発刊に寄せて


 ここに同窓会の新しい名簿を発刊することができますことは、会員の皆様とともに、私の大きな喜びとするところであります。

 遠く万葉の昔から流れる片貝、早月の二つの清流に挾まれた、ここ加積野の丘に、富山県立第三中学校としてその淵源を発したのは実に19世紀であり、その後、魚津高女、魚津実業の流れをも合流し、八十数年後の今や、魚津高等学校として、滔々たる大河を形成するにいたりました。そして、同窓会員は実に2万名を越え、郷土新川のみならず、県内外の各界各層に活躍されており、本校以外の人から私自身に、称賛と羨望の言葉で教えられ、まことに誇らしく思うことも再三ならずあります。

 さて、今、この新しい名簿を手にされて皆様の胸に去来する思いは何でありましょうか。心ならずも日常些事にかまけていつか疎遠になっていた恩師・親友に対する熱い想念でありましょうか。何となく老化を感じていた肉体にたちまち熱く奔流する十代の血潮の鼓動でありましょうか。はたまた、亭々たる大木老樹に囲まれ、すぐ十数年後には百年という節目を迎えるという名門母校での皆様自身の若き日の一駒でありましょうか。

 この一冊が、青春の記念碑としてのみならず、常に変らぬ友情と信愛のためにお役に立つことを心からお祈りして、発刊のご挨拶に代えさせていただくとともに、今後の一層の母校への御支援をお願いするものであります。

       学校長  木下周一
 富山県立魚津高等学校同窓会会員名簿  1983年