[極悪HTML研究所ホームページ目次]

HTML解説本を読み解く

世に氾濫する「ホームページを作ろう!」本。
出版社や著者によってその極悪度はまちまちだ。
学会員からの報告を読んで
極悪本を見つける目を養おう。

 っきり言ってHTML解説本を買ったからといって面白いWebPageが書ける訳ではありません。しかし正しいHTMLを記述するためには1冊くらい手元にあった方が良いでしょう。何が正しいのかは、人によって違うようですが。
 悪HTML研究所ではこれらの本をWebPageを書くときに利用したりするのではなく、著者がWWWやWebPageをどう極悪に捉えているか、著者のHTMLの極悪知識はどの程度なのか、などを推測して楽しむという読み方を推奨します。
論文寄稿:すみけんたろう氏。

1週間で出来るホームページ入門

−HTML3.0対応,for windows−
MYCOM
すごい,だめだ,0点。
サブタイトルの意味が分かんないし。for windows。html3.0ってのもまずい上に,中身はまったく3.0じゃない。PはBR2個ですよ,だってさ。見出しなど大きい文字はFONTで指定しましょうだってさ。

しかし,TABLEばっかり教えてるな。FRAMEまでやってる。HTML3.0じゃなかったの?
読者はまったくもってマークアップについて理解できないだろう。

ちなみに,普通のSTRONGとかCITEに関しては,全く言及されていない。それいけHTML3.0。


極悪研からのコメント
 論理タグには言及していない、という点を評価。著者のポリシーを感じる。タイトルの「ホームページ入門」というのもどう入門するのか意味不明で○。

「魅せる」ホームページ実践テクニック

インプレス
筆者曰く「こういうのが欲しかったんだ!」とのこと。画像などの気の配り方が書いてある。tableとかframeとかね。

はっきり言ってつまらない。僕が興味を持っていないからだけど。

「それはちがうんだ」と言っておきながら,基本テクニックとして「Hで字を大きくして目立たせる」を挙げていた。Bは教えてもSTRONGは教えない。馬鹿だな。DLを体裁に使う,ってのもガンガンやっていた。裏わざなんだって。

でも,TABLEのなかに,ちゃんとHなどを入れて見だししてたのは評価できるかな。


極悪研からのコメント
 「Hで字を大きく」を基本テクニックとして押さえているあたり著者のポリシーを感じる。極悪をわかってる人が書いてますな。極悪研としてもオススメ度A。こういう本が増える事を望む。

インパクトのあるホームページパワーアップテクニック

編集部著
技術評論社
HTMLの説明抜きで,よい画像よいtable云々を教えるもの。
そうわるくはない。割り切ってしまえば,こういうのはありだし,この手のものとしては良く出来ている。

Hはサイズじゃないんだよ云々を書いてあるが,重視しているわけではない。


極悪研からのコメント
 タイトルの「インパクトのある」のあたりに中身より見た目という著者のポリシーを感じる。極悪研もまったく同感。そういや「ざべ」が休刊したんだよなぁ。技術評論社やばいんじゃない?

雑誌 internetアスキー97,8月号?9月号?
「誰も書かなかった最新WEB作成術」

アスキー
編集部
これがちっとも最新じゃない。1年くらい前の話が書いてある。
しかも,「常識・非常識」のコーナーでは…
「HとFONTは同じ?違う?」
と銘打って,
HともFONTも文字サイズを変えるもの。
Hは数字が小さいほど字が大きい。FONTは逆。
前者は古いHTMLから存在するが,
後者はMozilla拡張で,HTML3.2で採用された。
対応していないエージェントを考慮して,
文字サイズはHで指定した方が良いだろう
とのこと。

がーん!

まあ,他には,
NOFRAME(S)に気を付けよ,とか
IMGにはATLを付けよ,とか
BLINKは対応してないヤツがおおい,とか
そういうごくごくあったりまえのことが書いてあっただけ。しかし,HTML3.2などの規格にそった説明は無い。

ああ,おかしいのまだあった。スタイルシートでのフォント指定で,「MACでもwinでもOKな方法」として,font="MS明朝,OSAKA"なんてのを紹介してた。英語圏の人は,表示することすら許されないのね^^;
あと,各種UNIXの人はどうするんだろう?
(そういうひとは,スタイルシート対応のwwwブラウザじゃないからOKなのかな)
そもそも,なんでfontなんて指定したいのかな?


極悪研からのコメント
 「誰も書かなかった」ってやつは大体誰かが既に書いてあるやつだったりするが、この場合「誰も思い付かなかった」の方が意味的に正しいのではないか。<H>と<FONT>を「文字サイズを変えるもの」と定義するあたり極悪研と通じあう著者のポリシーを感じる。

HTML3.0入門

外人
インプレス
WWWリソースを「アプリケーション」と呼ぶのを除いて,きちんと論理的に規格を説明する本。悪くない。
でも,読みにくいかもしれない。
なんにせよ。3.0は既に破棄された規格なので,きついかな。

極悪研からのコメント
 極悪研とは「論理的に」という時点で相容れないものがあるが、すでに破棄されたHTML3.0の本を出してしまったインプレス編集部の心意気を高く評価。書店にて定価で購入した人間にとっては本棚の肥しであるが、奇観本として値打ちが出るのは間違いないので古本コレクターは必携の1冊というところか。唐沢俊一先生なら買うだろう。
 ところでガロ(http://www.garo.co.jp/)が無くなっちゃったせいで『唐沢俊一の書痴快楽園』がデビュー前にして無くなったぞ。「消えた有名人ホームページ」って事で大泉氏にQuickJapanあたりで特集希望。

HTML作成テクニック?

