2月16日(月)

February16th (Mon), タンペレ通信に戻る( Back to Index)


(ナガノ)

 オリンピックが始まった。フィンランドでは、「ナガーノ」というような妙な発音は聞かなくて済む。フィンランド人は、「ナガーノ」と極めて自然に発音するからである。フィンランド語は、第一音節にアクセントを置き、単語は母音で終わるのが普通なので、音だけ聞いているとフィンランド人の会話は極めて心地よい。尾張弁に特有の語尾も三河弁特有の音も、フィンランド人には親しみ深いことだろう。これで意味さえ理解できれば、申し分ないのだが。
 冬のオリンピックでは、大国を相手にフィンランドを含めた北欧の小国(いずれも、人口500万人程度と小粒)が活躍している。特にナガノではフィンランド選手の活躍が目ざましく、職場や知人達との会話はナガノの話題で一杯である。距離スキーの35kmやスキージャンプの90m級でフィンランドの選手が金メダルと取ったときには、テレビニュースで何度もその場面が放送され、どこに行ってもその話題で持ち切りである。皆、本当に嬉しそうに話すので、こちらまで嬉しくなってしまう。(その後、ジャンプのヤニ・ソイニネンは 120m級でも銀メダルを獲得したので、日本でも有名になっているでしょう)
 男子アイスホッケーのフィンランドは、第一戦対チェコ戦:0ー3、第二戦対ロシア戦:3ー4と連敗し、メダルの夢は絶えてしまったと思ったのは早とちり。2次リーグは決勝トーナメントの対戦相手を決めるための試合だった。リーグ3位となったフィンランドは、18日(水)他リーグ2位のスウエーデンを2ー1で破りベスト4に進出したのだった。国民的ヒーロー:テーム・セランネが相棒コイヴとのコンビネーションもよく2ゴールを決めた。よかった、よかった。本当に嬉しい。準決勝の相手は再びリーグ一位のロシア、宿命の対決か?大統領は、まだ長野にお見えかしら?)。我々もロシア戦はこちらの時間で日曜日の朝だったこともありテレビで応援したのだが、残念だった。会場で観戦のアハティサーリ大統領も同様だろう。この期間、主力選手を送りだしている国内リーグは休眠(北米リーグも同様だろう)。世界中のホッケーファンの視線がナガノに集まっているのである。常に勝利を期待されるトッププレイヤーは辛いものである。それにしても、ホッケーの世界水準は遠く高い。
 一方、ヘルヴァンタは土曜の対ヴィーニッカ戦を11ー0で圧勝した。この試合、ヘルヴァンタは攻撃の連携が極めてよく、試合時間のほとんどは相手陣地内での展開、キーパーは暇そうであった。残すは火曜日の最終戦のみである。智がアイスホッケーの試合に参加すること自体、次回が最後だろう。ようやく、チームメートの足手まといから脱却しつつあるのに、少々残念である。

 
(コート)       (智)  

(サウナの効用)

 昨年末にひいた風邪は、直るまでに約1ヶ月かかった。熱はなく、寝込むほどではないのだが、鼻水と軽いセキが止らない。薬は飲んでいないし、風邪と呼ぶべきか際どいところだが、気分のすぐれない状態が続いく。私だけでなく、家内も素子も同様だ。家族で元気なのは智だけ。お日さまに会えなかったことが原因のような気がする。1月末から晴れて青空の見える日(気温は低く、屋外に居ることには覚悟が必要な日)が多くなったが、11月〜1月の日照時間は月に数時間という少なさだったからである。カゼが直ったのも1月下旬、晴天が見え始めてからである。マラさんは異説をとなえる。フィンランドには低温を好むウイルスがたくさんいて、低温では体内の抵抗力が落ち、症状が長引くとのこと。彼もよく風邪を引くから、その説は安易に否定しにくいが。はたして、初めてフィンランドの冬に出会った我々は、そのようなウイルスのえじきなのだろうか。
 ところが、そんなときでも、土曜日の夜サウナに入った後は、比較的症状が良くなる(気がする)。もしかすると、この体調不良は、夏の間に十分に汗をかいていないことが理由なのかもしれない。日本では、普通、夏の間に座っているだけでも十分汗をかく機会があったが、空調の効いた室内で長い時間を過ごした年は、秋口に咳が止らなかったことがある。今年の夏は(フィンランド観測史上最も暖かい夏だったとはいえ)汗をかいた記憶がなく、誠に快適で過ごしやすい夏だった。どちらかというと夏を経験しなかったと言ったほうが正確かもしれない。そのツケが今ごろ来ているのかもしれない。サッカー、ホッケーと家族の中で唯一スポーツに汗を流している智だけが、カゼをひかないのも納得できる。
 論理の飛躍もデータ不足も気にせず勝手な空想を働かせてみると、サウナとは、普段の生活では汗をかくことのできない北国の人々が、自らの健康を守るために生み出した発汗装置なのだろう。定期的にサウナに入って汗をかき、新陳代謝を即すことでかろうじて健康な生活を保っているのではないか。フィンランド人にとって、サウナは好き嫌いの問題ではなく生活必需品なのかもしれない。
 日本でも、空調完備の屋内のみで生活し、夏に汗をかかない人々は、サウナの定期的な利用を真剣に考えた方が良いかもしれない。ただ、サウナとウインタースミングの併用は(マラさんに言わせると、サウナにウインタースイミングは不可欠だとなるのだが)、自分でも試したことがなく、体調不良に効果があるのか不明である。サウナは美容のため(サウナで痩せることができないことは、フィンランド人の体型が証明済み?)ならず。

 
(真冬でも凍らないタマー運河)


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