COMIDA JAPONESA

 

アルゼンチンに来て「日本食が食べたい」と思ったらどうするか。まず考えるのは日本食レストランに行くことです。ブエノスアイレス(首都圏)には、日本人が良く行く日本食レストランが10軒程度(一番下に一覧を記載)あります。

パリージャ(アルゼンチン焼き肉)のレストランと価格を比べればどこも最高級に属する価格帯なので、頻繁に行くには勇気がいりますが、おいしい日本食に出会うと思わずほっとする瞬間でもあります。

 

日本食はここ1年くらいアルゼンチン人の間でブームになっています。ビジネス街では、寿司のデリバリーサービスの会社が数軒できました。中にはインターネットで注文できる店もあります。値段が高く、種類もサーモンが中心でバリエ―ションが無いなど問題も多いですが、味はまずまずです。

 

それからテネドール・リブレの愛称で親しまれている、安い中華メニュー中心のバイキング形式のお店にも、メニューの一つとして最近、寿司が登場しました。こちらは見た目はともかく味はチョットいただけません。日本食を知らないアルゼンチン人がこれを食べて「日本食はおいしくない」という先入観念ができてしまうのではないかと心配になります。

 

そして、とある大型スーパーでも寿司と、日本食コーナーと称して醤油やソース、ふりかけ、みりん、日本酒などを扱うようになりました。値段は日本から見れば倍以上と非常に高いですが、とりあえず手に入る安心感は格段の違いがあります。解説が書いてありませんので、例えば「ふりかけ」をアルゼンチン人が

買って、果たしてどのように使うのでしょうか。誰かに聞いてみたいものです。

 

日本食は日系人の業者から買うか、あるいは中国人街のお店に並ぶ日本食を買うかのどちらかでした。それに選択肢が増えたのは素直にうれしいことです。

 

  遊亀      値段 50  Pasco 740 4942-7510

  いちそう    値段 40  Venezuela 2145 4942-5853

  日本橋    値段 40  Moreno 2095 4951-7381

  寿司奈    値段 40  Solis 275 4372-1056

  ビストロ東京 値段 30  Virrey del Pino 2457 4786-6959

  すきやき   値段 30  San Lorenzo y Barcarce (無休)

北山     値段 30  Mexico 1965 4941-8960

  あおい    値段 50  Boulogne Sur Mer 890 4961-9744  

  日会食堂  値段 20  Av.Independencia 732 4300-1182

   値段は1人あたりのアルコールを含めた料金の目安。


 


すきやき Sukiyaki

 

1月、日本は冬真っ盛り。鍋物が美味しい季節とも言えますね。

アルゼンチンは夏ですが、ブエノスアイレスには1年を通してアルゼンチン牛肉を使った「すき焼き」の食べられるお店があります。

このお店はその名も「SUKIYAKI」というのですが、もう30年間年中無休で営業しているとの事です。また、昼夜いつ行ってもすき焼きが食べられます。

サン・テルモのタンゴ街のど真ん中にあるので、早めに食事を済ませてからタンゴショーを観に行きたい場合など、20時以降の開店がザラのレストランばかりの中にあっては、とても便利と言えるでしょう。

すき焼きは食べ放題で一人20ドル、それ以外には刺身(15ドル)と餃子(10ドル)くらいしかないのですが、すき焼きの濃いめの味付けは一度食べると結構ハマります。

たれの作り方は「企業秘密」なんだそうですが、長年研究し、吟味した後に選んだアルゼンチンの赤ワインが加えられた独特のものだということです。

この店で注文すると出されてくる唯一のワインは、店主が旧知の知り合いのボデガ(ワイナリー)から直接仕入れた独特のワインで、これは街中では売られていません。

「ダバロ」と名付けられたそのワインは、アルゼンチン北西部サルタ州で作られているのですが、アンデス山脈に囲まれた土地柄はワイン作りに適した

気候で、更にブドウが成熟する時期に雨が降らないため、年数の若いワインでも十分に発酵が進んで味わい深く美味しい、というのが店主の講釈です。

さて、すき焼きの中でも中心的存在の「牛肉」ですが、これにもこだわりがあるそうで、昔から馴染みのある肉屋で購入し、それを持ち帰って適度に凍らせたものを、注文の度に薄く切って出しているのだとか。ちなみに、アルゼンチンではこうした薄切り肉は手に入らないため、日本食のように絶えず薄切り肉の必要な食文化には各家庭で工夫が要ります。アルゼンチン人の肉の食べ方は一般的に「分厚く」「ミディアムレアでも食べられる鮮度」が重要で、例えば「肉じゃが」を作ろうと思えば分厚い肉のかたまりを前にどうしようか一瞬怯んでしまいます。

日本人が多く暮らすベルグラーノ地区のとある肉屋では、どういう経緯かは知りませんが、店の人に「スズキ」と伝えると、薄切りの肉を切ってくれると言います。

店主はテーブルに材料を運び、そのままコンロに火を入れると慣れた手つきで「すき焼き」を作っていきます。その間には、あれこれと店の苦労話や自分の出身地である岩手県の話、そして聞いていてこちらがビックリしてしまうような話を矢継ぎ早にしてきます。あまりに話が続くため、聞き入った挙げ句、うっかりするとすき焼きが煮え過ぎてしまうので、少々注意しなければなりません。常連客はそうしたタイミングを外すことなく、すき焼きを堪能し帰っていきますが・・・。

店主の年齢は推定65歳ながら、たった一人で店を全て切り盛りしています。

過去の様々な経験から現在の経営スタイルを貫き通しているとのことですが、自転車を飛ばして食材を買い付けに行く店主の後ろ姿には、思わずエールを送りたくなります。

時代がかって決して煌びやかな店とは言えませんが、ブエノスアイレスのタンゴ街と共に歴史を刻んだこの店で、アルゼンチン牛肉を使用したすき焼きをいただくのも「おつ」と言うものですよ。

 住所 Pasaje San Lorenzo 304

   (Balcarce通りとの角で有名なタンゲリアViejo Almacenの裏手)

  TEL: 4361-8805

 

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