LA VIDA DE LOS ESTUDIANTES

 

こちらの小学校はプリマリア(PRIMARIA:1番目の意味)と呼ばれていて、日本と同じく6年制です。中学校は高校と一緒になっていてセクンダリア(SECUNDARIA:2番目の意味)と呼ばれています。その後に行く専門学校や大学のことをテルシアリア(TERCIARIA3番目の意味)と呼んだり、単にウニベルシダ(UNIVERSIDAD大学の意味)と呼んだりします。日本ではカレッジというと単科大学の意味ですが、スペイン語のコレヒオ(COLEGIO)は単に学校という意味になります。

こちらの公立の小中学校は3交代制になっています。つまり朝だけ、午後だけ、夜だけ授業を受ける生徒が交代にやってきます。教科書は原則なく、その場その場でプリントを配ります。このプリントをコピーするのは生徒が実費で支払います。学校はコピー代など一切お金を出しません。体育とか音楽などの授業はありません。数学とかに関して言えば、授業のレベルは日本の同学年と比べてかなり低いようです。

国語(スペイン語)では、アルゼンチンでもっとも有名なガウチョ小説(ガウチョは19世紀までアルゼンチンに存在した放浪のカウボーイ)であるホセ・ヘルナンデスが書いたマルティン・フィエロなどを読んでいるので、アルゼンチン人の大人なら誰でも最初のフレーズくらいは暗唱しているようです。

公立の学校は先生の給与が安く、3交代制で朝から夜まで教えても千ドルいかないくらいの水準なので、熱心に教えない人が多く、お金を持っている子弟は私立の学校に入れています。そんなわけで概して公立のレベルが低くなり、テスト前で出る内容まで宣言されても勉強せずに点を取れないケースも多いようです。

私立の中学校は3校くらいが名門といわれ、アルゼンチンの有名大学コースにつながっています。その内でも最名門とされる学校は、政治家や学者、弁護士など社会的に地位の高い職業のOBを沢山輩出しています。日系人でも教育熱心な人は、小学校で日系子弟を育てている「日亜学院」に入れ、中学からこの名門を目指して受験をしています。

アルゼンチンの高校にも修学旅行があります。修学旅行先は日本の京都奈良のようにほぼ決まっていてバリローチェという山間の観光名所へ8月に行きます。ブエノスアイレスから1600キロを24時間バスに揺られて行くわけですが、行った先でもディスコ通いで朝まで踊り明かしているため、昼間観光船の中で寝ていたりするらしく、果たして美しい風景を堪能しているのかは疑問が残ります。

私立の学校は日本同様、制服があります。女性は概してチェックのスカートで、日本と同じく流行はミニのようです。男性はブレザーです。公立高校は大多数が普段着の上に白衣を着ます(周辺のボリビアなどの国も同じ習慣があります)。ランドセルはありませんが、その代わりにスチュワーデスさんが転がしているようなタイヤ付きバッグを転がしています。

スクールバスというのは概してオレンジか黄色に着色されており、「エスコラール」(ESCOLAR:学校の意味)と大きく書かれています。このバスは、使用していないときには一般に安価で貸し出していますが、古いものが多く乗り心地は決してよくありません。学割定期券というのは存在しません。ただし市内を走るバスは、平日に限り、通常の大人料金70センターボ(約74円)のところを生徒は5センターボ(約5円)で乗ることが出来ます。

こちらの公立大学は基本的に無料で、登録さえすれば誰でも入れます。また日本の大学のように8年間で追い出されることもないので、永遠に学生を続けている中高年が沢山います。そんな訳で、最大のブエノスアイレス大学の学生数は10万人とも言われます。実際に40歳を過ぎてから卒業するのも珍しくないようです。学生である限りは何歳であろうと学割が利くので重宝している人も大勢います。

こちらの大学で法学部は卒業と同時に特別な国家試験を受けずに「弁護士」の資格が取れます。また商学部は同様に卒業すれば「公認会計士」の資格が手に入りますから、日本の狭き門とは様相を異にしています。ただし自分で「弁護士事務所」を開設するには政府の総量規制があるため、親が同じ職業で後を継ぐだとか、政府の役人に相当のコネがあるとかしない限りは独立するのは困難です。多くは企業に就職して専門性を生かした仕事をしているようです。

 

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