00年6月28日                      〈毎週水・土曜日発行〉
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              ☆小説の作り方!16号☆
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フィクションを書く利点は、復讐することができるということです。私は弁護
士、検事、判事、政治家に復讐しました。ただ彼らを勢揃いさせて、撃ち殺し
てやったのです。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/     ジャン・グリシャム
        「小説家・ライターになれる人、なれない人」同文書院から
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 こんにちは。
 選挙に行かれましたか? けっきょく自民党主導の政界は変わりそうにあり
ませんね。
 ああいう政治のやり方を見ていると、最高学府をでた人たちが何をやってい
るんだろうって憂鬱な気持ちになりますね。
 討論会をやっていました。登場した政治家たち。対立しているように見えて
も、裏では、なあなあで、自分たちだけの世界を作っているんじゃないかとお
もえてきます。不気味な気持ち悪さを感じました。
 小説でいえば、登場人物たちなんですが、みんな悪役です。そうとしかおも
えない顔をしている。肥大したプライドと卑小なへつらいの顔つきで。
 それでも庶民には選挙権の1票という武器しかないですものね。
 その朝、鹿児島は大雨でした。
 床上浸水した家のそばで腰まで水に浸かってたたずんでいたおばさんの映像
を見ました。たいへんだな、と同情します。がんばって。
 権力の行方を論議する一方ではこういう現実がある。しかたないことなんで
しょうか。

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 「小説を作る」ということを語るときにいろんな用語を使っています。
 テーマ、プロット、ストーリー、視点、リアリティ……
 それらの用語にはそれぞれの意味があります。
 でも、それらはひとつひとつが違うことを言っているようでありながら、け
っきょくは同じところに収束する気がします。
 テーマを語ればプロットに行き着くし、プロットを語ればストーリーの意味
を詳しく言っていることになる。
 小説の用語って、ほんとうにひとつのことに行き着く。ただそれを言い替え
ているようです。それを巡って言い替え集を作っているような気がします。
 このただひとつのことって……
 それの答えは書く人のなかにあるのです。

 今回はドラマってなんだろうということを考えます。
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      ■人間の葛藤、対立がドラマを生む■
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 これはわざわざ言うこともない周知の事実かもしれません。シナリオを書く
人はこれをよく「枷」という言葉で表現します。その状況を縛るものですね。

 ある場所があって人が生きている。
 ロビンソン・クルーソーで無い限りひとは他の人との人間関係のなかで生き
ています。いえ、ロビンソンでさえ記憶にある社会を忘れず生きたのです。
 ひとは孤独では生きることはできない。これは真実です。
 愛するにせよ、憎むにせよ、ひとは他の人と関わざるを得ません。
 そこにドラマが生まれます。
 ドラマとは突き詰めて言うと、人間関係のことです。
 
 小説を書くためには、葛藤とその解決というプロットが必要です。
 これは書くときの基本的公式です。

 ところで、葛藤や対立とはなんでしょうか。
 言葉としては知っていても、考えればわからなくなる。もっとはっきりさせ
ることが必要ですね。
 ぼくらは小説を書かねばなりません。ですから、それをもっと具体的に利用
するために、言葉のことを知っておかなければなりません。
 そうすれば、プロットを作るときに役立つでしょうし、シーンなどを考える
ときにも役に立つでしょう。

 では、広辞苑で調べてみましょう。

【対立】
二つのものが反対の立場に立って張り合うこと。「意見が―する」「―候補」

 これは簡単な意味でした。わかりやすいです。
 葛藤はどうでしょうか。

【葛藤】
(葛かずらや藤のつるがもつれからむことから) 
1 もつれ。いざこざ。悶着もんちやく。争い。「両家の―がつづく」
2〔心〕心の中に、それぞれ違った方向あるいは相反する方向の力があって、
その選択に迷う状態。「心の中に―を生じる」「心理的―」
3〔仏〕禅宗で文字言語のこと。また、公案のこと。

 もっとプロットやシーンを作るときに役立てるために、類語辞典もひいてみ
ましょう。ぼくのは「小学館・使い方の分かる類語例解辞典」です。

【対立】
対立[たいりつ]/鼎立[ていりつ]/確執[かくしつ]【関連語】孤立[こ
りつ]【共通する意味】互いに自らの立場を譲らないこと。
           【英】opposition
【葛藤】
 「葛藤」をひくと、不仲が出てきました。

不仲[ふなか]/不和[ふわ]/仲違い[なかたがい]【関連語】反目[はん
もく]/葛藤[かっとう]/軋轢[あつれき]
【共通する意味】仲がよくないこと。【英】discord

 このへんの関連する言葉を見てみると――不仲、争う、もめ事、決闘、内輪
もめ、紛糾、角逐、逆らう、相手取る、競り合う、物別れ、絶交、仲間はずれ、
仲裁――

 ほんとうは、使い方の例やその言葉の意味、関連語について書いてあったの
ですが、文章を増やすために広辞苑、類語辞典をひいたわけではないので、カ
ットしました。
 これでわかりました。
 小説を書くときには、具体的な場で、具体的に行われる行為を想像して書く
ことが必要だ、ということがです。
 これらの類語辞典での言葉からひとつのシーンや記憶が立ち上がってきませ
んか?
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 ここでまとめてみましょう。
●ドラマを作るのは人間の関係、葛藤、対立だ。
●それは具体的場面で行われる。
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 また、小説を作ろうと考えるときに、その行動の基にあるものは何かを考え
ておかなくてはなりません。
 登場人物の行動には動機が存在するんです。
 動機がないような行動はないんです。
 小説を読んでいて「?(はてな)」と首を傾げるのは、その登場人物の行動
の動機がわからないときです。
 つまり、必然性が感じられない。作者の都合でストーリーを作ってしまって
いるからでしょう。
 そうなるとリアリティからも離れてしまいます。
 登場人物には行動を促す強い動機が必要です。

 ストーリーを押し進めるものは人物の行動の動機です。それは、人間の持つ
欲求と言い替えてもいい。

 そしてそれは次のものを生み出すのです。
 恐怖や、行動への困難や葛藤。

 人は誰でも嫌なことや、起こって欲しくないことへの恐怖感を持っています。
 それらは人間の行動を促すマイナスの要因といえます。
 現実社会はそれらで満たされていると言ってもいいとおもいます。
 心理的には愛情を失うことへの恐怖、信頼をなくす恐怖。
 社会的には社会的立場を失うことへの恐怖。
 肉体的には命を失うことへの恐怖。

 これらがドラマを作り上げます。そして人間関係を対立、葛藤の基へたたき
込むのです。
 これはわかりますよね。まったく現実社会を反映しているのですから。
 ほとんどのストーリーはこういう人間の恐怖へのあがきとして作られます。
 人間関係の対立、葛藤の過程として語られます。
 それは行動の困難を生み出します。

 小説の心理的側面の構成であるプロットは、その行動の困難の発見と解決で
ると言ってもいいかもしれません。
 困難を乗り越えなければ恐怖が解消できない。
 そこにプロットの秘密があります。
 困難を乗り越えなければならない、と主人公に決意させること。
 目標を持ち、それを実現しようとすることで現実を少しでも変えること。
 これがプロットです。

 先ほどは人間の行動はマイナスの要因から引き起こされることが多いと言い
ました。
 でも、ここにプラスの要因で行動する人間がいます。
 主人公です。
 プラスの要因とは、理想、愛、目標への意志です。
 プロットとはまさしくマイナスの要因をプラスの要因で否定し去ることです。
 
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  人物と人物の対立、葛藤。人間の関係がサスペンスを生み出します。これ
は娯楽作品だけの専売特許じゃないんです。

 読者のことについて話しましょう。
 読者はその小説のテーマである葛藤を見つけると、登場人物を分け始めます。
この人物は主人公にとって、敵なのか、味方なのか。
 そして次にどんな動きがあるか、どんな解決方法があるかを考え始めます。
 読者も主人公が体験することを追体験し、同じように葛藤の解決、矛盾の解
決を考えていくのです。
 それで最後にクライマックスがやってきます。
 そのクライマックスが読者の想像を超えておもしろくないと、がっかりして
しまうのです。
 心理的に主人公に荷担していただけに、割り切れない不満が残ってしまいま
す。
 クライマックスは主人公の人間性、敵の人間性がいちばん表れるところです。
 ですからおもしろいクライマックスを作るためには、魅力ある登場人物を作
り上げておく必要があります。

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「出発点になるアイディアが浮かんだら、何はさて置き対立の展開という視点
から見直して、『このアイディアから深刻な状況におかれた人物が生み出せる
だろうか』と自問する。答えがイエスなら万事上々だが、ノーだったらそのア
イディアはお蔵にする。少なくとも今のところは」
        「ミステリーの書き方」講談社文庫 ローレンス・トリート

 これは小説作りの常道です。
 それは正しいやり方なのですが、その通りしたからといって、読み応えのあ
る小説ができるとはかぎりません。
 小説は単に事件を描くものではないからです。
 小説は人間を描くものです。
 ですから、トータルな人間性の把握が必要です。
 どうすればいいんでしょうか?

 ぼくは心理学を学ぶことをお奨めします。
 人間性の研究をするんです。

 これはキャラクター作りには必須科目でしょう。

     ------------------
     ■心理学は必須科目
     ------------------
 2年まえですか「新世紀エヴァンゲリオン」が流行りました。
 ぼくは今でもエヴァのファンです。
 多くの評論家、心理学者がエヴァについて発言しました。ひとつのアニメと
いう意味を越えて現実を反映していたからでしょう。ぼくはそれらのエヴァ関
係の本をほとんど読んでいます。
 誰が好きですか? ぼくはやはり綾波レイだな。自己同一性障害のレイ。

 現代は神経症の時代だと言われています。
 かってないタイプの犯罪が起こってきています。監禁殺人。大量殺人。17歳
の犯罪。死への想像力が衰えてきたのか――あまりにも簡単に人の命を奪う。
殺人を体験してみたかった――というだけの理由で――これなんかは、どう考
えていいのかわかりません。誤ったヒロイズムというのか、歪んだナルシズム
というのか。そういえばストーカー犯罪も異常性を感じます。
 こういう時代、小説を書かないまでも、人間を考えるのに心理学的知識は必
要でしょう。

 心理学とは違いますが、カフカは実存哲学の本を読んでいたから、ああいう
小説が書けたといわれています。
 村上龍も最新の学説を小説に取り込んでいます。
 村上春樹も心理学に興味を持っているようです。
 多くの小説家は自分のテーマを持つ過程で学問的分野との出会いがあるよう
です。
 最近の多重人格をテーマとした小説をみてもわかるように「人間とは何か」
を考えていくとそういうことに接近せざるを得ないようです。