JUSTSYSTEM
比較的論理構造を教えようとする本。
いちおう規格に従おうとしているので,奇麗にまとまっている。
極悪研からのコメント
 極悪研としては評価低くなりますな。

誰でも出来るホームページ

実業なんとか協会
ななか笑える本だ。
作者が分かってなくて,分かってなくても出来るんだ的な開き直りがある。
いきなりの挿し絵的カラーページに
「文字サイズ…H1〜H6」と来るのには参った。
本文中では,「見出しサイズ」って書いてあったけどね。いや,ヘッダサイズ(heading)か。英語の読み方知らないのかな。
文章は丁寧なんだけどね。

極悪研からのコメント
 タイトルの「誰でも出来る」に、「ホームページする」などという著者と編集者の日常会話が窺い知れて微笑ましい。もしくは「誰でも作れる」にしたかったが、他の出版社から出ていたので泣く泣く「出来る」にしたのではないか、などという邪推も可能。
 中身も極悪エッセンスの充満した文系出身らしい著者のコンピュータへのこだわりが感じられる。特に女性に推奨したい。

HTML Tipsテクニック集

大島?
秀和システム
最低。すんごくわかりにくい。
文法的な説明や,論理的な構造に対する理解が無い。
B,I,Uなど物理指定を説明し,EMとかCITEなどを「使うな」と教える。
Hがいつまで経っても出てこない。
当然BRばっか。

極悪研からのコメント
 論理タグを「使うな」といい、かわりに物理タグを解説するあたりに著者のポリシーを感じる。「Tipsテクニック」というタイトルもなんか重複してるような感じがしてお得感倍増。

初めてのホームページ作成

堤大介
技術評論社
規格も論理性も無い。酷い。
ときたもんだ
極悪研からのコメント
 よく思うのだが、こういった独自なポリシーのある、実際の規格にチャレンジしている文法解説本の著者ってどこでHTMLを学んだのであろうか?二次文献や三次文献を参照していると思われるが、ひょっとして極悪研からパクってねぇか?

インプレスMOOK
魅せるホームページデザインvol.1
ホームページデビュー完全サポート?

インプレス
入門書とかそういうものではない。
テーマとして,
「夏に納涼・涼しい感じをアピール」なんて風の雑誌。
奇麗な背景画像,奇麗な本文画像,ど真ん中に息子の写真をのっけよう,みたいなヤツだ。

HTMLを教える部分はほとんど無い。いきなりフラッシュ。デザイン系としては正しい選択かも。

ところで,ホームページデビューってなに?

しかし,ソースは汚い。当然のように論理構造が無い。全部テーブル。

最低なのは,
「BLOCKQUOTEをインデントに使え」
「DLで奇麗な文章を書け。DTが見出し,DDが本文だ」
ってなのだな。

あと,マジイかな,とおもうのは,
Active Xで「見た人の壁紙を変えてしまうActive Xコントロール」を大々的に紹介していたことかな。


極悪研からのコメント
 素晴らしい!日本もまだまだ捨てたもんじゃねぇと実感させてくれる一冊。極悪此処に有り。タイトルからしても「ホームページという言葉の用法をますます拡大させよう」という筆者のポリシーが感じられ、極悪研として好印象。
 ActiveXコントロールの紹介などのプラットフォーム依存な内容も多数派の読者に優しく、筆者の寛容さ、編集部のマーケッティング力の凄さを感じさせる。
 ちなみに極悪研内部では、ActiveXは"NegativeX"、ActiveDesktopは"NegativeDesktop"と呼称されている。(命名は研究員のウラベ氏による)

HTML入門

河西兄弟
ナツメ社
技術評論社での本と同じ。

極悪研からのコメント
 ここまで極悪HTMLが徹底されているとは、もしかして彼らだけしか知らないW3Cの極秘文書でもあるのだろうか?極悪研としてもぜひ入手したいもんである。

internet language(1) ホームページの作成

河西先生ご兄弟
技術評論社
文章論理性の説明がよわい こんなところかな。
例コードにPが無いわけではないんだが,でも,あまり無いなあ。

これらをおいといて、グラフィックやテーブル・フレームをおしえるのはよろしくないようなきがする。


極悪研からのコメント
 出ました河西兄弟。極悪研としてはぜひ客員として招きたい。彼らのチャレンジ精神をこの1冊で学ぼう。
 「グラフィックやテーブル・フレームをおしえる」のはこういう本の基本。だって読者はそういうテクが知りたいわけだから。極悪研もより一層コンテンツの充実を計りたいものである。

ホームページの効果的な作り方教えます

sgml研究会
技術評論社
まあ、ok
あまり教え込む感じではないが,初心者向け、という事で。

極悪研からのコメント
 SGMLという単語が出てきた時点で極悪研としては「ナニソレ」。ちなみにDTDもナニソレ。
 大事なのは見た目。そういう意味においてはこの本は「効果的」とは言えまい。

 氏の論文はまだまだ続くのだが、続きはまた後日。
 
参考文献  
すみけんたろう、http://www.eds.ecip.nagoya-u.ac.jp/people/i961205m/

意味的極悪と文法的極悪

 ところで、これらのHTML解説本における意味的極悪さ。これは主に著者の主張がその原因となっているわけですが、本によっては誤植という編集側のミスによる文法的極悪というものも存在します。

ホームページを作ろう!

株式会社スパイク
なんと著者自身からのタレコミ。詳しい内容は千葉氏による正誤表を参照してください。ついでによそ様の正誤表まで作成しておられます。これぞ極悪
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Wed, 20 Aug, 1997