Century Series

Return  アメリカが最も輝いていた時代、その栄光を象徴するものの一つが、センチュリーシリーズと呼ばれる米空軍のF-100番台の戦闘機たちです。 銀色に輝く機体。誇らしく描かれた国章とU.S.A.Fのロゴ。世界に冠たる米国の威信を強烈にアピールしていました。
 しかし実態はそんなにうまくいきません。核にミサイル、電子技術・・・1950年代は技術および戦略思想そのものがめまぐるしく変わっていつたので、計画時に想定していた用途と実際の使途が違うのはザラ。開発中止も続出しています。
なお、F-107以降は、普通、センチュリー・シリーズとは呼ばれませんが、このページに含めて掲示します。


Super SabreF-100 VoodooF-101 Delta DaggerF-102 F-103F-103 Star FighterF-104 Thunder CheifF-105 Derta DartF-106 F-107F-107 RapierF-108 F-109F-109 AadvergF-111 Night HawkF-117

North American F-100 Super Sabre

Super Sabre  朝鮮戦争で活躍したF-86の名を継ぐ、米国初の超音速戦闘機です。1953年の初飛行でいきなり音速を突破し、優秀さを証明してみせ、それから1年少々というスピードで配備され始めました。ところが何と、高速時のロールが操縦不能を引き起こし、事故が多発しました。
 急遽改修を施しましたが、問題が解決した頃には時代遅れになっていました。そこで攻撃機として用いられることになり、この型の生産が90%を占めています。2000機ほどが生産され、ベトナム戦争中盤まで使われました。
 巾広の空気取入口と太めで鰹節みたいな胴体、薄くて鋭く後退した主翼が特徴です。構造上全天候レーダーが持てない事と、すぐマッハ2超の時代になってしまったため自慢の高速も色あせてしまいました。

Span:11.8m Length:14.3m Height:4.92m Weight max15.8t Engine P-W J57P21A 7200kg*1 Cf3.6kl Vmax M=1.3 Zc=15,500m RC 4,900m/min Range:1300nm Lto':1,370m Armament:20mm*4 (F-100D) 1st Flight 1953/5/25

McDonell F-101 VooDoo

Voodoo  双発の大馬力エンジンとちっちゃな主翼で大柄な機体を超音速まで引っ張ります。武装としては機関砲に加え、ジーニまたはファルコン空対空ミサイルを装備しますが、高荷重翼のため空戦には向いていません。当初はB-36爆撃機随伴機として開発されていたのですが、完成したときにはB-47・B-52爆撃機の時代になっていました。そこで阻止戦闘機として用いられることになり、F-4に交代するまで米防空空軍に480機が配備されていました。
 長い足(航続距離)を生かした写真偵察機型が327機生産され、ベトナムの戦火もくぐって(犠牲を払って)います。

Span:12.1m Length:20.55m Height:5.49m Weight max22.2t Engine P-W J57P55 5,900kg(A/B 7,670kg)*2 Cf:8.8kl Vmax M=1.85 Zc=16,700m RC 4,270m/min Range:2,500nm Armament:none(RF-101C) 1st Flight 1954/3/29

Convair F-102 Delta Dagger

F-102 Delta Dagger  1953年10月24日に初飛行しましたが、音速に届きません。なんと、風洞実験のミスが発覚!改設計を迫られました。そんな時にNASAの技師が発見したエリア・ルール。コンベア社はこれにとびついて、めでたく音速を超えることができました。
 エアリア・ルールというのはグラマー美人のように腰のくびれた形状(当時はコーク・ボトル・ラインと呼びました)ですが、原理としては翼を含む機体の断面積を、速度に応じた円錐形に対して流線型にするというもので、翼部の断面積分胴体を細くすれば良いわけです。F-102では尾部に膨らみをもたせて断面積の連続性を持たせることでこれを達成しました。
 大型のレーダーを生かした迎撃が主任務で、地上レーダーとの連携システムを初めて採用しました。
 高性能なF-106がすぐ配備になったせいもありますが、実戦での活躍の場はありませんでした。

Span:11.62m Length:20.81m Height:6.45m Weight max14.5t Engine P-W J57P23 5,900kg(A/B 7,250)*1 Cf:--kl Vmax M=1.2 Vc=M=0.9 Zc=16,400m RC 4,000m/min Range:1000nm Armament:Falcon AAM*6 70mm FFAR(MightyMouse)*24 (F-102A) 1st Flight 1953/10/24

Republic F-103 Thunder Warrier

Republic F-103  イラストを見て、「巡航ミサイル?」と思った人が居るでしょう。空力学的に邪魔な風防をあっさり捨てて、操縦士はテレビを見ながら操縦すればいい、というすごい発想です。窓らしきものはありますが天窓に毛の生えた程度の視界。翼はすべて三角翼、ターボ・ラムジェット!エンジンを積み、機体の限界速度はなんとマッハ3。レーダーなどの電子装置を積んで、高空を飛来する敵爆撃機を迎撃をする目的で開発されていたようですが、モック・アップ(実物大模型)の作成段階で1957年8月にキャンセルされました。
 限りなくミサイルに近い航空機ですが、1950年代後半には「ミサイルの時代」が来て、爆撃機も戦闘機も今に不要になる、と信じられていました。