 心理学は限りなく枝分かれしてきました。いったいいくつあるのでしょう。
 たぶん現代社会の要請に応える形で範囲が広がっていったからでしょう。あ
なたの見ているものに名前を付けたらそれが○○心理学となる、ぐらいに。
 大きく分けて、知覚系、認知系、発達系、医療系、応用系と幹があるようで
す。ですから、どうぞ自分が興味を持っているところから入っていってくださ
い。

 小説のキャラクター作り、プロット作りに役立てるために、心理学を学ぶの
はいいことです。
 キャラクター作りには性格心理学の本を読めばいいとおもいます。
 プロット作りには社会心理学。精神分析学。

 知ってました? 性格というのは自分で思いこんでいる場合が多いのですが
(それを自己認識というそうです)場面によって変わるのですよ。
 多くの人は「性格から行動が導かれる」と考えますが、そうではないことが
性格心理学の本を読んでいるとわかります。
 奥深いものですね。
 もともと性格学というのは歴史的には類型に分けていく類型論に基づいてい
るのですが――ガレノス、クレッチマー、シェルドンの流れがあって――ユン
グあたりからリビドーの作用する方向(向性)を考えるということがあって、
今はパーソナリティ特性を基にした特性論が一般的だそうです。

 血液型や星座占い、手相や果ては動物占いといろいろ登場しますけれど、ど
うやらそういう単純なものでもないようです。ぼくとしてはこういう占いのほ
うがおもしろいですけれど。

 対人関係のための理論を知ることも大事でしょう。
 サリヴァンの分裂病論。
 ベイトソンのダブル・バインド理論。
 
 ミステリーを書かれるかたは犯罪心理学が欠かせないでしょう。
 犯罪を起こすということはすごく複雑な要因で成り立っているということが
わかります。

 ここでは学問的なことを紹介するのが目的ではないんです。
 小説を書くために、人間の複雑さを納得しておく、という態度が大事だろう
とおもうのです。
 心理学の本はいろいろ出版されていて、それらを眺めるだけでもいい。
 きっとおもしろい発見があるとおもいます。
 それに小説を離れて、生き方に迷ったときに役に立つかもしれません。

 心理学にはライフサイクルという考え方があります。
 人間はその成長過程でいろいろな出来事に遭遇して、課題を与えられる、と
いう考え方です。さまざまな精神的葛藤や危機を体験し、それを越えることに
よって自己を実現していくということです。
 少年期、青年期、壮年期の危機をあげてみます。

【少年期】 
 登校拒否 
 いじめ 
 チック 
 
【青年期】
 青年期特有の苦悩 
 職業選択上の悩み 
 異性に対する関心と悩み 
 人生に対する苦悩や懐疑 
 家庭内暴力 
 摂食障害 
 潔癖症 
 精神分裂病 
 結婚の問題

【壮年期】
 自分の職業に対する疑問 
 転職の誘惑 
 離婚の危機 
 子供の登校拒否・暴力などの家庭問題 
 三世代間の葛藤 
 昇進うつ病 
 アルコール依存 
 
 こういうのって分類し、表にすることなんですが、それによって漠然と感じ
ていたものが整理されわかりやすくなります。
 小説を書くときに、こういうことを馬鹿にせず、まじめに考えてもいいんじ
ゃないでしょうか。小説の登場人物も、けっして現実の問題から逃れて存在す
るのではないからです。
 
 最後に余談ですが、ぼくの好きな心理学者マズローをあげておきます。

【マズローの欲求の階層論】
 フロイトの精神分析が、人間をネガティブな面から捉えたのに対してマズロ
ーは自己実現をする存在と捉えました。
 人間の欲求自体を否定しませんでした。それは階層的に高まっていくと考え
たのです。
 下部の欲求が満たされれば、成長を続け、ますます健康になると考えたので
す。以下が6つの基本的欲求です。

「生理的欲求」・・・・・空気・水・食物・庇護・睡眠・性 
「安全への欲求」・・・・安全・安定・依存・保護・秩序への欲求 
「所属と愛の欲求」・・・家族の中に居場所があり自分が愛されること 
「承認欲求」・・・・・・自尊心・尊敬されることへの欲求 
「自己実現」・・・・・・自分がなりたいのもへの欲求 
「自己超越」・・・・・・今までの、現状の自分自身を超えたいという欲求 

 最後は自己超越です。今の存在を越えること。
 マズローはトランスパーソナル心理学の源流を作った人です。

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 小説を書くことは、おそらく現実的なそれぞれの場所と、現実的な人間の欲
求と目的に支えられているのです。
 それを見据えましょう。
 人間の葛藤や、対立のドラマを書くのは難しいことです。でも、それを書き
終わったときに、作者もそのドラマを生きたのですから。
 次回は7月1日、「プロットの考え方」をお送りします。

◆◆まとめ◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
小説を書くために人間を研究しよう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ■編集雑記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 こんにちは。
 今晩は京都へ行きます。今、ビデオ「シン・デッド・ライン」を観ています。
 けっこうやらなければならないことが多いです。借りた「共生虫」もまだ読
み切っていません。13さん、すみません。もう少し待ってください。
 7月3日から鹿児島へ仕事に行きます。どうやらそのあいだはメルマガはお
休みということになりそうです。鹿児島から送る方法を考えてみたのですが。
2週刊ほど休刊になります。すみません。
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┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃落書き掲示板。なんでも書き込んで┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛
http://hpmboard1.nifty.com/cgi-bin/bbs_by_date.cgi?user_id=YHY11050

 ふとしたとき、気軽に書き込んでください。落書き感覚でいいです。ここで、
誰かがまた書き込む。そうしてなんとなく知り合いになれたらいいなとおもい
ます。
 そうだなあ。メルマガの感想や意見。読んだ本のこと。小説について想うこ
と。おれはこうやっているぜ、ということ。みんなに発信したい何か。ひとり
言でも――何でもいいです。
 アドレスはいりません。名前も匿名でいいです。
 非難や中傷の文章は管理者のほうで削除しますので安心して投稿してくださ
い。のんびり、ゆったり、ぼちぼちと、やりましょう。
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 ぼく個人にメールを送ってくださるならここです。
  ☆ミ         ★☆彡     ☆ミ       
            ☆ミ                           ☆ミ
            
   SAO  ヾ(^^ )
   今年のテーマは「いつも上機嫌で元気にやろう!」
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  て発行しています。( http://www.mag2.com/ )まぐまぐID:0000034024
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00年7月1日                      〈毎週水・土曜日発行〉
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              ☆小説の作り方!17号☆
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もしもあなたに外聞をはばかる秘密があるのなら、それを書きなさい。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/     キャロリン・マッケンジー
        「小説家・ライターになれる人、なれない人」同文書院から
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        ■プロットとは何かを考える■
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 こんにちは。
 三宅島が噴火しなくてよかったです。今回は行政の対応も早かったですね。
     ----------------
     ■プロットの定義
     ----------------
 プロットとは何か、を定義した言葉があります。
 これは一九二七年に書かれた小説家E・M・フォースターの『小説の諸相』
という本に出ている言葉です。

「プロットについて定義しょう。物語とは、時間の経過にしたがって事件を語
ることである、とすでに定義した。プロットもまた事件を語るものだが、因果
関係に重点がおかれる。“王が死に、次に王妃が死んだ”というのはストーリ
ーである。“王が死に、悲しみのあまり王妃が死んだ”というのがプロットで
ある」
 フォースターはさらにべつの例をあげています。
「王妃が死んだ。しかしだれにもその原因がわからなかった。だが、あとにな
ってそれが王の死を悲しむあまりだということが明らかになった」

 つまり、プロットでは事件の謎が明らかにされているのです。原因→結果の
流れ。この謎の解明はエピソードを作り出し、そのエピソードによって小説の
ストーリーが組み立てられています。
 これは起承転結という形式に当てはめられると、11号で言いました。
 ひとつのエピソードも小さな謎(問題)の解明です。そして起承転結という
小さなクライマックスをくり返し、全体として大きな事件の起承転結を構成し
ます。
 ここに書いてあるようにプロットとは謎をはらんだものです。「どうしてそ
うなったんだ」「なぜ、そうなるのか」という謎です。謎というより素朴にい
うと疑問ですね。
 これは読者が小説を読んでいるときに必ず考えていることだと前号で言いま
した。表面はストーリーを追いながら、読者にとって興味があり、作者に対し
て解答を求めているのは、この「なぜ」なのです。読者は納得がいくと読み進
めるし、疑問が解決されないと先を読むのを投げ出してしまいます。

 プロットは因果関係を書き表したものです。
 ですからストーリーのように表面にはっきり表れたものではありません。プ
ロットを作ることと、ストーリーを作ることとは似ているようでありながら違
います。エピソードの原因結果、エピソードと次のエピソードとの原因結果の
関係、事件の起承転結の原因結果を書き表したものです。
 「なぜ、こうなるのか」「だからこうなった」ということを書き留めておく
のは、作者がストーリーを構成する時に、重要じゃないでしょうか。

 それは小説世界の必然性をはずさないためです。
 読者は主人公と一体となって小説を読み進めます。主人公の心理を自分のも
のとして追体験しています。この場合、主人公の気持ちに共感したいとおもい
ながら小説世界に入り込んでいます。
 主人公は目的(目標)を持ち周りの環境や状況へ自分の行動で働きかけてい
きます。そして周りからの圧力、抑圧という反応――リアクションが帰ってき
ます。
 それが必然性(論理性)を持ったものでなくてはならないのです。誰が考え
てもこうなるのは当然だ、という必然性を持ったものでなくてはならない。そ
うでなければエピソードは絵空事になり、読者に馬鹿馬鹿しいとおもわれてし
まうのです。

 読者にとっておもしろいプロットとは何でしょう。
 それは何よりも主人公との一体感が持て、主人公の行動や気持ちに共感でき、
冒険がなされていることです。
 ドキドキ、ハラハラの波瀾万丈はおもしろい。でも、なぜ波瀾万丈はおもし
ろいとおもうのでしょう。それは主人公の心理に大きな振幅があるからです。
うれしかったり、悲しかったり、絶望的になったり、勇気を奮い起こしたり、
メリハリがあるからです。
 ぼくらの日常も平凡そうに見えて意外と振幅が多いのではありませんか。平
凡に何も感じないで生きている人は少ないのではないでしょうか。現実は手強
いし、複雑です。気分的に落ち込んだり、がんばらねばとおもったりをくり返
します。わけが分からなくなったりします。
 そんな時、小説を読めば、すっきりと整理され構成された状況のなかで主人
公ががんばっています。その主人公の心理を同じように体験できることで、読
者の現実も新たに組み直されるからでしょう。たぶんそれがおもしろいと感じ
る理由です。

