韓国銀行法

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全文改正97.12.31法律第5491号

第1章 総則

第2章 金融通貨委員会

 第1節 金融通貨委員会の構成

 第2節 金融通貨委員会の運営

 第3節 金融通貨委員会の権限

第3章 執行機関及び監事

 第1節 執行機関

 第2節 監事

第4章 韓国銀行の業務

 第1節 韓国銀行券の発行

 第2節 金融機関の預金及び預金支払準備

 第3節 金融機関に対する貸出

 第4節 公開市場における証券の売買等

 第5節 政府及び政府代行機関との業務

 第6節 民間に対する業務

 第7節 その他業務

第5章 金融機関検査要求等

第6章 政府等との関係

第7章 会計等

 第1節 会計

 第2節 貸借対照表及び年次報告書等

第8章 補則

附則

第1章 総則

 

第1条(目的)この法律は、韓国銀行を設立し、効率的な通貨信用政策の樹立及び執行を通じて物価安定を図ることにより国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

 

第2条(法人格)韓国銀行は、無資本特殊法人とする。

 

第3条(韓国銀行の中立性)韓国銀行の通貨信用政策は、中立的に樹立され、自律的で執行されるようにしなければならず、韓国銀行の自主性は、尊重されなければならない。

 

第4条(政府政策との調和等)@韓国銀行の通貨信用政策は、物価安定を阻害しない範囲内において政府の経済政策と調和を成すことができるようにしなければならない。

A韓国銀行は、通貨信用政策を遂行する場合において市長機能を重視しなければならない。

 

第5条(韓国銀行の公共性・透明性)韓国銀行は、その業務遂行及び機関運営において公共性及び透明性を確保するよう努力しなければならない。

 

第6条(通貨信用政策運営計画の樹立)@韓国銀行は、政府と協議して毎年物価安定目標を定め、これを含む通貨信用政策運営計画を樹立して公表しなければならない。

A韓国銀行は、第1項の規定による物価安定目標の達成に最善を尽くさなければならない。

 

第7条(事務所)韓国銀行は、主たる事務所をソウル特別市に置き、業務の遂行上必要であると認めるときは、定款が定めるところにより支事務所及び代理店を置くことができる。

 

第8条(定款)@韓国銀行の定款には、次の各号の事項を記載する。

 1.目的

 2.名称

 3.事務所・支事務所及び代理店に関する事項

 4.執行幹部及び職員に関する事項

 5.業務及びその執行に関する事項

 6.予算及び会計に関する事項

 7.公告及び公表の方法

 8.その他大統領令が定める事項

A韓国銀行は、第12条の規定による金融通貨委員会の審議・議決を経て定款を変更することができる。

 

第9条(登記)@韓国銀行は、大統領令が定めるところにより登記しなければならない。

A韓国銀行は、主たる事務所の所在地で設立登記をすることにより成立する。

B韓国銀行は、登記をしなければならない事項に関しては、その登記後でなければ第三者に対抗することができない。

 

第10条(類似(有事)名称の使用禁止)韓国銀行でない者は、韓国銀行又はこれと類似する名称を使用することができない。

 

第11条(金融機関の範囲)@この法律において"金融機関"とは、銀行法第2条の規定による金融機関をいう。

A農業協同組合中央会又は水産業協同組合中央会及びその会員の水産業協同組合及び畜産業協同組合中央会の信用事業部門は、1の金融機関とみなす。

B保険事業者及び相互信用金庫業務又は信託業務のみを営む会社は、金融機関とみなさない。

 

第2章 金融通貨委員会

 

第1節 金融通貨委員会の構成

 

第12条(設置)韓国銀行に政策決定機構として金融通貨委員会を置く。

 

第13条(構成)@金融通貨委員会は、次の7人の委員で構成する。

 1.韓国銀行総裁

 2.財政経済院長官が推薦する委員1人

 3.韓国銀行総裁が推薦する委員1人

 4.金融監督委員会委員長が推薦する委員1人

 5.大韓商工会議所会長が推薦する委員1人

 6.社団法人全国銀行連合会会長が推薦する委員1人

 7.韓国証券業協会会長が推薦する委員1人

A韓国銀行総裁(以下"総裁"という。)は、金融通貨委員会議長(以下"議長"という。)を兼任して、国務会議の審議を経て大統領が任命する。

B第1項第2号から第7号まにおける委員は、金融・経済又は産業に関して豊富な経験があり、又は卓越した知識を有する者であって大統領令が定めるところにより推薦機関の推薦を受けて大統領が任命する。

C金融通貨委員会委員(以下"委員"という。)は、常任とする。

 

