ヤグルマギク(矢車菊)
Since 2001/08/20



 一般にヤグルマソウといわれている花です。正しくはヤグルマギクです。ヤグルマソウはユキノシタ科の別の植物です。

 ふつうは秋に種をまいて、翌年の春に花を咲かせます。それが何故「8月の花」かというと、家内が関西電力さんからもらった種子を、私が6月中旬に畑の隅に播いたところ、8月に下の写真のような花が咲いたのです。撮影が2001年8月19日なので、8月の区分に入れました。なお種子の袋には「八重矢車草」と書いてありました。

 4枚目の写真の花に付いている昆虫は、花を食べているように思えます。3枚目の写真も、よく見ると左端の花の上に同じ昆虫が乗っています。

(写真はクリックすると大きくなります。)

 週刊朝日百科「世界の植物6」(朝日新聞社)は、ヤグルマギクを、古代エジプトとの関係を中心に、次のように紹介しています。

 1925年、10余年の年月をかけてエジプトの王家の谷を発掘していたイギリスの考古学者カーターは、ツタンカーメン王のミイラに面会することができた。このとき、王の棺のなかには、3300年を経たヤグルマギクが、灰色になってはいるものの、形をくずさずに残っていたという。このことから、ツタンカーメン王の埋葬はヤグルマギクの咲く春であり、その死は、ミイラを作成するに要する70日をさかのぼった1月ころだったろうといわれている。ツタンカーメン王の調度品にはヤグルマギクの模様がいくつも出てくるし、ほかにもテーベの遺跡にヤグルマギクの描かれているものがある。

 ヤグルマギクは、地中海沿岸から西アジアの原産で、古代エジプト以来装飾に用いられた。イタリア・ルネッサンスの画家、ボッティチェリの作品「春」にも、花の女神フローラの頭を飾る花輪や服の模様として描かれている。小麦とともに分布を広げ、小麦畑の雑草として全ヨーロッパに見られたが、現在では除草剤で減少した。かつてはドイツの国花であった。日本へは幕末に入り、ふつうに栽培されている。


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