     --------------------------------
     ■D・クーンツのプロットの考え方
     --------------------------------
 主人公がその世界でいかに生きていくかということが書かれたのが小説です。
 過酷な現実と闘う主人公。それは主人公が理想を求めるところから起こりま
す。主人公はけっしてへこたれません。理想主義者とも言えます。虚無的な性
格に主人公を設定しても読者にとってはそうなのです。
 小説世界での主人公が生きる公式というものはあるのでしょうか。
 それを書き表したものがクーンツのストーリーの作り方です。引用します。

「成功した小説の大多数が、同じストーリー・パターンを採用している。わた
しはこのパターンを四段階に整理してみた。いささか単純化しすぎたきらいは
あるが、本質的にはまちがっていないと思う。

1 作家は今まさに恐ろしい困難に遭遇しようとしている主人公を紹介する。

2 主人公はその困難を乗り越えようと努力するが、さらに深みにはまる一方
である。

3 主人公が穴からはいあがろうとすると、いろいろとやっかいなことが持ち
あがる。事態はどんどん悪化していき、ついに考えつかないほどの困難に巻き
こまれ、最悪の事態になる。多くの場合このトラブルは、主人公が問題を解決
しょうとあがくうちに犯した失敗や判断のあやまりがもたらしたものだ。失敗
やあやまった判断は、主人公の個性を形成している欠点や美点の相互作用から
生じる。

4 恐ろしい体験と耐えがたい状況によって、深く傷つき、変貌をとげた主人
公は、自分自身について、あるいは人間がつねに置かれている状況について、
なにかを学びとる。彼は取り囲まれている危険な状況から脱け出すためには、
自分がなにをすべきかをさとる。彼はなすべき行動を実行に移す。それは成功
することもあれば、失敗に終わることもある。しかし成功するほうが多い。と
いうのも読者は、ハッピー・エンドを好む傾向があるからだ。

 おそらく君は、わたしがストーリーの公式を提供したと思うだろうが、そう
ではない。
 ――むしろこれらは、小説を整理し、内容を充実させるうえで、最も満足す
べき融通のきく構造であると幾世代にもわたる作家たちによって立証された、
ひとつのパターンを提供しているのだ」
            小説の書き方」朝日文庫 ディーン・クーンツ
 
 困難――これをどう作るかが小説のおもしろさを決めます。
 ぼくたちが小説を読んで、何の問題も事件も感じることがなければどれほど
退屈でしょう。平凡で常識が満ち満ちている小説に魅力を感じるでしょうか。
 こういう小説は無いようにおもわれるでしょうが、意外とあるものなのです。
事件といっても目新しいものではなく、あるパターンを用いて作者が作ってい
る場合。そこでは主人公はスーパーマンで事件解決は一直線になされ、悪人は
魅力的ではなく、すべては常識の線にのってなされる。
 小説は登場人物の対立関係が深いほどよい作品です……
 ぼくはそれによって、現実に問題がどこにあるのか、明らかになるのを望ん
でいます。ぼくらがいる現実に対して新しい見方、新しい解釈を提出してくれ
る小説を読みたいのです。……あまりに文学的すぎるでしょうか?

     --------------------
     ■困難とは心理的危機
     --------------------
 主人公にとって“困難”とは何か、について考えてみましょう。
 それを考えることで、テーマとは何か、が明らかになるとおもいます。
 そうすることで小説の構成がよりし易くなるでしょう。
 16号に書いてあるような、葛藤、対立は書けそうもないとメールをいただき
ました。どうもぼくはファナスチックに声高に喋りすぎるきらいがあるので、
とても難しいことを書いていると感じられたのでしょう。

 6号にも書いたことですが、なにも対立、葛藤となるものは大きな事件でな
くてもいいんです。個人的なことでしかない恋愛の悩みも大きな事件だとおも
います。
 誰でもひとを恋したり好きになったりします。そのときに、相手に受け入れ
てもらえるだろうか、自分の想いが届くだろうかと不安になるとおもいます。
それが誰もが経験する正常な心理状態です。これは誰でもが体験することであ
り、悩むことでもあるので普遍性を持っています。
 その誰でもにとっての普遍性――それは大きな事件じゃないですか。

 人間は複雑です。美しい面を持っているかとおもえば、ひとに言えない暗く
醜い欲望を秘めていたりします。それを普段は押さえているのですが、何かの
拍子にもろに出してしまうことがあります。お酒を飲んだり、強いストレスを
感じたりしたときですね。
 また、いろいろと迷います。「人間、努力するうちは迷うものだ」と言った
のはゲーテです。
 こうしたほうがよくはないか? これは自分にとって損じゃないか? こん
なことを続けても何にもならない、そんなふうにいつも自問自答するのが人間
なのです。友情を信じていてさえ、どちらかと言えば自分のほうが可愛いので
す。エゴイストじゃないとおもいながらも自分を優先してしまいます。誰もい
ざとなったら助けてはくれないのだ。そんな孤独な心があるのも人間です。

 ひとつの場面でも選択肢は何通りもあります。何を選択するか? どうすれ
ば他人にも自分にもいいような選択をすることが可能なのか? そういう迷い。
 自分が追いつめられたときに、誰かを犠牲にしても浮かび上がるのか、それ
とも甘んじて過酷な条件を受け入れるのか?
 そういう困難にいつもつきまとわれています。
 困難とは具体的にいうと心理的な危機のことです。
 

 心理学者のV.E.フランクルが書いた「夜と霧:ドイツ強制収容所の体験記録」
(みすず書房)という本があります。この本の一シーンが忘れられません。

「その時私は或ることに気がついた。すなわち私は妻がまだ生きているかどう
か知らないのだ! そして私は次のことを知り、学んだのである。すなわち愛
は、一人の人間の身体的存在とはどんなに関係薄く、愛する人間の精神的存在
とどんなに深く関係しているかということである。彼女がここにいるというこ
と、彼女の身体的存在、彼女が生存しているということは、もはや問題ではな
いのである。もし私が当時、私の妻がすでに死んでいることを知っていたとし
ても、私はそれにかまわずに今と全く同様にこの愛する直視に心から身を捧げ
得たであろう」
 という言葉もあるのですが、ぼくが感動したのはある場面です。

 飢えのために窃盗や密告、裏切りが当たり前になった過酷な状況のなかで、
フランクルは自らも絶望のために人のために何かをする気力もないのにも関わ
らず、集まった人々に語りかける。どうかここを出て、愛する人が待っている
ところに戻っていくことを想像して欲しい、必ずそこに愛する人がいるのだと
思い浮かべてくれ……

 そうすることで彼らは死んだ方がましだという精神の危機を乗り越えたので
す。過酷な状況のなかでも人は気高くあることができるのです。

 また村上春樹の「ノルウェイの森」は直子とぼくが野井戸の話をしながらふ
たりで散歩するシーンから始まります。
 ぼくはつい「肩の力を抜きなよ――」と言ってしまいます。
『「どうしてそんなこと言うの?」と直子はおそろしく乾いた声で言った。 
     ……中略……
「私はあなたが考えているよりずっと深く混乱しているのよ。暗くて、冷たく
て、混乱していて……ねえ、どうしてあなたあのとき私と寝たりしたのよ? 
どうして私を放っておいてくれなかったのよ?」
 我々はひどくしんとした松林の中を歩いていた。道の上には夏の終わりに死
んだ蝉の死骸がからからに乾いてちらばっていて、それが靴の下でぱりぱりと
いう音を立てた』

 これも、日常と変わりないシーンなのに、直子の心理は危機的状況にありま
す。心理的な危機は何気ない現実のさまざまな場面にもあるということがわか
ります。みんなそういうところで生きているのではないでしょうか。
 表面は何事もないように見えながら裏側には人を巻き込む暗いエネルギーが
溜まっている。何を選択したらベストなのかは誰にもわからない。ですから葛
藤がある。迷いがある。

 そういう心理的な困難をテーマにして小説にしましょう。
 そうすることによって冷静に問題をみることができるし、隠されたものが明
らかになる糸口になる。
 読者にとってみれば、小説で描かれた他者の人生に参加できる。それが小説
のおもしろさだとおもいます。

     --------------------
     ■小説は想像力の解放
     --------------------
 人間は複雑な動物です。
 欲望は人間の行動の動機です。しかし、動機が行動にぴったりと対応してい
るとはかぎりません。美しい欲望が美しい行動に対応しているとはかぎらず、
醜い欲望が醜い行動に表れるとはかぎらない。捻れて表現されるのです。
 ボランティアや寄付という行動の裏に他人に対する支配欲や征服欲が隠れて
いることもあるし、幼児虐待という悲惨な行動のきっかけになっているのは、
幼いこどもを可愛がる方法を知らないだけかもしれないのです。
 どんなにすばらしい人間にも暗黒の部分が存在します。
 
 異常な殺人や犯罪にすら、理解できない動機というのはないとおもいます。
むしろ、ぼくたちのそういう暗いものから目を背けたいという気持ちが真実を
覆い隠すことになっているのかもしれません。
 でも普通であることと異常であることとの差はそんなにないのじゃないでし
ょうか。
 よく考えてみれば、この自分の暗黒の部分で、人を憎み、差別し、裏切って
生きています。ただそれを行動に移さないのは社会のタブーとなっているから
です。この規範がなければ怖ろしく悲惨な自由しか存在しないことになります。

 人間はこの暗黒の欲望をどこで慣らし、手なづけているのでしょうか。

 ぼくらがじっさいに殺人を犯せば自らの身を破滅させるだけです。
 現実に破滅せずにそれを行う方法があります。それが小説を書くことです。
または読むことです。
 想像でなら、殺人でも相手を傷つけることも許されます。相手を憎むことも
悲惨な状況に貶めることも許されます。そういう暗い快楽の面が小説や他の提
供される娯楽にあることを認識しておくべきです。現実に行えないひどいこと
も想像でなら許されるということ。

 しかし、うまくしたものです。
 この人間の想像力というものは、相手の立場に自分を立たせなければうまく
機能しません。
 人間関係が加害や被害に分けられるとするならば、加害者や被害者の立場に
立たなければうまく描くことができません。ここに想像力の不思議があります。
 想像力とは結果的には相手を思いやる力なのです。
 これは何かに似ています。そう、愛です。憎しみや恨みを持って描き始めた
ものが、けっきょくは相手の立場を思いやり、理解することになる。
 よくできた小説はそんな働きを持っているのではないでしょうか。