第14条(議長)@議長は、金融通貨委員会を代表し、金融通貨委員会の会議を主宰し、会務を統轄する。

A議長がやむを得ない事由により職務を遂行することができないときは、金融通貨委員会があらかじめ定めた委員が議長の職務を代行する。

 

第15条(委員の任期)第13条第1項第2号から第7号まにおける委員の任期は、4年とし、連任することができる。

 

第16条(補欠委員の任期)委員(議長を除く。)に欠員があるときは、新たに任命し、新たに任命された委員の任期は、前任者の残任期間とする。

 

第17条(委員の欠格事由)次の各号の1に該当する者は、委員となることができない。

 1.大韓民国国民でない者

 2.国家公務員法第33条各号の1に該当する者

 

第18条(委員の身分保障等)@委員は、次の各号の1に該当する場合を除いては、任期中その意思に反して解任されない。

 1.第17条各号の1に該当する場合

 2.心身の障害により職務を遂行することができなくなった場合

 3.この法律による職務上の義務に違反して委員としての職務遂行が不適当となった場合

A委員が第1項の事由により解任される場合、解任される前に委員としてした行為は、その効力を喪失しない。

 

第19条(政治活動の禁止)委員は、政党法第6条の規定にかかわらず政党に加入することができず、政治運動に関与することができない。

 

第20条(兼職等の禁止)委員は、在職中次の各号の職を兼ね、又は営利を目的とする事業を営為してはならない。

 1.国会議員又は地方議会議員の職

 2.国家公務員又は地方公務員の職

 3.その他報酬を受ける職

 

第2節 金融通貨委員会の運営

 

第21条(会議)@金融通貨委員会の会議は、議長が必要であると認めるとき又は委員2人以上の要求があるとき議長が召集する。

A金融通貨委員会の会議は、この法律に特別な規定がある場合を除いては、委員5人以上の出席及び出席委員過半数の賛成で議決する。

B委員は、2人以上の賛成で議案を発議することができる。ただし、議長は、単独で議案を発議することができる。

 

第22条(出席発言等)@韓国銀行副総裁及び副総裁補は、金融通貨委員会の会議に出席して発言することができる。

A金融通貨委員会は、必要な場合関係専門家等を会議に出席させて意見を聞くことができる。

 

第23条(委員の除斥)委員は、次の各号の1に該当する事項に関する審議・議決から除斥される。

 1.自己と直接的な利害関係がある事項

 2.配偶者、4親等以内の血族又は2親等以内の姻戚の関係にある者と直接的な利害関係がある事項

 

第24条(議決書の作成等)@金融通貨委員会が議決をしたときは、議決書を作成して議決に参与した委員が記名及び捺印又は署名しなければならない。

A金融通貨委員会は、議事録を作成して、金融通貨委員会が定めるところによりこれを公開しなければならない。

 

第25条(損害賠償責任)@金融通貨委員会が故意又は重大な過失により韓国銀行に損害を及ぼしたときは、当該会議に出席したすべての委員は、韓国銀行に対して連帯して損害賠償責任を負う。ただし、その会議で明確に反対意思を表示した委員は、この限りでない。

A第1項の規定による損害賠償のための訴訟においては、監事が韓国銀行を代表する。

 

第26条(緊急措置)@総裁は、内憂・外患・天災・地変又は重大な財政経済上の危機により通貨信用政策に関して緊急措置が必要な場合であって金融通貨委員会を召集する時間的余裕がないときは、金融通貨委員会の権限範囲内において必要な措置を採ることができる。

A総裁は、第1項の規定により措置をしたときは、遅滞なく金融通貨委員会の会議を召集し、その内容を報告しなければならない。

B金融通貨委員会は、第1項の規定による措置を確認・修正又は停止することができる。

 

第27条(会議運営)金融通貨委員会の会議運営に関して必要な事項は、大統領令で定める。

 

第3節 金融通貨委員会の権限

 

