LA LIBRERIA

 

ブエノスアイレスには街のあちらこちらに大小さまざまな本屋がたくさんあり、私も休日にぶらりと立ち寄ったりします。普通の商店と違い、本屋の場合は日曜日でも開いているところが多く、自分と同じように特に目的の本が無くてもちょっと立ち寄ってみようかな、と思いつく人も結構いるのかもしれません。

 

けれど、アルゼンチンの地方都市や、例えばボリビアのラ・パスなどの場合、本屋の数そのものが少ない上に、店員に見たい本や買いたい本を初めに伝えた上でそれを取って貰わなくてはならず、とても不便で買いづらい思いをします。一昔前はともかく、現在のブエノスアイレスには、専門書店を除けば、そんな本屋はもう少なくなっています。

 

(本屋とキオスクの違い)

しばしば外国で見られるように、ここブエノスアイレスでも雑誌類は街の本屋で取り扱っておらず、街角のキオスク(売店)でのみ購入できます。そのキオスクも、お菓子やタバコを売っているものと新聞・雑誌を売っているものと2種類あり、前者が主にビルの地上階の一角に店を構えているのに対し(イメージ的には日本の「たばこ屋」です)、後者は道端に固定されたスタンドで販売しています(「駅のキオスク」に近いイメージです)。

 

(本屋のシステム)

一般的には、日本と同じように見たい本を自由に手に取って閲覧できます。更に、本屋に拠っては店内に椅子やソファが備えてあり、ゆっくり座って吟味することが可能で、ことに高齢者にはやさしいシステムになっています。

日本ではあまり見かけませんが、本屋の中にカフェテリアが併設されていて、購入する前の本でも書架から取り出してテーブルに着き、注文したコーヒーを飲みながらじっくり選ぶ、なんていうことが出来る場所も、最近はお洒落なスポットを中心に増えています。普通の店では、お客は買いたいと思う本が決まったら、日本と同じように本をレジに持っていき、会計を済ませます。

もしも会計を忘れてうっかり店の外へ出ようとすると、本の裏表紙に付いているシールが入り口のセンサーに反応して「ブーッ!」と鳴り響くので、ちょっと恥ずかしい思いをしてしまいます。要注意。

 

(本の値段と形)

本の値段は概して高めです。それは、発行部数が全体的に少ないのが原因なのか、それとも南米全体に言えることで「紙の値段が高い」からか、はたまたお客の回転が悪いため本屋の経費が掛かり過ぎている等、幾つかの理由が組み合わさった結果でしょう。例えば、写真集はサイズが小さい本でも20ドル、大きいものになると250ドルもします。アルゼンチンをテーマにした写真集は、数年前までは種類が限られていましたが、現在は「花」「建築物」「野生動物」など、さまざまなテーマ別の写真集も売られています。観光ガイド関係の本も年々種類が充実してきていますが、ブエノスきってのレストランの数々を紹介した「レストラン・ガイド」や、ブエノス近郊の観光牧場を紹介した「エスタンシア・ガイド」的な本(大体20ドル)は、一時に比べ少なくなったような気がします。景気の影響も受けているのでしょう。

 いわゆる「ペーパーバック」ももちろん存在し、紙質は今ひとつでも値段は5ドルくらいからと、こちらは購入しやすい金額設定となっています。タンゴの歌詞集(Letras de Tango)なども、最近はこのスタイルのものが売られていて、タンゴ好きの人へのちょっとしたお土産にも喜ばれそうです。

日本の出版物は、形が新書版、雑誌、文庫版などと、ある程度は体系化されていますが、アルゼンチンの本は大きさが思い思いに製本されているので、本屋さんの方も並べるのに苦労するだろうなあと思います。

本の種類は豊富で、世界で注目されているものは大抵見つけることが出来ます。「FU-SUI風水」や「REIKI霊気」なんていうタイトルの本を見つけたときは、思わず面白そうなので、シャレで買ってしまおうかと思ったほど(でも買いませんでした)。流行には敏感なポルテーニョ(ブエノスっ子)ならではの感覚と言えるでしょう。

 

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