ジョウビタキ
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Last updated on 2011/02/14


 2011年1月21日、ジャガイモを植える準備で畑を備中鍬で耕していたら、近くの柿の木に小鳥がとまりました。スズメよりやや小ぶりで灰褐色。丸々としてアニメの小トトロのような風貌です。どうやらジョウビタキのメスのようです。

 一息入れようと近くの畦(あぜ)に腰を下ろすと、耕したばかりの畝(うね)へ飛んできて、土中の虫をついばみ始めました。人間が農作業をしたところには餌があると心得ているようです。

 2枚目の写真は、備中鍬の柄にとまった後姿です。距離は2〜3b。作業を再開すべく腰を上げると、サッと飛び去って柿の木に戻り、再びこちらの様子をうかがっていました。

 

 このメスはその後も私が畑へ行くと必ずに飛んできて、手の届くようなところまで寄ってくるようになっていました。それが2月7日以降は姿を見せず、代わり(?)にオスが現れました。どうやら、新手(あらて)のオスが縄張りを奪ったようです。次の写真はそのオスです。Wikipediaによると、ジョウビタキは縄張りを作って同種を排斥する習性があり、非繁殖期には異性個体でも攻撃するそうです。


 このオスも、私が備中鍬で畑を耕し始めるとサッと飛んできて、地表に現れたミミズや虫を食べ始めます。しかし私が少し離れた場所で休憩していると、どこからともなくツグミが一羽飛んできてそれを追っ払いにかかりました。ツグミはジョウビタキより大型で、体格から見てジョウビタキに勝ち目はありません。ジョウビタキ(オス)は近くの柿の木へ逃れました。

 ツグミは、そのジョウビタキ(オス)を視野に入れながら、私が耕していた畝(うね)で悠々とエサをあさっていました。ジョウビタキ(オス)はしばらくしてどこかへ飛んでいってしまいました。「あきらめたのかな」と思っていたら、さにあらず。いったん飛び去ってツグミの視界から消え、ツグミの背後に回り込み、死角になる畝の谷間をたどって、歩いてえさ場に近づいていました。そして首尾良くえさを見つけて食べ始めると、ツグミがそれに気付いて再び追っ払いにかかります。それを3度ほど繰り返すと、ツグミはエサ探しを止め、縄張りの見張りに専念するようになりました。そうなるとジョウビタキ(オス)もなかなか近づけません。

 しかし私が作業を再開すべく近寄るとツグミは逃げ去ります。するとジョウビタキ(オス)は嬉しそうに私の間近までやってきて耕している鍬(くわ)をかいくぐるようにしてエサを探します。ツグミは臆病(用心深い)なので、私の周囲を動き回りますが5b以内には近づきません。それを尻目にジョウビタキ(オス)は私の足元でミミズを食べていました。私はジョウビタキ(オス)の用心棒にされてしまいました。

 ジョウビタキの「人なつこさ」は、単なる特性ではなく、生きていく上で不可欠な特技のようです。ヒトの社会でも似たような世渡りをする個体を見かけますが…。

 下の写真はオスのジョウビタキ。ツグミの写真はこちら。 →ツグミ



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