第28条(通貨信用政策に関する議決)金融通貨委員会は、通貨信用政策に関する次の各号の事項を審議・議決する。

 1.韓国銀行券発行に関する基本的な事項

 2.金融機関が維持しなければならない最低支払準備率

 3.韓国銀行の金融機関に対する再割引その他与信業務の基準及び利子率

 4.韓国銀行の金融機関に対する緊急与信に関する基本的な事項

 5.韓国銀行が与信を拒否することができる金融機関の指定

 6.公開市場における韓国銀行の国債又は政府保証証券等の売買に関する基本的な事項

 7.韓国銀行通貨安定証券の発行・売出・買戻及び償還等に関する基本的な事項

 8.韓国銀行通貨安定勘定の設置及び運用に関する基本的な事項

 9.深刻な通貨収縮期における金融機関以外の営利企業に対する与信の基本的な事項

 10.金融機関に対する資料提出要求。ただし、通貨信用政策の樹立のために必要な場合に限る。

 11.金融監督院に対する金融機関検査及び共同検査要求。ただし、通貨信用政策の樹立のために必要な場合に限る。

 12.金融機関の各種預金に対する利子その他支給金の最高率

 13・金融機関の各種貸出等与信業務に対する利子その他料金の最高率

 14.金融機関が行う貸出の最長期限及び担保の種類に対する制限

 15.深刻な通貨膨脹期等国民経済上緊切した場合一定の期間内の金融機関の貸出及び投資の最高限度又は分野別最高限度の制限

 16.深刻な通貨膨脹期等国民経済上緊切した場合金融機関の貸出に対する事前承認

 17.その他この法律及び他の法律に金融通貨委員会の権限で規定された事項

 

第29条(韓国銀行の運営に関する議決)金融通貨委員会は、韓国銀行の運営に関する次の各号の事項を審議・議決する。

 1.韓国銀行の定款変更に関する事項

 2.韓国銀行の組織及び機構に関する事項

 3.韓国銀行の予算及び決算に関する事項

 4.韓国銀行所属職員の報酬基準に関する事項

 5.その他韓国銀行の運営と関連してこの法律又は定款に金融通貨委員会の権限として規定された事項

 

第30条(規程の制定)金融通貨委員会は、その職務を遂行するために必要な規程を制定することができる。

 

第31条(委員の業務補佐)金融通貨委員会は、韓国銀行所属職員をして委員の業務を補佐させることができる。

 

第3章 執行機関及び監事

 

第1節 執行機関

 

第32条(執行幹部)韓国銀行が執行幹部として総裁及び副総裁各1人及び副総裁補5人以内を置く。

 

第33条(総裁)@総裁は、韓国銀行を代表し、その業務を統轄する。

A総裁の任期は、4年とし、1次に限り連任することができる。

 

第34条(総裁の権限及び義務)@総裁は、金融通貨委員会が樹立した政策を遂行して、この法律及び定款により付与されたその他権限を行使する。

A総裁は、金融通貨委員会が留意しなければならない事項を随時通報して、金融通貨委員会の審議・議決のために必要な資料及び意見を提供する義務を負う。

 

第35条(代理人の選任)@総裁は、副総裁・副総裁補又は職員中から韓国銀行の業務に関して裁判上又は裁判外のすべての行為をする権限がある代理人を選任することができる。

A第1項の規定により裁判上代理人で選任することができる職員の範囲は、大統領令で定める。

 

第36条(副総裁等)@副総裁及び副総裁補は、総裁が任命する。

A副総裁及び副総裁補の任期は、それぞれ3年とし、1次に限り連任することができる。

 

第37条(副総裁等の職務)副総裁は、総裁を補佐し、副総裁補は、総裁及び副総裁を補佐し、各自定款が定めるところにより業務を分掌する。

 

第38条(副総裁等の解任)総裁は、副総裁及び副総裁補が次の各号の1に該当する場合には、解任することができる。

 1.破産宣告を受けた場合

 2.禁錮以上の刑又はこの法律その他金融機関法令(外国の金融関連法令を含む。)により罰金以上の刑を宣告を受けた場合

 3.心身の障害により職務を遂行することができなくなった場合

 4.この法律又はこの法律による命令又は定款に違反した場合

 

第39条(職員の任免)韓国銀行の職員は、総裁が任免する。

 

第40条(執行機関の責務)@総裁・副総裁・副総裁補及び職員は、金融通貨委員会が樹立した通貨信用政策を誠実に執行しなければならない。

A金融通貨委員会は、総裁・副総裁・副総裁補及び職員の業務遂行に対して必要な場合総裁に対して是正を要求し、又は懲戒を要求することができる。

 

第41条(兼職制限)総裁・副総裁・副総裁補及び職員は、その職務外の営利を目的とする業務に従事することができず、当該任命権者の承認を得なくては、他の職務を兼任することができない。

 

第42条(清廉及び秘密維持義務)@総裁・副総裁・副総裁補及び職員は、金融機関又はその機関の役・職員に与信を強要し、又は金品その他利益を受けてはならない。

A総裁・副総裁・副総裁補及び職員又はその職にあった者は、その職務上知り得た情報を他の者に漏洩し、又は職務以外の目的でこれを使用してはならない。

 

