復活節第4主日A年の聖書朗読と黙想
カトリックの典礼暦
キリスト教・カトリックの光
 
2002/4/21(日) 復活節第4主日A年

復活の主イエズス・キリスト

復活節第4主日A年の聖書朗読

使徒言行録  2,14a,36-41
詩   編 23,2+3,4,5,6,
Tペトロ  2,20b-25
ヨ ハ ネ  10,1-10


聖福音(ヨハネ10,1〜10)

〔そのとき、イエスは言われた。〕「はっきり言っておく。羊の囲いに入るのに、門を通らないでほかの所を乗り越えてくる者は、盗人であり、強盗である。門から入る者が羊飼いである。門番は羊飼いには門を開き、羊はその声を聞き分ける。羊飼いは自分の羊の名を呼んで連れ出す。自分の羊をすべて連れ出すと、先頭に立って行く。羊はその声を知っているので、ついて行く。しかし、ほかの者には決してついて行かず、逃げ去る。ほかの者たちの声を知らないからである。」イエスは、このたとえをファリサイ派の人々に話されたが、彼らはその話しが何のことか分からなかった。  イエスはまた言われた。「はっきり言っておく。わたしは羊の門である。わたしより前に来た者は皆、盗人であり、強盗である。しかし、羊は彼らの言うことを聞かなかった。わたしは門である。わたしを通って入る者は救われる。その人は、門を出入りして牧草を見つける。盗人が来るのは、盗んだり、屠ったり、滅ぼしたりするためにほかならない。わたしが来たのは、羊が命を受けるため、しかも豊かに受けるためである。」
(日本聖書協会『聖書 新共同訳』ヨ ハ ネ  10,1-10)


ノート

良い羊飼いのたとえの個所です。神の子羊、主イエズス・キリスト。キリストの言葉に、耳をかたむけてみましょう。毎日の生活の中に、キリストの言葉が響いてくる時があると思います。それは、聖書を読んで研究して響いてくると言うのと少し違った角度からです。私たちが実際に生きている現実の中に、理屈ぬきに響いてくるという事です。命とは真に存在し継続している事ですから、私達の生活の現実からかけ離れたところで、キリストの命の言葉を見出そうとする事ではないように思います。キリストの言葉が響き心が従う時、理屈抜きに捕らわれるのかもしれません。誰がなんと言おうと心が何か確信する時があると思います。

数年前の事ですが、将棋の名人戦の一極で、もう勝敗は決まったかのような曲面でした。敗者になるかと思われた名人が想像を超えた一手をさしました。将棋の名人は何十っ手先までよんで将棋をさすといいます。その一手は何十っ手先までよめる名人達の目にも明らかに敗北の一手でした。なぜ負けも同然の一手をさしたのかと、名人ならそんな一手はけしてささない、もっと他に手はあったのではなか。ところが二、三手さし合ううちに、思いもよらぬ大逆転を果たしたのです。究極の一手にその張本人も名人達も驚きの感嘆を示しました。その後、究極の一手の名人に、なぜあの一手がさせたのかと聞きます。答えはこうでした。先をよんで見越してそうしたのではない。もはや先を計算していては負けであった。あれは理屈抜きに確信のようなもので、さした一手。

私達の生活の中に、また人生に、ぎりぎりのような曲面が時としてあったりする。どう計算しても、考えても、とにかく選び取っていかなければならない、そんな時、理屈抜きにかえる事のできない真実の確信のようなものに出会ったりするのかもしれません。たとえそれがその時、負けの一手のように見えても、心の底から一つに結ばれたような確信とでも言いましょうか。

時としてキリストの言葉が私達の考えや、常識から考えると、負けの一手に見えてしまう事があるかもしれない。しかし、すべてのものより偉大で、誰にも奪い取る事のできない究極の一手ともいえるのだろう。


聖書引用は 聖書 新共同訳: (c)共同訳聖書実行委員会 Executive Committee of The Common Bible Translation
(c)日本聖書協会 Japan Bible Society , Tokyo 1987,1988
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2002/2/19up
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