Span:10.92m Length:24.89m Height:5.59m Weight max40t Engine Xj-67-W-1 turbo_ramjet 15,000lbs/18,800lbs Cf:kl Vmax M=3+ Vc=M=2.2/75,000ft Combat Radius:400nm Armament:Falcon AAM*6 FFAR(MightyMouse)*36 (F-103 as expected)

Lockheed F-104 Star Fighter

Star Fighter  皆様ご存じ1954年2月7日に初飛行した傑作戦闘機。「最後の有人戦闘機」と呼ばれました。とはいっても、米国内での採用はたった155機でした。どうも小径のレーダーしか積めないのと積載量が少ない、航続距離が短いのが敬遠されたようです。NATOと日本で1000機ほどが採用されました。
 相当無茶な売り込みで、後に政治問題に発展したのはご存じの通り。戦闘機メーカーの商戦も激しく野心的ですね。特徴的なのは「髭が剃れる」と言われたほど極薄の主翼と尖った機首、エア・インテイクのショック・コーンそれにT字型の水平尾翼。「空力的懲りすぎメーカー」らしく斬新でとても格好良く映りました。海面上昇率はじめ迎撃性能は今でも一流で、その意味では防空用に使った日本の航空自衛隊が一番適材適所だったようです。NATOでは低空高速飛行訓練で事故が多発しました。
 あらかた退役してしまいましたが、イタリアでは1999年現在改造型を使用中です。

Span:6.68m Length:16.69m Height:4.11m Weight 6.5t max12.2t Engine GE J79GE11A 4.540kg(A/B 7,180kg) Vmax M=2.2 Vc=M=0.97 Zc:18,300m RC:18,900m/min Combat Radius:200-400nm Range:700-1750nm Lto 915-1,220m Armament:20mm Vulcan*1 Sidewinder*2-4 1st Flight 1954/02/07

Republic F-105 Thunder Chief

Thunder Cheif  戦闘機なのに、腹部に全長の1/3弱という大きな爆弾倉があり、高速核攻撃を得意としていました。
 現実には核を使うことはありませんでした。そのかわり重爆撃機なみの爆弾搭載量と自動火器管制装置、ドップラー・レーダーなどを生かして、1965年に始まるベトナム戦争では戦術攻撃機として大活躍しました。
 もともと長い航続距離、低空での高い運動性を持ち、M61バルカン砲を標準装備してAAMも積載可能だったので、Mig戦闘機とも交戦しています。ただし、地上攻撃を主に練習していたクルーにとって空戦は大変だったと思いますし、増槽や爆弾を抱え込んだ状態でミグの不意打ちを喰らったときは悲惨でした。
 機体の消耗で米空軍は生産再開を検討しましたが、これは実現しませんでした。

Span:10.64m Length:19.59m Height:6.00m Weight 12,7t max21.95t Engine P-W JP19W 7,800kg(A/B 12,030kg)*1 Cf:--kl Vmax M=2.25 Vc=0.85-0.9 Zc:15.240m Rc:10,440m/min Combat Radius:400-800nm Range:1,700nm Lto':800m Lid':760m 20mm Vulcan*1 Armament:Sidewinder*4 1st Flight 1955/10/22

Convair F-106 Delta Dart

Delta Dart  この戦闘機のすごいところは、無誘導の空対空ミサイル・ジーニ(核弾頭付きが3150発用意された)を常時装備していたことです。核に対して核で防御するという、とんでもない戦法を想定していました。
 当時としては非常に高度な電子機器を装備して、地上のレーダー・管制システムと半自動で連動し運用していたので、地上施設の整った米国本土以外では役に立ちませんでした。
 1959年からF-102にかわって防空空軍に配備されました。
 戦闘機とはいえ空戦をするような飛行機ではなく、極論すれば防空ミサイルの一段目です。開発スタッフも面白味が無かったと思います。

Span:11.62m Length:21.56m Height:6.16m Weight max15.9t Engine P-W J75P17 7,160kbg(A/B 11,000kg)*1 Cf:--kl Vmax M=2 Zc=21,300m RC --m/min Range:1,800nm Combat Radius:450nm Lto':1260m Lld':1,850m Armament:Genie *1, Falcon* 2 to 4 (F-106A)1st Flight 1956/12/26