第2節 監事

 

第43条(任命)@韓国銀行に監事1人を置く。

A監事は、財政経済院長官の推薦で大統領が任命する。

 

第44条(任期)監事の任期は、3年とし、1次に限り連任することができる。

 

第45条(任務)@監事は、韓国銀行の業務を常時監査し、その結果を随時金融通貨委員会に報告しなければならない。

A監事は、毎年総合監査報告書を作成して政府及び金融通貨委員会に提出しなければならない。

B総裁は、監事の職務遂行上必要な職員の任免に関して監事と協議しなければならない。ただし、定款が定める下級職員の任免に関しては、この限りでない。

 

第46条(監事の兼職制限等)第38条・第41条及び第42条の規定は、監事の解任、兼職制限、清廉及び秘密維持義務に関してこれを準用する。

 

第4章 韓国銀行の業務

 

第1節 韓国銀行券の発行

 

第47条(貨幣の発行)貨幣の発行権は、韓国銀行のみ有する。

 

第48条(韓国銀行券の通用)韓国銀行が発行した韓国銀行券は、法貨としてすべての取引に無制限通用する。

 

第49条(韓国銀行券の券種等)韓国銀行は、政府の承認を得て金融通貨委員会が定めるところによりいかなる規格・デザイン及び券種の韓国銀行券も発行することができる。

 

第50条(韓国銀行保有韓国銀行券)韓国銀行が保有する韓国銀行券は、韓国銀行の資産又は負債とならない。

 

第51条(韓国銀行の債権回収等)@韓国銀行は、韓国銀行券で債権を回収し預金を受入しなければならない。ただし、預金取引は、韓国銀行に預金することができる者に限る。

A韓国銀行は、預金者の要求により直ちに韓国銀行券で預金を還付しなければならない。ただし、還付期に関して約定がある場合には、その還付期が到来した後還付する。

 

第52条(韓国銀行券の交換等)@韓国銀行は、保有している韓国銀行券の事情が許す限り券種間の交換要求に応じなければならない。

A韓国銀行は、き損・汚染その他の事由により通用に適合しない韓国銀行券を新券と交換しなければならない。

 

第53条(鋳貨の発行)@韓国銀行は、鋳貨を発行することができる。

A第1項の規定による鋳貨に関しては、第48条から第52条までの規定を準用する。

 

第2節 金融機関の預金及び預金支払準備

 

第54条(韓国銀行の預金受入)韓国銀行は、金融機関の預金を受け入れることができる。

 

第55条(預金支払準備金の預置等)@金融機関は、預金債務に対して第56条の規定による預金支払準備率に相当する金額以上の金額を預金支払準備金として保有しなければならない。

A第1項の規定による預金支払準備金は、韓国銀行に支払準備預金として保有しなければならない。ただし、金融機関は、金融通貨委員会が定めるところにより預金支払準備金の一部を韓国銀行券で当該金融機関に保有することができる。

B第2項の規定による支払準備預金に対しては、金融通貨委員会が定めるところにより利子を支給することができる。

 

第56条(預金支払準備率の決定等)@金融通貨委員会は、各金融機関が保有しなければならない預金支払準備金の最低率(以下"預金支払準備率"という。)を定めて、必要であると認めるときは、これを変更することができる。

A預金支払準備率は、第57条に規定する場合を除いては、100分の50以下とし、すべての金融機関に一律的に適用する。

 

第57条(限界預金支払準備金)金融通貨委員会は、顕著な通貨膨脹期において必要であると認める場合、金融通貨委員会が指定する日の預金額を超過する増加額に対して預金支払準備率に該当する金額を超過して全額までを最低預金支払準備金として追加で保有するように要求することができる。

 

第58条(預金種類別預金支払準備率)金融通貨委員会は、必要であると認めるときは、第55条及び第57条の範囲内において預金の種類別に預金支払準備率を別途定めることができる。

 

第59条(最低預金支払準備金の計算)@各金融機関が保有する最低預金支払準備金は、金融通貨委員会が定めるところにより毎半月別に計算する。

A各金融機関の最低預金支払準備金は、大韓民国中にあるその本店・支店及び出張所を総合して計算する。

 

第60条(過怠金の賦課等)@当該半月中保有した預金支払準備金が第59条の規定により算出された最低預金支払準備金に達し得ないときは、その金融機関は、当該半月間平均不足額の100分の1に該当する過怠金を韓国銀行に納付しなければならない。

