
1月 26日(月)
(我が家の必需品)
海苔、ふりかけ、(インスタント)カレーのルーに加え、お好み焼きソースの定番「おたふくソース」は、我が家の必需品である。フィンランドの料理が口に合わず、給食があっても帰宅後に昼ご飯を食べることになる我が家の子供達には、ふりかけご飯、のり巻、おにぎり、焼そば、お好み焼き、たこ焼き(たこが入っていないのに、たこ焼きとは言えないかもしれないが)、カレーライスなどの料理が欠かせない。中でもおたふくソースは消費量が多く、ソースの枯渇防止のため父ちゃんはフィンランドの焼き肉ソースで代用しても、現在までに500g 入りのチューブ8本を消費、1か月に1本のペースである。この程、日本から合計3kg の援助ソースが届き、ようやく、父ちゃんのおたふくソース利用が解禁された。義姉さん、感謝します。
フィンランドに滞在する東洋人は、皆それぞれ苦労していると思う。フィンランドでは、まず、外食が高く、マグドナルドのハンバーガーなど、とうてい買う気にはなれない価格である(我々は、フィンランド地元ブランドのロールズバーガーは二度程利用したことがあるが、まだ、マグドナルドには入ったことがない)。また、我々の観察によると、普通のフィンランド人には、食事に対する熱意が余り感じられない。食事は生きるために必要ではあっても、そこに大きな楽しみを見い出す雰囲気は日本人と比較してかなり薄い気がする。食材に乏しい北国の伝統なのだろうか。
食材は高くない。スーパーで買って自分で調理する限り、日本と同等以下で購入できる。南欧からの輸入品が大半だと思うが野菜も豊富に出回り、大学食堂のサラダバーには季節に関係なくスイカまである。お米も、主流のインディカ種(タイ米など)、ジャポニカ種(カリフォルニア米など)とも日本で買うより安く手に入る。肉類には味がないような気もするが価格は安い。魚も、いか、たこや刺身をあきらめれば、バルト海ニシンなど安価でおいしいものがある。
この地で暮らす東洋人が、本当に困るのは調味料類であろう(日本でよく使われる乾燥食品類も含めて)。料理の味付けの差は埋め難い。大学の食堂で、ほぼ毎回チリソースの世話になっていることが、なによりの証拠であろう。味噌醤油はもちろん、カラシ、カレーのルー、ソースなどは高価になっても自国のものが欲しくなる。韓国の人はキムチの材料を、どうやって入手しているのだろうか。
(普通クラス)
今週から、智はミリブオレン小学校の外国人クラスから普通クラスに移った。外国人クラスと言っても隣国ロシアの少年少女が多数を占め、東洋人は智一人だけだから、フィンランド人ばかりの普通クラスに移ったところで、それほど大きな変化ではないのかもしれない。フィンランド語の初級授業はなくなるが、もともとフィンランドの小学2年生では、アートやスポーツの比重が大きく、言葉の不自由なことも致命的なハンデにはならないらしい。秋学期を言葉の全く通じない外国人クラスで過ごし、智のフィンランド語に対する理解はずいぶんと進んだらしい。家では全く話さないし、ホッケーの練習時にもコーチの指示をよく理解しているようには見えないのだが、トウヤ先生(外国人クラスの担当)の話しでは、彼等の話す内容を良く理解できているそうだ。智のフィンランド語が家族の中で断突に優れていることは、間違いないとは思うが。
金曜日には、スオリ湖周辺のコースでクロスカントリースキーの授業があり、スキーを持って行った。今後も週に1、2回はスキーの授業があるらしい。我々家族は11月下旬に同じスオリ湖に行ったきり、天候不順のせいもあるがスキーをしていない。まあ、少なくとも智のスキーだけは無駄にならずにすみそうである。
(バーゲン)