 ホラー小説を好む人がいます。なぜ、わざわざ恐怖を体験したいとおもうの
でしょうか。それは恐怖心を昇華させるためでしょう。スティーブン・キング
は恐がりで夜でも部屋の明かりはつけて寝るそうです。
 作家だけではなく読者も自分のなかに閉じこめられているマイナスの要因を
解放したいとおもっているのではないでしょうか。
 
 小説を書く場合、登場人物は作者の分身です。
 主人公は作者のプラスの側面を代表し、対立するものはマイナスの側面です。
 自分のなかのいやらしく意地悪なところを掘り起こし、主人公と対決する敵
に投影するのは辛い作業です。
 でもそこをまっすぐに見据える。
 そうでないと小説はおもしろくならないのじゃないですか。悪が作者と関わ
りのない第三者のものだするとあまりにも平坦にならないですか。
 そうなれば苦しみもない代わりに、魅力のないものになってしまう。
 作者のなかにある善の面も悪の面も吐き出して魅力あるストーリーを作って
ください。

 クライマックスは主人公を追いつめて最悪の過酷な状況を作り出さなくては
なりません。小説は人間的なものと非人間的なものとの戦いです。
 最後はハッピーエンドに終わるにせよ、アンハッピーなままであるにせよ、
読者に強烈な印象を残すものではなくてはならないのです。

-----------------------------------------------------------------------
 今回はここまでです。ぼくなりの、プロットとは何かを考えました。
 次回から「発想、アイディアを得る」に入っていきます。
 3日から仕事に行くので、7月5日の18号は、3日に発信したいとおもいま
す。少し早めです。
◆◆まとめ◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
自分のなかの悪の部分を見据えてみる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ■編集雑記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○CHIEさんのメールマガジン「JAM」を紹介しますね。まぐまぐに新規登録
マガジンとして載りました。ジャズ初心者向けに優しく書いていくそうです。
よければ購読をお願いします。まぐまぐID:0000038429です。
 こちらでも登録できます。創刊号サンプルがおいてあります。最初はご挨拶
なので構えて堅いけれど、これからきっとおもしろくなるはずです。
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○3日から仕事で鹿児島へ行きます。帰ってくるのは14日の予定です。19号は
そのときに発信します。2号分のお休みをいただきたいとおもいます。よろし
くお願いします。
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誰かがまた書き込む。そうしてなんとなく知り合いになれたらいいなとおもい
ます。
 そうだなあ。メルマガの感想や意見。読んだ本のこと。小説について想うこ
と。おれはこうやっているぜ、ということ。みんなに発信したい何か。ひとり
言でも――何でもいいです。
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い。のんびり、ゆったり、ぼちぼちと、やりましょう。
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 00年7月5日                      〈毎週水・土曜日発行〉
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
              ☆小説の作り方!18号☆
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
どうやってするかって? 手探りでやるだけさ。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/     アルベルト・アインシュタイン
        「小説家・ライターになれる人、なれない人」同文書院から
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
       ■発想、アイディアを得よう・前編■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 こんにちは。
 発想やアイディアを得ることについて考えてみたいとおもいます。
 この号での発想というのはモチーフを得るということと同じです。
 たぶん「こういうものが書きたい」という漠然とした想いというのは持って
おられるとおもいます。それを「おっ、これなら書けそうだ」というところま
で高めるには……
 これは気持ちというだけで抽象的な問題かもしれません。
 モチーフを手に入れたらどう書くべきかということが待っています。そうな
ると、考え方の技術というのも必要になる。そしてそれは技術の範囲なのです
が……
 ここでは漠然と自分に訪れてくる、「こんなものを書いてみたいな」という
アイディアがどうした場所で生ずるのかを見てみたいのです。
 
 讀賣テレビが製作している「最後の晩餐」という番組がおもしろいです。こ
れは関西だけにしか流れていないでしょう。土曜の深夜1時、見ることができ
ます、今夜も見ていたんだけど――出演者は鶴瓶、浜村純、中島らも、キダタ
ロー、石野さん(名前は知らない)
 どういうふうかというと、彼らが背中合わせに輪になって椅子に座ります。
そして何も書かれていない白い本を回します。それを順に手渡しながら即興で
語るのです。ようするに、映像でやる即興リレー小説なんです。
 何がおもしろいかというと、前の人のを受けてその場で作るものだから、
はちゃめちゃなストーリーになるわけです。純文学的雰囲気で始まったかとお
もうと、ミステリーになり、あげくはファンタジー、SFになる。何でもあり
なのですね。
 おもわずお腹を抱えて笑ってしまう。またそれが狙いなんでしょう。
 苦し紛れにめちゃくちゃな話を作ってしまう、その馬鹿馬鹿しさと、切実な
様子が笑いを誘う。
 それを見ていて、ふっとおもうのですね、この開放感は得難いものだなと。

 ぼくは小説を作ろうとするときにこんなに楽しく作っているかな。
 堅苦しく考え過ぎじゃないか……
 こんなふうに楽しんで楽天的に、はちゃめちゃに発想できたらすてきでしょ
うね。もちろん、それじゃ、小説はできないけど。
 だけどその自由な感覚は学ぶべきですね。

 このテーマは前・後編になるとおもいます。どうすれば発想、アイディアは
生まれてくるのか、それにどんなときに生まれるか、というのを考えたい。
 発想とは何か、アイディアのよって来るゆえんは……という設問のしかたも
あるけれど、それを考えたからといって、どうなのかな? 発想が生まれたり、
アイディアが湧くというものでもないでしょう。
 
「こんなことを書きなさい」とは誰も言えないんです。これを書こう、とモチ
ーフを発見するのは作者であるあなただけなんですから。
     ----------------------------
     ■楽しくやる、リラックスする
     ----------------------------
 発想やアイディアを得ようとするとリラックスしてなきゃならないでしょう。
それはとても大事なんだ。
 がちがちになっていると脳の働きだって鈍るし、マイナス思考に陥ってしま
うことが多い。つまり、書くことが何も思い浮かばないという――
 机に向かって知恵を絞ってみたところで全然浮かばなかったアイデアが、
別のことをしている時にフッと湧いてきたという経験はありませんか。

 マインド・セラピーをやってみましょう。 頭のリラックス法です。
 たまには何かをするということを忘れて白紙になりましょう。
 そのやり方です。

○時間を捨てよう。
 なにかをやらねばならないということを少し忘れよう。あなたを束縛してい
るもの、スケジュールとかを頭から追い出そう。ゆったりと座ってみよう。ま
っ、コーヒーでも飲んで。

○自分自身を実感しよう。自分はこういう人なんだなと、うんうんとうなずい
てみる。自分の仕事や生活を押しつけられたものじゃなく捉えてみよう。

○それとは矛盾するようだけど、変身してみよう。
 自分を誰かにしてみよう。出会った人、話した人、何かを感じた人。その人
になってみよう。相手の立場になってどう感じるか、誰と話すか、考えてみよ
う。どういう生活をするか。

 次はリラックゼーションです。
 生活の場面でリラックスする方法を述べます。

○たまにはお祈りしましょう。
 祈りは「希望を伴った期待感」ってものを呼び込む。できないことも静かに
祈っているとできるようになる。ほんとです。自分の持ってる力をパワーアッ
プする。笑わないで、たまには「……でありますように」って祈ろう。

○瞑想してみる。
 10分でもいい。5分でもいい。背筋を伸ばして座禅を組んでみましょう。軽
く目を閉じて……部屋を暗くしてローソクの火を見つめてみる。エネルギーが
蓄えられてくるのがわかる。静かに深呼吸する。

○「だいじょうぶ。必ずうまくいく」と考えよう。
 だめだとか、怖いとか、失敗するんじゃないか、というマイナス思考をやめ
てプラスの考え方を持とう。どんなことでも、ああ、いいな、と考える。

○大声を出す。
 意外とぼくらは大きな声を出したことがない。大声を出してもいい場所、騒
音があるところ、ガード下とか野球場とか車の中で(ひとりの時だよ)大声を
出しても迷惑にならないところでおなかの底から叫んでみよう。元気が出るよ。
 
○秘密の隠れ家を持つ。
 自分しか知らない公園、ビルの下のレストラン、ぼんやりできるところ。決
まり切った生活のコースをたまには外れてみる。

○自分を誉める。
 ルックスでも性格でもなんでも。自分のいいところをあげてみる。
 「あ、こんなとこ、いいな」数が増えると自信が増す。どんどん誉めよう。

○緊張してるなと思ったらリラックス法
 手をおなかに当てて深呼吸しよう。軽い体操をして肩の力を抜こう。
 外からエネルギーを吸い込んで、緊張しているマイナスの気持ちを吐き出そ
う。
     ----------------------------------------------
     ■ヒペックス(催眠発想法)というのがあります。
     ----------------------------------------------
 意識が集中しすぎるとアイディアはでない。潜在意識を掘り起こしましょう。
 寝床に横たわり、自律訓練か自己催眠(かけ方はわかるよね。「ストレス・
コントロール」講談社現代新書などを見てください)によって意識を軽い催眠
状態にします。そして、額の上部やヘソの下あたりに、漠然と注意を向け自分
の発想したい事を頭に思い浮かべます。
 なにか思いついたらメモをとりましょう。
 イメージが浮かんだら絵にしましょう。
     ----------------
     ■偉人たちは……
     ----------------
 どういう場所で発想、アイディアが湧いたのか、過去の偉人たちの具体例を
みてみましょう。

○風呂の中でアルキメデス(BC287年頃〜BC212年)の法則は生まれました。
 これは誰でも知っていることですね。「物体が液体から受ける浮力の大きさ
は、物体が押しのけた液体の重さに等しい。」という法則です。
 王様から、王冠が金かどうか壊さないで調べてほしいと頼まれたアルキメデ
スは、お風呂に入っているときにこれを思いついたそうです。このときに「わ
かったぞ! わかったぞ!」(エウレカ!エウレカ!)と叫びながら浴場をと
びだし、全裸のまま家まで全力疾走しました。
(「わかったぞ」はギリシア語でヘウレーカ、英語風に言うとユリイカ――詩
誌のユリイカはこれからタイトルをとっているんですね)
 他に「円柱に内接している球体の体積は、円柱の体積の3分の2」であること
を証明したり、円周率や「てこの原理」の発見もありますね。
 ちなみに彼は第2次ポエニ戦争のときローマ軍の兵士に殺されました。ポエ
ニ戦争とは、ローマとカルタゴとの戦争で、アルキメデスは新兵器を作ってロ
ーマ軍を悩ましたそうです。それは船の舳先を持ち上げて傾かせたり、凹面鏡
をつかって太陽光線を船に集中させ、船を炎上させるようなものだったらしい
です。