A2月半を超過する期間にわたって預金支払準備金の不足が続いたときは、金融通貨委員会は、当該金融機関に対して最低預金支払準備金を1月以上継続して保有するときまで新規の貸出・投資又は株主に対する配当金の支払い等を禁止することができる。

 

第61条(預金支払準備率の引上)金融通貨委員会が預金支払準備率を引き上げる場合には、漸進的にしなければならず、すべての金融機関に対して事前通報をしなければならない。

 

第62条(預金支払準備金の使用)韓国銀行に保有された預金支払準備金は、金融通貨委員会が定めるところにより韓国銀行又は他の金融機関に対する決済資金として使用することができる。

 

第63条(支払準備資産制度)金融通貨委員会は、必要であると認める場合、大統領令が定めるところにより金融機関に対して預金支払準備金とは別途の支払準備資産を保有するように要求することができる。

 

第3節 金融機関に対する貸出

 

第64条(金融機関に対する与信業務)@韓国銀行は、金融通貨委員会が定めるところにより金融機関に対して次の各号の与信業務をすることができる。

 1.金融機関が受けた約束手形・為替手形その他信用証券の再割引・割引及び売買。ただし、韓国銀行が取得した日から1年以内に満期が到来する証券に限る。

 2.次の証券を担保とする1年以内の期限付資出

 イ 第1号の信用証券

 ロ 政府の債務又は政府が保証した債務を表示する流通証券

 ハ 韓国銀行の債務を表示する流通証券

A第1項の規定により再割引・割引又は買入し、又は担保として取得した信用証券には、その証券を提供した金融機関の裏書があり、又は譲渡証書が添付されなければならない。

 

第65条(金融機関に対する緊急与信)@韓国銀行は、次の各号の場合には、委員4人以上の賛成で臨時に適格性を付与した資産を担保として金融機関に対する与信をすることができる。

 1.通貨及び銀行業の安定が直接的に脅威を受ける重大な緊急事態時に金融機関に対して一時的に与信をする場合

 2.電算情報処理組織の障害その他偶発的事故等により金融機関の支払資金の一時的不足が発生することにより業務遂行に顕著な支障が招来されることと認められて一時的に与信をする場合

A第1項第1号の規定により与信を受けた金融機関は、これを償還しないでは、金融通貨委員会の承認なく貸出及び投資を増加してはならない。

B韓国銀行は、第1項の規定による与信と関連して必要であると認める場合には、当該金融機関の業務及び財産状況を調査・確認することができる。

 

第66条(韓国銀行の融資拒否等)@韓国銀行に融資を申請した金融機関が他の金融機関に比して韓国銀行の与信に過度に依存してきており、又は不健全な貸出方針又は投資方針を持続してきたと金融通貨委員会が認める場合、韓国銀行は、当該金融機関に対する融資を拒否することができる。

A金融通貨委員会は、第1項に該当する金融機関に対して与信を許す場合、当該金融機関に対する与信に適用する割引率又は利率を引き上げることができる。

 

第67条(韓国銀行の与信制限)韓国銀行は、深刻な通貨膨脹期においては、金融機関に対する与信を制限しなければならず、やむを得ない場合に限り新規で与信し早急に与信額を減縮するよう努力しなければならない。

 

第4節 公開市場における証券の売買等

 

第68条(公開市場操作)@韓国銀行は、金融通貨委員会が定めるところにより通貨信用政策を遂行するために自己計算により次の証券を公開市場で売買することができる。

 1.国債

 2.元利金償還を政府が保証した有価証券

 3.その他金融通貨委員会が定めた有価証券

A第1項各号の有価証券は、自由に流通されて発行条件が完全に履行されているものに限る。

 

第69条(韓国銀行通貨安定証券)@韓国銀行は、法律及び金融通貨委員会が定めるところにより韓国銀行通貨安定証券(以下"通貨安定証券"という。)を公開市場において発行することができる。

A韓国銀行は、通貨安定証券を買戻し、又は満期日前に額面金額で抽籤償還することができる。

B通貨安定証券の利率・満期日及び償還条件に関する事項は、金融通貨委員会が定める。

C第2項の規定による抽籤償還は、金融通貨委員会が必要であると認めるときに限りすることができる。

D韓国銀行は、買戻又は償還した通貨安定証券を遅滞なく回収して廃棄しなければならない。ただし、還売渡を条件で買入する場合には、この限りでない。

E韓国銀行が保有する通貨安定証券に関しては、第50条の規定を準用する。ただし、還売渡を条件で買入する場合には、この限りでない。

 

第70条(韓国銀行通貨安定勘定の設置)@韓国銀行は、金融通貨委員会が定めるところにより韓国銀行通貨安定勘定を設置して金融機関をしてその勘定に預置させることができる。