クリスマスが終わるとバーゲンが始まる。従来、それほど割引販売をしない商品も、このときばかりは2割3割引きが当り前というバーゲン価格となる(そうである)。ただ、フィンランド人のことだから、西欧、南欧の国々のような熱意のこもったバーゲンではないと推測する(偏見か?)。
また、ブランド品を始めバーゲンの恩恵を受けない商品も多い。例えば車である。先日のテレビ番組(毎週金曜日、MTV の朝の番組では各社の新型車を紹介している)で新型カローラ(1.8L)の紹介されていたが14万5千マルッカ(360万円)、「カローラが高級車だとは知らなかった」という言葉さえ漏れそうである(フィンランドでは、車といえば輸入品、しかも、税金が高いと聞いている。別に、トヨタが暴利を貪っているわけではないので、念のため)。車の価格は、新車も中古車も日本の2倍と考えれば、我が家のUno の購入価格も納得できよう。
残念ながら、我々はバーゲンの恩恵からは無縁だった。フィンランドの冬物衣料を帰国後の日本で使うことは考えられないし、スケート靴などのスポーツ用具もキルップトリで揃えてある。食品や文房具はバーゲンの対象ではなく、コンピュータ関係の書籍(英語)も値引きされるのは記述内容が古くなってからである。
(青空の下で試合) (奮闘する智) (踊る素子)
(雪景色)
先週の願いが天に届いたのか、今週に入ってようやくフィンランドらしい(それでも、この時期としては暖かい?)気候になった。火曜日にはこの冬一番のー12℃まで冷え、この日のホッケーの試合はヘルヴァンタが敗れたこともあり、立止って観戦しているのがつらかった。コートの下には厚手の毛糸のセーター、綿入のオーバーズボン、目だし帽と普通の帽子を二重にするなど、完璧な防寒をほどこしたつもりだったが、唯一外気に触れる顔の冷たさを防ぐ術がない。小鼻が千切れるのではないかと思うような痛さ(少し大げさ)に、靴底からはい上がってくる冷気もなかなかのもの。毛糸の靴下を重ねて履いてくるべきだったと後悔した。
(湖の上を散歩する家族) (スオリ湖) (サウナ小屋とスイミング場)
水曜日は快晴(昼までだったが)、出勤時には細くなった月と星々が夜空に輝き、南東の空は暗さがやや薄れ、久々に夜明けを感じさせる雰囲気。ときどき舞う雪は、灰色に汚れた地面を白く覆ってくれる。マラさんはカゼで休み、我が家も智を除き、コンコン・ズーズーばかりだが、景色は白い方がいい。
土曜日は終日好天だった。久々にスオリ湖まで散歩し、雪景色を満喫する。夏にフィンランドの子供達が飛び込みを楽しんでいた桟橋の周辺のみが凍らずに残っている。よく見ると湖面が波立ち、水面下には水の流れが感じられる。どうも、人工的に水流を作って、凍らないようにしているようだ。桟橋の周りの氷には、氷の途切れを警告する縄張りまでしてある。実は、これが有名なスオリ湖のウインタースイミング場なのだ。桟橋の近くの小屋は、予想通りサウナを持ち、サウナで熱した体を冷やすために、湖水につかるわけである。真似してみたいと考えたこともないが、フィンランドでは、このようなウインタースイミング場は珍しくない。我がルームメイトのマラさんもウインタースイミングのファンである(というより、ウインタースイミングは彼の生活の一部となっている)。
ホッケーの試合も快晴の空の下、ペルトラムミを向かえて行われた。夜間照明の下で行われる週日の試合と異なり、週末の試合はだいたい正午前後にて、天気さえよければお日様も拝められる。青空が当り前だったサッカーの試合と違い、ホッケーの試合で晴れたのは今シーズン初めてである。足の冷たさは毛糸の靴下を重ねても防ぐことができなかったが、気持ちのよい観戦であった。敗戦でなければ完璧だったのだが、それは欲張りというものか。
(キャンパスの雪景色)
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