North American F-107

F-107  米空軍の戦術戦闘機の要望に対して、ノース・アメリカン社はF-100の空気取り入れ口を背中に移動させたF-107を開発しました。
音速の2倍を越えましたが、対抗馬のF105に火器積載量で遠く及ばず、採用はされませんでした。
 背中のエア・インテイクは、とてもユニークですが、大迎角時にエンジン・ストール(失速)の原因となり、後方視界も遮る非常にまずい配置です。今ならデザイン画だけでボツになるでしょう。初飛行は1956年9月19日です。

Span:11.15m Length:18.45m Height:5.99m Weight max18.84t Engine P-W J57 turbojet A/B 10,657kg Cf:kl Vmax M=2 Range:1400nm Lto':m Armament:--( as expected)

North American F-108 Rapier

F-108 Rapier  F108はB-70「バルキリー」爆撃機のボディーガードとして構想されていたのですが、計画で終わってしまつた、マッハ3級の戦略戦闘機です。 その後B-70も結局ICBM(大陸間弾道弾)で充分、ということでキャンセルされました。高空・高速度爆撃時代の終焉です。
 イラストは参考用に描いたものです。モック・アップ段階まで作業が進んでいましたが、1959年にその段階で中止されました。

Span:17.50m Length:27.12m Height:6.32m Weight emoty 23.1t max 46.5t Engine GE J93-GE-3AR turbojet 9,500kg A/B 22.750kg*2 Cf:kl Vmax M=3 (3,190km/h) Zc=24,500m RC-- m/min Range:1000nm to 2200nm Armament:AAM(Falcon)*3 ( as expected )

Bell F-109

XF-109  米空軍と海軍はVTOL(垂直離着陸)ができ、不整地の前線で使用が可能なマッハ2級の制空戦闘機が欲しかった。それで空軍向きに計画されたのがこのF-109です。実はF-109というのは正式名称ではなく、通称だったようです。 経緯は不明ですが、計画は中止になりました。どうやら技術的に無理がある、開発経費がかかりすぎる、操縦が難しすぎる、排気熱が高すぎてアスフファルトが溶ける、などだったのでしょう。
 F-5Bに使われたのと同じJ-85エンジンを8機も使用していますので、もし完成していても前線では整備に手間がかかり過ぎてもてあましたでしょう。

Span:7.24m Length:18.9m Height:3.89m Weight max23,917lbs Engine GE J-85-GE-5 1,180kg (A/B 1,750kg*6)*8 Vmax M=2.3 Zc=m RC m/min Range:1200nm Combat Radius:600nm Armament:20mm cannon*4 FFAR(MightyMouse)*108 +1.8t bomb (as expected )

General Dynamics FB-111 Ardverg

Aadverg  マクナマラ氏の空海共用案プランが大間違いで、多目的戦闘機として開発された筈が、出来上がってみれば空軍用の戦術爆撃機になってしまいました。
 特徴としては可変後退翼を初めて実用化したこと、燃費率の良いターボ・ファンエンジンを採用したこと、横2名の座席配置などです。
 英国はヴァルカン爆撃機の後がまとして採用したかったのですが、高価であったため断念しました。
 戦術爆撃機としてはずば抜けた能力があり、長大な航続距離と低空侵攻、紫外線照準装置による精密爆撃が得意でリビア、イラクで活躍しています。
   なお「アードバーク」とはツチブタの事です。夜行性だからこの名になったようです。

Span:10.34-21.34m Length:22.4m Height:5.22m Weight: empty:22.27t max:54.09t Engine P-W TF30-P7 5,670kg (A/B 9,230kg)*2 Vmax M=2.5/11,000m Zc=18,000m RC --m/min Range:--nm Combat Radius:2200nm Armament: AGM-69A*6 or Nuclear Bomb*6 1st Flight 1967/07/30 (FB-111)

Lockheed F-117 Night Hawk

Night Hawk  ステルス効果の確認のため、防空ミサイル基地が使用されました。基地のスタッフには、ステルスという事は伏せてありました。さて、通過予定時刻になりましたが、基地のレーダーは無反応です。「遅れているようだな」と話していました。そのうちレーダーに1つ点が浮かび上がりました。F117の後方を飛んでいた随伴機(タロン)です。詰めていたスカンク・ワークス(ロッキードの特殊設計部門)の部員がにやりとしました。「予定通りでした。試験機はすでに爆弾を投下して飛び去っていますよ・・・」
 Fナンバーを付けていますが夜間攻撃機です。よくこんな形で空を飛べるものだと思います。イラク空爆では爆弾投下量の半分はF-117で、しかも被撃墜・消耗ゼロでした。スペックは推定値です。なお価格は1機4200万ドルだそうです。

Span:11.8m Length:15m Height:5m Weight: empty;10t max;16-20t Engine GE F-404-GE-400 4,990kg*2 Vmax:560kt/SL Zc=--m RC --m/min Range:270-400nm Combat Radius:--nm Armament:ASM*2 1st Flight 1981/06 (F-117)

LAST UPDATED 2011/08/23
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