A韓国銀行通貨安定勘定に預置された金額は、第4章第2節の規定による預金支払準備金とみなさない。

 

第5節 政府及び政府代行機関との業務

 

第71条(預受機関)韓国銀行は、大韓民国国庫金の預受機関として予算会計法が規定するところにより国庫金を取扱う。

 

第72条(保護預受業務)韓国銀行は、政府に属する証券・文書その他高価物を保護預受することができる。

 

第73条(国家事務取扱)韓国銀行は、法令が定めるところにより国家の収入徴収を補助し、国債の発行・売却・償還その他事務を取扱うことができる。

 

第74条(手数料)韓国銀行は、政府の事務取扱に対して実費の範囲内において料金又は手数料を請求することができる。

 

第75条(対政府与信等)@韓国銀行は、政府に対して当座貸出その他形式の与信をすることができ、政府から国債を直接引受することができる。

A第1項の規定による与信及び直接引き受けた国債の総額は、金融機関及び一般に対して政府が負担するすべての債務を合せて国会が議決した起債限度を超過することができない。

B第1項の規定による与信に対する利率その他条件は、金融通貨委員会が定める。

 

第76条(政府保証債券の直接引受)@韓国銀行は、元利金償還に対して政府が保証した債券を直接引受することができる。

A第1項の引受に対する利率その他条件は、金融通貨委員会が定める。

 

第77条(政府代行機関との与・受信業務)@韓国銀行は、政府代行機関の預金を受入し、これに対し貸出することができる。

A第1項で"政府代行機関"とは、生産・購買・販売又は配給において政府のために公共の事業又は機能を遂行する法人であって政府が指定した法人をいう。

B第1項の規定による貸出は、その元利金償還に対して政府が保障した場合に限る。

C金融通貨委員会は、韓国銀行の政府代行機関に対する貸出利率その他条件を定める。

 

第78条(政府代行機関に対する与信制限)韓国銀行は、通貨膨脹期に政府代行機関に対する与信の抑制及び与信額の減縮のために努力しなければならない。

 

第6節 民間に対する業務

 

第79条(民間との取引制限)韓国銀行は、この法律が定める場合を除いては、政府・政府代行機関又は金融機関以外の法人又は個人と預金又は貸出の取引をし、又は政府・政府代行機関又は金融機関以外の法人又は個人の債務を表示する証券を買入することができない。ただし、韓国銀行は、金融通貨委員会が定めるところにより業務遂行に必要であると認める法人と預金取引をすることができる。

 

第80条(営利企業に対する与信)@金融機関が既存貸出金を回収して新規貸出を抑制している深刻な通貨信用の収縮期において韓国銀行は、第79条の規定にかかわらず委員4人以上の賛成により金融機関でない者であって金融業を営む者等営利企業に対して与信することができる。

A第1項の規定による与信に対しては、金融通貨委員会が指定する条件を遵守しなければならない。

B第65条第3項の規定は、第1項の規定により与信をする場合にこれを準用する。

 

第7節 その他業務

 

第81条(支給決済業務)韓国銀行は、通貨信用政策及び直結する支払決済制度の運営・管理業務を遂行する。

 

第82条(外国為替業務等)韓国銀行は、財政経済院長官の認可を受けて次の各号の1に該当する業務を遂行することができる。

 1.外国為替業務及び外国為替の保有

 2.外国の金融機関、国際金融機構、外国政府及びその代行機関又は国際連合機構からの預金の受入

 3.貴金属の売買

 

第83条(為替相場政策に対する協議)韓国銀行は、政府の為替相場政策、外国為替銀行の外貨与・受信業務及び外国為替買入・売渡超過額の限度設定に関する政策に対して協議する機能を遂行する。

 

第84条(為替取引契約)韓国銀行は、金融通貨委員会が定めるところにより金融機関と為替取引契約をすることができる。

 

第85条(国際機構における政府代表)韓国銀行は、政府の指示により大韓民国が会員として加入した国際通貨機構又は金融機構との事務・交渉及び取引において政府を代表する。

 

第86条(統計資料の収集・作成等)韓国銀行は、通貨信用政策の樹立に必要な通貨及び銀行業務・財政・物価・賃金・生産・国際収支その他経済一般に関する統計資料の収集・作成及び経済に関する調査をすることができ、これのために必要な資料及び情報を政府機関又は法人又は個人に要求することができる。

 

第5章 金融機関検査要求等

 

