情報保障について

 

身近にあふれる「情報」

当たり前のことを知ることができない情報障害者について考えてみて下さい。


●情報って何?

 人はみな、見えているもの、聞こえている音、匂い、手や足や肌で感じる感触や温度、

など、「五感」で感じ取ったものすべてを元に行動したり考えたりしています。

つまり、無意識の中にも瞬時に情報を得ているのです。

 これらの情報を得るためには「視覚」「聴覚」「嗅覚」「触覚」「味覚」のいわゆる五感が

必要です。

 

では、これらの感覚が消失したり、衰えたりしている人たちはどうするのでしょうか?

 

暗闇の中で動くとき、音の反響や方向、風の動き、手でふれた壁、足でさぐった床、

匂いの方向や種類などの情報を頼りに出口を探しますね。そう、人はまさに情報を

得て判断する生き物なのです。

 

人は誰でも、五体満足のままではいられません。年令とともに、これらの感覚器は

衰えを見せます。病気や事故、何らかの事情で、障害を持ってしまう人もいます。

弱視や、難聴、ろう、嗅覚や味覚を失った人たちは、見た目ではわかりません。

手指や腕や足の障害を持った人でも、見た目でわかる人と、そうでない人がいます。

 

それぞれの不自由を抱えながらも、一般社会の中で、社会に自分を無理にあわせ

て生きている人が圧倒的に多いのです。これらすべての人たちは、「情報障害者」

といえると考えます。

 

●情報障害者

 では、こられの情報障害者はどのようにして不足している情報を補うのでしょうか?

視覚障害者は視覚以外の感覚。聴覚障害者は聴覚以外の感覚。といったように残った

感覚をつかわなければなりません。

 

 視覚障害者は文字などの視覚的情報を音声で読み上げてもらう。

 聴覚障害者は音声などの聴覚的情報を文字で表現してもらう。

 

などのオプションが必要になります。,おなじ情報をこのように音声でも、文字でも

表現することで、視覚障害であっても、聴覚障害であっても、同じ情報を共有する

ことが可能になります。それでも、文字にできない情報や、音声にできない情報は

ありますが、少しでも同じ情報を共有することに近づくことが可能になります。

 

●情報を共有するということ

  なぜ、情報を共有する必要があるのでしょうか?

人はみな平等であるべきだからです。情報の格差は、すなわち行動の制限や

知識の格差を産み出し、平等であるべき機会の均等化を崩します。

障害は誰の責任でもありません。人として上下はありません。人として生まれた

以上、平等に情報を得る権利は誰にでもあるのです。

 

●情報保障ということ

 これらの情報を平等に共有するために、「情報保障」があります。点字ブロックや

点字資料、点字や点図、浮き出し線図を組み合わせたもの、音声案内図や蝕地図

電光掲示板、街中にあふれるサイン、警報音などもしかりです。

どれも完全ではありませんが、「必要とする人が誰でも利用できる情報」です。

 

 会議や、講演会などでは、資料や映像プレゼンなども同じ情報です。視覚的障害の

ある人には副音声での映像の解説、聴覚的障害のある人には文字での筆記通訳など

が必要です。語学的バリアのある会場(英語やドイツ語、日本語など他国間交流など)

では同時通訳などが必要です。

 

 これらのオプションがあってはじめて「情報を共有するための情報保障」が可能に

なります。これらのオプションは必ずしも「視覚障害者」や「聴覚障害者」といった、障害者

を対象とする物ではなく、「必要とする人が利用する」ものでなければいけません。

障害者=障害者手帳を持った人。もしくは障害者=障害者団体に属する人。

ではないのです。この場合、障害とは「不自由を感じる」という意味で、たとえば、

講演を聞いていて、瞬間的に「今、なんて言ったの?」といった時にも適用されます。

つまり、健常者であっても、聞き逃すことはよくあって、それらを補うことも、情報保障で

あると私は考えます。

 

●情報保障はユニバーサルデザイン

 このように、情報保障は「すべての人のために」あるべきもので、ユニバーサルデザイン

のひとつと考えています。手話通訳や筆記通訳は「聴覚障害者のために」ではないのです。

音声信号も「視覚障害者のために」でもないのです。もともとは、そのために考案された

ものであっても、今後は「必要とするすべての人が自由に利用できる」UDへと進化すべき

ものなのです。

 

 障害を持った人が社会に無理にあわせる。我慢するのではなく、社会が障害を取り除く

ことを受け入れてくれれば、真の意味で情報を共有することが可能になるのです。

 

あなたはあなた自身が人にたいしてバリアを作っていませんか・・・?

 


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