白いたんぽぽ >

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白いたんぽぽ
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- 鷲宮で見つけた白いたんぽぽ。本で読んで存在は知っていたけれど、見るのは初めてでした。
このたんぽぽがキーワードになっていた本は、加納朋子『白いタンポポ』(『ななつのこ』東京創元社・1998.8.20初版 所収)です。このなかに興味深い話があります。北原白秋の「廃れたる園に踏み入りたんぽぽの白きを踏めば春たけにける」をめぐる話。これは「荒れはてた、わが家の庭に踏み入ってみると、春の草が青々と生え、花を落としたたんぽぽが白い綿毛をつけている。靴にふれて散る綿毛をみると、逝く春ということをしみじみと感じる」と取られているようだけど、ここに反旗を翻します。「春たけにける」の「ける」は「けり」の連体形なので、これは連体止めという修辞法を用いているので、意味は「けり」でとります。間接過去もしくは詠嘆の「けり」ですが、"これは自分の庭での出来事である"、"活用語の連用形につくときはほぼ詠嘆"ということを念頭に置いて訳すと「春も盛りであることだなあ!」となるわけ。つまり、たんぽぽは綿毛じゃなくて、今まさに咲き誇っている状態なのではないか。なのに、なぜ「逝く春」とされてしまったのか。これには、タンポポは黄色いという先入観が、白い=綿毛を余儀なくさせるからです。
白いたんぽぽは、西日本の一部に生息するので、白秋のいた柳川にあっても不思議ではありませんね。ただ、この写真は、埼玉のてっぺんで見つけたので、だいぶ北上しているのだと思います。きっと気をつけていればあなたもこのたんぽぽにめぐり合えるかもしれません。
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