第87条(資料提出要求権)韓国銀行は、金融通貨委員会が通貨信用政策遂行のために必要であると認める場合、金融機関(金融機関でない者であって金融業を営為する者中韓国銀と当座預金取引約定を締結した者を含む。)に対して資料提出を要求することができる。この場合、要求する資料は、金融機関の業務負担を十分に考慮して必要な最小限の範囲に限定しなければならない。

 

第88条(検査及び共同検査の要求等)@韓国銀行は、金融通貨委員会が通貨信用政策遂行のために必要であると認める場合、金融監督機構の設置等に関する法律により設立された金融監督院(以下"金融監督院"という。)に対して具体的範囲を定めて金融機関に対する検査を要求することができ、必要時韓国銀行所属職員が金融監督院の金融機関検査に共同で参加することができるように要求することができる。

A韓国銀行は、金融監督院に対して第1項の規定による検査結果の送付を要請し、又は検査結果により金融機関に対する必要な是正措置を要請することができる。

B金融監督院は、韓国銀行が第1項及び第2項の規定による要求又は要請をする場合これに応じなければならない。

 

第89条(再議要求権)@金融通貨委員会は、金融監督委員会が通貨信用政策及び直接関連する措置をする場合、異議があるときは、再議を要求することができる。

A第1項の規定による再議要求がある場合、金融監督委員会が在籍委員3分の2以上の賛成で前と同じ議決をしたときは、第1項の措置は、確定する。

 

第6章 政府等との関係

 

第90条(総裁の国務会議出席)@総裁は、金融通貨に関する事項に対して国務会議に出席して発言することができる。

A政府は、総裁に国務会議に出席することを要求することができる。

 

第91条(列席発言)財政経済院次官は、金融通貨委員会会議に列席して発言することができる。

 

第92条(再議要求)@財政経済院長官は、金融通貨委員会の議決が政府の経済政策と相反すると判断される場合には、再議を要求することができる。

A第1項の規定による再議要求がある場合に金融通貨委員会が委員5人以上の賛成で前と同じ議決をしたときは、大統領がこれを最終決定する。

B財政経済院長官は、第1項の規定による要求をする場合には、大統領令が定めるところによりこれを直ちに公表しなければならない。

 

第93条(政策樹立時の諮問)政府は、金融通貨に関する重要な政策を樹立するときは、金融通貨委員会の意見を聞かなければならない。

 

第94条(資料協助)財政経済院長官及び金融通貨委員会及び金融監督委員会は、政策の樹立に必要であると認める場合相互間に資料を要請することができる。この場合、特別な事由がない限りこれに応じなければならない。

 

第95条(監査院の監査)韓国銀行は、毎年監査院の監査を受ける。

 

第96条(国会報告等)@韓国銀行は、毎年1回以上通貨信用政策の遂行状況に対する報告書を作成して国会に提出しなければならない。

A総裁は、国会又はその委員会が第1項の規定により提出した報告書と関連して出席を要求する場合には、出席して答弁しなければならない。

 

第7章 会計等

 

第1節 会計

 

第97条(会計年度)韓国銀行の会計年度は、政府の会計年度に従う。

 

第98条(予算・決算)@韓国銀行の毎会計年度予算は、金融通貨委員会の議決を経て確定する。

A韓国銀行は、第1項の予算中通貨信用政策及び関連した予算を除く経費等に関する予算(以下"経費予算"という。)に対しては、あらかじめ財政経済院長官の承認を得なければならない。

B韓国銀行は、当該会計年度開始60日前までに財政経済院長官に経費予算書を提出しなければならない。

C第2項の規定による経費予算の範囲は、大統領令で定める。

D総裁は、会計年度終了後2月以内に当該年度の決算書を財政経済院長官に提出しなければならない。

 

第99条(利益金処分)@韓国銀行は、毎会計年度ごとに決算上純利益金を資産の減価償却に充当した後残りがあるときは、決算上純利益金の100分の10を毎年積み立てなければならない。

A韓国銀行は、決算上純利益金を第1項の規定により積み立てた後残りがあるときは、政府の承認を得てこれを特定の目的のための積立金として積み立てることができる。

B韓国銀行は、決算上純利益金を第1項及び第2項の規定により処分した後残りがあるときは、これを政府に歳入として納付しなければならない。

 

第100条(損失補填)韓国銀行の会計年度において発生した損失は、積立金で補填し、積立金が不足したときは、予算会計法が定めるところにより政府が補填する。

 

第2節 貸借対照表及び年次報告書等

 

第101条(貸借対照表の公告)@韓国銀行は、毎月20日以内に前月の最終営業日現在の資産及び負債を一定の項目で表示する貸借対照表を公告しなければならない。この場合、毎会計年度最終営業日現在の貸借対照表は、当該会計年度終了後2月以内に公告することができる。

