********血管内治療**********

再発性一過性脳虚血発作(切迫脳梗塞)の最新治療

経皮的脳血管形成術


 

55歳男性。数カ月前から複視・嚥下障害・構音障害・右半身不全麻痺の発作を経験していた。症状は30分程でほぼ消失した。しかし、発作の回数・頻度が増し、2日に1度は発作が起きるようになり、近医にて脳血管造影を行ったところ上図の所見を得、直ちに加療目的で当科に紹介されてきた。


Q:何という血管に異常がありますか?

A:脳底動脈です。脳底動脈狭窄症です。脳底動脈は脳幹を栄養する血管なので、ここが閉塞すると脳幹梗塞になり、多くの場合植物状態や死亡する原因となります。

 

Q:治療はどうすれば良いのですか?

A:従来は、ヘパリンを点滴し、アスピリンやチクロピヂンを内服させ、あるいはオザグレルナトリウム(トロンボキサンA2合成酵素阻害剤)やアルガトロバン(抗トロンビン剤)を点滴し、あるいはウロキナーゼ6万単位を点滴し、血圧が下がらないように十分な輸液を行い、閉塞しないことを「願う」治療しかできない場合がほとんどでした。しかし、ここ4ー5年の医療の進歩は目覚ましく、全身麻酔の手術を行わずに脳底動脈狭窄を直接拡張できるようになりました。

 

これは、脳底動脈狭窄を風船で拡張しているところです

 



左図は拡張後の脳底動脈です。狭搾は消失しました。以後発作は再発することなく、患者さんは2年以上元気に過ごされています。5年前までは考えられなかった治療方法です。

 

 



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