュースが組まれ、いつも最後に天気予報が来る。天気予報のおじさん達(ひげのおじさんと、いつも赤色のブレザーで登場するペッカさん)は、どちらが出てきても楽しい。ひげのおじさんは、話し方が平坦でボソボソ風なのだけれども、その醸し出す雰囲気が渋くて素敵である。背の高いペッカさんは、肩をちょっと持ち上げてから解説を始める仕草が、ちょっとおかまぽくって(失礼!)、かわいらしい。
 このところのフィンランドの気温は、北部も南部も、高気圧の下で晴れると下がり、低気圧や前線の影響で天気がくずれると上がる。雪(ときに雨)が降るのは暖かいときである。北部と南部の違いは、晴れたときの(最低)気温にあり、北部ではー20℃以下に下がることもあるが、南部ではー10℃止り。積雪量は、北部で30〜40 cm、南東部で20 cm、タンペレの属する南西部では10 cm と分布している。今年の雪は少なく、暖冬のようである。
 朝のニュースを読み上げるのは、さくらちゃんによく似た(と私が思っている)女性キャスターのサリ・ソイニネンさん、男性キャスターと交代で出演するのだが、どちらが登場するかでその日のニュースを見るか見ないか決まってしまう(冗談です)。この人は不思議な人で、その日の髪形や服装と、たぶん、化粧法で、抜群の美人に見えるときと、そうは見えないときがあり、そのギャップが極めて大きい(あくまで、一東洋人の個人的かつ主観的な意見だが、化粧が濃すぎて、せっかくの美人がだいなしになっているのではないのだろうか。気になさらぬように)。とにかく、「今日は、美人かな?」というのが、朝一番で、気になるところである。

(ワールド・チャンピオン)

 新年早々、スポーツニュースは景気が良い。ジャンプのワールドカップでは日本の船木、原田選手に加えて、フィンランドのアホネン、ソイニネン選手が活躍し総合優勝を競っているため、フィンランドでも、毎晩のようにスポーツニュースに登場する。先日は、アイスホッケーのジュニア選手権(20歳以下の選手だからユースと呼ぶべきか)決勝戦において、フィンランドが終了間際の得点でロシアを破り、久しぶりにワールドチャンピオンを獲得した(マラさんに聞いたところでは、ここ10年間無かったことだそうだ)。さらに、昨年末までリーグ戦3連敗と勝星の無かったヘルヴァンタ(智の属する少年ホッケーチームです。ローカルな話題で申し訳なし)が、新春第一試合を15ー0と圧勝、第二試合にも強豪カウカヤルヴィ相手に、これまた終了間際の得点で同点に追い付くなど絶好調である。心配なのは、長野、特に、白馬村の積雪状況か?


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