○泳いでいる最中に旋律がひらめいたのはベルリオーズです。
 ベルリオーズは「幻想交響曲」などのロマン主義音楽運動の先駆者で19世紀
の人です。(1803年〜1848年)
 彼は楽章を作るのに悩んでいたのですが、気分転換のための水泳をしている
ときに探し求めていた旋律が浮かんできて大喜びしたという記録が残っている
そうです。

○夢の中で「ベンゼンの輪」を発見したケクレ。
 ケクレ(1829年〜1896年)は、有機化学の基礎を確立したドイツの化学者で
す。ベンゼンの構造を考えながら、居眠りをしてしまったのですが、彼の夢に
出てきたのが互いに尻尾をくわえて輪になってぐるぐる回っている蛇です。そ
れがヒントになってベンゼンの発明になったわけです。

 まあ、あまり例をあげてもしかたがないので、このへんでやめます。
 つまりですね、何かをずっと考えていると思わぬ時にひらめきが訪れると言
うことですね。集中して考えることも大事だけれど、気分転換をして違う場所
に自分を置くということがひらめきの基になるわけです。
     ----------------
     ■好奇心をもとう
     ----------------
 発想やアイディアを得るためにはどうしたらいいのでしょうか。
 それは好奇心を持つということですね。
「なぜ、こんな現象が起こるのだろうか?」と不思議に思い、それを解明しよ
うとすることです。
 自分の問題意識と結びつける。そこに新しい発見が生まれます。
 情報にアンテナを張っておきましょう。
「情報にアンテナを張る」ってどうしたらいいとおもいます?
 ちょっとした好奇心を感じたとき「まあ、いいか」と思わないで、それが何
かを確かめてみることです。

 いろんな場所で、何かの時にふっとひっかかるものが出てきます。
 そのときそれを押さえ込まないことです。潜在意識にひっかかるものはあな
たの問題に感じているものに近いのです。
 無意識のうちにひとは問題の答えを求めているのです。ひっかかってくるも
のはそのヒントなのです。
 で、一歩進んで、それが何か確かめてみる。そこに問題解決へのヒントがあ
るでしょう。
 アンテナを立てていると向こうから飛び込んできます。
 新聞を見ているときに、一つの単語が気になる。本屋さんに行ったときに気
になるタイトルの本がある。それをめくってみましょう。
 そのときにわからなくてもいいんです。
 たくさんそういうのが集まれば自分のなかで加工されていきます。
     --------------
     ■メモしよう。
     --------------
 アイデアを生み出すにはメモをとっておくことが大事です。
 小説を書く者は、常にモチーフをとらえるべく目を光らせておく。
 そして、こうしたら、こうなったら、と考える。
 そうしたメモが集まりそれを想像力で膨らますことができると使えるものが
できてきます。ネタをいつも拾い集める気持ちでいることです。

 だからいつも「これは書けるんじゃないか」というアイデアを集めたメモ帳
を持ち歩いているべきです。
 断片でもいいです。頭に浮かんだことを書いておく。
 なんの準備も無しに小説を書こうというほうが無理なんです。
     ----------------
     ■ネタの見つけ方
     ----------------
 これは情報収集をすればいい。以前9号に書きましたね。

【他人の小説を読む】
 どのように世界が描かれているのか。どういう技術を用いているのか学ぶた
めです。

【ノンフィクションを読む】
 ノンフィクションはモチーフを生み出す最大のきっかけとなるでしょう

【テレビ、映画を観まくる】
 それは必ず無意識のイメージとなってあなたの脳裏に貯め込まれます。

【新聞からモチーフを得る】
たんねんに読んでいくと小説のヒントになりそうな記事が見つかります。それ
を普段から集めておく。

【裏本、おもしろ本を読む】
 日常生活では体験できないようなことが書かれた本。

【小説になりそうだとおもったら、日頃からメモを取っておく】
 たとえば知人の話を聞いていて小説になりそうだとおもえばメモを取る。

【事実だけを書き込んだ日記を付ける。それを想像力でふくらませる】
 これは井上光晴さんが「小説の書き方」(新潮選書)でいわれている方法で
す。

 これらのことを9号には書いたのですが、ようするに書く者はそれ以上に読
まなければならないということですね。刺激を受けたすべてをメモに残してお
く。好奇心を刺激されたものもしかりです。
 そして新聞記事で読める事件。それを想像力で膨らましてみる。それでモチ
ーフを得たら、同じ事件を描くのではなく、質の類似する事件を創作し、自分
独自のドラマに仕立て上げる。

 でもしゃかりきになってやるのではなく、余裕を持って、リラックスした気
分で楽しんでやることです。
 気分はおおまかでいいんです。
 自分がもう、小説を書き始める段階まで来ていて、それで資料集めとかしな
ければならないということなら別ですが。
 のんびりやりましょう。
 今のところはアイディアが向こうからやってくるまで待ちましょう。
 こんなこともやってみたら、というのを書いてみます。

○自分のそれまで手をつけていない分野の本などを眺めて見る。
 建築、農業、林業、運輸、通信、音楽、エトセトラ……
 
○古本屋さんで雑誌など買ってくる。
 
○図鑑の類をみる。
 鳥類、魚類、樹木、鉱物、植物……
 それに星座の本とか……
 地図とか。

○中学校の教科書というのは要約されているのですごく役に立ちます。
 いちど手にとってください。

○映画はもちろんなんだけど、絵画……
 展覧会など行くとけっこう想像力が刺激されるものです。

○自分でスケッチするなんていうのもいいです。

○夢日記をつける。
 夢は刺激的です。自分で夢を分析するといいです。ぼくはユングリアンなの
でユングの夢分析の本をお薦めします。

 まだまだ、いろんなことがあるだろうけれど、まとめてみると、ようするに
普段の生活から少し離れた刺激を得る、ということなんです。
 アイディアは向こうからやってきます。
 無理にじたばたしてはいけない。書こうと焦ってマイナス志向になってはい
けないということです。リラックス、リラックス。

 いったん、小説に生かせるようなアイディアを得たら、それを惜しみなく使
ってみる。出し惜しみしたり、残しておいてとっておこうとするのはいけない。
 そのアイディアは今使うために向こうからやってきたんです。ですから、生
かせるのはこのときしかない。惜しみなく使ってください。
 次の作品を書くときにはまた違ったアイディアが浮かぶはずです。

-----------------------------------------------------------------------
 発想を得るためのいろんな方法、考え方があります。それはおもに商品開発
でのフィールドなんですが、それを後編で書いてみようとおもっています。
 いずれにしても、発想とかアイディアは無理に生み出そうとしても疲れるだ
けです。楽しく遊び心の中で見つかるものです。
 長い集中の後の、場面が変わってリラックスしたときに訪れることが多いん
だとおもいます。それで今回はリラックスする方法を書きました。
 では、次回、7月15日は「発想のためのいろんな考え方」です。

◆◆まとめ◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
アイディアはリラックスしてまとう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ■編集雑記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 3日から鹿児島に仕事に行っています。それで7月8日号と12日号はお休刊
します。どうぞよろしくお願いします。14日に戻ってくる予定ですが、遅れた
らその時点で15日号を発送しますね。
 とにかく仕事はしなくてはならないでしょう。(^o^)お金を得ることなくし
て生きてはいけないんですから。しようがないですね。ぼくの理想は自給自足。
森の生活なんですが、とても無理です。とくに田舎のない大阪育ちだから。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
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誰かがまた書き込む。そうしてなんとなく知り合いになれたらいいなとおもい
ます。
 そうだなあ。メルマガの感想や意見。読んだ本のこと。小説について想うこ
と。おれはこうやっているぜ、ということ。みんなに発信したい何か。ひとり
言でも――何でもいいです。
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い。のんびり、ゆったり、ぼちぼちと、やりましょう。
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 00年7月15日                      〈毎週水・土曜日発行〉
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              ☆小説の作り方!19号☆
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
ノアの箱船は素人が造りました。タイタニック号は専門家が造りました。です
から専門家を待たないように。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/     マレイ・コーエン
        「小説家・ライターになれる人、なれない人」同文書院から
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
      ■発想、アイディアを得よう・後編■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 こんにちは。
 昨日まで熊本にいて、今朝は宮崎からフェリーで南港に着きました。高槻市
の倉庫まで走り、荷物を下ろしました。それでやっと部屋まで帰って来たとこ
ろです。
 この1週間ほどメルマガの発行ができなくてすみませんでした。まだ、モバ
イルでメルマガが発行できるか確かめていないのです。ノートパソコンならで
きるんでしょうが。
 しばらく仕事がないのでまた順調にメルマガを出していけるとおもいます。
 では、始めましょう。
-----------------------------------------------------------------------
 小説を書くということを説明するのは簡単ですね。
 まず、小説世界を設定し、主人公を設定し、その主人公の行動にそって構成
し、シーンを作り、描写する。こういう言い方でいえます。
 ぼくのメルマガではなぜこんなにひとつひとつのことに言葉を費やしている
のかというと、具体的に「書く」という作業を、細かく丁寧にみておきたいか
らです。
 それで長々と書いているんですが、何か役に立っているならうれしいです。
自分なりの考えで書いているので、間違ったことを言っているのじゃないかと
ちょっと不安になります。そう見えないだろうけど意外と反省しながら書いて
いるんですよ。(*^^*) うーん、まあ、いいか。
 また気づいたことや意見があればメールで送ってください。あっ、掲示板に
書き込んでください。

 今回は「発想、アイディアを得る」の後編をお送りします。
 前号で言ったのですが、アイディアを得るという技術というものがあります。
 それはおもに商品開発の分野で使われたり、問題点の解決に利用されたりし
ています。
「発想法」とか「思考の技術」とかいわれているものです。
 たしかにアイディアを出す技術は「知的生産法」として企業や、自己開発法
としてあります。
 それを小説に適用するとなると……ちょっと難しいかな、というのがぼくの
感想ですが、アナロジーを使うNM法についてだけは小説のアイディアを生み
出せるかな、とおもったりしています。もちろん収束的思考方法のKJ法も広
く使える手法だとおもいます。
 ここではそれらのいろんな発想の技法について考えたいとおもいます。

 それら発想法の公式というものはこうです。
「新しく創造されるものはない、創造とは既成のものの新しい組み合わせ方な
のである」
 まったく、そうおもいます。
 かって星新一さんがエッセイの中で書かれていたんですが、アイデアを生み
出す方法として「意外なものの組み合わせ」という手法があります。
 たとえば感情を持つロボットはどうか? じっさいはありえないわけですが、
そう考えることで既成の概念を破るストーリーが生まれてきます。星新一さん
の作品にはそういう意外性で始まることが多い。

