
静岡県視覚障害者協会
静岡県では、県視覚障害者協会の理事さんたちが、その役割をしています。つまり、中途失明・または視覚障害者となってしまった人の所を訪問し、歩行訓練(白杖を使っての歩行は意外と難しいんです)や点字指導などを行い、社会復帰を後押ししています。
しかし、中には障害者である事を認めようとせず、訪問を拒否するケースも多いそうです。拒否されながらも、何度か通うと、障害を受容しはじめ、訓練を受け、盲学校に行ったりして社会復帰への意欲が生まれるとの事です。大変な苦労をして、少しでも多くの苦しむ中途視覚障害者・失明者を生き返らせられたらと頑張っておられます。
プライバシーの保護
しかし、「プライバシーの保護」という理由で協会が 公的機関からそれらの方の名簿を入手できない事になってしまいました。「プライバシーの保護」はもちろんの事なのですが、その為に、この訪問指導の活動にも限界ができてしまいました。新規で指導を必要とする人の所へも行けません。家族が視覚障害者協会に「来てください」とでもお願いしない限り、協会はその人の存在すらも知り得ないのです。
私自身もそうですが、まだ少しでも見えている人間にとって、今まで普通に暮らしていた地域の方には あまり知られたくないものです。(障害を)家族にとっても同じで、なかなか協会へ行く気持ちにはなれない方の方が多いでしょう。
情報障害者
これが、全盲となれば、今度は、家族は「危ないから」と言い、本人は絶望から外との接触を断とうとします。完全に孤立していくのです。歩行訓練は基本的に通所訓練ですから行かなければいつまでも外を出歩く事はできません。耳が良ければTVでもラジオでも一日中聞いて過ごしているのでしょう。本も新聞も読めないままです。社会復帰も遠く、情報障害者となっていきます。
訪問指導
こんな時に訪問指導してくれる方が来て、歩行訓練や悩みを聞いてくれたり、自分を外へと導いてくれるのです。家族にとっても、負担はずっと軽くなるはずです。自らの命までも絶ってしまう人もいなくなるでしょう。目は失っても自分を失う必要はありません。目のかわりに何かをつかめるはずです。普通の人間としての第二の一歩がはじまるのです。
制度化実現に向けて
今、協会では「プライバシーの保護」を守りつつ、少しでも多くの中途視覚障害者の社会復帰を推進する為に、この訪問指導の重要性を訴えています。この訪問指導が行政との連携によって、制度化される事を願っています。みなさんの理解と協力で、一日も早く制度化される事を私も切望しています。