図書館の本まで大宮から奪うのか!?
大宮図書館が危ない!
歴史資料や新聞縮刷版など5000冊が浦和へ!?


さいたま市では今年度、市民文化部門予算164億円のうち、実に93%の153億円をつぎ込んで、浦和駅東口に中央図書館やコミュニティセンター、市民活動サポートセンター、国際交流センター等を建設しており、70万冊の蔵書スペースを擁する中央図書館が11月29日にオープンする予定です。

この中央図書館はさいたま市内にある図書館の頂点に立つような存在とされ、6月議会の一般質問では、市内各図書館で所蔵している郷土史料や行政資料を集中させる計画が明らかになりました。

さっそく大宮図書館や中央図書館開設準備室、教育委員会などで調査したところ、すでに大宮図書館では5000冊、与野図書館は4000冊、岩槻図書館は1700冊の本がリストアップされ、浦和の中央図書館へ移されようとしていることがわかりました。

この計画が実施されれば、大宮の住民が大宮の歴史を調べるにも、浦和まで行かなくてはなりかねません。同様に、岩槻の住民が岩槻城の歴史を調べるにも浦和へ行かなくてはならないことになります。

「大英博物館」的な発想の中央図書館はいらない!

自治体としては合併し、一つの「さいたま市」になったとはいえ大宮と浦和、与野、岩槻はそれぞれ独自の特色を擁し、異なった歴史を歩んできた街です。

現代の日本は中央集権化が進んだとはいえ、琉球王国の史料は沖縄に、薩摩藩や土佐藩の史料は鹿児島や高知に残されているように、歴史資料はその歴史を育んできた地域に残されてこそ、有効に活用されるのです。支配下に置いた地域の歴史遺産を片っ端から略奪して一堂に揃えた「大英博物館」的な発想の中央図書館はいりません。

合併によって大宮市役所は区役所に格下げされ、情報公開コーナーでは過去3年分の資料しか保存されなくなりました。それでも旧大宮市時代の『市報おおみや』や市議会の議事録、各種統計書などは大宮図書館で閲覧することができますが、これらの資料も中央図書館へ移されようとしています。

大宮住民の力で大宮図書館の本を守ろう!

また大宮図書館には明治以降の新聞のバックナンバーが、縮刷版やマイクロフィルムなどの形で所蔵されていますが、これらも中央図書館へ移される計画です。子供たちが30年前、50年前の出来事を調べる際に、新聞縮刷版の利用は不可欠ですが、このままでは浦和へ行かないと過去の新聞を閲覧できなくなります。

浦和には県立図書館が存在し、明治以降の新聞はここにも保存されています。浦和の住民は県立図書館へ行けば過去の新聞が閲覧できるのに、大宮図書館の新聞縮刷版までわざわざ浦和へ移す必要はありません。

さいたま市が発足して以来、開発予算は毎年のように浦和へ集中しているほか、大宮の病院や保健所、商工会議所などが次々と浦和の方へと移されています。このうえ、図書館の本までも浦和に集めようとする「浦和中心・浦和優先」の相川市政の横暴を断じて許すわけにはいきません]

7月6日、教育委員長に「大宮図書館の蔵書を『中央図書館』へ移管しないよう求める請願」を提出しましたが、大宮図書館の蔵書を守るためには多くの大宮住民の力が必要です。合併後、いったんは浦和の荒川河川敷に移されて中止になった大宮花火大会が、住民からの苦情で今年から復活したように、大宮住民の力で大宮図書館の本を守りましょう。私も全力で闘います!


「大宮の歴史をなぜ浦和に」 元大宮市長からもメッセージ

大宮図書館の蔵書移転問題について、元大宮市長の新藤享弘さんからメッセージをいただきました。

「大宮図書館の蔵書が浦和へ移されると聞いて、大変驚きました。大宮の歴史の資料をなぜ浦和の中央図書館に持って行かなければならないのでしょうか。大宮の方々が地元の歴史を調べるにも、大きな不便をかけるのではないのでしょうか。このような一極集中はあまりにも好ましくないと思います」


教育委員長宛てに請願を提出しました

請 願 書

さいたま市教育委員会委員長 殿

大宮図書館の蔵書を「中央図書館」へ移管しないよう求める請願

請願の趣旨

 大宮図書館が所蔵する郷土史料、行政資料、新聞縮刷版などを、浦和の「中央図書館」へ移管するのは止めてください。

請願の理由

来る11月29日、浦和駅東口に「中央図書館」の開館が予定されています。これに伴い、大宮図書館から郷土史料、行政資料、新聞縮刷版など約5000冊の蔵書が移管される見込みだと聞いております。これは大宮地区の住民にとって極めて重大な不便をもたらす措置であり、中止していただきたいと思います。

・郷土史料について
 大宮の住民の間では、近年「大宮学」の連続講座が自発的に開催されるなど、大宮の歴史を学びなおそうとの機運が高まっています。大宮の歴史に関する史料を最も多く閲覧するのは大宮の住民であり、大宮の歴史史料は大宮図書館にあってこそ有効に活用されるものだと思います。

・行政資料について
 各区役所の情報公開コーナーでは、直近3年間の資料しか保存されないことになっており、大宮区役所でも旧大宮市時代の資料は閲覧することが出来ません。大宮図書館が所蔵する旧大宮市の市報、市議会だより、議事録、予算書、パンフレット等各種行政資料が浦和の「中央図書館」へ移管されると、大宮地区の住民は大宮で旧大宮市の資料を閲覧することができなくなります。

・新聞縮刷版について
 大宮図書館では明治以降の新聞のマイクロフィルムや縮刷版が保存されていますが、これらが「中央図書館」へ移管されれば、大宮の子供たちは東京オリンピックやベトナム戦争、第二次世界大戦など歴史的な出来事について、当時の報道資料を地元で調べることができなくなり、教育上大きな問題があると思います。一方で、浦和では県立図書館に明治以降の新聞のマイクロフィルムや縮刷版が保存されており、こちらでの利用が可能です。

 さいたま市の図書館でも、インターネットを利用した蔵書等の検索・取り寄せサービスが充実されると聞いていますが、それならば各地域の歴史的な史料を1ヵ所に集中配置させる必然性はなく、それぞれ他地区の図書館から需要に応じて取り寄せるシステムを充実させれば良いはずです。

 図書館とは地域住民の教育と文化の発展に寄与することを目的としたものであり、「政令指定都市にふさわしい風格」に主眼を置いて「中央図書館」に蔵書を集中させるようなことがあってはなりません。特に浦和には郷土史料や新聞縮刷版等が充実した県立図書館が存在しており、「中央図書館」の蔵書選定においては、県立図書館の蔵書との兼ね合いや旧4市の地域バランスを考慮したうえで、慎重に行うべきだと考えます。

 以上の件について、1ヶ月以内に文書による回答を求めるとともに、教育委員会での意見陳述を要望します。

     平成19年 7月 6日

さいたま市北区東大成町2-60-4
吉田一郎



 
 
 

2007年8月 やっぱり大宮市民の会発行
『吉田一郎市政レポート 2007年8月特別号』より

 
 
 

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