 そう言う意味でいろんな組み合わせを考えるということが小説のアイディア
を導き出すということになります。
-----------------------------------------------------------------------
     ■視点を変える
-----------------------------------------------------------------------
 では、アイディアを作り出すということに挑戦しましょう。
 ひらめきやネタを発見するのはあなたしかできません。でも、その発見をよ
り豊かに展開する方法は技術としてあります。それをどう考えるべきか、どう
捉えたらおもしろくなるかという思考の技術でです。

 世の中には、いろいろな思考法や発想法があります。よくこれだけあるなと
驚いてしまいます。
 発想法を作った人は、以前のものに満足せずに次から次に新しい方法を提示
します。
 これは市場経済の中で商品開発というのがまさに重大事だからでしょう。見
渡してみると、MN法、7色ハット、ブレーンストーミング、等価変換……

 ある発想、アイディアを生み出すには日常をなるべく離れるようにして、リ
ラックスし、全く違った面から物事を見るようにすることが基本といえます。
 たいがいの発想法は似ています。それは今までにある商品にある付加価値を
付け加える方法だからです。また、問題解決の技法のやり方もその問題点を列
挙し、ブレーンストーミングで解決方法を見つけていくというやり方では似て
います。
 どれがいいとか悪いとかはいえません。
 ただ、現実にあるものを捉える視点を変え、新しい角度から捉え直すという
ところに小説作りに応用できるのではないかとおもうのです。

 心理学者のワラスは、アイデアが湧く時期までを4期に分けています。
○準備期
 問題を考え資料を集め必要な情報を集めたりして意識的に問題解決をはかる
時期。 
○あたため期
 やるだけのことはやってみたが、解決策がでない。考えが熟して自然に出て
来るのを待つ時期。
○ひらめき期
 突然創造的な問題解決が閃く時期。風呂の中やトイレ、通勤の電車の中でふ
と思い出すことが多いということです。または、別のことに集中している時に、
ふと、アイデアが生まれます。
-----------------------------------------------------------------------
     ■発想法を利用してみよう
-----------------------------------------------------------------------
1 問題に対して敏感になること。その考えに含まれる誤りや欠陥などに気づ
くことができること。

2 思考を柔軟にすること。すでに確立された方法や既存の考えにとらわれず
に考えること。

3 独創的。型にはまらない,非凡なアイデアを出せること。

4 緻密さ。ある考えを丁寧に発展させたり,細部を注意深く詰めていくこと
ができること。

5 問題を再定義する。問題を異なる角度からとらえ直すことができること。

 ぼくたちは大人になるほど、数多くの経験をし、知恵を持ちます。しかし、
その自分の体験にとらわれて先入観を持つということがあります。発想法はそ
れを否定します。そこに新しい見方が生まれる可能性があるのです。
 それは小説作りに役立つはずです。

 じつはアイディアが生まれてくるというのはその前にあたためられた種子が
あるということです。これが問題意識です。小説でいえば、テーマを巡る問題
意識。
 ニュートンはリンゴが落ちる前に引力のことについて考えていたし、アルキ
メデスは原理を発見する前に王冠の密度を測ることについて考えていたでしょ
う。発見はふとした体験がきっかけになったに過ぎません。

-----------------------------------------------------------------------
     ■ブレインストーミング法
-----------------------------------------------------------------------
 オズボーンによって開発されたこの方法はアイディアを生み出すためには有
効な手法です。ほんらいは集団での商品開発やシステム開発の技法として作ら
れたものなんですが、個人でこれをやるということです。
 これはいったん判断を停止して思いつく限りの考えを並べてみる方法です。
 具体的には、

○思いつくままにカード化する。平凡にみえるアイディアでもばかばかしいも
のでもすべて書き上げる。

○判断はしない。

○楽しんでやる。目的からはずれてもいいと考える。

○検討は後でする。とにかく量を出すことが質に結びつくという考え。

○他人のアイディアにのる。

 自分のなかに浮かぶあらゆるイメージをを根こそぎ明白に並べるというのは
新しい見方を生み出すでしょう。
 自分がそのことに対してどういうイメージを持っているのかもわかるし、ど
ういう把握の仕方をしているのかもわかるでしょう。
 これは単純な方式であるだけに有効に小説作りに生かせるとおもいます。
-----------------------------------------------------------------------
     ■KJ法
-----------------------------------------------------------------------
 川喜多二郎さんによって開発されたこの方法はもともと文化人類学のための
手法でした。フィールドワークにおいて収集した膨大なデータを質的に分類し
て理解を進め仮説を立てようということです。
 やり方としてはこうです。

 まずは,考えを1つずつ同じサイズの小さな紙片に書き込む。それをラベル
という。
 書くことが出尽くしたらラベルの分類を繰り返しグループ化する。小グルー
プ、中グループ、大グループというふうに分ける。そして大きな紙に,グルー
プ化したラベルを張り込みラベルどうしの関係を書き込む。
 KJ法は収束的思考方法を手法化したものです。もともと混沌とした状態に
あるバラバラのものを目に見える形にして体系化していく。そして机に配置さ
れたラベル・グループを見ながら文章化していく。

 具体的に書くと、用意するものは黒鉛筆、色鉛筆、クリップ、 ゴム輪、名
刺大の紙片、B4あるいはA3の白紙です。

1 まずテーマをはっきりさせます。これはブレーンストーミングでします。
 テーマに関連したこと、考えたことを可能な限り挙げます。問題解決のため
に必要と思われる情報や意見、アイデアを出来るだけたくさん出します。 
 それは紙片に2行ぐらいの簡潔な文章で書き出します。これは具体的に書く
必要があります。

2 紙片を互いに重ならないように広げて読みます。
 互いに親近感のある紙片を1か所に集めます。 群ができます。

3 ある程度集まったところで、1グループの紙片を読んで、何故これらは1
つに集められたのかを考える。 

4 その内容を圧縮して表現して色鉛筆で新しい1枚の紙片に書き、グループ
の上にのせ、クリップでまとめる。
 他のグループも同じようにする。 

5 中のグループができたら、また4を繰り返し、次第に大グループにする。 



6 これを繰り返して最後に1つにする。 

7 そしてこれを図解する。
  空間的に配置する。(小グループ、中グループ……各レベルで) 
  関連したものを丸で囲んだり、矢印で結んだりする 

8 これを文章化する 
  出来あがった図を見ながら好きなところから文章にする。

     ★詳しくは「発想法」中公新書(川喜多二郎著)を読んでください。
 

-----------------------------------------------------------------------
     ■NM法
-----------------------------------------------------------------------
 ぼくの持っている本は「発想の論理」中公新書(中山正和著)ですが、この
方法は,一見無関係なものとの間のアナロジー(類似性,類推)を活用して発
想する方法です。

 たとえば「お客に売り込む」をキーワードにすると、そこからのアナロジー
「かっこいい」を導く。
 では、かっこいいのは、何々のように? と考える。
 そこから「アベック」を導きだし、そのアベックが何をしているのかを、考
えていく。
 そうしてそのアベックの周辺に売り込む方法を考えていくのです。

 このアナロジーで考えていくという発想法は、小説を作るうえで役に立ちそ
うなので号を改めて考えてみたいとおもいます。
 アナロジーというのは発想法の基本になっているのですが、これはテーマを
考えていくということでも有効なのです。

 発想法は、問題を明らかにし解決を導き出すという意味では大きな成果を上
げます。うまく利用すれば考えを深めていく道筋となるでしょう。
-----------------------------------------------------------------------
     ■その他の発想技法  
-----------------------------------------------------------------------
○チェックリスト法 
 これを利用して、チェックリストを作るのに役立てることができます。
 小説の描写、構成、人物、おそらく他のものにも応用可能でしょう。

 チェックリスト法とは質問項目の一覧表(チェックリスト)を作りだし、それ
ぞれの問いに答えながら、内容を膨らませていく方法です。
 発想法ではさまざまな形式のチェックリストがあるんですが、ここでは有名
なオズボーンのリストを紹介します。
 それぞれ自分に合うチェックリストを作るのがいいとおもいます。

1 ほかに使いみちはないか? 
  「そのままで新しい使いみちは」「改善、改良して使いみちは」 

2 応用できないか? 
  「他にこれに似たものはないか」「なにか他のアイディアを示唆していな
いか」 

3 修正したら? 
  「意味、色、動き、音、匂い、様式、型、などを変えられないか」 

4 拡大したら? 
  「より大きく、強く、高く、長く、厚く」「時間は、頻度は、付加価値は、
材料は」 

5 縮小したら? 
  「より小さく、軽く、低く、短く」「なにか減らせないか」「省略できな
いか」 

6 代用したら? 
  「なにか代用できないか」「他の素材は」「他のアプローチは」 

7 アレンジしなおしたら? 
  「要素を取り替えたら」「他のレイアウトは」「他の順序は」 

8 逆にしたら? 
  「後ろ向きにしたら」「上下をひっくり返したら」「主客転倒させたら」 

7 組み合わせたら?
  「ブレンド」「ユニットを組み合わせたら」「目的を組み合わせたら」 

  これらの問いをながめながら、解決すべきテーマについて発想をふくらま
せていきます。


○属性列挙法  

 これは米ネブラスカ大のロバート・クロフォードが1930年代に開発した技法
で、商品の改善、改良や、シリーズ化のために使われています。素材、部品、
機能などの対象の属性を挙げて、それぞれについて改善、変更点を考える方法
です。
「創造とは自分の目の前にある属性をつかみ、それを他のものに置き換えるこ
と」

 他に、
○形態分析法  
 ズイッキーが1940年代に考案しました。
○逆設定法  
 グロスマンが考案しました。


●スパーク法とは
 これはホームページによると、「スパーク法とは、視点を変えてアイデアを
出す発想法である」ということです。

「通常われわれは、テーマから直接アイデアを出そうとする。しかし、なかな
か出てこない」
 では、どうすればアイデアが出るか。
「ヒントがあれば出る。ニュートンがリンゴをヒントに閃いたように、あるい
はワットがやかんを見て閃いたように、アイデアはヒントがあれば出る。
 そのヒントは、視点を決めるか変えるかすれば得られる。ニュートンは、庭
あるいはりんごの木に視点を変えることで、りんごが落ちるというヒントを得
た(そして閃いた)」

「以上をまとめると、視点を変えることによりヒントが得られアイデアが出る。
 つまり、テーマを設定したなら、視点を決めるか変えるかする。そうすると、
ヒントが得られアイデアが出る」
                   (……ここまでを引用しました)