A第1項の規定による貸借対照表には、韓国銀行の総裁・監事及びその作成担当責任者が記名及び捺印又は署名しなければならない。

 

第102条(年次報告書の公表)@韓国銀行は、毎会計年度経過後3月以内に当該会計年度中の韓国銀行の業務状態及び通貨及び政府の外国為替に関する政策を概略的に記述し、金融経済状態を分析した年次報告書を政府に提出して、これを公表しなければならない。

A第1項の規定による年次報告書は、金融通貨委員会の議決を経なければならない。

 

第103条(営利行為の禁止等)韓国銀行は、直接又は間接を問わず営利行為をし、又は営利企業の所有又は運営に参加することができず、その業務遂行上必要な場合以外には、不動産を買い入れ、又は所有することができない。

 

第8章 補則

 

第104条(罰則)第42条第2項(第46条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、3年以下の懲役又は2千万ウォン以下の罰金に処する。

 

第105条(罰則)第10条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は1千万ウォン以下の罰金に処する。

 

第106条(罰則適用における公務員擬制)@金融通貨委員会委員及び韓国銀行の副総裁・副総裁補・監事及び職員は、刑法その他法律による罰則の適用においてこれを公務員とみなす。

A第1項の規定により公務員とみなす職員の範囲は、大統領令で定める。


附則

第1条(施行日)この法律は、1998年4月1日から施行する。

 

第2条(副総裁及び監事の連任制限に関する適用例)第36条第2項及び第44条の改正規定は、この法律により最初に任命される副総裁及び監事から適用する。

 

第3条(一般的経過措置)@この法律施行前に従前の規定により金融通貨運営委員会が行った認可・承認・決定・命令・処分その他の行為は、この法律により金融通貨委員会が行った行為とみなす。

Aこの法律施行前に従前の規定により金融通貨運営委員会に対して行った申請・報告その他の行為は、この法律により金融通貨委員会に対して行った行為とみなす。

 

第4条(委員及び執行幹部等に関する経過措置)この法律施行当時金融通貨運営委員会の議長及び委員、韓国銀行総裁・副総裁・理事及び監事は、この法律により金融通貨委員会議長及び委員、韓国銀行総裁・副総裁・副総裁補及び監事が新たに任命されるときまでこの法律による金融通貨委員会の議長及び委員、韓国銀行総裁・副総裁・副総裁補及び監事の職務を遂行する。

 

第5条(委員の任期に対する特例)この法律により最初に任命される委員中第13条第1項第2号から第4号までの委員の任期は、第15条第2項の改正規定にかかわらず2年とする。

 

第6条(定款の変更)韓国銀行は、この法律施行と同時にこの法律の改正内容に合うように定款を変更し、財政経済院長官の認可を受けなければならない。

 

第7条(他の法律の改正)@公職者倫理法中次の通り改正する。

第3条第1項第9号及び第10条第1項第10号中"銀行監督院長"をそれぞれ金融監督院長"とする

A国債法中次の通り改正する。

第15条第2項前段中"韓国銀行の役員"を"韓国銀行副総裁補"と、"基金出納担当役員を"を"基金出納担当副総裁補を"とし、同条後段中"基金出納担当役員は、"を"基金出納担当副総裁補は、"とする。

第15条第3項中"基金出納担当役員"を"基金出納担当副総裁補"とする。

B独占規制及び公正取引に関する法律中次の通り改正する。

第14条の3第1号を次の通りする。

 1.金融監督機構の設置等に関する法律により設立された金融監督院

C約款の規制に関する法律中次の通り改正する。

第18条第1項中"韓国銀行法による銀行監督院"を"金融監督機構の設置等に関する法律により設立された金融監督院"とする。

D第18回冬季ユニバーシアード大会及び第4回冬季アジア競技大会支援法中次の通り改正する。

第19条第2項中"あり、韓国銀行法第72条の規定にかかわらず不動産を取得することができる"を"ある"とする。

 

第8条(他の法令との関係)この法律施行当時他の法令で従前の韓国銀行法の規定を引用した場合にこの法律中それに該当する規定があるときは、この法律の該当条項を引用したものとみなし、韓国銀行理事を引用したものは、韓国銀行副総裁補を引用したものと、韓国銀行銀行監督院又は銀行監督院を引用したものは、金融監督院を引用したものと、韓国銀行銀行監督院長又は銀行監督院長を引用したものは、金融監督院長を引用したものとみなす。


 

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