「テーマ→視点→ヒント→アイデア」となる。

 ★ホームページを見たいかたは「スパーク法」で検索してください。
  そこでは具体的な応用例が書いてあります。             

----------------------------------------------------------------------
     ■けっきょくアイディアを見つけようとすることは
-----------------------------------------------------------------------
「ミステリーの書き方」講談社文庫 ローレンス・トリートは、ジョン・D・
マクドナルドのアイデアの見つけ方として、次の言葉を引いています。
「物事の関連に気づいて『ははあ』と思った時にいいアイディアが浮かぷもの
だ。作家といぅのは様々な物事を取り込んで選り好みなく記憶する。十年前に
聞いた車の屋根に当たるあられの音が、今日見かけた空の車いすを押すこども
の姿と重なって、関連づけが心に浮かべば、そこから深刻な長編小説でもトリ
ック中心の短編小説でも生み出せる」
 
 すべての小説で最初にあるのは、連想、関係づけからアイディアを得ている
んです。イメージをたどっていく。どんなイメージを自分のモチーフとして持
つかということなんです。それが読んでいる読者にとってはテーマとして受け
取られるものなんです。

 下は「本の雑誌」(何年前か忘れました)のスチィーブン・キング特集で
「キングの深い闇」というタイトルで対談されていた芝山幹郎さんの言葉です。

「彼の小説の発想法には、まず、これが起きたらどうなるだろう――What if 
というのがあります。たとえば、小さな街に吸血鬼がきたらどうなるかってい
うんで『呪われた街』ができる。世界規模のすごいインフルエンザが発生した
らどうなるかっていうんで『ザ・スタンド』が出来る。小さな街に悪魔がやっ
てきたらどうなるかっていうんで『ニードフル・シングス』ができる。自分の
分身が復讐に転じたらどうなるかっていうんで『ダーク・ハーフ』ができちゃ
う」

 これはキングはどこで発想、アイディアを得ているのか、ということです。

 ステーブン・キングは自身は小説のアイディアについて次のようなことを言
ってます。
「ぼくのアイディアはよく友人とお酒を飲みになど言って、その時喋る雑談の
中から生まれてくることが多い。その時は「くだらないなぁ」とあまりの突飛
なさに笑い転げ、まあ酒の肴として話しているのだが、意外に意外、料理をし
ていく段階で次第にそれは背筋も凍るホラーになってくるのだ」と。

-----------------------------------------------------------------------
 どうでしょうか。アイディアを生み出す方法は様々考えられています。です
がけっきょく様々な技法にしても自分が使いこなせなければ意味がありません。

 小説は作者がアイディアを得て、ひとつひとつ言葉を選んで築き上げて書い
ていくものです。そのおおまかなところに発想法のような技法が使えるとはい
え、おもしろいアイディアを得ただけでは書けないというのもほんとうだとお
もうんです。
 ですから次回はモチーフをいかに膨らませていくかを考えたいとおもいます。

◆◆まとめ◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
アイディアは自分が作り出すイメージのまわりにある。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ■編集雑記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○この2号分を発信できなくて申し訳なかったです。でも、そんなに待ってい
てくれはるのかな? とおもったり……
 九州は暑いのと、雨で……いがいと天気がくるくる変わるところですね。
 大阪の蒸し暑さに、また、慣れなきゃ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
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 ふとしたとき、気軽に書き込んでください。落書き感覚でいいです。ここで、
誰かがまた書き込む。そうしてなんとなく知り合いになれたらいいなとおもい
ます。
 そうだなあ。メルマガの感想や意見。読んだ本のこと。小説について想うこ
と。おれはこうやっているぜ、ということ。みんなに発信したい何か。ひとり
言でも――何でもいいです。
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 非難や中傷の文章は管理者のほうで削除しますので安心して投稿してくださ
い。のんびり、ゆったり、ぼちぼちと、やりましょう。
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 00年7月19日                      〈毎週水・土曜日発行〉
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
              ☆小説の作り方!20号☆
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
才能を持とうとする勇気を持っていることは、一つの才能です。
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/     キャサリン・アン・ポーター
        「小説家・ライターになれる人、なれない人」同文書院から
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        ■モチーフを生み出そう■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 こんにちは。暑いですねえ。
 ビールとか飲みたくなりますが、そうするとだらけてしまって文章が書けな
い。文章も、何か伝えたいという真摯な欲求がないと書けない。小説と同じで
すね。
 今回も相変わらずモチーフの周辺を巡る問題を考えたいとおもいます。
----------------------------------------------------------------------
     ■他者への暴力の問題
----------------------------------------------------------------------
「事実は小説より奇なり」という言葉があります。現実はフィクションを越え
ている、そういうことを実感させる事件が頻発しています。
 土曜日に奈良で長女を毒殺しようとした母親が逮捕されました。こういうこ
とは今はテレビがあるから大きな話題になるんでしょうが昔から多かったかも
しれない。そう言う意味ではありふれた犯罪といえるんだろうけど……
 嫌ですね。リンチ殺人とか、保険金殺人とか、身勝手な考えで関係もない人
に殺意を向ける若者の犯罪とか……暗い気持ちになります。
 どうしたんでしょう、人の心が殺伐としています。

 彼らの、日常性の枠を越えて犯罪というところに踏み込んでいく心情をおも
うと、孤独で歪められた人間性が浮かび上がってきます。
 小説を書こうとする者はそういうところまで想像力を働かせる必要があると
おもうのです。
 なぜ、破滅への道をたどってしまうのか。
 他人を否定し、自分自身も否定してなぜ破滅への道を歩んでしまうのか。
 彼らを拒否することは簡単なんですが、それでは問題は解決しないような気
がします。
 おそらく他人への暖かい配慮や思いやりが育つ環境になかったんだとおもう
のですが……他者を否定することが自分をも否定することだということになぜ
気がつかなかったのだろう。いや、気がついていても暴走してしまう、その自
分をなぜ止められないのだろう。

 他者への思いやりがないということ――想像する力が衰弱しているとおもう。
 他者との関わりを失うところに「暴力」の問題が発生します。おそらくこの
「暴力」ということが現在のこの国の根源的な問題ではないかとおもうんです。
 
 動物は人間のように他者も自己も破壊するまで暴力をふるうことはない。
 動物行動学者のローレンツはこう言っています。
「動物は遺伝的に自分の攻撃性を抑制する装置を持っている。しかし人間には
遺伝的に攻撃性抑制装置がないため、人と人が争えば争うほど攻撃性は増大し
ていく」
 人は自然性を失った存在なのか。
 人は他の動物、植物を食べて生きながらえています。他の生命を殺して生き
ている、本質的には原罪を背負った存在なのです。そういう認識を我々は隠さ
れ、見えなくされているのでないか、とおもいます。
 それで他人に対する「痛みの感覚」をなくしているのではないでしょうか。
 いじめ、セクハラ、ストーカー、そういう日常性の延長ともいえるところに
「殺意」という暴力が生まれてきます。
「なぜ、他人を殺したらいけないのか」という少年の疑問に答える術をぼくら
は持たなければならないだろうという気がします。

 暗い話になりました。すみません。
 小説を書くものとしては、そういう問題を考えることは避けて通ることはで
きない。そうおもったものですから。
 
----------------------------------------------------------------------
     ■想像力・イメージとは
----------------------------------------------------------------------
 では、この号のテーマ、モチーフのことを考えてみたいとおもいます。

「新しく創造されるものはない。創造とは既成のものの新しい組み合わせ方な
のである」
 19号の発想法を紹介したところでこう言いました。創造とは無から有を生み
出すことではなくて、すでにある素材を組み合わせて新しい事物を構成するこ
となんです。
 すべてのアイディアはそういうふうな組み合わせを発見することによって生
まれてきます。ですから、何と何を組み合わせたら、自分のオリジナルなもの
ができあがるだろうか、と考えることは重要なことなのです。

 この言葉を補強してみます。
「みじめな奇蹟」小海永二訳(国文社)を書いたアンリ・ミショー(詩人)は
こう言っています。
「人は想像力をイメージを形成する能力だと考えている。そうではなくて、知
覚によって提供されたイメージを歪曲する能力なのだ。基本的・習慣的イメー
ジからの解放であり、自己開示なのだ」

 ぼくたちは生まれたときは無力で受動的です。母親や他の大人たちを通じて
どう生きていけばいいのか学びます。幼児期や子供時代に、すでに作られた社
会に参加していくためにはどうすればいいのか学習しなければなりません。
 その過程で基本的で習慣的イメージを受け入れていくのです。それは常識と
呼んでもいいかもしれません。けっして悪いことではありませんが、そうして
大人になっていく。

 しかし、大人になってもその基本的・習慣的なものから抜け出せないと常識
的で凡庸な発想しかできなくなってしまいます。

 自分の生活を見渡してください。
 朝起きて何をしましたか? ほとんど習慣になって、なんの苦もなくできて
しまう行為をくり返していませんか。歯を磨く。顔を洗う。朝食を食べる。ト
イレに行く。走ってバス停まで行く。
 そういう決まった行動を悪いと言っているんじゃないんです。
 そのあいだにも何を感じているかなんです。
 機械的に体を動かすままに、なんの感動もなく心も眠らせてないでしょうか?
いつものこと、いつもの気持ち。そんなふうになってしまっていないでしょう
か?「あっ、おもしろいな」「これは気持ちいいな」という感動を忘れていな
いでしょうか?
 どんなに体は忙しく動いていても、習慣をくりかえしていても、心は自由で
す。
 たぶんその間でも、自分で気づかないうちに、たくさんの事をすごいスピー
ドで思い浮かべたり、消したりしている。イメージは脈絡もなく生まれ、過ぎ
ていく。長い間会っていない人のことがふっと浮かんだり、こどもの頃のこと
を思い出したり……
 そうなんです。それを大事にしたいんです。

 そういう心に思い浮かぶことが意外とその人を作っていくということがある
のです。
 アメリカのカール・サイモントン博士はイメージ療法というのを提唱してい
ます。これは、プラスのイメージを思い描くことで、病気の治療にも役立つこ
とを実践しているものです。これはスポーツ選手などが自分の理想的なフォー
ムを思い描いたり、勝利する場面を想像することで実戦に役立てていますよね。

 それが小説を書くことにどう関係するのかって思うでしょうけど、イメージ
というものの強さを知ってもらいたかったのです。
 なぜなら後でも語ることになりますけれど、小説というのは組み合わされた
イメージで構成されるものだからなんです。
 読んで何かの感動を呼ぶ――何かの発見がある小説は、こうした基本的、習
慣的な常識的イメージを破ったものだからです。

----------------------------------------------------------------------
     ■モチーフを巡って
----------------------------------------------------------------------
 小説のモチーフを得るには三つの方法があるとおもいます。
 体験と取材(資料)と虚構、です。

 体験の場合、イメージと同じで何を感じたかということを把握しておかない
と生かせるのは難しいでしょう。というよりも、どんな経験があっても、常識
的な見方で終わった場合、それは新しい体験をしたとは言えないからです。

 小説を書くには取材、資料集めが欠かせません。
 それを想像力で再構成しなければなりません。現実の社会の情報はそれだけ
では単なる情報にしか過ぎないからです。それだけでは見聞きし、知ったとい
うことに過ぎないのです。
 主人公をそこに置いて初めて意味を持ちます。その主人公がどう生きるのか、
集めた資料をどう主人公にぶつけるのか、が作者の腕の見せ所となるでしょう。

 虚構――これは今までに築かれてきたフィクションの見直しということです。
最初に言ったように現実の事件は小説のフィクションをはるかに越えているの
ですが、それをただなぞるだけでなしに、新しい視点をそれに組み合わせて、
虚構を作り上げねばなりません。
 言葉で言うとほんとうに抽象的なことになってしまいますが……

 なぜ、自分は小説を書きたいのだろうともう一度自問してみましょう。
 生きていくなかでひっかかってくるさまざまなこと。それを解決できたらど
んなにすっきりとするだろう……そういう想いが小説という形をとる。
 解決不能に思える問題。
 他者との限りない溝。
 最近のおぞましい事件の数々。
 純文学的テーマに見えるでしょうが、こういう深いテーマ性をもったものこ
そ自分が解決したいものではないか、とおもっています。
 現実では解決不能におもえるものを想像力の力で何とかしたいのです。

 人間は答えを知らないでいることに耐えられないのです。
 答えが見つからないことに耐えられない。

 純文学を書くにせよ、エンターテイメントを書くにせよ、今多くの人が直面
している問題に求めている答えを、自分なりに出したいのです。
 ですからモチーフを発想する場合、こういうことを頭に置いていたほうがい
いのではないでしょうか。

(1) 人は今、何に興味があるかを知っておく。

(2) 多くの人に関係があるテーマは何か? みんなが経験し、同じように
感じ、話題にしている事件に関わりがあることは何か?

(3) 答えを求めていること問題。すでに常識的解答では満足しなくなって
いること。

(4) 皆が直面している問題が拡大したらどうなるか? 気持ちが揺さぶら
れるのはどういう状況か?

 そういうことをモチーフを発想するときの技術的な方法論にしてください。

 19号でも言ったように、発想法を試みるだけではおもしろい発想は得ても小
説に生かせるかどうかはわかりません。発想法は単に思考の手助けの道具にし
か過ぎないのです。
 あくまでもその小説がもつテーマが重要です。
 そのテーマをどう解釈し、新しい視点を組み込めるかに発想法を使うべきで
す。
 
----------------------------------------------------------------------
     ■けれど気楽に
----------------------------------------------------------------------
 それにしても一つの小説を作ることは職人さんがやるような技術なのですか
ら、テーマを深めるための発想法は、自由に遊び感覚で使用するべきなのです。

『「超」整理法』(中公新書)で有名な野口悠紀雄の『「超」勉強法』(講談
社)からおもしろいとおもったところを要約して述べたいとおもいます。

○勉強は「意欲」ですすむということ
「勉強」とは「目標」と「現状」の格差を埋めるものであるということです。
そこに「意欲」がわくのです。ですから「目標」は具体的イメージを描けるほ
ど興味を持って臨むことができるのです。プラスのイメージ。成功したイメー
ジを思い描く。
 これを小説を作ることに応用するとこうなるでしょうか。
 自分の書き上げた小説を読者が熱心に読みふけっているところを想像しまし
ょう。読者を熱中させ、はらはらどきどきさせているイメージを作ってくださ
い。それは馬鹿馬鹿しいようですが、作家の傲慢さとしても許される範囲であ
るとおもいます。
 けっして、苦しんで書くところからは、よい作品を書こうという意欲は生ま
れないんですから。

○おもしろいことを勉強する
 これは興味や関心というものが生まれてくるメカニズムです。
 たとえば映画に興味がある人は、学ぶ意識がなくてもその映画の監督の名前
や俳優について覚えられるでしょう。
 おもしろいことを優先的にするべきなんです。そうすれば知識は自然に増し
ていくものです。
 もちろん、それぞれのかたはすでにそうされているでしょう。
 好きな本を読んでおられるでしょう。自分の好きな本なら苦労もなく読めま
す。ですから苦手なジャンルやどうしても読まなければならない本があるなら、
それに類するおもしろいものから始めていく。
 以前に斜め読みの方法を書きました。
 そうなんです、気楽に読めばいいんです。その本を読むのは自分のためなん
ですから、何も最初のページから始めることはない。後からでも中間からでも
いいんです。あるいは積んでおくだけで、内容を想像するだけでも、極端に言
えば読んだことになるのです。
 とにかくどんな方法でもいいですから、たくさん読んでください。その分野
について知識が増えるほど興味が湧いてくるはずなんですから。

○全体から理解を進める
 俯瞰すれば全体が見えるものです。
 とくに資料として本を読まなければならない場合はまず目次をざっと見る。
 何がいちばん重要なのか当たりをつけて読み始める。
 重要なところとそうでないところとを分ける。重要なところに集中する。
 全体を理解するということを優先すれば細かなところは後からついてくるは
ずです。

○8割を原則とする
 すべてを理解しようと焦らずに、まず、8割理解したら満足して次に進む。
これは完全主義のぼくには難しいことですね。でもそのほうが能率的なのは明
確です。

 野口悠紀雄も『「超」発想法 』で言っていることですが、全くのゼロから
新しいものを作るのが「創造」だ、などと思わないことです。模倣なくして創
造できることはないのです。
 まず、始めることです。「始めること」を始める。
 模倣でいいんだと割り切っていく。始めたらアイディアは湧いてくる。そう
書いています。
 人間というものは不思議なもので、せっぱつまらなければ自分のものにでき
ないところがあります。
 職人さんの技術だって体で覚えるっていうじゃないですか。あっ、ぼくは自
分でそれをしないで理屈ばかり言っている。反省します。

----------------------------------------------------------------------
     ■視点を変えること
----------------------------------------------------------------------
 小説を書ける人は、すべての準備を整えてから書き始めるのではないでしょ
う。むしろこれらの強い動機がきっかけになって飛び込んでいくんだとおもい
ます。
1 話を作ることが好き
2 登場人物が好き
3.背景の舞台、世界が好き

 これらが好きになった原因はなんでしょうか。その元をたどっていくと模倣
の要素があるでしょう。人は自分が惹かれるものを模倣するものなのです。
 それはそれでいいのですが、モチーフを生むためには大事な条件があります。
 それは問題意識です。テーマを持つといってもいいです。
 抽象的に言うのはやめましょう。平たくいうとちょっとした疑問のことです。
 それぞれの好きなものについてこだわりを持つ。

 こんなふうな話になると嫌だなというこだわり。
 主人公のこんな生き方は嫌だなというこだわり。
 こんな状況は嫌だなというこだわり。

 それは「こうなったらどうなるだろう」ということを仮定していることに他
なりません。
 モチーフを考えるときに基本となるのがこの考え方なのです。
 違う場所に置いてみる。違う立場を選んでみる。違う状況を設定してみる。
 そうすれば物語は動き出す。

 それはさまざまな「視点」で考えてみるということなのです。詳しくいうと
「視点を変えて」考えてみるということなのです。
 発想の原点はここにしかありません。
 すごく簡単なことなのですが、そして小説を作る場合にすべてに通じること
なのですが「視点を変える」ということです。
「これを違う場所に置けないか」「違う状況で描けないか」「違う立場で迫れ
ないか」これをやっていくことです。そして自分が納得するいちばんの設定を
選びとるんです。
 立つ場所が変われば、人間関係も変わり、状況も、あるいは主人公の考え方
すら変わっていく。そういうものでしょう、小説は。

 そこで提案があります。
 いちばん弱い立場から小説を構成してほしいのです。
 なぜなら、それがいちばんテーマを背負った存在だからです。
 いちばん弱い人間の視点から描く。いちばん状況に押しつぶされた人間から
描く。いちばん苦しい場所から物語を作っていく。

「えっ、それはないよ」というふうに言われるでしょうか?
 ぼくはなにもヒーローを描くなと言っているわけじゃないんですよ。
 小説の表舞台のなかでヒーローであったり、強者であったりしても、それは
それでいいんです。それは主人公だからそういう扱いをされるべきです。
 その心の在り方がですね。その彼の心情が弱い方に組みする立場であるべき
だとおもうんです。

 ぼくたちの現実は常識的なイメージに取り巻かれています。
 そしてこの現実のイメージは腐敗し窒息しかけています。
 視点を変えるということは、この現実のイメージに違うイメージをぶつける
ということです。
 まったく反対のものをぶつけてもいいということです。
 元教師に少女誘拐を。(リミット)
 主婦にバラバラ殺人を。(OUT)
 優しい夫に妻の失踪を。(ねじまき鳥クロニクル)
 対人恐怖症の少女に探偵の才能を。(覆面作家は二人いる)

 ですね。読んでいる小説が少ないものだから必ずしも最適な例をあげられな
くてすみません。(^_^; 
 おもしろい小説はこのように異なるイメージのぶつかり合いから生まれてい
るはずです。それぞれ試してみてください。

-----------------------------------------------------------------------
 イメージについては、ロシアフォルマリズムの異化作用まで話を広げたかっ
たのですが、中途半端に終わってしまいました。それは文学理論だから、あえ
て展開することはないかもしれません。
「モチーフ、発想を生む」ということを3回にわたって考えてきました。まだ、
うまくまとまったとはいえません。
 次回、21号は「問題意識とアナロジー」を考えたいとおもいます。

◆◆まとめ◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
違う視点から見てみよう。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
     ■編集雑記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 梅雨が明けて暑い日々がやってきました。
 どうぞ、ご自愛を。
 国民健康保険の通知が40万もきてしまいました。現在、貯金を含めて持ち金
は12万ほど。このあいだ仕事に行ったからお金は入るけど。なんかこんなこと
を考えるのも馬鹿馬鹿しくなってくる。とても払えないので、まあ、いいか、
という感じですね。ふうてん稼業も楽じゃないかも。(^_^; グリーンジャンボ
を900円で3枚買いました。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃落書き掲示板。なんでも書き込んで┃
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 ふとしたとき、気軽に書き込んでください。落書き感覚でいいです。ここで、
誰かがまた書き込む。そうしてなんとなく知り合いになれたらいいなとおもい
ます。
 そうだなあ。メルマガの感想や意見。読んだ本のこと。小説について想うこ
と。おれはこうやっているぜ、ということ。みんなに発信したい何か。ひとり
言でも――何でもいいです。
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 非難や中傷の文章は管理者のほうで削除しますので安心して投稿してくださ
い。のんびり、ゆったり、ぼちぼちと、やりましょう。
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